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都から遥か西……。
ジミナ村という小さな村に奇妙な伝説があった。
それはグルグルと呼ばれ、呼び起こしてはならないものとして恐れられていた……。

バド:おーい!ニケ!ニケはいるか!大変だ!村の外れに化け物がでた出たらしいぞ!
レナ:とうとうニケも勇者になる日が来たのね!さあ、早く支度をするのよ!モンスターがいるうちに急いで行かなくっちゃね!
ニケ:オレはやだからね!どうぜ、村外れの妖怪オババの悪戯だよ!
レナ:ニケったら、何を言ってるの!勇者は冒険の主役よ。みんなの憧れよ!いいから、早く出発しなさい!
ニケ:わ、分かったよ!
レナ:勇者になるまで、家には帰ってきちゃ駄目よ!
ニケ:そ、そんなぁぁぁ!

ニケ:なんでオレがモンスターを倒さなくちゃならないんだ!大体、ここのオババがモンスターみたいなもんだからな!
オババ:誰がモンスターじゃ!
ニケ:うわぁ!出た!
オババ:何を驚いておるんじゃ!
ニケ:なんだ、オババか。モンスターかと思った。
―確かに怖い顔だった―
オババ:お前もモンスターの噂を聞いてきた勇者候補か?
ニケ:い、いや……。オレは、そんなんじゃないよ。
オババ:いいか。勇者になるためには、グルグルが必要じゃ。
ニケ:グルグル?
オババ:おーい!ククリ!こっちに来るのじゃ。
ククリ:はーーーい。
ニケ:こ、この女の子は?
オババ:グルグルとは古代から伝わる魔術じゃ。したがって、お前には扱うことができんのじゃ。グルグルを使うことができるのは、ミグミグ族のククリだけじゃ。
ククリ:初めまして、勇者さま。
ニケ:あ、ああ……。
オババ:よいか、お前はククリとともにグルグルを手に入れるのじゃ。そうすれば、お前はいずれ真の勇者となるだろう。
ククリ:勇者さま、よろしくね。
―勇者はドキドキしている―
オババ:まずは、シュギ村にある闇魔法結社を訪ねるがいい。そこに行けば、もっと詳しいことが判るはずじゃ。旅の餞別に300Rやろう。シュギ村に着いたらこれで必要なものを揃えるがいい。

こうして、ニケとククリは、一緒に旅に出たのでした。

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