真っ暗な中。ジタンただ1人。
ジタン(オレハ…… ダレダ?
ナニモワカラナイ……ナニモカンガエラレナイ……)
『ジタン!!』
ジタン(アア……
ソウヨバレタコトモアッタカ……イロンナヒトガソウヨンダ……)
仲間たちの姿が浮かんでくる。
エーコ『ジタンはすぐカッコつけちゃうんだから!』
ジタン(アア、ソウカモシレナイ。)
スタイナー『いつもふざけおって!!』
ジタン(アア、ソノトオリダ。)
フライヤ『それがお主らしいという事じゃ。』
ジタン(オレラシイ……?)
ビビ『ジタンと一緒に旅をしてて、ボク、強くなれたと思うんだ……』
ジタン(ヤメテクレ!
オレハツヨクナンカ……)
クイナ『美味しいモノ以外に大切なモノ教えてもらったアルよ。』
ジタン(チガウ!!
オレハナニモシラナイ!!)
サラマンダー『それが仲間だという事か?』
ジタン(ナカマ……
ナカマ……?)
ダガー『ジタン!!』
ジタン(ワカラナイ…… オレハ…… ダレダ?)
ダガー『ジタンがいたから……』
ジタン(モウ……
ツカレタ……)
ダガー『どうしてジタンは……?』
ジタン(オレハ…… モウカラッポノ、ウツワ……
ダカラ……)
その時、一際はっきりした声がする。
「ジタン!!」
ジタン(だ、れダ……?)
「起きてよ、ジタン!!」
ジタン(誰……?)
「しっかりしなさいよ、ジタン!!」
ジタン「う……」
ジタンを呼ぶ声に目覚めると、そこはパンデモニウムの洗脳室。
ビビとエーコが傍で呼びかけていた。
ビビ「あ、ジタン!!」
ジタン「ビビ……
エーコ……?」
エーコ「良かった、気がついたのね!まるで死んじゃったように眠ってるから……」
ジタン「そうか……
オレは……」
ビビ「心配したんだよ? ひとりで行っちゃうなんて……」
ジタン「……何しに…… 来たんだ?」
ビビ「え?
そ、それはもちろんジタンを……」
エーコ「大変だったんだからね!
ジタンがひとりで行っちゃって……」
ジタン「余計な事をするな……」
エーコ「え……?」
ジタン「これはお前達には関係ない問題だ……」
ビビ「そんな!?」
エーコ「またそうやってカッコつける!!ジタンだけの問題な訳ないでしょ!?」
だがジタンは立ち上がり、そんな2人に背を向け部屋を出て行こうとする。
ビビ「ねえ……
ジタン。無理しないで一緒に……」
ジタン「うるさい…… ガキは……
黙ってろ……」
ビビ「ジタン!?」
エーコ「ジタン……」
ジタン「……」
エーコ「ジタンってば!!」
ビビ「無茶だよ、ジタン!!」
ジタン「ゴチャゴチャうるせえ……
ガキ共だな…… ガキにはわからねえ……
オトナの世界ってもんがあんだよ……」
ジタンはよろめきながらも歩き出していく。しかし部屋を出てしばらくして、モンスター・アムドゥシアスが襲い掛かってくる。
(ある程度ダメージを与えるかジタンのHPが0になるとフライヤが現れる)
フライヤ「苦戦しているようじゃな。」
(ある程度ダメージを与えるかジタンかフライヤのHPが0になるとサラマンダーが現れる)
サラマンダー「世話の焼ける奴だぜ、まったく。」
3人で協力してアムドゥシアスを倒すが。
フライヤ「ひとりで行くなどと……
無謀にも程があるのではないか?」
ジタン「……」
サラマンダー「人にはお節介焼いといて、てめえは自分だけですべて解決か?」
ジタン「助けてもらわなくてもあれぐらいの敵、ひとりで何とかなるさ……」
ジタンはフライヤ達にも背を向け、よろめきながらも歩き続ける。
フライヤ「待たぬか、ジタン!!」
サラマンダー「……」
先に進んだジタン。だがしかし。
ジタン「!?」
スタイナーとクイナがモンスター・アバドンと戦っていた。
スタイナー「どわ〜〜〜!!」
クイナ「アイヤーー!!」
スタイナー「これしきの事で殺られはしないのである!!」
クイナ「美味しく料理してあげるアルよ!!」
ジタン「スタイナー……
クイナ……
お前達まで……」
スタイナー「とぉりゃ〜〜!!」
クイナ「オアチャーー!!」
(ある程度ダメージを与えるかスタイナーかクイナのHPが0になるとジタンが現れる)
ジタン「お前ら……」
スタイナー「遅いぞ!
