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激走戦隊カーレンジャーの第47話
 

エグゾスが伝説の5つの星座を封印したことにより恭介たちは変身能力を失い、ボーゾックに追い込まれる。

一同「うわあっ!!」

恭介「みんな……今は逃げるしかない!」

5人は逃げるが、ワンパーやガイナモたちが追いかける。

ガイナモ「カーレンジャーを……叩きのめせ!!」

恭介「(ナレーション)クルマジックパワーが消え……変身できなくなった俺たち……ボーゾックが容赦なく襲い掛かった」
 

当たって砕けろ!?
決死の宇宙ドライブ
 

5人はペガサスに逃げ込む。

恭介「何とか逃げ切ったみたいだな……」

実「なんとかな……まさかここまでは追ってけぇへんやろ。水や水……もう咽カラカラや」

実が水を飲む。

するとワンパーたちが壁を破って入ってきた。

実「うわあっ!!」

恭介「実!!」

ガイナモ「そうはいかんぞ。やれ!」

ワンパーたちが恭介たちに襲い掛かる。

恭介「このタコ!!」

実「コラ!! 大丈夫か!!」

ワンパーの剣が恭介の袖を斬る。

血がナンバープレートに落ちる。

恭介「うわああっ!!」

実「恭介!!」

ダップ「みんな、こっちダップ」

グラッチ「逃がさないぜ……」

ガイナモ「追え!!」

ダップ「早く!!」

ダップと恭介たちはビクトリードックに逃げる。

グラッチ「ここがカーレンジャーの基地か……ん? 開かねぇぞ」

ゼルモダ「どけ! 俺に任せろ」

ゼルモダの剣がノブを切る。

ゼルモダ「必殺……ゼルモダキック!」

ゼルモダのキックでドアが倒れる。

グラッチ「ご立派……」

ゼルモダ「来い!」

ボーゾック発生のシグナルが鳴り響く。

ダップ「遂にボーゾックが、この基地の仲間で侵入したダップ!!」

実「そんな……どないしたらええねん!?」

ワンパーたちが基地内に爆弾をセット。

遂に司令室に追い込まれる5人。

ガイナモ「ハッハッハ……この基地ごと貴様たちをぶっ潰してやる! やれ!!」

司令室にも爆弾をセット。

ガイナモ「撤収!!」

ボーゾックが去る。

ダップ「絶望ダップ……」

一同「うわああっ!!」

爆弾が爆発。

内部が崩れる。

一同「うわああっ!!」

ペガサスが大爆発。

市太郎とシグナルマンがそれを見つける。

市太郎「あれは、父ちゃんの会社の辺りだ!」

シグナルマン「まさか……」

2人はペガサスに行ってみると、そこはひどく荒れていた。

市太郎「何でペガサスがこんなことに……父ちゃん、悲しむだろうな」

シグナルマン「これは……」

シグナルマンが見つけたのは血のついたナンバープレートだった。

シグナルマン「まさか……カーレンジャー……」

雨が降ってくる。

市太郎「カーレンジャー!! カーレンジャー!!」

シグナルマン「本官の……許可なく力尽きてはいかん!!」

市太郎「カーレンジャー! カーレンジャー!!」

バリバリアン

ガイナモ「ま、俺たちが本気になりゃ、ざっとこんなもんよ」

