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地球戦隊ファイブマンの第47話
 

学たちはマグマベースで両親の星川博士、緑との通信を試みていた。

学「目標……銀河P16惑星! 銀河ランプ通信、発進準備完了!!」

健たちが調整を行う。

学「出力、OK!」

数美「スタンバイOK!」

アーサーが家族の写真を手に取る。

アーサー「博士、お母さん……もうすぐです!」

学「銀河ワープ通信、スタート!!」

アンテナから電波が放射される。

学たちが博士と緑に呼びかける。

学「父さん、母さん! 学です。聞こえますか!?」
 

超獣大脱皮
 

銀河系P16惑星
 
通信機から学たちの声が響く。

緑がそれに気づく。

緑「今の声は……」

博士「子供たちに違いない! こちらP16惑星。P16惑星! 聞こえたら応答してくれ。」

「父さん!「父さん!!」

博士「この銀河ワープ通信を備えているのは、マグマベースのみ! ここで通信してくるのといえば、私たちの子供以外考えられない……」

緑「通じたんですね。20年ぶりに似、あの子たちと……」

緑が通信機を手に取る。

緑「学……健、和美! 文矢、レミ!! 聞こえますか!? こちら。星川緑です……母さんよ! 学、健、数美、文矢、レミ!!」

学「みんな!」

すると通信機が爆発してしまう。

一同「うっ!」

文矢「何が起こったんだ!?」

レミ「今のが……今のが母さんの声」

学が外を覗く。

学「オーロラだ……」

数美「兄さん、バルガイヤーにオーロラが……」

モニターを覗くと確かにバルガイヤーにオーロラが

数美「バルガイヤーの作り出したオーロラが、通信を妨害したんだわ」

文矢「生まれて初めて、父さんと母さんと話が出来ると思ったのに……」

その後5人は、バルガイヤーの前に向かう。

しかし、バルガイヤーの周りのオーロラは消えてしまう。

レミ「消えたわ……」

学「アーサー!」

アーサーは通信機を調べていた。

アーサー「ダメだ……バルガイヤーは、全身からすごいエネルギーを放出しているんだ! それで相変わらず、通信を妨害している」

学たちが岩に隠れる。

健「バルガイヤーを倒さない限り、父さんたちとは連絡が取れないということなのか!」

バルガイヤーの足が折りたたまれる。

数美「何が始まるのかしら!?」

学「もしや……」

バルガイヤー「脱皮開始第1段階スタート―――」

ガロアたちが騒ぎ出す。

ドンゴロス「ひゃー、とうとう始まってしもうた……この部屋はどないなりまんねん!? ワイらどないしたらええんや?」

するとどこからか光線が発射され、エイリアン2人に浴びせられる。

エイリアン2人は消えて服だけが残る。

ドンゴロス「あら? あら!? サイシャンとプリンダーが……」

バルガイヤー「あと2時間―――4段階を経て銀河超獣バルガイヤーとなる」

真ん中に水時計が出てくる。

ドンゴロス「あらっ! これは水時計やないか……」

触手が天井を突く。

バルガイヤー「ドンゴロス―――1滴たりともこぼすな」

天井から水滴が落ちる。

ドンゴロス「こぼれる! ああっ……」

ドンゴロスは水滴を見事水時計に落とす。

バルガイヤー「2時間後、この水時計がいっぱいになったとき……脱皮するための最後のエネルギーがいる」

ガロア「最後のエネルギー!?」

バルガイヤー「この世で最高の死のエキス―――といえばそれが何かわかるな!?」

バルガイヤーから煙が上がる。

学「脱皮を始めた……なんとしても食い止めなくては……脱皮したら奴はとんでもないものになるぞ!!」

するとどこからが銃撃が響く。

ガロアとバツラー兵が現れる。

ガロア「そうはいかん! お前たちの命、脱皮のための最後のエネルギーに捧げねばならん!!」

学「何!?」

後ろからシュバリエとギンガマンもやってくる。

シュバリエ「その役目、俺に任せてもらおう!!」

ガロア「おのれシュバリエ……」

シュバリエ「2時間以内に決着をつけねばならん……それが出来るのは、銀河のヒーロー・シュバリエ!!」

ギンガレッド「銀河戦隊!」

ギンガマン「ギンガマン!!」

ガロア「カッコばかりつけやがって……」

学「行くぞ!!」

健たち「おう!!」

一同「ファイブマン!!」

5人がファイブマンに変身。

ガロア「レッド、勝負!! でやああ―――っ!!」

ガロアが走り出す。

