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勇者特急マイトガインの第46話
 

ナレーション「ついに、ブラックノワールの世界征服作戦が開始された。各国の防衛軍は、ブラックノワールのロボット軍団の前に次々と敗れ去っていった……出動した舞人たち勇者特急隊もその力の前に苦戦を強いられた。一方、単身エグゼブのアジトに乗り込んだエースのジョーは、あと1歩のところでブラックノワールに倒されたしまった……」
 

絶望からの脱出
 

マイトステーション

舞人たちがロボットの襲撃場所を分析していた。

舞人「くそぉ……この世の未来は、全てブラックノワールに制圧されてしまったのか! 奴らのロボットは不死身だ。今のままでは俺たちに勝ち目はない! 正義が、悪に勝てないなんて……」

裕次郎「工場長! 奴らの弱点はまだわからんのか!?」

大阪「残念ながら……」

浜田「今、グレートマイトガインが倒した謎のロボットの破片を調べているところなんです」

舞人「急いでくれよ浜田君! このままこの世界を、ブラックノワールに渡すわけにはいかないんだ!!」

浜田「任しとけって。すぐに奴らの弱点を見つけてやるさ……」

青木「舞人様。先代社長のお父様は、このようなときにはいつも水音の変化にも気を配る、水鳥のように冷静沈着……そして、獲物を狙う猛獣のように勇猛が噛むをモットーにされておりました。また窮地に陥ったときこそ、その人の進化が問われる。とも仰っておられました」

舞人「ああ。そうだね……」

サリー「失礼しまーす」

サリーがキッチンワゴンを持って入ってくる。

サリー「皆さん、おいしいコーヒーはいかがですか!?」

裕次郎「そうじゃな。ちょっと一息入れるか……サリーちゃん、1杯おくれ」

サリー「はい。1杯350円になります」

裕次郎「ええっ!?」

サリー「あ、いっけなーい。ごめんなさい、ついいつもの癖が出ちゃって……」

裕次郎「あははは! いやいやいや……」

浜田「いかにもサリーちゃんらしいや……」

すると、警報音が鳴り響く。

いずみ「緊急通信です! モニター切り替えます」

モニターにロボット軍団の群れが映っていた。

アナウンス「敵のロボ軍団が、ネオ津軽海峡とネオ鹿児島湾に出現! 至急応援を請う!!」

浜田「北と南から同時に来るなんて……」

裕次郎「奴らははさみ将棋でもやってるつもりなんじゃろう……」

舞人「よし。二手に分かれて迎撃だ!! ガインは俺とネオ鹿児島湾に。残りは……」

ガイン「待て! 舞人!! 敵は我々勇者特急隊が総掛かりで戦っても手ごわい相手だ。戦力を分散して出るとなると、勝ち目がなくなる……ここは我々が集まって出て、相手を1体ずつ倒していったほうがいいのではないのか!?」

