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第3話


・・・・・・・・・・・・
少し疲れた。
そう思った次の瞬間には、もう腰を下ろしていた。

かなり南まで来た。
しかし、その「医者」とやらを知る人はいない。


ふと辺りを見回すと、丘の上に奇妙な光景を目にした。

ゴーグルを付けた人間と悪魔の集団。
それに対峙する人間たち。
ルカ(・・・・・・
   あれは、サイファーパンク?)
その人間だけのほうに見覚えがあった。

そう、かつてあたしもあの中にいて、天使ども、プロデヴォン教団と戦った、サイ
ファーパンクの面々だった。
そしてその中からもっと見覚えのある男が出てきた。

エクサル「今日こそ決着をつけよう。こんなムチャクチャな戦いはもうたくさん
だ!」

あいつはエクサル。
サイファーパンクの中心人物。真のリーダー・ヴァルトス亡き今、あいつがリーダー
なんだろうね。

すると、ゴーグルの集団の先頭にいた男が一歩前に出た。
???「ムチャクチャ・・・そういう言い方もあるかな。だが我々にとっては王道な
る戦い方なのだよ」
エクサル「ワケわかんねぇよ。大体、おめェらのリーダーはどこだよ!」
???「リーダーなど出す必要はないね。そっちは勝手に出てきてくれたみたいだけ
どな」
エクサル「くそぉ・・・マジムカついた!
     いくぜ、みんな!」
なんだかよくわからないけど、オーッと掛け声とともにサイファーパンクの軍と相手
の軍が衝突を始めた。

ルカ「・・・・・・
   やれやれ・・・」
あたしはため息をつくと、 2枚の翼で丘へと飛び立ち、ある言葉を口にした。

軍隊「うおわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ゴーグルの軍隊は一瞬にして爆発にのまれていったようだね。

エクサル「な・・・・・・
     ん?」
エクサルがあたしのいる方に目をやってきた。
エクサル「助かったぜー、ルカ!
     それにしても、偶然ってスゴイなぁ」
ルカ「・・・・・・あいつら、一応吹き飛ばしておいたけど、何だったんだい?」

エクサル「あぁ・・・
     あいつら確か『レジスタンス』って名乗ってたな」
ルカ「レジスタンス?」
レジスタンスって言えば、侵略者に対する民族的抵抗運動のこと。
そのレジスタンスがなぜ、侵略目的でないサイファーパンクに対して牙をむいている
のか。
むしろ、サイファーパンクの方が、プロデヴォン教団に対するレジスタンス活動を
行っているのではないか・・・


結局その日はサイファーパンクのテントで落ち着くことにした。
エクサル「オレ達誤解されてるのかなァ?別に独裁政治をしたいワケじゃないのに」

ステイエン「そうそう、てか、あいつらただのバカじゃないの?」
ルカ「話の途中悪いけどさ・・・」

あたしは思い切って、例の医者のことをふたりに訊いてみた。

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