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7月20日 Sat

どこかの家のリビング(亞里亞の家だと思う)
雛子「ねぇねぇ!
   おにいたま、いつくるのかな?」
咲耶(さくや)「……ウフフッ(ハート)
       雛子ちゃんたら、そんなにはしゃいで、
       お兄様のことが待ちきれないのね!」
雛子「だって、ヒナ!
   おにいたまに会いたいんだもーん!」
衛「ボクだって、あにぃに会うのが待ち遠しくって、
  さっきからウズウズしてるんだ。」
花穂(かほ)「それなら、花穂も!
      花穂、お兄ちゃまにすっごく会いたいよ。
      でもね……
      花穂、お兄ちゃまに会いたいのに、
    どんどん胸がドキドキしてきちゃってるの。」
咲耶「ウフフッ(ハート)会いたいのは……みんな同じよ(ハート)」
花穂「咲耶ちゃんもドキドキしちゃってるの?」
咲耶「もちらんよ。ほら、ドキドキしてるでしょ?」
花穂「あ、ホントだぁ。
   咲耶ちゃんの胸もドキドキしちゃってる!」
衛「ボクもドキドキだよ。
  あにぃが来るまで、ガマンできるかなぁ?」
鈴凛(りんりん)「アニキもしょうがないなぁ。
        こんなに可愛い女の子達を待たせて、
        ドキドキさせちゃうなんて!」
咲耶「ホント……罪なお兄様(ハート)」
雛子「もうそこまで、きてるかな?」
鞠絵(まりえ)「慌てなくても、大丈夫よ……雛子ちゃん。
       兄上様ならもうすぐ……
       もうすぐ来てくださいますわ。」
雛子「そうだよね!」
鈴凛「私が発明したアニキ探知器によれば、
   そのあたりまで来ていることは、
   間違いないのよね。」
千影(ちかげ)「そうだね…………。
       さっき精霊たちも…………近くで見かけたと、
       …………噂していたよ。」
花穂「うわーい!
   お兄ちゃま、きっともうすぐ来てくれるね!」
鞠絵「ええ、きっと(ハート)
   だから、兄上様をお待ちしましょう。
   お迎えする心の準備を整えて。」
白雪「姫の自信作…………見てくださいですの(ハート)」
衛「わぁ、美味しそうだね!」
白雪「これ……今日
   にいさまに食べてもらおうと思っている
   姫の新作メニューなんですの!」
雛子「すごいすごーい!」
白雪「可憐ちゃんや春歌ちゃんにも、
   ちょっと手伝ってもらったんですの。」
可憐「ほんの……ちょっとだけね(ハート)」
春歌(はるか)「ホント……
       白雪ちゃんの手際には感心してしまいますわ。」
四葉(よつば)「この美味しそうなお菓子はもしかして……?!」
白雪「そうですの!
   にいさまの好きなシュークリーム風
   鴨肉とハーブのミートドーナッツですわ(ハート)」
四葉「わぁ……(ハート)
   とってもとってもおいしそうなドーナッツデス!
   四葉も早く食べたいなー!」
亞里亞(ありあ)「亞里亞も……なの……。」
春歌「うふふっ(ハート)
   もうちょっとだけ、待っててくださいね。」
四葉「……あっ、そうデス(ハート)
   兄(あに)チャマがきたら、四葉も半分わけてもらえば
   いいんデス!」
衛「あーっ、それなら、ボクもボクもぉ!」
花穂「花穂もお兄ちゃまに分けてもらうのぉ!」
雛子「ヒナもヒナもぉ!
   ヒナもおにいたまと半分こして食べるぅ!」
亞里亞「亞里亞も……亞里亞もなの……。」
千影「フッ…………。
   これは早く…………兄くんに…………
   来てもらわないと…………いけないな。」
鈴凛「アニキったら、何してるのかなぁ?」
可憐「今日は休みだから、学校もないし……。」
鈴凛「休日って?」
可憐「うふふっ、鈴凛ちゃんったら。
   今日は海の日だから、休日よ。」
鈴凛「アハハ、そうだったったけ。
   ここ数日、研究に没頭してたから、
   曜日の感覚、なくなっちゃって〜。」
咲耶「海の日(ハート)
   今年の夏は……お兄様に絶対に
   海に連れて行ってもらわなくちゃ(ハート)」
千影「海…………か…………。
   それは…………とてもいいね…………。」
咲耶「ウフフッ(ハート)
   今年はどんな水着にしようかしら?」
鞠絵「涼しい高原で避暑というのもいいですね。」
可憐「お兄ちゃんと一緒なら……、
   可憐、どこに行っても幸せ(ハート)」
咲耶「そうよね……(ハート)
   お兄様と一緒なら……それだけで……(ハート)」
可憐「今の音……?」
足音が聞こえてくる
咲耶「この足音は(ハート)」
衛「もしかして!」
花穂「うん、たぶん!」
可憐「ええ……きっと!」
千影「フッ…………感じるよ!」
四葉「チェキデス!」
鞠絵「この足音の響き方……。」
春歌「間違いありませんわっ!
鈴凛「探知器、すっごい反応してるよ!」
亞里亞「来てくれたの……。」
白雪「間に合ったですの……(ハート)」
ドアが開く音
主人公「みんな、お待たせ!」
雛子「おにいたまーーーー!」
衛「ヤッホーー、あにぃーーー!」
咲耶「お兄様(ハート)」
四葉「キャッホー、兄チャマ!
   さっそっくチェキしちゃうデスーー!」
春歌「兄君(あにぎみ)さま、
   お待ちしておりましたわっ!」
花穂「わぁい、お兄ちゃまだーー!
   あっ!
   ……アブなかったぁ。
   えへへっ、転んじゃいそうになっちゃった(ハート)」
鈴凛「アニキをもっと早く探知できるように、
   このメカ、チューニングしないとね!」
可憐「お兄ちゃん……いらっしゃい(ハート)」
千影「フッ…………ついに始めるね…………。
   私と…………兄くんの夏が…………!」
鞠絵「兄上様……お待ちしておりました(ハート)」
亞里亞「兄や(にいや)……亞里亞……待ってたの……(ハート)」
白雪「さぁ、姫のスペシャルメニューですの!
   にいさま、めしあがってですの!」
咲耶「お兄様っ(ハート)」
主人公「さ、咲耶?!」
咲耶「ウフッ、抱きついちゃった!
   もう、絶対に離さないんだから……(ハート)
   お兄様……。
   私たちみんなみんな……
   大好きなお兄様のこと、ずーっと待ってたのよ(ハート)」
画面暗転
咲耶の声「お兄様……。
     私たちみんなみんな……
     大好きなお兄様のこと、ずーっと待ってたのよ(ハート)」

