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轟轟戦隊ボウケンジャーの第48話
 

ナレーション「リュウオーンとボウケンレッド、最後の対決が始まった。一方、ガジャと魔神デスペラードもサージェスのプレシャスを救終戦と迫る。爆破されるプレシャスバンク、その中にリュウオーンとレッドの姿が消えていった……」

蒼太たちが明石を探す。

映士「明石!」

菜月・さくら「チーフ!!」

蒼太「チーフ!!」

映士「明石!!」

牧野「皆さん、退避してください。ここは危険です!」

菜月「だってチーフが……」

牧野「仕方がなかったんです。プレシャスを奪われたら、ガジャはますますパワーアップしてしまう……」

蒼太「仕方なかった!? いつものサージェスのやり方だ……こんなのひどすぎる!!」

菜月「チーフを返して!」

映士「明石……なんでてめぇがリュウオーンなんかと一緒に!?」

するとさくらは、明石のアクセルラーを見つけ、拾う。

さくら「シルバー、火を消してください! チーフとレスキューを……」

映士「レスキューったって……」

さくら「チーフは不滅の牙です! チーフは……」

映士「そんな顔すんなよ!! ゴーゴーファイヤー、ゴーゴーエイダー、ゴーゴーポリス!!」

ビルダーが現れ、消火活動を始める。

映士もボウケンシルバーに変身していた。

シルバー「明石……生きてろよ」
 

Task.48
恐怖なる大神官
 

するとデスペラードとガジャが現れる。

さくら「デスペラード!!」

蒼太「やはりプレシャスバンクまでたどり着いたのか……」

さくら「チーフの無事を確認するまで、ここを守ります。レディー!」

一同「ボウケンジャー・スタートアップ!!」

シルバー「皆……」

するとガジャが高笑いしながらビルダーの前に飛来。

シルバー「何!?」

ガジャ「ガガガム・ゲードム」

ガジャの電撃がビルダーを襲う。

シルバー「ぐっ……う……」

牧野「あっ! ガジャは、サイレンビルダーからプレシャスを……吸収しようとしています」

ブルー「そうか……ネオパラレルエンジンは、搭載したプレシャスの力で動いている。それを奪われたら!」

ブルーがガジャの元に向かおうとすると、デスペラードが3人に攻撃を仕掛ける。

シルバー「ビルダーが……動かねぇ……」

ガジャ「ググム……はぁああ!!」

ビルダーからプレシャスの光が放射され、ガジャの体に吸い込まれてしまう。

それによりシルバーの変身が溶け、映士の姿に戻る。

牧野「ネオパラレルエンジンが……プレシャスが抜き取られた!」

ガジャ「これがお前たちのプレシャスの味か!? はあああ!!」

ガジャの電撃の前にビルダーが倒れ、映士が放り出される。

ピンク「シルバー!」

ピンクとブルーがサバイバスターをガジャに向けて発砲。

そこへ口から電撃を放つガジャ。

ブルー「プレシャスを食うたびに、奴は強くなっている……」

イエロー「真墨、どこにいるの!?」

その真墨は今、海を見ていた。

女性「ねえねえ、なんか東京すごいことになってるらしいよ」「え? 何々!?」「ほら……」「大丈夫かな!?」「えー、怖い……」

ガジャ「ついに見つけたぞ――」

瓦礫から現れたのは第1話でボウケンジャーが回収したゴードムの心臓だった。

イエロー「あれって、ゴードムの心臓……!?」

ガジャ「ゴードムの秘宝は、何人も破壊することはできない――これを食らった後に、他のビークルのプレシャスも、ゆっくりといただく」

ボイス「ガジャにこれ以上、プレシャスを奪われるわけには行かない。全てのゴーゴービークルを封印する!」

司令室やボウケンパーキングの明かりが消え、ブルーたちの変身も解除してしまう。

菜月「スーツが……どうして!?」

映士「さっきの俺様と同じだ……」

牧野「ボイスが、全ビークルを封印したのかもしれません……」

