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〜あらすじ〜

偶然、フェアリーに選ばれてしまったイクス
リース・デュラン・アンジェラ・シャルロットと共に滝の洞窟に向かう
果たして、光の精霊『ウィル・オ・ウィスプ』に会えるのだろうか?
そして、すれ違った二人の正体は?

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聖剣伝説 〜神龍の皇子〜
第三話 集結した七人
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・・滝の洞窟
「でもよぉ、光の精霊なんて何処に居るんだ?」
「う〜ん、・・とりあえず来た道戻ってみようよ。」
「そうですね。・・確か、いくつかわかれ道がありましたから・・。」

・・滝の見える通路
「(ちょっと待って・・。)」
「どうしたの?フェアリー。」
フッ・・
フェアリーが突然現れた。
「この滝から少しだけどマナを感じるんだけど・・。」
「じゃあ近くにウィスプが居るの?」
「多分・・上の方に道があるからそこにいると思う。」
「よっしゃあ!じゃあ行こうぜ!!」
「いくでち。」

・・崖(?)
「・・で、どうやって行くのよ。」
「ロープじゃ無理だよな。」
「(ここの滝の水からマナを引き出せそう・・やってみるわ。)」
キララララ・・
「(やったね。)」
「それじゃあ、行きましょ。」

・・洞窟
「・・・・(ビクビク)。」
「・・おい、後ろに隠れるな。」
「だだだって、ゾンビよ!ゾ・ン・ビ!」
「ったく、これだから女ってのは。」
「なんですってーー!」
ピュン・・ザクッ!
グォォォォォ・・ドサッ
「・・口喧嘩する暇があるなら、手伝ってほしいよ。」
「すいません。・・私もゾンビはちょっと・・。」
「気にしないでいいよ、リース。
・・でもシャルロットがゾンビ平気なのは正直言って意外だな。」
「ぞんびなんかこわくないでち。」
「へぇ、偉いね。」
「えへへでち。」

・・広い空洞
ガタッ!・・
閉じ込められた!
ゴゴゴゴゴゴ・・・
「何かいる!?」
ヒューーーーン・・・ドスーーン!!
フルメタルハガー(F・H)出現
「蟹!?」
「でっかーーい!?」
「どうやってたおすでちか?」
「狙うなら目玉ですね。」
「よし、リースとデュランがオフェンス、僕がバックアップ、
アンジェラ・シャルロットがアイテムとかでサポート、いいね?」
「はい。」
「別にいいが、なんでお前が仕切ってるんだ?」
「そんなの後回し、・・来るよ!」
ズガッ!
F・Hの足が突き刺さる。
「僕が、矢で注意を引き付けるからその間に攻撃して。」
「ちっ、仕方ねえな。行くぜ!」
「行きます!」
ピュンピュン!・・ガッ!ドスッ!
『グオオオオォォ!!』
ヒョイイイイイン・・
F・Hが、光の呪文≪ホーリーボール≫をイクスに放つ。
「クッ!?・・今だよ。デュラン!リース!」
「くらえ!十文字斬り!!」
「旋風槍!!」
ザクッ!・・ズバッ!
シュンッ・・ズバッ!
「まだよ!ハンドアックス!!」
ヒュンヒュン・・ドガッ!
『グォォォォ・・』
F・Hの左目が潰れる。
「よしっ、効いてる。・・イテテッ。」
「イクスしゃん、まんまるドロップでち。」
「サンキュ。」
イクスの傷は治った。
「でも、あめできずがなおるなんて、ふしぎでち。」
「まあ、確かにね。」
「・・ねえ、様子が変よ。」
『・・・・。』
「どうしたんだ?目閉じて動か・・。」
シュン・・・・
「凄いジャンプ力・・。」
「・・まずい!?みんな離れて!」
「どうゆう事だ?」
「このまま奴が落ちてきたらその衝撃波でみんな吹っ飛・・。」
ヒュウウゥゥゥン・・ドスーーーン!!
「「「「「ウワーー!?」」」」」
全員、F・Hの≪ダイブアタック≫で吹っ飛ぶ。
「クッ・・くそぉ。」
回復したのが幸いしてなんとかイクスだけ立ち上がった。
「イクス・・やめろ・・。」
「・・ここで退いたらみんなが、・・やるしかない!!」
スッ・・・・ググググッ・・
「・・二本・・同時に・・。」
シュッ・・タッ
イクスは、F・Hの殻を利用して天井ギリギリまでジャンプした。
「行け!弐翔飛燕!!」
ヒュン!・・ヒュン!
キンッ!!・・ドスッ!!
一撃目は弾かれたが、二撃目はF・Hの右目を貫いた。
「やった!!」
イクスが油断したその時
『グォォォォ・・』
ブクブクブクブクブク・・
「ウワーー!!」
イクスが≪バブルブレス≫に飲み込まれる。
「「「「イクス(さん、しゃん)!?」」」」
「(・・嫌だ・・みんなと・・リースと別れるなんて・・。)」
ゴゴゴゴゴ・・
イクスを中心に周りの空気が揺れる。
「ウ・・ウァァァァァァァァァーーー!!」
イクスの姿がどんどん変化していき・・
『「・・。」』
人と龍が混ざったような姿になった。
しかし、目には光が無かった。
ヒュイーーーン
イクスの腕に魔力が集まる。
『「ウォォォォォーーーー!!」』
シュン・・ズバッ!!
そのまま光線状の衝撃波を放ち、F・Hを殻ごと貫いた。
ボォォォォォォン!!
F・Hは爆発と共に消滅した。
フィ〜〜〜ン・・・
F・Hが散って広がったマナが全員の傷を癒す。
イクスも人の姿に戻った。
「・・僕・・いった・・い・・。」
ドサッ・・
「イクスさん!?」