3人「ハハハ!」

ガイナモ「この勢いで一気にチーキュを花火にしてやっか!」

ガイナモたちが帰ってくると中はゴミだらけだった。

ゼルモダ「ああっ……」

ガイナモ「ど、どうしたんだこりゃ!?」

ゼルモダ「何だこりゃよ? ゴミだぜ」

グラッチ「臭くてたまんねぇや……」

バリバリアンの前にエグゾスが現れる。

エグゾス「ボーゾックよ、ご苦労であった―――」

ガイナモ「エグゾス! こりゃあ一体どういうこったい!?」

エグゾス「今日からバリバリアンは、宇宙のゴミ捨て場となったのだ―――」

ガイナモ「な……なんだと!?」

エグゾス「カーレンジャーがいなくなった今、もはやボーゾックに用はない」

ゼルモダ「用がねぇだと!?」

エグゾス「そうだ―――用がないものは捨てるだけ」

ガイナモ「てめぇ……さんん俺たちを利用するだけ利用して、あとは捨てる気かよ!? 俺たちをゴミと一緒にするな!!」

エグゾス「お前たちはゴミだ……」

ガイナモ「ふざけるんじゃねぇ!!」

エグゾス「でやあっ!!」

一同「うわあっ!!」

ゴミが今のビームで引火。

ガイナモ「ああっ……」

グラッチ「運び込まれたゴミのおかげで、すごい勢いで燃えちゃうぞ……」

エグゾス「ゴミの再利用をしてやる―――そのままチーキュに突っ込み、燃え上がる炎のエネルギーでチーキュを花火にして来い! ハッハッハ……」

バリバリアンが火の玉と化し、地球に送り込まれる。

地球では雨が上がっていた。

市太郎「恭介兄ちゃん!!」

シグナルマン「カーレンジャー!!」

市太郎「直樹兄ちゃん!!」

シグナルマン「カーレンジャー!!」

市太郎「実兄ちゃん!!」

シグナルマン「カーレンジャー!!」

市太郎「菜摘お姉ちゃん!! 洋子お姉ちゃん!!」

市太郎とシグナルマンが必死で呼びかけるが、返事がない。

泣きじゃくる市太郎。

シグナルマン「市太郎君、来てくれ。こっちに階段があるぞ! 早く!!」

階段を下りる2人。

シグナルマン「カーレンジャー!」

市太郎「恭介兄ちゃん! 直樹兄ちゃん!」

シグナルマン「カーレンジャー!!」

市太郎「洋子お姉ちゃん!!」

物音が響く。

そこからVRVマスターが出てくる。

市太郎「あっ!」

後から恭介たちも出て来る。

シグナルマン「市太郎君……」

市太郎「恭介兄ちゃん!」

恭介「あっ、市太郎……」

市太郎が恭介に抱きつく。

市太郎「死んじゃったのかと思ったよ!」

恭介「バカ……」

シグナルマン「それにしても……こんなひどい爆発でよく助かったな……」

VRVマスター「正義は……よく助かるもんだ」

ペガサスから出てくる一同。

VRVマスター「こんなこともあろうかと……ダップが冬眠している間に、非常用の地下室を作っておいたんだ」

シグナルマン「失礼ですが、あなた方は!?」

VRVマスター「我々は暴走皇帝エグゾスの企みで、故郷を花火にされたハザード星の生き残りだ」

ダップ「そうダップ!」

VRVマスター「そしてエグゾスは……この5人からクルマジックパワーを奪い、地球を花火にしようとしている……」

