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電磁戦隊メガレンジャーの第50話
 

健太「(ナレーション)俺たちの正体がネジレジアの連中にバレちまった。卒業を目の前にして、学校まで追い出されることになった……」

シンタロウ「お前らのせいだぞ!!」

健太「(ナレーション)俺たちの青春は今、最大のピンチを迎えている……」
 

壮絶!
灼熱の超戦士ユガンデ
 

雨の降る倉庫

千里「明後日か。卒業式……出られるのかな? 私たち……」

耕一郎「まだ後2日ある。2日のうちにネジレジアを倒せば、皆と一緒に卒業できるさ!」

健太「そうだぜ。あきらめるのはまだ早いってもんだろ!」

健太のお腹が鳴る。

健太「ははは……」

瞬「そういえば、朝から何も食べてないな。よし、なんか買ってくるか」

みく「あ、私も一緒に行く」

健太「悪ィな!」

デスネジロ

シボレナがメガウインガーを発見する。

シルバー「こちらメガウインガー、デスネジロはまだ発見できません。もう一度地球を周回パトロールしてから戻ります」

博士「敵に気づかれないようにステルスシステムで飛行してくれ……」

シルバー「了解!」

メガウインガーの信号が消える。

シボレナ「あと少しのところを……」

ユガンデ「どうだ、シボレナ!?」

シボレナ「メガウインガーの通信パターンを割り出せば、メガレンジャーの秘密基地を探せると思ったが……失敗した」

ユガンデ「シボレナ、一刻も早く奴らの基地を探し出して吉ごとメガレンジャーを始末してみせる!」

シボレナ「ところで、ドクター・ヒネラーのご様子は!?」

ユガンデ「相変わらず研究室にこもったきりだ。何かを開発されているようだが、その打ち込みようは、近寄り難いことだ……」

シボレナ「一体何を!?」

研究室ではヒネラーが何かを研究していた。

スーパー

瞬とみくが買い出しをしていた。

みく「ちょっと買い込みすぎかな!?」

瞬「いいんだよ、いつ壊れるかわからないんだから。買いだめだ……」

みくの足元にミニカーがぶつかる。

みくはミニカーを少年に渡す。

主婦「ねえねえ知ってる? メガレンジャーって」「ええ。諸星学園の生徒さんですって!?」「そうそう。あの学校の先生や生徒さんたち、巻き添え食ってケガしたんですってよ……」「ネジレジアと戦ってくれるのはありがたいけど、私たちまで巻き込んでほしくないわよねぇ!?」