蒼太「封印? ビークルを破壊したということですか!? それじゃ、僕たちのパワーが……」

ガジャ「ハハハハ……ガードム・ゲードム・グードム――」

ゴードムの心臓がガジャに吸収される。

するとガジャの体から心臓のパワーが漲る。

ガジャ「ゴードムの心臓の力、凄まじいわ――わが肉体を、神へと変えようとしている――」

さくら「そんな……」

ガジャ「デスペラードよ、ゴードムの脳髄はこの近くにはないようだ――探して我が休む場所へと持って来い――ギードム・ゲードム・ゴードム――」

ガジャの呪文により大量のカースが出現する。

ガジャ「雑魚はカースに任せよう」

ガジャが飛び去る。

菜月「ミスターボイスは菜月たちを見捨てたの!?」

蒼太「わからない。でも今は逃げるんだ!!」

さくら「ダメです! チーフが、チーフがまだどこかに……」

映士「あきらめろ!! 明石はもういねぇ……死んだんだ!」

さくらたちがカースに囲まれる。

ガジャがたどり着いたのは、ゴードムの島だった。

ガジャ「懐かしき我が島――ググム・ゲードム」

ガジャの周りに眉が覆われる。

ガジャ「ゴードムの脳髄を早く――」

眉から電流が空に流れ、雨が降り出す。

町では、カースが人々に襲い掛かる。

人々「逃げろ!」「うわああ!!」

するとカースの背中に銃撃が響く。

カースを攻撃したのは菜月だった。

菜月「早く逃げて!」

女性「はい、ありがとうございます……」

するとカースが後ろからまだ現れる。

菜月は隠れ、アクセルラーのタービンを回すが、変身できない。。

菜月「スタートアップ! スタートアップ!!」

すると菜月の前にロープが下ろされる。

ビルの屋上にいたのは真墨だった。

真墨「これに掴まれ!」

菜月「真墨……」

ビルの屋上

真墨「何があった!? 町中カースだらけだ……」

菜月「真墨のせいだよ! リュウオーンが……ガジャが……パンドラの箱で、デスペラードが……変身できなくて……チーフが、チーフが……!」

真墨「明石がどうしたって!?」

菜月「1人でリュウオーンと戦って……それで……」

真墨「そうか……不滅の牙も、とうとう終わりってことか……」

菜月「とうとうできなくなったね……チーフを超えること……」

一方、さくらはふらつきながらサージェスミュージアムに戻ってくる。

だが、さくら以外誰もいなかった。

さくら「皆……誰かいないの!? 帰ってきたのは、私だけ……!? ミスターボイス、チーフからの連絡は? それに、いきなりゴーゴービークルを封印するなんてひどすぎます。返事をしてください、ボイス!」

ボイスの返事がないことにさくらは……。

さくら「とんがり野郎……」

スコープショットで画面を突き刺す。

町では蒼太がカースから逃げ回っている。

蒼太「行くしかないか!?」

すると謎の物体が蒼太を止める。

上にいたのは風のシズカと幻のゲッコウだった。

シズカ「はーい!」

蒼太「風のシズカ、幻のゲッコウ……何をしている!?」

ゲッコウ「ガジャのおかげで騒々しいからのぉ……しばらく別の国に行くことにするが」

蒼太「ガジャは、世界を滅ぼすつもりだぞ……」

シズカ「だからさぁ、それはあんたたちが何とかしちゃってよ!」

蒼太「勝手なこと言うな……こんな、ただの元スパイに……何ができるって言うんだ!?」

ゲッコウ「だがお主……1人で突っ込み、散る覚悟だったろう!?」

蒼太「僕は……自分がドキドキ生きる場所を求めているだけだ……それに、これが最後かもしれない!」

シズカ「なんかあんたらしくないのっ!」

シズカが下に降りる。

シズカ「あんたってば、いつも余裕見せてさ……くすぐったい口先だけのジョークを飛ばすのがボウケンブルーじゃなかった!?」

蒼太「いつも、横に仲間がいたから……皆の、笑顔が……そうだ。僕が1番ドキドキするのは、皆が笑顔笑顔になるための冒険をする時だった……今度デートしようね、シズカちゃん!」