そこにシュバリエが立ち止まる。

シュバリエ「待て!! レッドの相手はこの俺だ! ガロア……貴様には雑魚を任せたぜ」

ガロア「おのれシュバリエ……」

シュバリエとギンガマンがレッドに、ガロアとバツラー兵がブルーたちに挑む。

バルガイヤー内

水滴が集まって30分が経つ。

ドンゴロス「30分経過や……」

バルガイヤー「脱皮第2段階―――」

バルガイヤーが眉に包まれる。

海岸ではファイブマンとゾーンの戦いが続いていた。

ピンク「バルガイヤーが眉に包まれたわ……」

P16惑星では、博士が学たちの通信を続けていた。

博士「聞こえたら返事してくれ! 応答してくれ!!」

緑「20年ぶりに……やっとあの子たちと話が出来ると思ったのに……一体どうしたんでしょう!?」

博士「もしや……ゾーンと戦っているのでは!?」

博士は図鑑を取り出す。

博士「ゾーンが住み込みとして……地球を狙うことは十分に考えられる! だとしたら……尚のこと、なんとしても連絡を取らねば!」

緑「学……健、数美! お願い!!」

バルガイヤー内

ドンゴロス「1時間経過……1時間経過や。だんだん重うなってきたで……」

バルガイヤー「脱皮第3段階―――」

一方、ブルーたちはガロアの剣に苦戦を強いられていた。

ガロア「シュバリエ! あと1時間だぞ!!」

シュバリエ「お前こそ、雑魚を相手に何を手間取っているのだ!?」

ガロア「ん―――……」

ガロアの猛攻はさらに続く。

ブラック「とおっ!!」

ブラックのキックが炸裂する。

ガロア「あ―――っ!! 大風車斬り!!」

ガロアの起こす竜巻がブルーたちを襲う。

レッドもギンガマンの猛攻に苦戦する。

バルガイヤー内

バルガイヤー「脱皮第4段階―――」

液体が水時計の中に大量に落ちる。

ドンゴロス「ひえーっ! えらいこっちゃ……もうあと30分しかあれへんで!!」

外ではファイブマンとゾーンの戦いが続いていた。

レッド「あと30分……なんとしても脱皮を食い止めれば!」

ガロアの剣がブルーを切り裂く。

レッド「みんな!!」

ギンガマンが輪を作る。

シュバリエ「レッツゴー!!」

ギンガブラック「ギンガマンダッシュ!!」

ギンガブラックがレッドに体当たり。

シュバリエ「やったぜ……」

レッドは吹き飛ぶが、まっすぐガロアの方に向かい、Vソードで左のカブトの角を切る。

レッド「でやああっ!」

ガロア「ああっ!!」

そしてガロアを飛ばす。

ガロア「あ―――ッ!!」

シュバリエ「おのれファイブマン……」

ギンガレッド「行くぞ!」

レッド「行くぞ!!」

ブルーたち「おう!!」

ダブルレッドがジャンプ。

ファイブマンのそれぞれの武器がギンガマンに炸裂。

ギンガマンが苦しむ。

ギンガマン「シュバリエ様……さようなら。さようなら―――!!」

ギンガマンが大爆発。

シュバリエ「おのれ……」

バルガイヤー内

ドンゴロスの手には液体がいっぱいだった。

残りはあと7分しかない。

ドンゴロス「早よ何とかしてぇな……」

戦場

シュバリエ「黒ゴルリン、カモン!!」

黒ゴルリンが現れる。

シュバリエ「奴らにとどめを刺せ!!」

レッドたちは岩に隠れるが、黒ゴルリンはそれを持ち上げる。

一同「ファイブラスター!!」

ファイブラスターが炸裂。

黒ゴルリンの投げた岩が地上に激突。

レッド「ファイブロボ、発進!!」

ファイブロボが飛来。

レッド「行くぞ!!」

ブルーたち「おう!!」

すると突然、チェーンがレッドの手に装着され、引っ張られる。

それを引っ張ったのはシュバリエだった。

一同「兄さん!!」「兄貴!!」

レッド「俺に構わず行け!!」

ブルー「行くぞ!」

4人はファイブロボに向かう。

シュバリエ「レッド! 貴様とはこのチェーンデスマッチで勝負をつけるのだ!!」

レッド「チェーンデスマッチ!?」

シュバリエ「どちらかが死ぬまでは、決して切れないチェーンなのさ!!」

レッド「何!?」

シュバリエ「行くぞ!!」

シュバリエがレッドに挑む。

ブルー「行くぞ!!」

ブラックたち「おう!!」

ファイブロボも黒ゴルリンに挑む。

しかし、黒ゴルリンに押されてしまう。

レッドを翻弄するシュバリエ。

バルガイヤー内

ドンゴロス「あと10分……あと10分!」

戦場

アーサーの乗るスターキャリアが飛来。

アーサー「みんなー、大丈夫か!?」

スターキャリアの砲撃が炸裂。