主婦たちの話にみくが飛び出す。

瞬「みく……」

みくが駆け足で帰ってくる。

健太「待ってました。サンキューみく!」

主婦の話に苦痛なみく。

千里「みくなんかあったの!?」

みく「悔しいよ……」

瞬も帰ってくる。

瞬「みく……」

耕一郎「何があったんだ瞬!?」

瞬「町の人たちが、噂してたんだ。俺たちのことを……『メガレンジャーがいると、自分たちも巻き添えになって迷惑だ』って」

みく「一生懸命やってきたのに、今まで皆を守るために一生懸命頑張ってきたのに……なのに、どうして誰もわかってくれないの!?」

泣き崩れるみく。

健太「どこのどいつだ!? 俺が片付けて……」

瞬「落ち着け健太!」

健太「落ち着いてられっか!」

耕一郎「健太! 今は我慢するしかないんだ……」

健太「……」

瞬「みく……つらいのはみくだけじゃない。もう一頑張りしてみないか!? いつかきっと、皆もわかってくれる。俺たちがやってきたことは間違っていない! そうだろ!?」

瞬はみくにりんごを差し出し、もう1個を丸かじり。

諸星学園

シンタロウが黒板消しを取り出し、黒板の文字を消そうとすると、恵理奈が入ってくる。

恵理奈「シンタロウ君、健太たちのことなんだけど……力を貸してほしいの! このままだと健太たち、卒業式出れなくなっちゃうかも……」

シンタロウが去ろうとする。

恵理奈「待ってシンタロウ君!」

シンタロウ「健太たちが戻ってきたら、卒業式は絶対ダメになるに決まってる!」

黒板消しを投げて教室を去るシンタロウ。

校長室

校長「しかし、彼らがいなくなったおかげで学園には平和が戻って……卒業式も無事に出来そうだ」

黒沢「はい」

校長「そうだ。すまんが、あの連中がいたデジタル研究会の部室を閉鎖しといてくれないか!?」

黒沢がデジタル研究会を閉鎖する。

するとキーボードを叩く音が響く。

黒沢「ん?」

中を覗くと謎の女がパソコンを開いていた。

黒沢「こらっ! そこで何してる!?」

モニターには月が映っていた。

女「奴ら、データを消す余裕がなかったらしい……」

黒沢「こらっ!」

黒沢は鍵を開けて中に入る。

黒沢「君、うちの学園の関係者じゃないな!?」

女の姿がシボレナに変わる。

シボレナ「邪魔をするな!」

シボレナの攻撃に倒れる黒沢。

デスネジロ

ユガンデ「シボレナ! わかったか!?」

シボレナ「敵は月だ」

ユガンデ「月面!? そうか……シボレナ、お前にもう1つだけ頼みがある。この俺を、最強の戦士に改造してくれ! ネジリアクターをセットして」

シボレナ「それはダメだ。私には出来ない……」

ユガンデ「なぜだ? お前ならできるはずだ!」

シボレナ「危険すぎる。確かに一時的にパワーアップするかもしれないが、その分、体内のエネルギーが一気に使い尽くされ、命を落とすことも……」

ユガンデ「構わん! これが最後の戦いになろうと……」

シボレナ「ユガンデ……」

ユガンデ「シボレナ……頼む! シボレナ……」

研究室で必死で作業に取り組むヒネラー。

ビビデビ「何やってるデビ!?」

ヒネラーが机を叩くとビビデビが吹き飛ぶ。

さらに今度はヒネラーの左腕が捻れ始める。

ヒネラー「これは……」

ヒネラーの脳裏に久保田博士と鮫島博士が取っ組み合う記憶が甦る。

博士「待て、今はまだ危険すぎる!」

鮫島「邪魔をするな!!」

久保田「鮫島! 皆を信じろ!!」

鮫島はそのまま姿を消す。

現在

ヒネラー「そんなはずは……そんなバカな……」

コンピューターを叩くヒネラー。

ヒネラー「そんな……これさえ完成すれば……久保田め、待ってろよ。お前たちの恨み、必ず晴らしてやる……」

月面基地

博士は自分と友人・鮫島の写真を眺めている。

博士「鮫島……ネジレジアに行ってから、お前の心は……どこまで捻れてしまったんだ!?」

警報音

隊員「博士! デジタル回線に以上です」「何かが地球から送り込まれています……」

博士「何!?」

基地内が暗くなる。

博士「どうした!?」

パソコンのモニターから赤い体のユガンデが現れる。

ユガンデ「久保田……」

博士「ユガンデ!!」

ユガンデ「騒いでも無駄だ。今日こそお前たちの最期だ!!」

ユガンデが博士に斬りかかると、裕作が止めに入る。

裕作のキックが炸裂する。

ユガンデ「メガシルバー……」

裕作「ユガンデがなぜここに!?」

博士「デジタル回線を利用して転送してきたんだ!」

裕作に猛攻を加えるユガンデ。

裕作「ケイタイザー・インストール!!」

裕作がメガシルバーにインストール。

シルバーがシルバーブレイザーでユガンデに挑む。

ユガンデ「メガレンジャー、なぜ出てこない!?」

シルバー「この俺が相手じゃ不満なのか!?」