シズカ「えー!?」

蒼太が去る。

シズカ「全く、甘ちゃんボウケンジャー……」

ゲッコウ「ふほほほほ……」

映士は、雨の中自宅に戻ってくるが、もうかなり疲れ気味の様子だった。

「映士……」

声をかけたのは映士の母・ケイだった。

映士「お袋……!?」

ケイ「疲れちゃったの!?」

映士「ああ。そうだ……疲れた……」

ケイ「あなたはよくやったわ。高丘の使命だって立派に……だから、ゆっくりお休みなさい……」

映士「ありがとう……お袋」

映士がケイの膝を借りて眠り始めようとするが……。

映士「でも、なんか忘れてるような気がする……使命とかじゃなくて、他に……」

ケイ「冒険……かしら?」

映士「そうだ……」

映士が起き上がり、ポケットから赤ピーマンを取り出す。

映士「母さん、俺はやっぱり冒険する。あいつらと!」

ビルの屋上

真墨「あの時、俺だけの宝を見つけた。そう思う……それは、闇の力なんだ。その力で……仲間まで傷つけた」」

菜月「でも、今は光を取り戻して……」

真墨「わかるもんか! 俺の中に闇がある……それは消せない事実だ。明石を超えるなんて、出来るわけなかった……闇の力が宝だなんて、そんな奴……冒険者じゃないっ!」

菜月「違うっ! 真墨の宝はこれでしょ!?」

真墨「今じゃ変身もできない、電話にもならない、ただのガラクタだ! 何でそんなもんが俺の宝なんだ!?」

すると菜月が真墨に抱きつく。

菜月「『菜月は菜月だ』って行ってくれたよね!? 『過去も未来も関係ねぇ』あの時わかったんだ。菜月の宝物……真墨や、皆と作った……間宮菜月としての思い出だって!」

真墨が菜月から離れる。

菜月「真墨は真墨だよ! 光でも闇でも関係ない、ボウケンジャーとしての冒険……それも全部、本当の真墨がやったの……これは、その冒険の印。伊能真墨に宝だよ!」

アクセルラーが岩の上に置かれる。

菜月が去る。

真墨「俺の宝……」

やがて夜が明ける。

真墨「ボウケンジャーの印……冒険者の印か……」

サージェスミュージアム

「きゃあああ!!」

寝ていたさくらが目を覚まし、下に向かう。

カースが周辺を探していると、不自然な人形を発見。

それは少女だった。

さくらがスコープショットのフラッシュでカースの目をくらませる。

さくら「大丈夫!?」

少女「はい……」

さくら「あなた、どうしてここに!?」

少女「お願い、大切な物を守って!」

少女が持っていたのはプレシャスボックスだった。

さくら「まさか、プレシャス!? 早く……」

さくらが少女を連れて外に逃げる。

さくら「待って、こっち!」

右に曲がる。

さくら「あなたは何者!? それにどうしてプレシャスを?」

少女が立ち上がる。

少女「サージェスは、もしもの時に備えて……最も危険なプレシャスのいくつかを別の場所に保管していたの」

さくら「なぜあなたがそんなことを知ってるんですか!?」

少女「お願い……信じて!」

さくら「大丈夫……プレシャスを守る、それが私の仕事ですから……」

少女「不思議……」

さくら「え?」

少女「その笑顔見たら、本当に大丈夫って気持ちになった」

さくら「この笑顔は……私の宝物なんです……」

すると後ろからカースが大量に現れる。

前にも現れ、さくらと少女の逃げ場は失われた。

さくら「プレシャスを……あなたを守る!」

さくらは1人でカースに挑む。

少女「後ろ!」

カースに首を掴まれるが、少女がプレシャスボックスでカースを叩が、倒される。

するとカースの後ろに銃撃が響く。

「うおりゃあ―――っ!!」

カースに挑んでいたのは映士だった。

さくら「高丘さん!」

映士だけではなく、蒼太もカースに挑んでいた。

さくら「蒼太君!」

なんと、菜月もいた。

菜月「さくらさん!」

さくら「菜月……」

4人がそれぞれ合流する。

さくら「皆……戻ってきてくれたんですね!?」

映士「ああ。まだ冒険し足りないんでね!」

蒼太「仲間がいれば、何でも出来ますよ!」

菜月「そういうこと!」

4人が頷く。

菜月「大丈夫だった!?」

少女「はいっ!」

菜月「ところで、それ何!?」

ボックスが開くと、それは第2話で回収したゴードムの脳髄だった。

