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ダブルキャストのオープニング


人は誰でも様々な顔を持っている
生きていくため……
仕事をするため……
そして恋をするため……
ボクはいったいいくつの顔を持っているんだろう
そしてどれがボクの本当の顔なんだろう


ダブルキャスト
Double Cast


《主人公の目に、1人の少女の姿が飛び込む》
《オーバーオールに帽子姿のボーイッシュな風貌》

少女「ヤッホ〜ッ!」

《夜更けの繁華街》
《噴水のそばに主人公が横たわり、その横にその少女が座っている》

主人公「え、あ……ここはどこ? 君はいったい、誰?」
少女「そんな、誰なんて水くさい。もう他人じゃないんだし」
主人公「な、なに?」
少女「最初はなにもしないって言ってたクセに、急に人が変わったみたいになって……イヤだって言ったのに、ムリヤリ……」
主人公「ええっ!?」
少女「『オマエだってわかってて来たんだろう』って。『ガキじゃないんだし、それにこんなこと誰だってやってる』って。それに『オレ、金持ちだから金だったら好きなだけやる』なんて言って……」
主人公「ええ〜っ!!」
少女「アッハハハハッ……ウッソブー ジョーダンだよジョーダン ほら、あそこ……」

《少女が指した先には、ゴミ捨て場に積み重ねられているゴミ袋の山》

少女「カラスのエサになる前に助けといたんだよ!」
主人公「あっそうか! オレ、酔いつぶれて、それで……」
少女「さ! もう大丈夫だろ。ほんじゃな〜」

《手を振って立ち去る少女》

主人公「え!? あ、行っちゃう…… (あ、そうだ。お礼言わなきゃ) あ、あの……スミマセン!」

《少女が振り向く》

少女「なぁ? “助けれくれたお礼に、コーヒー1杯”って ダメ?」


これがボクと彼女の最初の出会いだった


《主人公と美月の物語が始まる──》 inserted by FC2 system