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高速戦隊ターボレンジャーの第49話
 

突然の揺れに怯むズルテンたち。

ズルテン「立ってられないってんだ……」

崖が爆発し始める。

ズルテン「ああっ!?」

力たちがふらつきながら駆けつける。

そこに謎の紋章が記され、爆発。

一同「うわあっ!!」

ズルテン「おお……割れる……割れる……大封印が割れていくぜってんだ!!」

炎から謎の影が現れる。

俊介「出た!」

洋平「とうとう間に合わなかったのか……」

ズルテン「ハッハッハ……108匹暴魔獣大軍団のお出ましだ!!」

しかし、でて来たのはたったの1体。

名前はフーインボーマである。

ズルテン「あれ? どうしたってんだ!? 108匹の暴魔獣はどうしたってーの!?」

フーイン「まだ大封印ではない!!」

ズルテン「なんだと!?」

フーイン「俺は暴魔獣・フーインボーマだ!!」

ズルテン「何!? 封印破りの名人として知られているあのフーインボーマ!?」

フーイン「大封印は、この俺が破る!!」

力「黙れフーインボーマ!! 大封印は絶対に開かせん!」

空から暴魔城が飛来。

力たちに総攻撃をかける。

一同「うわああっ!!」

ズルテン「グフフフ……ざまあみろって……ネオラゴーン様!!」

暴魔城がズルテン、フーインボーマ、ウーラー兵たちを吸収。

暴魔城

ネオラゴーン「フーインボーマ……もはや大封印も敗れるそうだ……あとはお前の封印破りの儀式を行うだけだ」

フーイン「ははーっ……」

ネオラゴーン「そして……その最後の儀式に必要なものは……」

水晶玉に108匹暴魔が映りだす。

ネオラゴーン「生贄だ……大封印の暴魔度もが、生贄を求めておる! この封印球に、生贄の命を吸い取らせて送り込んでやるのだ。そうすれば暴魔獣どもは、自ら大封印を破って出てくるであろう……」

