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チョコレート♪キッスOP

我が学舎は…
…異常気象による大雪の為、壊滅状態となった。
大げさじゃなく。

最初は三階の天井が崩れただけだったと言う。
しかし…
老朽化した三階の床は、新たに加わった荷重に耐える事は出来なかった。
三階の天井と床の重みが、二階の床に加わった。
どうして耐えられるはずがあろうか?
将棋倒し式に崩れていった我が学舎。
ぼれー。
畳み込まれたかのように所々潰れている校舎を見て皆口々につぶやいた。
こんな所に俺達は出入りしてたのか、と。
よく俺らの重みで潰れなかったものだ。

校舎内は完全立ち入り不可、という事で、学校は休みかと誰もが思っていた。
休校、休校と誰もが口にしていた。
どうせ高校2年の冬など、なんのイベントもない。
繰り返そう…どうせ、なんのイベントもない…。
男子校である以上…
宿命的に。
そう、地味でばんびーな男子校生などには手を伸ばしても伸ばしても届きはしない…。
あのイベントの事など…。
誰もが、それは地球の裏側で起こっている事と…感じていた。
嫌でも男臭くならざるを得ない日常からは、はるかに…
はるかに遠い…。
まるで別の惑星の出来事。

・・・・
が休校にはならなかった!
校舎が復旧するまでの1ヶ月間を、一人寂しく家にこもって自習と言う虚しい羽目にもならなかった。
その上!…黒と白のモノトーンのわびしさ漂う男所帯から…
カラフルな総天然色!
ワイドスクリーンのド迫力!
目もクラむ様にきらびやかで!華やかな世界へ…
すでにあきらめかけていた!
あの!
あの!あの!
あの!イベントにもっとも近しいその場所へ!
・・・・
扉は開かれた。

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