浜田「そうだね。僕もガインの言う通りだと思うよ……」

舞人「よし、分かった。勇者特急隊全員でネオ鹿児島湾へ出動だ!!」

ロコモライザー、ドリル、弾丸、アニマル、レスキュー特急が出動。

ネオ鹿児島湾では防衛軍のロボットがイクス・イプシロンの猛攻に次々と敗れていく。

隊長「くそぉ……これでどうだ!!」

銃弾が跳ね返される。

隊長「だ、ダメだ……我々の攻撃がまるで通用しない」

空中戦艦ブランカ内

パープル「クリスマスオペレーションの開始からわずか14時間……そのほとんどがブラックノワール様となったんだ。地球など狭いものだ……」

天井のモニターにエグゼブが映し出される。

エグゼブ「パープルよ……一気にネオ九州を制圧し、本州に上陸するのだ」

パープル「わかりました。それじゃあ、今から日本縦断ライブといきますか」

エグゼブのアジト

アジトの牢屋の中にエースのジョーが捕らわれていた。

ジョー「くそぉ……肝心な時にドジ踏んじまったぜ。クリスマスオペレーションはどうなってるんだ!? それにしてもブラックノワール……奴はいったい!?」

ブラックノワールの部屋

エグゼブ「ブラックノワール様……ジョーは秘密を知りすぎております。即刻始末をした方がよろしいのでは!?」

ブラックノワール「まだあやつには役に立ってもらわねばならぬからな―――」

エグゼブ「しかし、奴は間違っても我々のために働くようなことはしないと思います……」

ブラックノワール「エグゼブよ……貴様も最初はそうであったな―――」

エグゼブ「ま、まさか……ジョーを洗脳すると言うのですか!?」

ブラックノワール「そうだ―――パープルに続き、ジョーも洗脳するのだ……仲間が増えて、嬉しいであろう」

エグゼブ「は、はぁ……」

数年前の回想

男がカラスのケースに閉じ込められていた。

男「やめろ……やめてくれ!!」

男に光線が浴びせられる。

男「うわあああ!!」

男が出てくると、エグゼブとなっていた。

現在

ブラックノワール「フッフッフ……洗脳されたジョーは、お前より役に立つかもしれぬぞ!? 楽しみなことだ―――」

一方、ウォルフガングが魔のオーラの弱点を探っていた。

ウォルフガング「よーし、これでどうじゃ!?」

結果がでる。

ウォルフガング「ええい、くっそぉ……設計方程式に当てはめても解析できんとは……おお、そうじゃ。あの場所を取り巻いていたエネルギー波の分析を忘れとった……ワシとしたことがこんなことを」

ディッヒ「ウォルフガング様……」

ウォルフガング「ん?」

イッヒ「この辺で少し休まれた方がよろしいのでは……」

ディッヒ「丸2日ブットーして働いてるんですから」

ウォルフガング「やれやれ。何を言うかと思えば……やかましいわい!!」

ビビる3人。

ウォルフガング「ワシは世界一のロボット工学の権威として、意地でも魔のオーラの秘密を暴いてやるんじゃ! 邪魔するな!!」

イッヒたちは部屋を出る。

3人「失礼しました―――!!」

ウォルフガング「あいつらめ……こんな老いぼれの体を心配してくれとったのか」

戦場

防衛軍のロボットは全滅してしまう。

パープル「ふん。たわいもない……この分じゃ日本を制圧するのも……ん? フフッ、ようやく現れたか」

勇者特急隊が到着。

マイトガイン「チェンジ! マイトガイン!!」

舞人「チェンジ! マイトカイザー!!」

マイトガンナー「マイトガンナー!!」

ガードダイバー「ガードダイバー!!」

バトルボンバー「バトルボンバー!!」

それぞれの特急がロボットに変形・合体。

舞人「みんな! 俺たちは1歩でも退けば、それだけこの日本がブラックノワールに汚されるになるんだ。だから俺たちはここから1歩も退かない! 例え倒れても必ず前のめりに倒れるつもりでいくぞ!!」

一同「おう!!」

パープル「イエーイ! パープル様の日本縦断ライブ、始めるぜい!!」

パープルがギター演奏を始める。

舞人「くっ……あいつら、調子に乗りやがって。俺はバトルボンバーと上の奴をやる! 他のみんなは地上の奴を頼む!! いくぞ!」

一同「おう!!」

マイトカイザーとバトルボンバーが飛び立つ。

マイトカイザーの前にイプシロンがパンチを繰り出す。

舞人「ぐわあっ!!」

バトルボンバー「舞人!!」

肩のバトルランチャーがイプシロンの胴を貫通。

舞人「やったか!?」

しかし、胴の傷口が再生してしまう。

舞人「どうすればいいんだ……!? 何か方法はないのか?」

マイトステーション

大阪室長と浜田が分析を続けていた。

浜田(どんな小さなことでも、舞人たちが少しでも有利に戦える何かが……ん?)

大阪「どうした? 浜田君……」

浜田「これを見てください。敵のバリアが消滅する寸前にイノセントウェーブのような波形が出てます! しかも、こんなに強力にです……」

大阪「イノセントウェーブといえば、人間なら誰でも派している精神電波の一種だ……脳の松果体の動作からごく微量に検出されるものだが……」

浜田「解析像を見ると、明らかにこの波形による干渉で敵のバリアの質力が下がっています! 工場長……もしこの波形が本当にイノセントウェーブだとしたら」

大阪「そしてそのイノセントウェーブを増幅する装置を作ることが出来れば……いいぞ浜田君! これならいけそうだ」

浜田「はい! 早速取り掛かりましょう……」

ウォルフガングもイノセントウェーブの波形を見ていた。

ウォルフガング「やはりイノセントウェーブじゃったか……間違いない! これによってあの時、ブラックノワールの魔のオーラが消えたのだ!! これでお前たちに次の働き場所を紹介してやれるぞ!」