実・菜摘「え?」

VRVマスター「エグゾスは、クルマジックパワーの源である伝説の5つの星座を……自らの体内に封印してしまったんだ」

恭介「そういうことだったのか……」

轟音が響く。

バリバリアンが地球に突入しようとしていた。

ガイナモ「急げー! 火を消せ!!」

ボーゾックたちが急いで火を消す。

ダップ「カーレンジャー、出動ダップ!」

恭介「カーレンジャーに変身できない俺たちに、どうやって戦えって言うんだよ!?」

ダップ「恭介……」

直樹「クルマジックアワーを失った私たちは……ただの一般市民でございます」

実「そうや。勝てる見込み、ないやろ!?」

菜摘「それに、正義のために戦うなんて……私たちには向いてなかったのかも」

洋子「もうダメだよ。あと私たちに出来るのは、泣くことぐらいしかないみたい……」

シグナルマン「勇気を失ったものに、戦う資格はない! チーキュは……本官が守ってみせる!!」

シグナルマンが走り出す。

市太郎「シグナルマン!!」

バリバリアン内

火がようやく消える。

ガイナモ「火は消えたぞ……」

ゼルモダ「消えたはいいが、操縦の方はどうなってるんだよ!?」

ガイナモとグラッチがコックピットに向かう。

ガイナモ「グラッチ!」

グラッチ「それが勢いついちゃって……どうにも止まんないんだよ」

ゼルモダ「何だって!?」

ガイナモ「何をう!?」

バリバリアンの前にサイレンダーが立ち塞がる。

シグナルマン「ボーゾック! 一か八かやるしかない!」

サイレンダーがジャンプしてバリバリアンを押さえる。

シグナルマン「なんとしてもサイレンダーで食い止めてやる!」

メーカーが火を噴く。

シグナルマン「なんというパワーだ……このままではサイレンダーごと潰されてしまう!」

バリバリアン内

ガイナモ「もうダメだ……野郎ども、脱出するぞ!!」

ボーゾックが車に乗り込む。

シグナルマン「制御不能!!」

サイレンダーがバリバリアンから離脱。

バリバリアンが地上に激突。

ガイナモたちはすでに脱出していた。

ガイナモ「危なかったぜ……」

「ボーゾック!」

サイレンダーから降りたシグナルマンがボーゾックに迫る。

シグナルマン「何を企んでるか知らないが、全員逮捕する!」

ガイナモ「そうはいかないぜ……」

ゼルモダ「行けっ! お前ら!!」

シグナルマンが1人でボーゾックに挑む。

宇宙

エグゾス「なぜチーキュは花火にならん!? こうなれば……余が自らチーキュを花火にしてくれる―――」

ペガサス跡

市太郎が恭介を見つめる。

恭介「そんな目で俺たちを見るなよ……」

市太郎「カーレンジャーはもういない……でも、僕の心にカーレンジャーは今も生きている!」

市太郎はカーレンジャーの絵を広げる。

恭介「心に……」

一同「カーレンジャー……」

ダップ「その意味は……深そうで、重そうで、難しいダップ……」

市太郎が目を閉じる。

恭介「心はカーレンジャー……」

恭介たちが目を閉じると心にこれまでの戦いの記憶が甦る。

直樹たち(心に、カーレンジャー……)

