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ルカの旅立ち(ぇ

※はじめに
 この小説は「ブラックマトリクスゼロ」の後日談で、「ゼロ」の世界のみを対象と
しております。
 ほかの「ブラックマトリクス」シリーズは無視してください。※
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あれからどれだけ経ったのだろう。

あたしはふと考えてみた。

翼が2枚に減った。

お腹には子供ができた。

そして・・・・・・

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第1話

あたしの名前はルカ。
黒い翼を持ち、世界的に「悪魔」といわれる存在なんだろうね。

この世界には、白い翼を持つ「天使」、黒い翼を持つ「悪魔」、そして翼を持たない
「人間」の三種がいる。

「神」に近づくことを第一とした「プロデヴォン教団」によって天使が強大な力を付
ける中、翼に差別されない世界を目指した団体「サイファーパンク」の活躍によっ
て、天使たちの力は衰えていった。

そして、それに大きく貢献したひとりの男。
人間でありながら、背には白い翼を宿した・・・・・・


ルカ「ふーっ」
わざとらしくため息を吐いてみた。側には誰もいない。
街の噴水の傍らに腰をかけていた。別に思うことは何もない。
ただ流れ行く時を、じっと見ているだけであった。
”あいつ”を見かけるまでは・・・・・・


カイン「はははっ、おかしいよぉー」
マティア「ひどーい、これでも頑張って直したのにぃーっ」
カイン「仕方ないよ。ひとまず宿に戻らないと」
マティア「うん・・・・・・」


なぜか二人は濡れていた。
マティアの髪がボサボサだった。
あたしは好奇心からか、姿を見せることなく二人の歩いていく様子を眺めていた。


ザイオン「おい、ルカ」
突然かけられた声にハッとして正面を向きなおす。
幼なじみのザイオン。
やはり「悪魔」という存在。

ルカ「ザイオン、どうしたんだい?」
ザイオン「いや、何を見ているのか、と」
ルカ「ふふっ・・・
   見てごらん、あのボウヤたち」
心の底で二人をからかってみた。

ザイオン「あいつら・・・・・・いつこっちに来たんだ!?」
ルカ「さぁね」

カインとマティア。
今のあたしが存在するキッカケといってもおかしくないだろうね。
特にカイン。
”あいつ”はあたしにとっても特別な存在さ。

ザイオン「ところでルカ、こんな噂聞いたことあるか?」
ルカ「?」

次のザイオンの一言が、あたしを広大な旅へと導く。
そんなこと、今は知る由もない。

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