フーイン「で、その生贄とは!?」

ネオラゴーン「フフフ……人でもなく、暴魔でもないもの……」
 

恐るべき大封印
 

川辺

キリカが力たちに手当てをしていた。

力「キリカ……」

力が懐からペンダントを取り出す。

力「これは君のものだ。大切にするんだぞ!」

頷くキリカ。

キリカ「ああっ!」

キリカが目にしたのは、ヤミマルだった。

力「ヤミマル……」

ヤミマルが走り出す。

キリカ「やめてヤミマル!!」

キリカはヤミマルを止め始める。

ヤミマル「放せ!! 俺は……俺は……ターボレンジャーを倒す! ネオラゴーンを倒す!! 2つの暴魔……2つの世界の王となるのだ!!」

ヤミマルはキリカを突き飛ばす。

キリカ「どうすれば……その心から、憎しみを捨ててくれるの!?」

ヤミマル「黙れ……裏切り者!!」

今度はキリカに殴りかかる。

力「なんて奴だ……」

そこへズルテン、フーインボーマ、ウーラー兵たちが現れる。

ズルテン「ニャハハハ……ヤミマル、キリカ!」

ヤミマル「ズルテン!!」

ズルテン「フーインボーマ!」

フーインボーマが鎖で2人を結びつける。

その鎖には暴魔の紋章がついたプレートが装着される。

一同「あっ!?」

ズルテン・フーイン「フハハハハ……」

フーイン「フーインボーマの鎖に封印されたものは、二度と逃れることは出来ん!!」

キリカ「どうしようというの!?」

ズルテン「大封印を開くための生贄にしようってんだ!!」

ヤミマル「何だと!?」

力「何!?」

はるな「生贄だなんて……」

力たちが銃撃にひるむ。

そこへドラグラスが現れ、ヤミマルとキリカを捕まえて飛び去る。

力「許さんぞズルテン!! 行くぞ!」

一同「おう!! ターボレンジャー!!」

5人がターボレンジャーに変身。

フーイン「大封印開きの、邪魔をされてたまるものか!!」

レッドたちも鎖に絡まってしまう。

フーイン「鎖封印は誰にも解けぬ!!」

レッド「何!?」

ズルテン「ターボレンジャー、長い付き合いだったな……これでお別れかと思うと……うれしくて、涙が出てくるぜってんだ。やっちまえってんだ!!」

ウーラー兵がターボレンジャーに総攻撃。

一同「うわああっ!!」

一方、ヤミマルたちは捕らわれていた。

ズルテン「ひっひ……大人しく、生贄になれってんだ!!」

ウーラー兵たちが木に火をつけ始める。

フーイン「貴様らは燃え尽き、その命がこの玉に吸い取られたとき、大封印が開くのだ!!」

ヤミマル「うわああ……」

フーイン「焼き尽くせ!! 流れ暴魔の命を吸い取れ!!」

キリカ「ヤミマル……なぜ私たちが生贄にされたかわかる!?」

ヤミマル「この期に及んで、何が言いたいんだ!?」

キリカ「これだけ走っておいて欲しいの……流れ棒魔は……この世で美しい存在だからなのよ!!」

ヤミマル「まだうぬぼれる余裕があるというのか!?」

キリカ「違う! それは心のことよ……」

ヤミマル「うっ!」

キリカ「私たちは……人と暴魔の垣根を超えて愛し合った人たちの心を受け継いでいる……それこそが、この世で1番尊く……1番美しいものなの!!」

ヤミマル「たわけ!! 俺たちを囁いていたのは憎しみの心!! これがあったからこそ……4万年を生き抜き、不死身の力を勝ち取ったのじゃないか!! 今、何度もこんな目にあってきたのだ……負けるものか!!」