ジタン!」
3人で協力してアバドンを倒す。
スタイナー「ふん!!
あれしきの相手、軽いものだ!」
クイナ「ジタン、ワタシ達置いていったらダメアルよ。ジタンにはまだまだ美味しいもののところに連れてってもらうつもりアルよ!」
スタイナー「まだ姫様に相応しい男かどうか、見極めが終わった訳ではないのだぞ!!」
ジタン「もう、放っておいてくれ……
お前達にこれ以上迷惑は掛けられない。」
ジタンはスタイナーたちにも背を向け歩き出す。
スタイナー「……」
クイナ「……」
ジタンはよろめきながらも先に進むが…
ジタン「みんな揃いも揃って、お節介なバカ野郎ばっかりだ……
けど…… わかってるんだ……
オレが一番、大バカ野郎だって事ぐらい……」
だが、その時にモンスター・シェルタドラゴンが襲い掛かる。
(ある程度ダメージを与えるかジタンが瀕死になるとダガーが現れ、回復した後に)
ジタン「ダガー!!」
ダガー「これが……
あなたの出した答えなの?」
2人でシェルタドラゴンを撃破する。
ジタン「ダガー……」
ダガー「そうやって自分だけで解決しようとするのね……」
ジタン「わかってくれ……
みんなを巻き込みたくないんだ……」
ダガー「わたし達仲間じゃないの!?」
ジタン「そう思ってる! そう思ってるからみんなを……
オレはガイアの人間じゃない……
ひとつ間違えばオレがアレクサンドリアを破壊していたかもしれないんだぞ……そんなオレがのうのうとみんなと一緒にいられるか!?」
ダガー「……ジタンはいつも、わたし達を見ていてくれたわ……でもジタンはわかっていない……
わたし達もジタンの事を見ていたって事!
ジタンがわたし達を見ていたようにわたし達もジタンの事見ていた!!
ジタンがわたし達を信じてくれたように、わたし達もジタンの事を信じていた!!
ジタンがわたし達を守ってくれたように……守ってあげたいの……
ジタンを……」
ジタン「ダガー……」
クイナとスタイナーも駆けつけてくる。
クイナ「その通りアルよ。昔お師匠様に言われたアル……『美味しい物を貰ったら、美味しい物を返す、それが礼儀アルよ』。ジタンにはまだ、美味しいカエルご馳走してないアル!」
ジタン「クイナ……」
スタイナー「貴様を黙って見送ろうものなら、騎士の名が泣く……それこそ末代までの恥!
観念するのだな!地獄の底までついて行くぞ!」
ジタン「スタイナー…… へ……
まったく。お節介野郎ばっかりだぜ……」
スタイナー「お互い様なのである!!」
ダガー「それじゃ、行きましょう!! ……と思ったのだけど……あれ?
他の4人は?」
ジタン「……もしかして、閉じ込められちゃったりとか?」
クイナ「そうかもしれないアルな……」
スタイナー「貴様が皆を置いてくるからだ!」
ダガー「そうよ!
まったく……」
ジタン「あらら…… わりいわりい……
とりあえず、戻るとしようか……みんなでな!!」
先ほどの通路に引き返すと、ビビたち4人が待っていた。
フライヤ「!?」
ビビ「ジタン!!」
エーコ「ジタン!!
勝手に先に行っちゃうんだから、もう!!」
ジタン「済まなかったな…… やっぱり……
みんなの力が必要なんだ。」
ビビ「もう置いてけぼりは、嫌だからね。」
ジタン「ああ……」
フライヤ「吹っ切れたようじゃな……」
サラマンダー「行ったり来たり、忙しい奴だぜ……」
ジタン「けど、もう行くだけだ、ガーランドを止めるために……」
ビビ「みんながいるからね!!」
もうジタンの心に迷いはない。ガーランドを止めるため、仲間たちと共にガーランドの元を目指す。