イッヒ「働き場所……!?」

リーベ「それは、どういうことですか!?」

ディッヒ「我々は、ウォルフガング様の元を離れる気はありません!!」

ウォルフガング「フッフッフ……うれしいことを言ってくれるのぉ。とにかく、今からイノセントウェーブの増幅装置を作る! 気合を入れていくぞ!!」

3人「はっ!」

ディッヒ「それから、ジョーの奴捕まったままですがどうします!?」

ウォルフガング「ワシに任せておけ……みんなまとめて面倒見てやるわい。エグゼブやブラックノワールも含めてな!」

戦場

ガードダイバー「ダイバーライフル!!」

ガードダイバーがダイバーライフルを発射。

しかし、イクスのバリアに弾かれる。

イクスの銃弾が右腕に当たる。

ガードダイバー「うわっ!! 後ろには倒れないぞ……」

マイトガンナー「セルフキャノン!!」

マイトガンナーはセルフキャノンを発射。

マイトガイン「とりゃああ!!」

マイトガインの動輪剣がイクスを斬りまくる。

マイトガイン「やったか!!」

倒されたイクスは再び再生を遂げる。

マイトガイン「やはりダメか……」

マイトカイザーがイプシロンの動きに苦戦する。

舞人「ガイン! グレートマイトガインに合体だ!!」

マイトガイン「了解!!」

舞人「レーッツ! マイトガイン!!」

マイトガインとマイトカイザーが一気にグレートマイトガインに合体。

舞人「でやああっ!!」

グレートマイトガインのパンチが炸裂。

後ろからツェットが現れる。

舞人「何!?」

ツェットは猛スピードでグレートマイトガインに挑む。

舞人「バトルボンバー、援護してくれ!!」

バトルボンバー「了解!!」

バトルボンバーはバトルランチャーを発射。

舞人「よし! いくぞ!!」

グレートマイトガインが動輪剣でツェットの胴を切る。

舞人「これでどうだ……!?」

結果はやはり同じだった。

舞人「ダメだ……これじゃ手も足も出ない!」

ブランカではパープルが戦いの状況を見ていた。

パープル「敵が強ければ強いほど得る勝利は大きくなる。とシェイクスピア先生がおっしゃったが、相手がこれだけ弱くっちゃ、話にならないぜ……」

地上では、マイトガンナーやガードダイバーとイクスの戦いが続いていた。

マイトガンナー「くそぉ……野郎!!」

セルフキャノンが炸裂。

一斉乱射が2人に炸裂。

2人「うわあっ!!」

ガードダイバー「後ろには倒れるものか!」

ガードダイバーは攻撃を続ける。

マイトステーション

裕次郎「ええい、もう見ちゃおれん! いずみさん、ワシは九州に行って舞人を援護する。準備してくれ」

いずみ「失礼ですが……今、会長が出られても足手まといになるだけです……今は舞人さんの勝利を信じてここでお待ちください!」

裕次郎「だがこのままでは……」

青木「会長! 私もいずみさんの言うとおりだと思います」

サリー「舞人さんは必ず勝って帰ってきます。そうなるように、私一生懸命お祈りします……」

裕次郎「そ、そうじゃな。よし、ワシも一緒にお祈りさせてくれ……」

サリー「はい。喜んで……」

エグゼブのアジト

ガードマン2人がジョーを牢屋から出しにきたのだ。

あとからエグゼブも現れる。

ジョー「エグゼブ……」

エグゼブ「ジョー、喜ぶがいい。ブラックノワール様がお前に新しい任務を与えてくれるそうだぞ……」

ジョー「何!?」

エグゼブ「お前は洗脳されて我々の仲間になるのだ……ハッハッハ!!」

研究施設

ウォルフガングがイッヒたちに荷物を渡す。

ウォルフガング「いいかお前たち。その中にイノセントウェーブの増幅装置が入っておる……それを旋風寺重工の大阪室長に渡すのだ。後のことは彼らがうまく取り計らってくれるじゃろう……」

