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極めて近く、そして限りなく遠い世界で…


Sミラー兵『隊長!バリソン小隊との通信が途絶しました!』
アクセル『もう突破されたか』
レモン『しょうがないわね。相手が悪いもの』
アクセル『レモン、そちらの首尾は?』
レモン『あとは奪取した新型と私達を残すのみよ』
アクセル『ヴィンデル達は無事に向こう側へたどり着いたのか?』
レモン『それは行ってみてのお楽しみ』
アクセル『やはり、この作戦はあまりにも分の悪い賭けだ』
レモン『何を今さら。私、向こう側へ行くことを結構楽しみにしているのよ?』
アクセル『楽しみ?まさか、例の件じゃないだろうな?』
レモン『さあて、ね』
アクセル『わかっているはずだ。仮に向こう側にいたとしても……』
レモン『もちろん、期待なんてしていないわよ。ただ、興味があるだけ』
アクセル『……』
レモン『それよりも、先にあちら側へ送り込んだナンバーズを信じなさいな
あの子達は上手くお膳立てをしてくれているはずよ』
アクセル『ファーストジャンパーの例もあるその上、おれにあの連中を信じろと?』
レモン『それは言わない約束でしょ?』
アクセル『覚えはないな。……ともなく、お前は先に行け』
レモン『? あなた、何を……』
アクセル『おれはここで奴と最後の決着をつける』

敵ユニット、出現。

アクセル『現れたな、連邦軍特殊鎮圧部隊ベーオウルフズ……
     そして、ゲシュペンストMk-V……!』

アクセル機、右へ移動。

レモン『ちょっと、アクセル!』
アクセル『おれは奴らを食い止める』
レモン『何を言ってるの。もうすぐ私達が跳ぶ番なのよ?』
アクセル『だが、ここで後顧の憂を確実に断っておく必要がある』
レモン『その憂いって、ベーオウルフズのことかしら?それとも……』
アクセル『おれ達が転移した後、リュウケイオスはテスラ研ごと確実に自爆させねばならん
     年には念を押す。……ただ、それだけだ』
レモン『おれ達……ね。その言葉、信じてあげるわ。でも、遅刻は厳禁よ?』
アクセル『わかっている』
レモン『じゃあ、先に行くわね』

味方機とレモン機、マップ上を撤退。

アクセル『ベーオウルフズ……
     いや、ゲシュペンストMk-V……!
     奴は……奴の存在だけはこの世界から抹消しておく!』

アクセル機、ゲシュペンストMk-Vに隣接。
その後、爆発。


新西暦187年。

連邦政府に対し反旗を翻したディバイン・クルセイダーズとの『DC戦争』、
異星人エアロゲイターとの戦い『L5戦役』が終結してから半年後…

大戦によって中枢部や要人を失った地球連邦政府は組織の再編を余儀なくされ、
コロニー統合府大統領であったブライアン・ミッドクリッドが連邦政府大統領に就任した。

そして、彼は連邦議会でL5戦役の情報を公開…
後に『東京宣言』と呼ばれるこの発表で地球外知的生命体の存在が公式に認められ、
彼らが地球人類にとって脅威となることが示唆された。

さらにミッドクリッド大統領は地球件の一致団結を訴え、
連邦軍の組織改編と軍備増強計画『イージス計画』を発表した。

そして、その計画の名の下に人型機動兵器の量産や新型機の開発、
地球圏防衛網の強化などが進められた。

だが、それらの陰でうごめく者達がいた。
かつて、ビアン・ゾルダーク博士が率いた軍事結社『ディバイン・クルセイダーズ』、
通称『DC』の残党…

連邦政府や連邦軍内で軍事政権の樹立を目論む者達…それらをつなぐ『影』…
そして、『アインストシリーズ』と呼ばれる謎の物体群…

地球人類は今、さらなる混迷の渦へ陥ろうとしていた…

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