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科学戦隊ダイナマンの第50話
ナレーション「カー将軍に掌握された夢野博士は、帝王アトンを10本尻尾にするために、レトロ遺伝子を作るくらいなら敵を道連れにしようと覚悟した。だが、夢野博士はダークナイトとジャシンカを裏切ったゼノビアにさらわれてしまったのである」
弾たちが博士を探す。
弾「博士―――! 博士!!」
星川「博士―――!!」
島「博士―――!!」
南郷「博士―――!!」
レイ「夢野博士―――!!」
弾たちが合流する。
弾「博士を死なせてはならない! どんなことがあっても博士を助けるんだ!!」
一同が手を合わせる。
グランギズモ内
アトン「何!? まだゼノビアの行方がわからんだと!? 早くあの女を捕まえないと、10本尻尾になってしまうぞ!!」」
そこへ、キメラが現れる。
キメラ「アトン様に申し上げます。カー将軍の遺言ビデオが見つかりました!」
アトン「遺言ビデオ!? 写せ!」
キメラ「はっ!」
シッポ兵がビデオを再生させる。
そこには、カー将軍の姿があった。
将軍「アトン様、これは私に万一のことがあったとき、残されたアトン様のお役に立つために、最後のメカ進化を作り出すためのものでございます!」
アトン「なんと……それほどによること」
将軍「合体! 融合! メカ進化・ファイヤースフィンクス!!」
レバーが自動的に引かれる。
光線がプログレッサーに放射される。
ナレーション「メカプログレッサーは、カー将軍の声で自動的に動くようになっていた。
そこからメカ進化獣・ファイヤースフィンクスが現れる。
ファイヤースフィンクス「メカ進化・ファイヤースフィンクス!!」
アトン「誠、カー将軍こそ忠実な家来であった……カーの中正に答えるためにも、なんとしてもゼノビアを見つけ出すのだ。早く行け!!」
キメラ「はっ!」
よみがえった強敵
洞窟内
夢野がそこに連れてこられる。
ようやく解放される。
ゼノビア「さあ、レトロ遺伝子を作ってもらいましょうか!?」
夢野を突き飛ばすゼノビア。
夢野がビンを見る。
ゼノビア「何をしているの!?」
上着からスイッチを取り出そうとすると、ゼノビアに見つかってしまう。
ゼノビア「バカ者! こんなもので殺せる私と思っているのか!?」
目から電磁波を繰り出す。
ゼノビア「夢野博士……レトロ遺伝子を作るのだ」
ゼノビアが夢野に催眠術をかける。
一方、弾たちは。
星川「ゼノビアめ、どこに潜んでいる!?」
南郷「これだけ探しても手がかりがつかめないなんて……このままじゃ、博士の身に」
レイ「バカなこと言わないで!」
弾「いや、レトロ遺伝子を作らされてると考えるべきだ。俺たちに休んでる暇はない、ゼノビアが10本尻尾になったら大変なことになる」
グランギズモ
ファイヤースフィンクス「ピラミッドパワー!!」
ファイヤースフィンクスがピラミッドの中でパワーをためている。
キメラ「ファイヤースフィンクスはピラミッドパワーによって、超透視能力を得ることができるのです」
アトン「なるほど……」
ファイヤースフィンクス「ピラミッドパワー!!」
するとファイヤースフィンクスの顔がどんどん変化していき、博士がレトロ遺伝子を作っている映像が映し出される。
アトン「見つけたぞ、ゼノビア!!」
洞窟
夢野「レトロ遺伝子のシャワーカプセルを完成いたしました」
ゼノビア「おお、素晴らしい……いよいよ私が有尾人一族で始めての10本尻尾になるのかしらぁ。始めろ、夢野博士」
夢野「はい……」
夢野がスイッチを入れると機械が作動し始める。
緑の煙がゼノビアに浴びせられる。
ゼノビア「おお……レトロじゃあ。レトロ……10本尻尾になって世界を征服してやるぅ……」
轟音。