ディッヒ「ウォルフガング様はどうなさるのですか!?」

ウォルフガング「ワシにはまだやらねばならぬことがある。さあ、行くがいい!」

リーベ「そ、そんな……」

ディッヒ「ウォルフガング様を1人にするわけにはいきません!」

イッヒ「我々も、行かせてください……」

3人「ウォルフガング様!!」

ウォルフガング「やかましい!! お前たちがいると足手まといなるんじゃ!! とっとと失せろ!!」

ウォルフガングはイッヒたちに銃を乱射。

イッヒたちもそれに逃げる。

ウォルフガング「3人とも達者で暮らすんじゃぞ……」

ブラックノワールの部屋

ケースに閉じ込められたジョーがケースを叩く。

ジョー「おい! この野郎……俺をここから出せ!!」

エグゼブ「そう暴れるな。まもなくブラックノワール様のお出ましになる……」

噂をすればブラックノワールが姿を現す。

ジョー「お前がブラックノワールなのか……」

ブラックノワール「来たな―――エースのジョー……早速だがお前は、我々の仲間になってもらう―――私の命令には絶対背かない、重々な下部にな」

すると何者かによる銃の乱射がブラックノワールの目に当たる。

銃弾を繰り出したのはウォルフガングだった。

ウォルフガング「ブラックノワール! 貴様の弱点、見破ったぞ!!」

エグゼブ「ウォルフガング!!」

ブラックノワール「ううっ……」

ウォルフガングの頭にはイノセントウェーブの増幅装置が装着されていた。

ブラックノワール「あれは、まさか……」

ウォルフガング「伏せろ! ジョー!!」

ウォルフガングの銃弾がガラスケースを割る。

ジョーが脱出。

ジョー「また借りが出来ちまったな……」

ウォルフガング「暇になったら返して来い」

ジョー「ああ!」

ジョーはその場を去る。

ウォルフガング「天才科学者・ウォルフガング博士を甘く見るな!!」

エグゼブ「ええい!」

エグゼブの銃弾が逃げようとするウォルフガングの背中に当たる。

頭の増幅装置が落ちる。

ウォルフガングは足を滑らせて下に落ちてしまう。

エグゼブはその場に近づく。

エグゼブ「バかめ。我々に逆らった報いだ……しかし何だこのマシンは!?」

エグゼブが拾おうとすると、閃光が走って機械を破壊。

エグゼブ「ぶ、ブラックノワール様……」

ブラックノワール「おのれ……たかが人間にごときに、この私がしてやられるとは―――」

エグゼブ「ブラックノワール様……ウォルフガングは一体何を!?」

ブラックノワール「エグゼブ! 忘れるな―――これからも生きていたかったらな……」

エグゼブ「は、はぁ……」

戦場

マイトガイン「舞人! このままじゃ埒があかないぞ」

バトルボンバー「それに、俺たちのエネルギーも残り少ねぇ……」

舞人「よし! こうなったら雑魚にはかまわないであの後方にいるデカい奴を狙うぞ!」

ガイン・ボンバー「おう!」

マイトガイン「シグナルビーム!!」

バトルボンバー「バトルランチャー!!」

2人は攻撃繰り出すが通用せず、ブランカのバリアに弾かれる。

舞人「くっ……やはりあのバリアを敗れない!」

地上では、マイトガンナーとガードダイバーがイクスの猛攻に苦戦する。

マイトガンナー「これじゃきりがねぇぜ……」

ガードダイバー「あ、あれは……」

ビルの中に少女が1人取り残されていた。

ガードダイバー「逃げ遅れたのか……あの子を助ける。援護してくれ!」

マイトガンナー「OK!!」

2人はビルの前に行く。

マイトガンナーは攻撃を続ける。

ガードダイバー「君、早くこっちへ」

マイトガンナー「ぐっ……ガードダイバー、早くしろよ。あんまり長くは持たないぜ!!」

ガードダイバー「わかってる」

少女はガードダイバーの手の上に乗る。

マイトガンナー「しかし、こいつは厳しいぜ! ん?」

上空からイプシロンがマイトガンナーを蹴り上げる。

マイトガンナー「ぐわああっ!!」

マイトガンナーはビルに激突する。

ガードダイバー「マイトガンナー!」

イプシロンのライフルがガードダイバーの右腕を落とす。

ガードダイバーは手を広げる。

ガードダイバー「さあ……早く逃げるんだ」

少女は大事そうに持っていた人形をガードダイバーの右腕に置いて逃げる。

ガードダイバーの周りにイクスとイプシロンが集まる。

マイトガンナーが起き上がる。

マイトガンナー「あっ!」

イクスたちが銃をガードダイバーに向けて乱射。

ガードダイバー「うわあっ!!」

マイトガンナー「ガードダイバー!!」

マイトガンナーは助けに行こうとするが、イプシロンの銃撃にひるんでしまう。

マイトガンナー「うわっ!」

バトルボンバー「ああっ! ガードダイバーが!!」

マイトガイン「何!?」

舞人「あっ!?」