恭介「そうだ。俺たちはカーレンジャーの変身できなくても、心はカーレンジャーなんだ!」

4人「うん!」

一同「心は、カーレンジャー……心は、カーレンジャー」

恭介「よしみんな、行くぞ!!」

4人「おう!!」

恭介たちは走り出す。

市太郎「恭介兄ちゃん!」

ダップ「心はカーレンジャーを信じるダップ……」

戦場

シグナルマンにボーゾックたちが苦戦する。

ガイナモ「ええい! シグナルマンごときに、何を梃子摺っておる!? やれ! やってしまえ!!」

「待て!!」

ガイナモたちの元に恭介たちが駆けつける。

シグナルマン「あっ、カーレンジャー!!」

ガイナモ「お前たちまだ生きていたのか……」

恭介「俺たちはカーレンジャーには変身できねぇけどな……」

一同「戦う交通安全! 激走戦隊、心は……カァ―――レンジャー!!」

名乗りを決める5人。

シグナルマン「カーレンジャー……」

ガイナモ「心は……カーレンジャー!? 何だそれ?」

恭介「何でもいい! シグナルマン、ここは俺たちに任せろ。行くぞ!!」

4人「おう!!」

ガイナモ「やれ!!」

恭介たちがボーゾックに挑む。

実「覚悟せぇよ。実パーンチ!! あらっ!?」

菜摘と洋子が不利になる。

シグナルマン「大丈夫か!?」

シグナルマンが助太刀に入る。

洋子「邪魔しないでよ!!」

菜摘「私たちに任せてよ!!」

シグナルマン「あいつら……気持ちだけで戦っている」

実「直樹!!」

直樹「はいっ!!」

2人がボーゾックに体当たり。

実「どないや……」

菜摘・洋子「はあっ!!」

恭介「うわっ!!」

ガイナモのパンチが恭介を吹き飛ばす。

ガイナモ「へへへ……」

恭介「うわああっ!!」

4人「恭介!」

直樹たちが恭介の元に駆ける。

ガイナモ「へへへ……お遊びは、ここまでだ。俺たちボーゾックの本当の力を見せてやる!」

ボーゾックが総攻撃をかける。

しかし、謎のバリアに跳ね返されてしまう。

ボーゾック「うわああっ!!」

恭介「あっ!」

恭介たちが見たのは王女の姿を纏ったゾンネットだった。

ゾンネット「ガイナモ……」

ガイナモ「ゾンネット!?」

ゾンネット「あなた方は、戦う相手を間違えています」

ガイナモ「ま、間違えてる!?」

ゾンネット「はぁ〜。あんたもう忘れちゃったの? エグゾスになんて言われたの!? 宇宙中にみーんな聞こえちゃったわよ!」

ガイナモ「みんな聞こえちゃったって……」

(エグゾス『お前たちはゴミだ!』)

ガイナモ「思い出した……そうだ! 俺たちボーゾックの真の敵は、エグゾスだ!!」

ボーゾック「エグゾスだ!! エグゾスだ!!」

ガイナモ「えー、心はカーレンジャーの皆さん……及びシグナルマンさん……突然のことで驚きでしょうが、今日から君たちとはお友達です……」

ゼルモダ「昨日の敵は今日の友達……そこんとこよろしく」

グラッチ「そこんとこよろしく」

恭介「嘘だろ!?」

ゾンネット「カーレンジャー! 気持ちはわかるけど、ボーゾックと手を組んでエグゾスを倒して。このままエグゾスの好きにさせたら、宇宙はめちゃくちゃになっちゃう……!」

ボーゾック「なっちゃう!」

ためらう恭介。

ゾンネット「ね。お願い!」

ゾンネットが恭介にキスをする。

ガイナモ「あれ……」

ゼルモダ「落ち着け。見るな!」

恭介「うお―――っ! よっしゃ―――!!」

実「ちょ……待て待てーっ!」

恭介「みんなで協力して、エグゾスを倒すんだ!」

シグナルマン「しかし……エグゾスを倒すには一体どうすれば!?」

ボーゾックが考え込む。

恭介「ある! 倒す方法が……」

この一言に驚く一同。

恭介「あれを使って、エグゾスに突撃する!」

恭介の言うあれとはバリバリアンだった。

ガイナモ「おおっ、そりゃ面白ぇ……エグゾスのどてっぱらに風穴ぶち開けて、俺たちボーゾックをコケにした恨みを晴らしてやるぜ!」

恭介「ちょい待ち」

ガイナモ「え?」

恭介のパンチが炸裂。

恭介「その役目は……俺たちカーレンジャーに任せてもらおう」

ボーゾックたちがガイナモに駆け寄る。

ゼルモダ「ガイナモ大丈夫か!? 何すんだよいきなり!」

グラッチ「俺たち、今日の友達だろう!?」

ゼルモダ「ダチだろう!」

恭介「俺たちがエグゾスを倒し、この手でクルマジックパワー取り戻さなくてはいけないんだ。みんな、行くぞ!」

一同「おう!」

ゾンネット「恭介……」

シグナルマン「かっこよすぎる……」

ガイナモが起きる。

ガイナモ「あいつら……」

恭介たちがバリバリアンに乗り込む。

恭介「これは……菜摘、頼む!」

菜摘「うん……これね!?」

菜摘がエンジンを作動。

実「うおっ!」

菜摘「OK……」

恭介「よーしみんな! 行くぞ!!」

一同「おう!!」

バリバリアンが浮上。

そこへダップ、市太郎、VRVマスターがやってくる。

ゼルモダ「決めて来いよ!」

ダップ「カーレンジャー……」

一方、エグゾスは地球を目指していた。

エグゾス「フッフッフ……」

果たしてカーレンジャーは、クルマジックパワーを取り戻せるのだろうか!?
 

つづく
 

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