ダークナイトが外に出るとグランギズモが飛来してきた。
島もグランギズモを発見する。
島「グランギズモだ!!」
弾「グランギズモだ!! グランギズモが出てきたということは……」
星川「追うんだ!!」
ダークナイトが走る。
グランギズモからアトンたちが降り立つ。
ダークナイト「待て、帝王アトン!」
アトン「どけ、ダークナイト! 10本尻尾になるの9本尻尾の帝王アトンだ」
ダークナイト「敗れたり、帝王アトン!」
アトン「何!?」
ダークナイト「たかが尻尾1本増やすため、我を忘れてのこのこ出てきたその孤独、貴様の命取りだ!」
アトン「黙れ、尻尾を強くするのは許さん! 尻尾は我らの命だ」
ファイヤースフィンクスの顔が変わる。
ダークナイトが剣を構える。
アトン「お前たちは手出し無用! こんな奴、世の一太刀で刀の錆にしてくれるわ。行くぞ、ダークナイト!!」
ダークナイト「おう!」
走り出す2人。
アトン「アトンビーム!!」
ダークナイト「ぐわああ!!」
ダークナイトがアトンの攻撃にやられる。
ダークナイト「ダークソード!!」
辺りが暗い空間と化す。
アトン「帝王剣!!」
2つの剣が激突。
アトン「おのれ、帝王剣を受け止めるとは……」
ダークナイト「9本尻尾の帝王とはこの程度か!」
ダークナイトが剣を交わして後ろに回り、攻撃を繰り出す。
だが、アトンの反撃にひるむ。
いつの間にかアトンが、大きな幻影となっていた。
アトンの左目が光ると、ダークナイトの周りは火の海だった。
ダークナイトも負けずに幻影を消し去る。
そこに、実体が現れる。
ダークナイト「ダークナイト・闇の舞!!」
ダークナイトの技が炸裂する。
ダークナイト「まだ尻尾はあきらめぬか!?」
アトン「黙れ! 10本尻尾は余の願いだ!!」
ダークナイト「おろかな男! 死ね!!」
アトンを炎のシャワーが包み込む。
アトン「死ぬのはお前だ!」
戦場が元の場所に戻る。
互いに剣を振る。
ダークナイトが倒れる。
アトン「ダークナイト、お前の負けだ」
するとダークナイトがアトンに電磁波を流す。
そして剣を突き刺す。
キメラ「アトン様!!」
ジャシンカの一味がアトンに集まる。
キメラ「アトン様! おのれダークナイト!!」
ダークナイト「慌てるな。これからが見物なのだ!!」
ゼノビアがシャワーを浴び続ける。
ゼノビアから尻尾が生えてき始める。
ゼノビア「尻尾が……尻尾が……ムズムズする!!」
シッポ兵「ゼノビア、おやめください! おやめください。もうこれ以上は危険です、カプセルが壊れます」
周辺が爆発し、シッポ兵も爆発する。
機械もショートし、夢野が正気に戻る。
すると地面が割れ、轟音が轟く。
そこにゼノビアがカプセルに入ったまま現れる。
ゼノビア「あっはっは!!」
弾「ゼノビア!」
アトン「ゼノビア……」
ゼノビア「8本……」
キメラ「尻尾が増える!」
アトン「尻尾が……」
ゼノビア「9本、10本! 10本尻尾のゼノビア!! 見たかアトン、これが10本尻尾じゃ」
アトン「おのれぇ……」
ゼノビア「この瞬間から、私がジャシンカ帝国の支配者じゃ!!」
アトン「な、何を……黙れ……!!」
ゼノビア「そして、世界の支配者になるのじゃ。あっはっは……あ―――ッ!!」
ゼノビアの様子がおかしくなる。
ゼノビア「苦しい……どうしたのじゃ!? ダークナイト……苦しい……」
ダークナイト「フフフ……苦しめ!」
ゼノビア「何!?」
ダークナイト「もっと……もっと苦しんで地獄へ落ちろ! それがお前の末路の相応しい。フハハハハ!!」
ゼノビア「もしや……お前は……図ったなぁ!?」
ゼノビアの顔がどんどん変化し、最終的には白骨化してしまう。
ダークナイト「ハハハハ……」
キメラ「何者!?」
アトン「何者じゃ!?」
弾「わかったぞ。今、その正体を暴いてやる! ダイナレッド!!」