マイトガイン「ガードダイバー!!」

舞人「助けるぞ!!」

グレートマイトガインとバトルボンバーは助けに行こうとするが、2人の前にイプシロン2体が立ち塞がる。

舞人「くそっ!!」

イクスの乱射により、ガードダイバーの装甲が砕ける。

ガードダイバー「ぐああっ……ううっ……」

イプシロンは手を上げ、乱射を中止させる。

力を振り絞って立ち上がるガードダイバー。

イプシロンのとどめの銃撃がガードダイバーの胴を貫通する。

ガードダイバー「ぐおっ!」

マイトステーションにいるいずみたちもそれに驚きを隠せなかった。

一同「ああっ!!」

いずみ「が、ガードダイバーが……」

ガードダイバー「た、例え倒れるときでも……か、必ず……前のめりに……」

ガードダイバーは前に倒れ、大爆発。

そのはずみで人形が飛び出す。

マイトガンナー「ああっ……ガードダイバー!!」

舞人「が、ガードダイバー……ガードダイバーの死を無駄にするな!! 行くぞ!」

ガイン・ボンバー「おう!!」

グレートマイトガインとバトルボンバーがブランカに飛び立つ。

その前に再びイプシロン2体が立ち塞がる。

舞人「邪魔するな!! でやああっ!」

グレートマイトガインは動輪剣でイプシロンを斬って前に進む。

舞人「行くぞパープル! でやああ―――っ!!」

グレートマイトガインがブランカに斬りかかろうとすると、ツェットがそれを止める。

舞人「何!?」

パープル「これで終わりだ! 死ね、旋風寺舞人!!」

ツェットの剣がグレートマイトガインに迫る。

舞人「ぐうっ……」

バトルボンバー「舞人!!」

バトルボンバーがグレートマイトガインの前に現れ、その身代わりとなって剣で胴を貫通される。

舞人「バトルボンバー……!?」

バトルボンバー「ま、舞人……本物のヒーローは、お前だ。そして、本物のヒーローは……土壇場でも、一発逆転して勝つんだ。すまねぇが、後は頼んだぜ……」

バトルボンバーも大爆発。

黒鉛が消えるともう跡形もなかった。

舞人「(ガードダイバーに続いて、バトルボンバーまで……)あいつら、もう許せない! でやああ―――っ!!」

グレートマイトガインがツェットに突っ込む。

マイトステーション

いずみ「まさか舞人さん、死ぬつもりじゃ……」

裕次郎「いかん! やめるんじゃ舞人!!」

サリー「いやあっ! もう誰も死なないで!!」

サリーから強力なエネルギーが放射され、ロボットたちやブランカの魔のオーラの効力が消える。

パープル「バカな……魔のオーラが消えた」

マイトガイン「とおっ!」

舞人「真っ向唐竹割り!!」

マイトガイン「でやああ―――っ!!」

動輪剣がツェットを真っ二つに切り裂く。

ツェットは大爆発。

マイトガンナー「やったぜ!」

パープル「し、信じられん……2度もブラックノワール様の魔のオーラが消えてしまうとは」

舞人「グレートマイトガイン・パーフェクトモードだ!!」

ガイン・ガンナー「了解!!」

マイトガンナーがパーフェクトキャノンに変形。

グレートマイトガインの右肩に合体。

マイトガイン「グレートマイトガイン・パーフェクトモード!!」

舞人はコントローラーで標的を合わせる。

舞人「ターゲットスコープオープン! パーフェクトキャノン、発射!!」

パーフェクトキャノンが発射され、その砲撃がブランカやロボット軍団に浴びせられる。

パープル「ぐおおお―――っ!!」

ロボット軍団とブランカはパープルを乗せたまま大爆発する。

こうしてグレートマイトガインは戦いに勝利した。

しかし、その代償はあまりにも大きかった。

舞人「奇跡がまた起きた……ガードダイバーとバトルボンバーが、みんなに力を貸してくれたのか」

すると浜田から通信が入る。

浜田「舞人、大変だ! すぐにヌーベルトキオシティに戻ってくれ!!」

舞人「どうしたんだ!? 浜田君!」

浜田「旧市街のTR社を中心とした一帯が、浮上してるんだ!!」

舞人「なんだって!?」

ヌーベルトキオシティ

TR社を中心とした一帯が浮上し、他のビルが崩れる。

それはなんと、ブラックノワールの巨大要塞だった。

そこにはエグゼブのアジトもあった。

エグゼブ「フッフッフ……1度や2度のまぐれで勝てると思うなよ、旋風寺舞人。この世界は全てブラックのアール様のものだと思い知るがいい……フッフッフ……ハッハッハ!!」

ついにブラックノワールとの最後の戦いの火蓋が切って落とされた。

果たして、ガードダイバーとバトルボンバーを失ってグレートマイトガインとマイトガンナーだけとなった舞人に勝機は、明日はあるのか!?
 

(続く)
 
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