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 ある晴れた日、ピーチ姫はマリオの家に遊びに来ていました。
 マリオの家の前でお花を摘んでいるピーチ姫。彼女の周りには蝶も飛んでいます。
 ところがそのとき、急に辺りが暗くなったのです。不安になってピーチ姫は立ち上がります。そんな彼女を、救い上げるようにクッパがさらっていきました。
 「HELP!!」
 その叫び声を残し、ピーチ姫の姿はなくなりました。慌てて家から出てきたマリオは、早速ピーチ姫を助けに向かったのです。

 誰が彼女をさらったかなんて、マリオにはよく判っています。そうです。クッパ大王です。
 マリオの家とクッパ城は近くです。行く手を塞ぐノコ兵たちを蹴散らしながら、マリオはシャンデリアの間に到着しました。
 何気なく上を見上げるマリオ。なんと、そこにはクッパの姿があるではありませんか!更にピーチ姫も、天井から吊るされています。マリオはジャンプでシャンデリアに飛び乗りました。
 「クッパに気を付けて、マリオ!!」
 ピーチ姫の応援を受けながら、遂にマリオとクッパの戦いが始まったのです。
 「ガハハハ……。今日こそ決着を着けてやるぞ!!」
 クッパもやる気満々です。
 マリオはクッパに殴りかかりました。お返しに、クッパが爪を振りかざします。どうにかそれをマリオは避けました。
 と、ピーチ姫が何か言っています。
 「マリオ〜〜〜!ワンワン(鎖)を狙ってぇ〜〜!」
 なるほど、見てみると、シャンデリアをくわえている鎖はワンワンなのです。マリオは早速標的を変更しました。
 何度かワンワンを攻撃すると、辺りに嫌な音が響きました。クッパも不思議そうです。
 「ん?な、何だ、この音は……」
  もしや、と思いました。クッパは慌てて後ろを振り向きました。
 「ゲッ!ゲゲェッ!!」
  シャンデリアをくわえているワンワンが何だか苦しそうです。マリオの攻撃に耐えられなくなったのです。今にもシャンデリアを離しそうなその様子に、クッパはパニックになりました。
 「は、離すんじゃないぞ!絶対離すな!!頑張れ、ワンワン!お前には、ワガハイの未来がかかっているぞ!!頼む、離さないでくれ〜〜!!」
  最後はもう嘆願です。しかしクッパの願い叶わず、ワンワンはシャンデリアを離してしまいました。
 「あ〜れぇ〜〜〜〜〜!!」
  クッパは諦めませんでした。
 「マリオォ〜!キサマも道連れだぁ!」
  なんと、マリオの乗るシャンデリアをくわえているワンワンに、ハンマーを投げつけたのです。今度はマリオが慌てる番でした。こちらのワンワンも、何だか苦しそうです。
 「マリオ〜〜!頑張ってぇ〜〜!!」
  ピーチ姫は一生懸命応援します。マリオは、どんどんシャンデリアからずり落ちていきます。
 「ファイトよ、マリオ。ファイト!」
  ピーチ姫の応援を背に、どうにかマリオはシャンデリアの上に上りました。すると、それを待ち構えていたかのように、クッパは再度攻撃しました。
 「とどめだ!」
  結局マリオもシャンデリアごと落ちていきました。クッパに追いつきます。
 「ガハハハ……。そう簡単にピーチは渡さん!キサマはいつも、ワガハイの邪魔をしよって!!もう勘弁ならん!!覚悟しろ!マリオ!!」
  クッパの鋭い爪が唸りをあげました。しかしそこはマリオ、上手く避けると、それどころかクッパを踏んづけて大ジャンプです。
 「フンギャッ!」
  マリオはワンワンの上に立ちました。ピーチが嬉しそうに微笑みます。
 「あぁ、よかった。無事だったのね、マリオ。とぉ〜っても心配したのよ」
  ああ、これでめでたしめでたしで終わればいいのに!
  大きな地響きが、急にクッパ城と二人を襲いました。
 「キャ〜〜〜!!」
  ピーチ姫の悲鳴が辺りに響き渡ります。
 「し、城が〜〜、ゆ、ゆ、揺れているわぁ〜〜〜!!」
  その頃、天空では大変なことが起きていました。
  天空の雲の中に、大きなお星様があります。そのお星様が、粉々に砕けてしまったのです。代わりに雲から降りて来たのは、一振りの大きな大きな剣と、お星様のかけらたち。剣は、そのまま真っ直ぐクッパ城に突き刺さったのです!
  お星様のかけらたちは、世界に散っていきました。

  果たして、天空では何が起こっていたのでしょうか。
  そして、マリオとピーチ姫の運命や、いかに!?

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