弾がダイナレッドに変身してダークナイトに切りかかる。
ダークナイトの仮面が2つに割れる。
その正体はなんと、メギド王子だった。
島「メギド!」
レッド「やはりメギド……」
キメラ「メギド……」
アトン「メギド……」
メギド「いかにも4本尻尾の王子……いや、もはや尻尾などないメギドである。ダークナイトを名乗ってお前たちに千年洞窟に閉じ込められた敵をうったのだ! 見ろ、俺の尻尾はきっとあの女の哀れな姿を。俺はな、千年洞窟の中で10本尻尾になると同時にそのものは死ぬという古文書を見つけていたのだ」
アトン「何だと!?」
メギド「わからぬか!? 主は生まれつつ尻尾の数は決まっている。尻尾に頼って偉くなろうとしたり、強くなろうとしてはならんのだ!! 大切なのは己を鍛え、自ら強くなることなのだ!」
アトン「そうなのか……」
メギド「冥土の土産に聞け、アトン! ダイナマンも聞け! これから俺がジャシンカを支配し、世界を征服するのだ!!」
そこへ、夢野がふらついてやってくる。
夢野「おーい、弾……」
メギド「ん?」
一同「博士!」
レッド「博士!!」
星川「博士!」
メギドがレッドに挑む。
レッド「皆、博士を頼んだ!」
4人「おう! ダイナマン!!」
レッド以外の4人も変身する。
ブラック「博士、早く!」
アトン「メギド!! メギド……わが息子よ……」
レッドとメギドが走る。
アトンが倒れる。
キメラ「アトン様! アトン様!!」
アトン「キメラか……」
キメラ「はいっ!」
アトン「よいか、メギドに伝えよ……『まさにメギドこそ、余の息子じゃった』と……『メギドの見上げ方でジャシンカを継げ』と……よいかキメラ……これからは、お前たち若い者の時代じゃ。2人で協力して余のできなかった地上征服の事業を……成し遂げるのじゃ。よいな!?」
キメラがアトンから帝王剣を託された後、うなづく。
アトン「頼んだぞ……」
アトンが爆発し、最期を遂げる。
キメラ「アトン様……」
博士とダイナマンが洞窟前に逃げ込む。
レッド「博士、隠れてください!」
夢野「うん!」
「待てーッ! とおーっ!!」
後ろからメギドが現れる。
メギド「ダイナマン、ここはお前たちの墓場だ!! あれを見ろ」
洞窟の向こうには何かがある。
メギド「あれは、千年洞窟の入り口だ!」
レッド「千年洞窟!?」
そこにシッポ兵やキメラが現れる。
メギド「キメラ!」
キメラ「若き帝王メギド様、ともに戦います」
メギド「何!?」
キメラ「アトン様は、父を倒すまでに成長されたメギド様をお喜びになったのです。これからは、メギド様をお助けして若い者の力で、新しいジャシンカ帝国を着付けとおっしゃいました」
キメラがアトンの遺した帝王剣を渡す。
メギド「そうか、父上が……帝王剣! ダイナマン、千年洞窟に落ちろ!!」
ダイナマン5人が帝王剣によって千年洞窟に落ちてしまう。
洞窟の扉が閉まる。
メギド「勝ったぞダイナマン! お前たちはもはや二度と千年洞窟から出てくることはできん! フハハハハ!! 千年洞窟の苦しみ、味わったもにしかわからぬ。ダイナマン、お前たちはたっぷりと知るがよい!
闇のそこを死ぬまで這いずり回るのだ!! キメラ、俺について来い。明日は俺たちの物だ、行くぞ!!」
メギドたちが千年洞窟を去る。
ナレーション「帝王アトン、女将軍ゼノビアも倒れた。だが、ジャシンカは若き帝王メギドに率いられて、総攻撃にでてくる。果たしてダイナマンは、千年洞窟から脱出することができるのであろうか!? 頑張れ、ダイナマン!!」
博士が洞窟の扉を開けようとするが、ビクともしない。
夢野「ダイナマン! ダイナマン!! ダイナマ―――ン!!」
つづく
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