・・数分後
「うっ・・うぅぅぅ。」
「気が付きましたか?」
「・・僕、『龍力』を使ったんだね。」
「ええ。」
「看病してくれてありがとう、リース。」
「まだ、動かないでください。」
「・・大丈夫だよ。」
「待って!まだ何か居るわ。」
アンジェラが指差した先には、人魂らしき物が浮いていた。
『ちょっとタンマッス。オレッスヨ、オレ!このオレがみなさんの探してる、『ウィル・オ・ウィスプ』ッス!あのF・Hの体内に封印されてたッス。』
「随分、テンションの高い精霊だな。」
「(ウィスプさん、光にマナストーンは?)」
『ちょうどこの洞窟の上にある光の古代遺跡にあるッス。
神獣はまだ解き放たれてないッスけど、かなり危険な状態ッス。』
「それなら、早く残りの精霊見つけないと・・。」
「そうだね。・・一回、ウェンデルに戻って司祭様と話してみよう。」
「そうですね。」
『みなさん、オレも同行するッス、・・あとオレの光のマナを少し分けるッス。』
「ありがとう、ウィスプ。」
『それじゃ皆さん、目を閉じてくださいッス。』
・・・ヒュ〜〜〜ン・・・
アンジェラは≪ホーリーボール≫を覚えた。
シャルロットは≪ヒールライト≫・≪ティンクルレイン≫を覚えた。
『それとイクスさんにはこれを・・。』
ウィスプから受け取ったのは、白く輝く水晶だった。
「これは?」
『これは、龍晶石の一つ『光龍石』ッス。』
「龍晶石ってなんだ?」
『君はさっき、変身したけどそれだけが龍人の力じゃないッス。
精霊が持つ龍晶石を使えば、石に封印された守護獣を呼べるッス。
『光龍石』には光の守護獣『ステア・ロウ』が眠ってるッス。』
「それじゃあ、精霊を仲間にすれば他の龍晶石も?」
『そうッス。それから、封印された守護獣は一匹じゃないッス。』
「えっ?」
『『光龍石』には命の守護獣『オードリューク』もいるッス。』
「へぇ〜。」
「・・あれ?俺は?」
「私も別に変化が・・。」
『人によって、使える呪文が違うッス。
まだレベルが足りないか、その人には合ってないかッス。』
「何事も人それぞれ・・か。」
「こっちにみちができてるでち。こっちのほうがちかそうでちよ。」
「よし、行こう。」

・・空洞の先
「ホーリーボール!!」
『グオオォォォ・・』
ゾンビ達が一網打尽される。
「・・なんかさっきと違う。」
「魔法が使えればこっちのモノよ!!」
「すごいです。」
「リース!!」
「えっ?・・キャッ。」
ゾンビの毒の霧を浴びてしまったリース
「このっ!」
ビュン!・・グサッ
『ゲギャーー!?』
イクスの放った矢でゾンビは倒れた。
「リースしゃん!・・ティンクルレイン!!」
リースの毒が癒された。
「すいません、シャルロットさん。」
「まえは、シャルロットたちがめいわくをかけたでち。これで、ちゃらでち。」
「そうそう、気にしないでよ。・・仲間だろ?」
「イクスさん・・はい。」
「・・それにしても、なんでゾンビには光が効くんだ?」
「やっぱ属性でしょ。」
「属性ってなんだ?」
「魔法ってマナによって違うでしょ。それを属性っていうの。・・分かった?」
「ふ〜ん、まっ俺は剣術だから関係ないか。」
「・・。」