ユガンデ「俺はメガレンジャーを始末しにここに来たのだ!」

シルバー「しょうがない。じゃあ、案内してやるよ!」

シルバーとユガンデが外に出る。

博士「緊急指令! 全員メガシップに乗り込め!!」

シルバー「ユガンデ! 月はお前の墓場になるぜ!?」

ユガンデ「何!?」

シルバー「行くぞ!」

シルバーはシルバーブレイザーでユガンデを斬り裂く。

しかし、返り討ちにあってしまう。

ユガンデ「シボレナ、月面にメガレンジャーはいない。地球のどこかにいる奴らをおびき出すんだ!」

シボレナ「わかったわ」

ユガンデが巨大化。

シルバー「メガウインガー!!」

メガウインガーがシャトルモードからロボモードに変形。

シルバーが乗り込む。

シルバー「行くぞ!」

ユガンデはウインガーキャノンにかまわず一気に突き進み、斬りかかる。

シルバー「うわあっ!」

メガウインガーは倒れてしまう。

ユガンデ「月面基地を叩き壊してやる!!」

ユガンデが基地を破壊し始める。

シルバー「まずい! ボイジャーマシンが!!」

基地の爆発によりロボイジャーは倒れ、発進口が塞がれてしまう。

倉庫

耕一郎「おかしいな。そろそろ基地から定時の連絡があるはずなんだが……」

千里「そういえばそうね」

健太「そんなの待ってられっか。こっちから聞けばいいじゃん! おっさん!!」

健太はデジタイザーで通信を試みるが、返事がない。

健太「あれ? どうなっちまってるんだ!?」

耕一郎「博士、裕作さん! 応答してください」

シルバー「ユガンデ……基地をぶっ壊してる……」

基地ではメガウインガーはユガンデの猛攻に危機に陥る。

千里「月面基地が!?」

健太「何だって!?」

町でも、爆発音が響く。

健太「何だ? 行くぞ皆!!」

町に向かう5人。

シボレナ「メガレンジャー、早く出て来い! 出てこなければ、この町の人間を皆殺しにしてやる」

健太「月面基地も地球もか……おっさん! おっさん!!」

博士「何だ、健太!?」

健太「こっちも大変なんだよ。どうすりゃいいんだ!?」

博士「町を……町を救ってくれ! 我々もINETの戦士だ。何とかしてみせる!!」

健太「おっさん……よし、わかった!!」

「助けてー!!」

母親が襲われていた。

母親「メガレンジャー、何やってるの!? 早く来て! 早く助けて!!」

少年「放せ放せ!! 手を放せ! 助けてメガレンジャー!!」

すると5人が飛び出す。

みくのキックが炸裂する。

シボレナ「来たなメガレンジャー!!」

一同「インストール!!」

『3・3・5』

一同がメガレンジャーに変身。

少年「メガレンジャー!」

クネクネに挑むメガレンジャー。

イエロー「メガスナイパー!!」

ピンク「大丈夫ですか!?」

母親「もうこれ以上巻き添えは嫌ですから。いきましょう正也!」

少年を抱えて去る母親。

少年「ありがとうメガレンジャー、ありがとう!」

ピンクは落ち込みそうになるが、少年の言葉にハッとする。

ブルー「なっ! やっぱ俺たち、メガレンジャーだろ!?」

頷くピンク。

シボレナ「ユガンデ、メガレンジャーが現れたわ!」

ユガンデ「よし! 今から地球に向かう」

ユガンデが飛び立とうとすると、メガウインガーがユガンデの足を掴む。

シルバー「行かせるものか!」

ユガンデ「しつこいぞ!!」

ユガンデは再びメガウインガーに猛攻を加える。

とどめをさそうとしたそのとき、銃撃がユガンデに炸裂する。

銃撃を繰り出したのはギャラクシーメガだった。

操縦しているのはINETの隊員と博士だった。

博士「早川! 大丈夫か!?」

シルバー「博士……」

博士「貴様は我々が倒す!」

ユガンデ「何!?」

デルタメガがガトリングブラスターを繰り出す。

それがユガンデに炸裂する。

3大ロボがそろう。

ユガンデ「それはどうかな!?」

博士「デルタメガ!」

ユガンデ「俺のすごさを見せてやる。バーニングブレイド!!」

バーニングブレイドがデルタメガに炸裂。

デルタメガが爆発し、残骸と化す。

博士「デルタメガ―――!!」

ユガンデ「ダークファイヤー!!」

ダークファイヤーがギャラクシーメガとメガウインガーに炸裂する。

一同「うわああ―――ッ!!」

シルバー「うわっ!」

ユガンデ「待っていろメガレンジャー!!」

ユガンデが飛び立つ。

地球では、メガレンジャーとクネクネの戦いが続いていた。

するとそこへ、ユガンデが地上に降り立つ。

シボレナ「ユガンデ!」

ブラック「あれがユガンデ!?」

レッド「ボイジャーマシン!!」

シルバー「メガレンジャーすまん! ボイジャーマシンの発進口をユガンデの奴に塞がれちまったんだ……出撃は無理だ」