シュバリエの剣がレッドを切り裂く。

レッド「バルガイヤーは絶対に脱皮させん!!」

シュバリエ「あと何分持つかな!?」

バルガイヤー内

ドンゴロス「タイムリミットはあと5分やで……」

バルガイヤー「死のエキスを……この世で最高の、死のエキスを―――」

戦場

ファイブロボとスターキャリアの同時砲撃が炸裂。

黒ゴルリンはジャンプしてパンチを繰り出す。

シュバリエの銃撃が炸裂。

シュバリエ「あと2分……予定通りだな」

ブルー「行くぞ。アーサー!」

アーサー「OK!!」

ブルー「合体! スーパーブラザージョイント!!」

スターキャリアがスーパーファイブロボの合体パーツに分離。

ブラック「レッグアーマー、OK!!」

ブルー「アームカバー、OK!!」

アーサー「ヘッドギア、OK!!」

パーツがファイブロボに合体。

スーパーファイブロボが完成する。

ブルー「完成!!」

一同「スーパーファイブロボ!!」

黒ゴルリンがハンマーを投げる。

バルガイヤー「60……59、58……」

ドンゴロス「な、なんや!? バルガイヤーが秒読み始めたで!」

バルガイヤー「57、56、55、54、53、52、51、50……」

レッドとシュバリエの激戦が続く。

バルガイヤー「49、48、47、46……」

シュバリエ「倒す……必ず貴様を倒す!! 勝負はいつになれば決まるのだ!? でやああっ!!」

黒ゴルリンが吹き飛ぶ。

ブルー「高速ジェット、オン!!」

猛スピードで黒ゴルリンに向かう。

バルガイヤー「26、25、24、23、22、21……」

シュバリエ「でやあああ―――ッ!!」

レッド「とりゃああ―――ッ!!」

バルガイヤー「15、14、13、12……」

ブルー「スーパーベクトルパンチ!!」

スーパーファイブロボの2つの拳が黒ゴルリンを飛ばす。

バルガイヤー「11、10、9、8……」

Vソードがシュバリエの胴を貫通。

バルガイヤー「7、6、5……」

黒ゴルリンが大爆発。

バルガイヤー「4、3、2……」

レッド「Vソードアタック!!」

レッドのvソードがシュバリエを叩き切る。

バルガイヤー「1、0!!」

シュバリエの体が火を噴く。

シュバリエはそのまま倒れる。

レッドの手首のチェーンも外れる。

レッド「勝った……勝ったぞ……」

一同「やった―――!!」

ブルー「脱皮を防いだぞ!!」

シュバリエの亡骸が火の玉となり、バルガイヤーに吸収される。

ガロア「シュバリエが……」

眉から角が生える。

スーパーファイブロボから降りたブルーたちがレッドと合流する。

イエロー「兄貴……これはどういうことなの!?」

バルガイヤー「愚か者―――この世で最高の美貌の死のエキスといえば、それはシュバリエの命だったのだ―――」

レッド「何だと!?」

ガロア「ああ……」

バルガイヤー「銀河で数多くの殺戮を繰り返してきた、シュバリエの精神は、??型の生命体の血に染まっている―――」

触手からシュバリエの血が水時計に流れ込む。

ドンゴロス「うわああ……」

バルガイヤー「この血の染み込んだ体は、持てる力のすべてを使い切って倒れたとき、このときの死のエキスを……私の求めていたものなのだ―――」

ガロア「フッフッフ……シュバリエは死んだ! 栄光のバルガイヤー艦長は、このガロアを置いて他にはない!! アーハッハッハ!!」

レッド「騙されたのか……」

バルガイヤーに電撃が轟く。

脱皮が始まろうとしているのだ。

ナレーション「バルガイヤーの脱皮が始まった……」

眉が爆発。

レッドたちやガロアが岩陰に隠れる。

バルガイヤーは脱皮し、遂に銀河超獣となった。

ナレーション「地球を滅ぼし、さらに銀河の神になるというバルガイヤー……最後の決戦の時は来たのだ」

レッド「あれが脱皮した姿なのか!?」

ナレーション「果たしてファイブマンは、地球と銀河の平和を守りぬくことが出来るのであろうか!?」

P16惑星

星川夫妻が額たちと通信を取り合っていた。

博士「応答してくれ! 聞こえるか!?」

緑「学……」

博士「聞こえるか!?」

緑「健……」

博士「通じてくれ……どうしても、これだけは伝えなくてはならないんだ!」

緑「学……健……数美……答えて! 文矢……レミ!」

今地球に最終決戦が、最大の危機が迫っていた。
 

つづく
 
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