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第7話 番外編 輝の日常 その1

今回は、私(輝)の神谷道場での一日についてご紹介したいと思います。
私はいつも朝5時くらいに起床して、朝食作りをします。
いつもは私より前にここに居候している食客さんが朝食以外の食事作りもやっていたそうなんですが……今はわけあって旅に出てるため
帰ってくるまでの間、私が食事作りをしているんです。時々薫さんが手伝ってくれるのですが……
調理の工程で調味料を入れすぎたりしてしまったり、だしの煮干しのはらわたを取り忘れたりなどがあるので
すべて私がやることになってるんです。(ちなみにこれらの失敗はすべて私の注意で未遂に終わりましたが…)
相変わらず朝は、朝食作りをしてから数分ぐらいすると薫さんと弥彦の喧嘩が起こるそうなんです……。
「弥彦!早く起きなさい!」
「うるせー!」
相変わらずのドタバタで私はいつも冷や汗をかきまくりです……。
どうやら朝の稽古のために弥彦を起こしてるんですが…弥彦は稽古嫌いのため稽古がない日以外は自分で起きないの。
ハァ……食客さんもこんな日常をいつも過ごしてるのかしら……。よく耐えてるわね……。
私もだいぶ慣れましたけど…相変わらず呆れてます……。

朝食の時間
いつも食事の時間になると佐之助が食事をしにやってきます。
薫さんは佐之助のことを「タダ飯食い!」と言っているそうです。佐之助は無職(プータロー)のためお金がないので
飯の材料すら買えないので飯を自分の住んでる所で食べれないのです。(あっても作れないだろうし)
……考えてみれば、薫さんの意見には賛同できますね……。こちらの食費がかかって生活費に支障が出ますからね……。
佐之助も仕事を見つければいいんですけど……佐之助は気が短いからそう簡単に見つからないでしょうね……。
みなさん私の作った料理を「おいしい!」と言ってくれて喜んでいるのですが
それほどまでに薫さんの料理はまずかったのね……。(私も食べたときメチャクチャまずかったです。)

朝食の後は、弥彦は赤べこの手伝いに、薫さんは出稽古に向かいます。佐之助はのんびり過ごすそうです……。
さて、私はといいますと…大体は家でお留守番なのですが、今回はお出かけに向かいます。
いつも着ている服(装束)では目立つので薫さんから貰ったお下がりの着物に着替えてお出かけします。
生地の色は桃色で袖のところに花びらの模様がある着物なの。薫さんが「いつもそんな格好じゃ目立たない?よかったら
私のお下がりをあげるわ」ということで居候の間遠出以外つまり普段はこれ(着物)を着ることになりました。
……似合うかしら?これを着た私を見て弥彦はびっくりするし、佐之助は目を点にして驚きました。…………(赤面)
おっと、顔を赤くしてる場合じゃないわ…さっさとお買い物にいかなくちゃ!
お出かけといってもお買い物なんです。これも食客さんがやってくれてたそうなんですけど……。
買うものは薫さんのおつかいの場合、砂糖に塩に醤油にお米にお味噌……私の場合あまり力がないのでひと品ずつでないと
運ぶのが大変なんです。時々桧ノ山さんや弥彦や佐之助が手伝ってくれて助かってるんですが…やっぱりおつかいはつらいです……。
まあ薫さんは「あまり無理しなくてもいいのよ」って言ってるけどね……。ちなみに……
食客さんはいっぺんに運んでいるそうなんですが……つらくないんでしょうか?(今頃くしゃみしてなきゃいいんですけど……。)

「へっくし!おろ?……誰か拙者をうわさをしてるのでござろうか。」
……案の定くしゃみをしてた。(笑)

ともかく今回の買い物は、米も調味料も十分あるので夕食のおかずの買出しに向かいます。
今日の夕食は何にしようかしら?(これじゃあ、すっかり主婦ね(笑))
え?お金はどうしてるの?……ですって?
大抵は薫さんからのお駄賃によって買い物をしているんです。自分のお金はといいますと、鼈甲(べっこう)細工で獲得してます。
どうしてかといいますと私は暇つぶしとしてこの仕事(?)もやってることになってるんです。
出来のほうはいいますと良いためか安くて80銭くらい、高くて750銭くらいで売ってくれました。
許可は持ってますが(許可いるのかな?鼈甲を扱うのに)、気分で売りに出すので気楽にできます。
話は戻して、今日の夕飯の予定は豚汁にしているのですが……他に何を出そうか悩んでます。
あっ!洋食に挑戦してみるのも悪くないんですけど……。
う〜〜ん……どうしましょう?

