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 コーリンゲン。そこにはロックの悲しい過去があった……

 レイチェルの家(今は無人)に入って。

ロック「俺はあいつを…守ってやれなかった…」 
 

 〜〜〜ロックの回想〜〜〜 (BGM「Foever Rachel(永遠に、レイチェル)」へ)

 洞穴(?)の中を歩くロックとレイチェル。

レイチェル「ロック! 今日のトレジャーハンティングは何なの?」

ロック「もうすぐお前の…(と照れる)」

ロック 「この山には、すごいお宝が眠っている。そいつを見つけ出す」

 その時、ロックの足元が急にぐらつき始める。

レイチェル「ロック! あぶない!!!」

 レイチェルはロックをかばって谷間に落ちる。

ロック「レイチェル!!!」

 レイチェルの家、床に伏せっているレイチェル。

ロック「レイチェル! 気がついたか!!」

レイチェル「…………? えっ……何も思い出せない……」

 
レイチェル父「出ていけ!! お前のせいで娘は記憶喪失になったんだぞ!!」

ロック「待ってくれ! 俺とレイチェルで話を…」

レイチェル「出ていって! あなたが誰かは知らないけれどあなたが来ると、家族みんなが辛い顔をするの!」

 それでもレイチェルの家の前に黙ってたたずむロック。それを見かねたのか、村の青年が忠告する。

ロックに話しかける青年「お前さんは、レイチェルの側にいないほうがいいんだよ。
 あの娘はまた新しい人生を見つけるさ。ロック…お前がいたら、それさえもできやしないんだぜ」

 しばらく考えこんだ後、重い足をひきずるようにしてロックは村を出て行った……

 〜〜〜回想終わり〜〜


ロック「あれから1年後…俺がここに戻った時、レイチェルは帝国の攻撃によって、この世からいなくなっていた…
 死ぬ直前に記憶が戻ったという…俺の名を…呼んで… 俺はあの時、レイチェルの側をはなれるべきじゃなかった… 
 俺は…あいつを守ってやれなかった…」


 
 レイチェルの遺体が置いてある地下。

男「おお、ロックかい? ひさしぶりだ! ひさしぶりだ! えっ? あれかい?
 心配しなさんな。あんたの宝物は大事に 大事に とってありますよ…けっけっけっ」

男「あの時、ぐうぜんできた例の薬でこの娘は永遠に年をとらずにこの姿のまま…!

けっ けっ けっ

ロックの、たってのたのみとあっちゃあねえ…薬を使わないわけには、いかないもんねえ…」


 〜〜〜回想シーン〜〜〜 (BGM「Foever Rachel(永遠に、レイチェル)」へ)

ロック「レイチェル…」

 レイチェルはベットに横たえられており、周りはたくさんの花で飾ってある。

ロック「本当にその薬は効くんだな?」

男「もちろん、もちろん。あんたの大事な人の亡骸はこのま〜んまの姿で、永遠に 永遠に保存されまっせ。けっけっけっ…」

ロック「もし、さ迷える魂を呼び戻すことができるのならば……」

男「魂を呼び戻すという、幻の秘宝のことですかい?」

男「けっけっけっ…たしかにそれがあれば…生き返るかもしれないね。けーけっけっけっ!!」

 〜〜回想終わり〜〜〜


ロック「俺は…守ってやれなかった…」

 皆が去った後、セリスは一人で戻って来てレイチェルの遺体を見る。

セリス「ロック…」





 〜〜〜世界崩壊後〜〜〜

 フェニックスの洞窟の最深部にある宝箱。その前に一人の男が立っていた。

*「ロック!!」

ロック「みんな!!」

「やっと…見つけたんだ。魂をよみがえらせる伝説の秘宝…」

*「それは…魔石…?」

ロック「そうだ…はるか昔、フェニックスは自らを石にかえたという伝説がある。やはり本当だったんだ… 
 しかし…ヒビがはいっている……これでは、きせきの力を起こすことはできないかもしれない」

セリス「ロック…レイチェルを……?」

ロック「俺はレイチェルを守ってやれなかった…真実をなくしてしまったんだ…
 だから、それを取り戻すまで俺にとって本当の事は何もない…」

*「行くのか? コーリンゲンまで…」

 
 〜〜〜コーリンゲンの村……〜〜〜

 ロックはレイチェルの遺体に魔石を置くが何も起こらない。

ジーサン「やっぱりヒビがはいっていちゃあ、魂をよみがえらすことはできないねっ ねっ ねっ!ざんねん ざんねん!」

 しかし、突然、魔石が光りだす。そして粉々に砕け散ってしまう……

ジーサン「うわあー 魔石が くだけ くだけ…くだけちゃったよー!!」

 突然、死んでいたはずのレイチェルが目を開いた。 

レイチェル「ロック……」 (BGM「Foever Rachel」へ)

ロック「レイチェル!!」

レイチェル「ロック…会いたかった。お話ししたかった…!」

ロック「レイチェル…」

レイチェル「フェニックスが最後の力で少しだけ時間をくれたの…でも、すぐに行かなければならない… 
 だから…あなたに言い忘れたことを いま… ロック ……」

レイチェル「ロック… ・・・ 私 しあわせだったのよ… 死ぬ時、あなたのことを思い出してとても…
 とても、しあわせな気持ちでねむりについたの。だから… あなたに言い忘れた言葉… ロック… ありがとう」

ロック「レイチェル!!」

レイチェル「もう行かなきゃならない…あなたがくれた、しあわせ… ほうとうに、ありがとう…
 この私の感謝の気持ちで、あなたの心をしばっている、そのくさりをたち切ってください…
 あなたの心のなかの、その人を愛してあげて」

レイチェル「…フェニックスよ… よみがえり ロックの力に!」

ロック「レイチェル!!」

 レイチェルは目を閉じると、永久の眠りについた。レイチェルの胸の上には傷の修復したフェニックスの魔石が……

セリス「ロック…」

ロック「だいじょうぶ。レイチェルが俺の心に光をくれた。もう…だいじょうぶだ。
 行こう! 俺達には、やらなければならない事がある!!」

(BGM「ロックのテーマ」へ)

 レイチェルに別れを告げ、家のドアを開ける。と、突然ロックが立ち止まった。

セリス「どうしたの?」

―― 「エクスポーション」!

「フェニックスのお」!

「エーテルスーパー」!

「エリクサー」!

「フレイムシールド」!

「バリアントナイフ」!

ロック「フェニックスの洞窟のお宝だ!」

ロック「さあ、行こう!ケフカを倒し、世界に光を取り戻す!!!」

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