キリカ「あなたって人は……」

一方、力たちは何とか起き上がろうとする。

力「キリカたちを……キリカたちを死なせるわけにはいかないんだ……」

ヤミマルたちの精神エネルギーが水晶玉に抜き取られる。

「待て!!」

やってきたのは鎖に縛られながらやってきた力たちだった。

キリカ「力……」

フーイン「まだ生きていたとは……飛んで火にいる夏の虫とは、お前たちのことだ!!」

力「なんだと!?」

フーイン「今度こそ地獄へ送ってやる!!」

フーインボーマが力たちに攻撃。

力「たあっ!!」

力はジャンプし、ウーラー兵を利用してヤミマルとキリカの元に降りる。

そして水晶玉をフーインボーマに蹴り上げる。

フーイン「うわあっ!!」

水晶玉が大爆発。

フーイン「しまった……」

力たちの鎖が外れる。

ズルテン「ああっ……なんてことを……」

力の元に大地たちが集まる。

フーイン「おのれターボレンジャー……」

力「例えこに未を封印されたとしても……正義に燃える心までは封印できないんだ!! いくぞ!!」

一同「おう!! ターボレンジャー!!」

力たちがターボレンジャーに変身。

レッド「高速戦隊!!」

一同「ターボレンジャー!!」

ズルテン「やっちまえってんだ!!」

ターボレンジャーがウーラー兵に挑む。

フーインボーマは炎でレッドたちを吹き飛ばす。

一同「うわあっ!!」

5人のキックやパンチが炸裂。

レッド以外の4人はやぐらを組む。

レッドはその中を潜る。

レッド「GTクラッシュ!!」

レッドのGTソードがフーインボーマを切り裂く。

レッド「行くぞ! Vターボバズーカ!!」

ターボアタッカーにVターボエンジンが合体。

レッド「Vターボエンジン、オン!!」

Vターボエンジンが作動。

Vターボバズーカに妖精の力が集まる。

ブラックたち「レディー!!」

レッド「スパーク!!」

照準を合わせる。

レッド「ゴー!!」

Vターボバズーカからエネルギー弾が発射。

フーインボーマに炸裂する。

フーイン「ぐわああっ!!」

フーインボーマが無になる。

一同「ビクトリー!!」

ズルテン「くそぉ、このぉ……」

ズルテンが笛を吹くとフーインボーマが復活、巨大化してしまう。

レッド「ラガーファイター、発進!!」

ターボビルダーの天井が開く。

ラガーファイターが発進。

5人が乗り込もうとすると、何者かがレッドの足を掴む。

レッド「ヤミマル……」

レッドの足を掴んだのはヤミマルだった。

ヤミマル「俺との勝負……ついてないぜ……」

キリカ「ヤミマル……」

ブラックたちはすでにラガーファイターに乗り込んでいた。

ブラックたち「レッド!!」

ブラック「行くぞ! 変形シフト、ターボラガー!!」

ラガーファイターがターボラガーに変形。

一同「シフトアップ! ターボラガー!!」

ターボラガーは地上に降り立つ。

ブラック「バトルボール、キックオフ!!」

ターボラガーはバトルボールを蹴り上げる。

キリカ「やめてー! ヤミマル!! やめて!!」

レッドとヤミマルはすでに構えを取っていた。

キリカ「ヤミマル……私たちは、この世にたった2人しかいない、流れ暴魔なのよ!?」

ヤミマル「俺が負けるというのか!?」

頷くキリカ。

ヤミマル「でやああっ!!」

ヤミマルがレッドに挑む。

レッド「もうやらねばならんのか!?」

ラガーファイターとフーインボーマ、レッドとヤミマル。

それぞれが激突する。

レッドがヤミマルに切りかかる。

ヤミマルは倒れる。

フーインボーマの光が鎖へと変わり、ターボラガーに絡む。

レッド「ターボラガー!!」

ヤミマル「もらったぜレッド!!」

ヤミマルの剣がレッドを斬る。

レッドが落ちるとヤミマルも崖に落ちてしまう。

キリカはそれを見つめる。

レッドは立ち上がる。

レッド「ヤミマル……」

レッドの周辺が爆発。

レッド「うわあっ!!」

ヤミマル「あっ!?」

ドラグラスが飛来。

ヤミマル「ドラグラス! 来てくれたのか!? やはりお前は流れ暴魔の守護神……俺を忘れてはいなかったんだな!?」

暴魔城

ネオラゴーン「裏切りおったな!? ドラグラス……」

戦場

ターボラガーがフーインボーマの攻撃に苦戦する。

そこへドラグラスが飛来。

フーインボーマはドラグラスに火をつける。

ヤミマル「あっ!?」

ドラグラスはフーインボーマに体当たりして大爆発する。

ヤミマル「ドラグラス―――!!」

ターボラガーの鎖が外れる。

槍が地面に突き刺さる。

大爆発―――最後の暴魔獣・フーインボーマは最期を遂げる。

槍は暴魔たちの住む地下に吸収される。

ヤミマル「ドラグラスが……ドラグラスが!!」

レッド「ドラグラスさえも助けようとしたその命……なぜ大切にしないんだ!?」

ヤミマル「ほざくな!! 最後の勝負だ!!」

2人は剣を構える。

ヤミマル「うわああっ!!」

レッド「おりゃあああっ!!」

2本の剣が激突。

レッドは崖から落ちてしまう。

ヤミマル「行くぞ!!」

ヤミマルがジャンプ。

2人の戦いは続く。

レッド「ターボレーザー!!」

ヤミマル「でやあっ!!」

レッドとヤミマルがジャンプ。

2本の剣が銅を切り裂く。

そこへキリカがやってくる。

キリカ「ヤミマル!!」

ピクリとも動かない2人。

ヤミマルの剣が落ちる。

レッド「ヤミマル……」

ヤミマル「なぜ……なぜとどめを刺さなかった!?」

レッド「キリカを悲しませたくない……!」

ヤミマル「何!?」

レッド「キリカは……俺も、お前を信じているんだ!! この世で1番大切なものは何か……必ずわかってくれると!」

キリカ(ありがとう。レッド……)

ヤミマル「ハッハッハ……バカな奴……後悔するぞ……必ず後悔するぞ!! ハッハッハ……ヤミマル……闇隠れ!!」

ヤミマルが消える。

レッド「ああっ、ヤミマル……」

キリカ「ヤミマル!! なんてことを……ヤミマル!! 闇隠れまで使うなんて……ヤミマル! ヤミマル―――!!」

地下の暴魔たちが蠢く。

ターボビルダーに異変が起こる。

シーロン「大変です! 博士、大封印が……大封印が破れようとしています!!」

博士「大封印が……ターボビルダーの下にあったとは……」

シーロン「フーインボーマが……最後に自分の命を捧げて、封印を弱めたに違いありません!!」

ナレーション「ついに、大封印が敗れ始めた……しかもそれは、ターボビルダーにあった! 果たしてターボレンジャーは、地球を守れるのか!? そして、自らの命をも削るヤミマル闇隠れの術に全てをかける、ヤミマルの運命は!? 最後の戦いの時が迫る……」
 

つづく
 

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