崖(?)
「フェアリー、頼むよ。」
「(OK。)」
キララララ・・
イクス達が崖から移った瞬間
ドカッ!!
「「「「!!」」」」
イクスは耐えたが残りの四人は谷底に落ちてしまった。
「リース!みんな!・・何するんだ!?」
そこに居たのは、ジャドで獣人を仕切っていた将軍『ルガー』だった。
「ふっ、結界を解いてくれたお礼をしたまでだ。」
「!・・この野郎!!」
普段は落ち着いたイクスもさすがにキレた。
「貴様も落ちろ!真空水月斬!!」
「クッ!アウゴエイデス!」
パァァァァァァァ・・
イクスは閃光を発したが、ルガーはその光を突き破った。
ドゴゴゴゴ・・ドカッ!
「ガハッ!?」
連打とサマーソルトで谷底に落ちるイクス
「ふっ、他愛もな(シュッ)!?」
ルガーが谷底を見た瞬間、イクスの放った一本の矢が頬をかすめた。
「・・・・。」
イクスがなにか喋ったようだが滝の音でかき消された。
「・・次は勝つ・・か。」
ルガーは、口の動きで分かったようだ。
「お前達、奴等をジャドに連れて行け。」
「ははっ。」
配下の獣人達は下に向かう。
「・・グッ。」
ルガーは、少しよろめいた。
よく見ると、ルガーの身体はボロボロになっていた。
あの時の光は守護獣『ステア・ロウ』の衝撃波だったのだ。
しかし、未完全だったために真の力を発揮できていなかった。
「獣人王様にしか負けた事がないこの俺に傷を負わせるとは・・。」
ルガーは、苦笑いをした。
「面白い人間・・いや、人ではない・・か・・。」
体勢を立て直すと、ルガーはウェンデルに向かった。

・・谷底
「駄目だ・・意・・識・が・・。」
イクスは、意識を失った。

・・ここでない何処か・・
「陛下!ここは危険です。早くお逃げください!」
「・・残念だが、私もここまでのようだ。」
王の姿をした男性は、血塗れになっていた。
「そんな・・。」
「ディエス・・。」
「・・お妃様。」
「この子を・・イクスをお願いします。」
「嫌だ!父上達を見捨てていけない!!」
「王子・・御免!」
ドカッ
「グッ!?・・ディエス・・おじさ・・(ガクッ)。」
気絶したイクスを担ぐディエスという騎士
「お行きなさい!」
「はっ。」
ディエスは、龍に姿を変え、飛び去る。

・・空中
「逃がすな!王子を殺せー!!」
ディエスは、既にボロボロになっていた。
「ハァハァ・・私も・・ここまでか・・。」
ディエスは、人になり印を組む。
「王子・・たくましく育ってくだされ。」
空間の穴にイクスを放り込む。そして・・
「ウォォォォ!!」
ディエスの叫び声を聞いた気がした。

・・牢獄
「うっ、うぅぅぅ。」
「(気が付いた。)」
「うん、・・なんとかね。」
「(・・どうしたの?)」
「いや、別に・・。(今のが・・僕の過去。・・敵は、必ず・・。)」
・・イクス!
「デュラン?どこ?」
「隣の牢屋だ。みんなも居る。」
イクスは壁に耳をつける。
「無事で良かった。・・で、ココ何処?」
「ジャドの牢屋みたいだ。」
「どうやってでるでちか?」
「コラーー!何を騒いでる。」
獣人が階段を下りてきた。
「・・やっと起きたか。」
「ねぇ、なんで僕だけ違う牢なんだ?」
「ルガー様が、お前を気に入ったのでな。あの方は、強い者と戦う事を好む。」
「ふ〜ん。(いい事思いついた♪)・・ねえ。」
「なんだ?」
「そのルガーとやらのお墨付きの僕と勝負しない?」
「・・いいだろう。(クゥ〜、ルガー様が気にいった奴と戦える〜♪)」
クールに言いながらもやる気満々なのがばれている獣人。
「(・・あと少し。)」
獣人が中央に来た瞬間
「今だ!!」
イクスは、一瞬の隙をつき、牢屋から出た。
ガコンッ
・・牢の鍵をしめて・・
「アーー!?しまった。 つい野性の本能がー!」
「・・彼に言っておいて。・・いずれ、また会おうって。」
タッタッタッ・・
ガコンッ
「おまたせ・・あれ?そこの二人は?」
「説明は後、早く逃げるぞ。」

・・港
「お〜い、兄ちゃん達早く来い!」
「急げ!」
タッタッタッ・・
「よし、出航だ!!」
イクス達が乗ると船は海に出された。

・・海の上
「ここまで来れば安心だね。」
「ああ、すまないな。俺達も便乗しちまって。」
「いいよ。・・それで、君達は誰なの?」
「俺はホークアイ。ナバールの・・!?」
シュッ・・バキッ!
イクスは、デュランの剣でホークアイに斬りかかるが避けられ、
後ろの箱を粉々に砕いた。
「あ、危ねぇ・・。」
「ナバール・・お前達がリースの故郷をやった奴等か!」
イクスの瞳に殺気が宿し、剣を構える。
「落ち着けイクス!コイツも訳有りなんだよ。」
「・・訳有り?」
デュランは、イクスから剣を取り返すと、ホークアイ達の事を説明した。
「そう・・その『美獣』って奴のせいで・・。」
「ああ。」
「ごめん・・考え無しに行動して。」
「いや、わかってくれればいいんだ。」
「それで、司祭様から僕達の事を聞いたんだね?」
「俺、ケヴィン。お前等と行く。」
「そうだね。仲間は、多い方がいいしね。」
「よっしゃあ。この七人で残りの精霊を探すぞー!」
「「「「「「オーーー!!」」」」」」
こうして、運命の七人が集結した。

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