レッド「ええっ!?」

ユガンデの足に吹き飛ぶ5人。

レッド「どうする!? 撃つ素手なしだぜ!」

ユガンデの猛攻が続く。

そしてユガンデが斬りかかろうとしたその時、メガサーベルが受け止める。

宇宙から飛来したギャラクシーメガがユガンデに斬りかかる。

レッド「ギャラクシーメガ……」

博士「早く乗れ! 選手交代だ」

レッド「了解!」

ギャラクシーメガに乗り込むレッドたち。

レッド「ユガンデ! 俺たちの基地をぶっ壊してくれたお礼、きっちりさせてもらうぞ!!」

ギャラクシーメガとユガンデ、互いに胴を切る。

レッド「サーベル電磁ムチ!」

電磁ムチに苦戦するユガンデ。

ギャラクシーメガに反撃。

一同「うわっ!!」

すると今度はメガサーベルが折られてしまう。

レッド「何!?」

ユガンデの攻撃に倒れるギャラクシーメガ。

シボレナ「その調子だ」

ユガンデ「俺の力を見たか! お前たちの攻撃はそこまでだ!!」

ユガンデの剣がギャラクシーメガの背中を突き刺す。

一同「うわああっ!!」

コックピット内から火花が散る。

ユガンデ「地獄に落ちろ!!」

レッド「ダメだ……やられる!」

ユガンデ「メガレンジャーも所詮はここまで……」

するとユガンデの体内のネジリアクターが反応する。

体内からガスが漏れる。

ブルー「何だ!?」

ユガンデ「うわああっ!」

シボレナ「ユガンデ!」

ユガンデが等身大に戻ってしまう。

ギャラクシーメガから降りた5人が駆け寄る。

ユガンデ「おのれメガレンジャー……お前たちのとどめを刺すまでは、死なんぞ!!」

レッド「ユガンデ……勝負だ!!」

ユガンデ「来い……」

一歩一歩退く6人。

メガレンジャーとユガンデが走り出す。

ユガンデはメガレンジャーを一気に切り裂いてしまう。

ブラックがユガンデに苦戦を強いられる。

ブラック「シュート!!」

ブラックもメガスナイパーでユガンデを遠のく。

イエロー「メガスリング!!」

ピンク「メガキャプチャー!!」

ブルー「メガトマホーク!!」

レッド「スクリュードリルセイバー!!」

4つの技が炸裂する。

吹き飛ぶユガンデ。

ユガンデ「おのれメガレンジャー……」

レッド「ユガンデ、とどめだ!!」

するとシボレナがユガンデの前に現れ、ドリルセイバーに切られる。

ユガンデ「シボレナ!」

ユガンデの攻撃に怯むレッド。

ブラック「メガレッド!」

ユガンデ「シボレナ……」

シボレナ「ううっ……」

ユガンデ「貴様……メガレンジャー、死ねぇ!!」

メガレンジャーの方に走り出すユガンデ。

シボレナ「ユガンデ……」

レッドの上にバトルライザーが装備されていた。

レッド「ライザーパンチ! ライザーチョップ!!」「セイバースラッシュ!!」

シボレナ「ユガンデ!!」

レッドの3つの技が炸裂。

ユガンデも大爆発してしまう。

デスネジロ

シボレナが帰ってくる。

ヒネラー「シボレナ……」

シボレナ「ドクターヒネラー、ユガンデが……メガレンジャーの本拠地を破壊しました」

ヒネラー「何!? 奴らの本拠地を? そうか、よくやった。ユガンデは!?」

シボレナ「メガレッドに、倒されました……」

ヒネラー「ユガンデが!?」

するとシボレナから火花が散る。

ヒネラー「どうしたシボレナ!?」

シボレナ「こないで!」

シボレナの声に立ち止まるヒネラー。

シボレナ「ドクターヒネラー、私に……命を与えていただき、ありがとうございました」

ヒネラー「何を言っている!?」

シボレナ「いつまでも、うっ……」

シボレナは跪く。

メガレッドに斬られて致命傷を負ったのだ。

シボレナ「あなたの、忠実な部下でいたかった……」

ヒネラー「シボレナ……」

シボレナ「さようなら、父上……」

ヒネラー「シボレナ!」

シボレナは大爆発し、残骸が散らばる。

その中にヒネラーとシボレナの写った写真が入っていた。

ヒネラー「シボレナ!! シボレナ……おのれメガレンジャー、許さん! どんなことがあろうとも、お前たちを倒す……」

一方、戦いを終えた健太たちがギャラクシーメガに戻ってくる。

中では博士たちスタッフが修理に当たる。

博士「メモリーの交換だ……」

耕一郎「博士、ギャラクシーメガの状態は!?」

博士「残念だが、事態は深刻だ……」

健太「ギャラクシーメガも、メガボイジャーも出撃できないなんて……一体どうやって奴らの攻撃を、防げばいいんだ!?」

博士「ワシにもわからん。だが、希望を捨てちゃいかん! 勝利は、必ずやって来る」

頷く健太たち。

今、最終決戦の時が迫る。
 

つづく
 

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