買い物を終えたら一休み。
結局今回の夕飯は豚汁と小柱(馬鹿貝の貝柱)入りのかき揚げにしました。
暇なときはいつも着ている装束に着替えて道場内で身体を動かします。
やはりどうしてああいう風に動けるのか分からないのでいろいろ戦いでの動きをやっているのですが……
やはり何も思い出せません……。その為たまにしかやらないことにしてるんです。

お昼ごろ
「「おねーちゃーーん」」
「あっ、あやめちゃんにつばめちゃん。」
「いっしょにあそぼー。」
「ごめんね。おねえちゃん今お洗濯の最中だから、終わったら遊んであげるからいい子で待っててね。」
「うん!」
「はーい!」
お昼ご飯を食べ終えて洗濯をしてる最中にあやめちゃんとつばめちゃんが遊びに来ました。
2人は小國診療所の玄斎先生の孫娘。よくここ(神谷道場)に遊びに来るの。これは薫さんから聞きました。
今日は薫さんが出稽古のため留守なので私が変わりによく相手をします。
2人ともホントにかわいくて、いい子で、元気いっぱいなんです。(詳しくはアニメを見てね)
2人はまだ会ってから1週間くらいしか経ってないのに、まるで私を姉のように慕ってるようです。
あっ、冒頭で私、食事作りをやってると言ってましたが先程のように洗濯や風呂焚きなどといった家事もやっております。
これもおそらくこれも食客さんがやってたみたいです。

夕方ごろになると2人は診療所へと帰っていきます。
この時間帯は薫さんや弥彦が帰ってきますので夕飯の支度をします。
こうしてみると私って家政婦みたいですね……。(笑)
でも、こういうのって苦にならないです。何故でしょうか?いつもやってたんでしょうか?
記憶を失う前の私って、一体どんな人なのかな?って思うこともあるのですが、考えないことにしてるんです。
何故なら前にも言ったように自分の事なんかを考えると頭が痛くなるので考えないんです。
「ただいま。」
あっ!薫さんが出稽古から帰ってきました。
「おかえりなさい。もうすぐ夕飯の支度ができますよ。」
「ありがとう輝さん、いつもありがとう。」
結構汗かいてきたみたいです。
「ただいま。」
あっ、弥彦も帰ってきました。
「おかえり、お疲れ弥彦。」
「ああ。」
「よう!」
佐之助が食事をしに来ました。
「あっ、佐之助。」
「また来たわね…このタダ飯食い!」
「わりぃかよ?」
「薫さん……佐之助……。(汗)」
いつものように喧嘩腰の2人の仲裁に入ります。止めないと何が起こるのかわかりませんからね……。
食客さんもこういうのもやってたんでしょうか?
はあ……、いろいろ苦労してるんですね……。
佐之助……たまには薫さんの気持ちを考慮してくださいね……。

夕飯の後はお風呂に入ります。
だいたいの順番は薫さん→私→弥彦の順に入浴します。
ちなみに佐之助は大抵は帰ってしまいますがたまにここの風呂に入るそうです。(作者の推測)
ちなみに今は私が入ってます……。
お風呂ってやっぱり日本人にとって一番の憩いですね……。
はぁ〜〜〜……。

お風呂の後は寝間着に着替えて眠るだけです。
ホント今思うとここに居候させてくれる薫さんには本当に感謝してます。
お布団を敷いて、明日の朝に備えて早く寝ることにしてます。
……という流れで普段はこんな感じで私の1日は過ぎていきます。
今日も疲れましたのでこれ以上喋ることはないと思います。
それでは、おやすみなさい……。明日も平穏な1日だといいなあ……。
…………すぅー、すぅー……。



あとがき
いかがでしたでしょうか?輝の1日を私の想像で書いてみました。
いろんな不安だらけですが、こんなもんかな?という内容になりました。
特に物価などには知識がまったくないので『輝の稼ぎが多すぎだぞ!』というクレーム覚悟で書きました。
ホントに申し訳ありません。m_ _m
なんでも昔は10円くらいで家が買えたというほど円はすごい価値だっだそうです。(おそらく大正時代ぐらいですが)
明治だといくらあれば家1件買えたんでしょうかね?ちなみに作者が知ってるのは牛鍋が明治4年では3銭5厘だったくらいです。
今に換算するといくらなのかは私は知りません。(誰か教えてくれませんか?)
これからもこの小説を大きな目と心で読んでいってください……。m_ _m<お願いします

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