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※主人公の視点でこのゲームのオープニングをエッセイ風に描いております。(実際は違います)

俺は久住直樹(くずみなおき)、5年前に記憶と両親を事故でなくしている。
ま、五年前にどんな事故が起こったのかまったく覚えてねえけどな。
現在は叔父夫婦である渋垣さん所に居候している。
ひとつ下の従妹の茉理(まつり)とはいつも喧嘩ばかりだけどな。
そして迎えた新学期の朝、いい気持ちで寝てたのに保奈美(ほなみ)に起こされる。
あっ、保奈美ってのは俺の幼なじみで本名は藤枝保奈美。世話好きの性格らしく毎朝俺を起こしに来る。
おかげで遅刻しないで済んでるんだけどな……。
……と、言い忘れた。俺は蓮美台学園という学校に通っている。今年で2年生になる。
当然茉理は今年からその学校に通うことになっている。

2年生になったのだが、クラス編成は去年と同じで保奈美と親友の広瀬弘司(ひろせこうじ)と同じクラス。
ただ去年と違うのは、新たにこの学校に新任の先生が俺のクラスの担任としてやってきた。
名前は野乃原結(ののはらゆい)。弘司が付属生と間違えるほど背が低い先生だ。
あまりの背の低さに俺は「身長は何センチなんですか?」と質問したが恥ずかしいのか答えてくれなかった。
(まあ、140センチは超えてないと思う)……で、その先生が今年3月に定年退職した先生に変わって
俺と弘司が所属する天文部(部員は俺と弘司だけだが)の顧問を勤めるそうだ。
天文部って言っても、主な活動場所はカフェテリア(学食)でのんびりすること。
桜の監視とかが主な部活動。えっ?なんで部室がないんだって?(聞いてない)
昔、卒業した先輩が屋上から望遠鏡で保健室を覗いたのが原因で部室を取り上げられたんだ。
ちなみに保健室には仁科恭子(にしなきょうこ)という年齢不詳、容姿端麗な先生がいるのだ。
……で、さっきあったそれが原因で現在の状況にいたるって訳だ。ま、そのおかげかカフェテリアが俺の憩いの場……と言う訳だ。
そんなこんなでありふれた日常を過ごしている。………………だが。

そんなある日の昼休み。俺はいつものように屋上で昼寝をしていた。
しばらくすると一陣の暖かい風が吹いてきた。
そして目を開けると……………なんと空から、女の子が降ってきた。(!)
ありえない出来事にこれは夢か!?幻か!?と混乱するのだが……
俺は人としてとっさに降ってきた女の子を受け止めた。
「ごふっ!」
俺はその下敷きになって、肺の空気を残さず吐き出した。
そしてその女の子は
「祐介っ」
と俺を見て一言そう言った。

次の日、俺のクラスに転校生が来た。
名前は天ヶ崎美琴(あまがさきみこと)。昨日屋上にて空から降ってきた女の子だ。
しかも俺のことを誰かと勘違いしているようだ。(そんなに似てるのかな?そのユースケってやつと俺……。)

ゆっくりと時は流れ、変わるものと変わらないものが、俺の周りを流れていく。
繰り返されるありふれた日々が、少しずつ、動き始める。

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