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ジェマの自覚〜聖剣を求めて(聖剣伝説 ファイナルファンタジー外伝)

(このシーンに至るまでのあらすじ)
グランス城を脱出してからさまざまな出来事を通じ成長していった主人公は、さらわれたヒロインを助け出すため、そして宿敵・シャドウナイトを倒すため再びグランス城に戻ることとなった。
ヒロインを助け出し、宿敵・シャドウナイトとの一騎討ちに辛くも勝利する主人公。しかしその隙を突いてシャドウナイトの部下・ジュリアスがヒロインを捕え、洗脳していた。
マナの神殿に至る滝を逆流させマナの神殿へ向かおうとするジュリアスとヒロイン。主人公はそれを止めようとするも、ジュリアスの魔力で滝から再び落とされることになる。

(本文)
 ガラスの砂漠にて。力尽きた主人公が倒れている。
主人公「もうだめだ…身体が動かない…俺もここまでか…」
 その時、懐かしきチョコボの鳴き声が。
主人公「……あれは…?」
 チョコボ、主人公をその背に乗せ、近くの町へと運ぶ。
町の子供「ねえサラおばちゃん、あそこに人が倒れてるよ」
サラ「まあ、ほんとだわ」
町の子供「鳥さんもこっちで寝てるよ」
サラ「ガラスの砂漠の熱にやられたのね…連れていきましょう」

 主人公が目覚めるとそこはどこかの家のベッドだった。
 隣のベッドには飛行船で生き別れたボガードが寝ている。
ボガード「気がついたか(主人公)」
主人公「ボガード!生きてたのか?」
ボガード「あれからわしも、船から落とされてのう…ここのかみさんのサラに拾われたんじゃ。お前も運ばれてきた時は、もうだめかと思ったぞ。ジェマ最後の望みに、ここで死なれちゃ困るからな」
主人公「僕もう、自信失くしたよ。アマンダを死なせ…挙句は、女の子一人すら守れない…この僕にジェマの資格なんてないよ」
ボガード「何、弱音を吐いてるんだ。こんなことでくじけてはジェマの…」
主人公「うるさいな!ジェマ、ジェマって…はじめからそんな素質はなかったんだよ!あんたたちにおだてられて、その気になった僕がバカだったよ」
ボガード「(主人公)、お前!」
主人公「そんなに言うなら、自分でやればいいだろ!あんただって、かつてのジェマなんだから」
ボガード「バッカヤロー!出てけ」

 家の外に追い出される主人公。家の前には主人公を看病した女性・サラが立っていた。
サラ「あなたには黙ってろって、言われてたんだけど…あの人、船から落ちたショックで、しばらく歩けない体になってしまったの…ジュリアスの手下が、
町を襲っている噂を耳にするたびに…動けない自分の体を憎んでいたわ」
サラ「その時は必ずこう言うの…(主人公)という男が必ず来る…って。私も、あまり信じてなかったの。だけれど…チョコボに運ばれてきたあなたを見て、変わったわ。チョコボが身を犠牲にしてまでも、運んできたあなた…」
サラ「チョコボでさえ、あなたが平和を取り戻す、最後の希望だってことを 感じてる…もう駄目かもしれないけど、ボンボヤジのとこで看病してるから、
見てきてあげてね…」
 サラ、家の前からどいてくれる。
 その後、イシュの町を当ても無く彷徨うが、一つの家から激しい機械音が聴こえてくる。

 ふと覗き込むと、一人の老人(ボンボヤジ)がチョコボの改造手術を行っていた。
ボンボヤジ「ほれいっ!チョコボが生き返ったぞいっ!怪我の酷かった下半身をメカにして、ついでにホバー機能も搭載したんじゃ。名づけて、チョコボットだいっ。これで水の上もスーイスイじゃ」
 チョコボ改め、チョコボットが主人公に近寄ってくる。
主人公「お前の瞳には勝てないよ…」
ボンボヤジ「おお、行く気になったか。旅に出る前にボガードのじいさんのとこ言って、謝ってきな」

 再びサラの家へと戻る主人公。
ボガード「わかっていたよ、それでこそジェマの騎士だ。いいか、(主人公)、よく聞け。ここからは命賭けの戦いじゃ。ジュリアスはとうとうマナの力を
手に入れてしまった。その力を抑えられる者は、聖剣エクスカリバーを持った、ジェマの騎士しかおらん」
主人公「聖剣?エクスカリバー?」
ボガード「かつてのバンドールの暴走を食い止めた、唯一の希望じゃ」
ヒーロー「その時のジェマの騎士が、あなただったのですね。…で、今その剣はどこに?」
ボガード「この世界のどこかに眠っている。再びウェンデルのシーバのところへ行くんだ!彼なら、聖剣のことを知っているじゃろう。道がわからなくなったら、ボンボヤジに聞け!奴は、地理にも詳しいからのう」

 そして主人公は、再び冒険の旅路へと向かっていく。
 これまでの言われるままの旅ではなく、初めて自分の想いで戦いに赴いていくのだ。ヒロインを助け出すため、そしてジュリアスの野望を打ち砕くため聖剣エクスカリバーを求めて…

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