蒼太「これは、ゴードムの脳髄!」

映士「何だ? これもプレシャスか!?」

少女「うん。ガジャにとって、ゴードムの心臓と脳髄は特別……2つを体内に取り込んだとき、ゴードムその者へと進化する」

蒼太「ガジャはそんなことを……だけど、なぜ君がそんなことを!?」

少女「来たよ」

銃撃がさくらたちの元に響く。

さくら「デスペラート!!」

現れたのはデスペラートだった。

映士「ゴードムの脳髄を狙っていやがる……」

菜月「渡さない、絶対に……」

さくら「守り抜くのが私たちのミッションです!」

蒼太「やるしかありませんね、この4人で……」

「4人じゃない!」

4人が振り返ると、それはデュアルクラッシャーを抱えた真墨だった。

菜月「真墨!」

映士「あいつ……」

蒼太「5人目登場だ……」

菜月「真墨……」

さくら「何してたんですか? 無断でチームを離れて」

真墨「来るぞ! これしかないか……」

蒼太「デュアルクラッシャー!?」

ドリルモードからミキサーモードに変形させる。

菜月「でも、アクセルテクターをつけてないと……スーツでも吹っ飛ばされちゃうよ」

真墨「それでやるしかねぇだろ!? 俺は、俺だけの宝を守るために戻ってきた!」

さくら「あなたの……宝!?」

真墨「ボウケンジャーという……俺の居場所だ!! 俺の闇も光に変えてくれる、やっと見つけた場所だ!! どうなるかわからねぇ……一か八かだ!! 食らえ化け物!」

ハイパーコンクリートが発射されるが、真墨が吹き飛ばされる。

するとデスペラートの体が石化する。

菜月「真墨!」

真墨「何をしてる!? 冒険したい奴は、ここに来い!!」

菜月「真墨……チーフみたい……」

さくらが真墨の元に駆け寄る。

さくら「私にも守りたい、私だけの宝があります(やっと見つけた……心からの笑顔……)」

菜月も駆け寄る。

菜月「菜月だって、皆との思い出って宝……守る!」

映士「俺様にも、冒険って宝があるからな!!」

蒼太「僕の……僕だけの宝!!」

映士や蒼太も駆け寄る。

蒼太「それは、信じあえる仲間だ!!」

真墨「ああ! こいつは、ちょっとした冒険だぜ!!」

だが、デスペラートの体は石化から元に戻ってしまう。

真墨「スクラムだ!!」

他の4人が真墨を抑える。

真墨「ドリルヘッド!!」

蒼太・さくら「ターゲット!!」

菜月・映士「ロックオン!!」

真墨「ゴー!!」

ドリルヘッドが炸裂。

だが、5人は吹き飛ばされてしまい、デスペラートは無傷だった。

真墨「もう1度だ! ゴー!!」

ドリルヘッドが再び炸裂。

再び吹き飛ばされ、柱に激突する5人。

さくら「連続発射!!」

真墨「ゴー!!」

もう1発目が炸裂。

デスペラートが大爆発してしまう。

映士「やったー!!」

ゴードムの島で眠るガジャが目を開ける。

ガジャ「ボウケンジャーめ……」

サージェスミュージアム前

蒼太「本当にやっちゃったよ僕たち……」

さくら「真墨、やりましたね」

真墨「ああ……」

菜月「あっ! さくらさん、ミッション中はコードネームでしょ!?」

さくら「まあ、今日のところは……」

映士「ざまあみろ、ミスターボイス!! 見てたかよ!?」

少女「でも……」

「ゴゴム・ギードム・グードム」

すると倒したデスペラートが巨大化し始めた。

真墨「巨大化するなんて……」

さくら「ビークルがないと、戦えません!!」

菜月「これまでなの!?」

少女「いや……間に合ったよ」

一同「え?」

少女「ゴードムの脳髄を守り抜き、デスペラートをひきつけておく。君たちは十分時間を稼いでくれたよ」

蒼太「それ、どういうこと!?」

デスペラートが迫り、絶体絶命と思われたとき、銃撃がデスペラートに響く。

町に現れたのはなんと、ダイボイジャーだった。

菜月「ダイボイジャー……」

蒼太「封印されたはずでは!?」

真墨「誰が動かしてるんだ!?」

ダイボイジャーに乗っているのはなんと、リュウオーンとともに死んだはずの明石だった。

明石「ボウケンジャー、冒険の始まりだ!」
 

(続く)

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