7月25日
目覚ましの音が鳴る
主人公目覚ましを止める

主人公の家
ふわぁ……もう朝か……。
目覚ましでピッタリ起きられるなんて、
僕にしては、すごく珍しいな……。
1学期最後の日ぐらいは、
まじめに学校に行って見せろ、という
神のお告げなのかもしれないな。
おっ!
窓の外は、すごくいい天気だ。
なるほど、これなら早く起きれちゃうよな。
窓から差し込む太陽の光。
窓の向こうに広がる、雲ひとつない青空。
……今日も暑くなりそうだ。
よし、パパッとシャワーでも浴びて、
今日はいつもより早く出かけるとしよう!
今日で1学期も終わりだし、
最後の日ぐらいは余裕を持って出たいからね。
朝なら、まだ暑くないし、
たまには散歩気分で登校するのもいいかな。
よぉしっ!
ぱっと着替えて、さっそく出かけよっと!

通学路
家を早めに出るっていうのも、いいよな。
太陽がまだまだ低いせいだからかな?
真夏のうだるような暑さが感じられないよ。
やっぱり、終業式の日ぐらいは余裕を持って
登校しようという心がけがよかったね。
最後の最後になって気づくのも、
どうかと思うけど……。
来年の夏は、早朝登校を心がけようかな?
それまでに忘れてなきゃ……の話だけど。
まぁ、それはそれとして。
なんたって、今日は1学期の終業式!
明日から待ちに待った夏休みが始まるんだ。
1ヵ月以上もの長い休みだもの。
有意義に使わないと、もったいないよ。
今年の夏は……どんな夏にしよう?
いや……、
どんな夏にしてあげようか?
妹たちと、どんな夏休みを過ごすか?
そう……それこそが、
僕にとっての一番の大きな問題だ。
僕の可愛い妹たち。
今年の夏は……一体どんな出来事が、
僕と妹たちを待ち受けているのかな?
そして、なにより……
僕は彼女たちに何をしてやれるんだろ?
僕は、妹たちにとっても、
素晴らしい夏休みだった、と思い出になる、
そんな夏にしてあげたい……。
妹たちは……
どんな夏休みを過ごしたいのかな?
何かやりたいことでもあるのかなぁ……?
例えば、可憐だったら……、
可憐『お兄ちゃん(ハート)
   静かな海辺を一緒にお散歩したいな(ハート)』
……なんてことを言うんだろうか?
可憐なら、高原の湖も似合うかもね。
可憐は、しっかりしていて、
とても心の優しい妹だ。
だけど、ちょっぴり甘えん坊。
ロマンチックなことに憧れてて、
夢見がちな仕草もとても可愛く見える、
……すごく微笑ましい妹なんだ。

花穂だったら、どうだろう?
花穂『お兄ちゃま!
   花穂ね、海に行って、花壇のお世話をして……。』
花穂はチアリーディングをやっている元気な妹。
明るく健気で、いつも僕のことを応援してくれる。
いろんなことに一生懸命なあまり、
周りのことが目に入らなくなっちゃう
みたいだけど、
花穂の「ガンバレ」って声が聞こえてくると、
本当に頑張れるような気になってくるんだよね。
だから、僕もつい応援したくなっちゃう妹なんだ。

衛だったら、どうだろう?
衛『あにぃ!
  今年の夏は、ボクと一緒に体をきたえようよ!』
とか言って、毎朝ジョギングを誘いにくるかな?
朝早いのは苦手なんだけど……、
衛が迎えに来てくれるのなら、
僕もついつい頑張れちゃうんだよね。
衛は、運動神経抜群の妹だ。
いつも色んなスポーツに挑戦していて、
僕にも「一緒にやろう」と誘いにきてくれる。
ファッションとか、言葉遣いとか、
ちょっと男の子っぽいところもあるけど、
僕にとっては、すごく可愛い妹なんだ。

それとも、咲耶だったら……?
咲耶『お兄様(ハート)
   今年の夏は、二人の特別な夏にしましょうね(ハート)』
そんな風に……また迫られちゃったりして?
妹に迫られるというのも、複雑な気分だよな。
ドギマギしてしまう僕も僕なんだけれど……。
咲耶は、妹たちの中では一番大人びている。
おしゃれで、スタイルも抜群な女の子だ。
大人っぽい恋にすごく憧れているようで、
大胆でドキドキさせられることを言ったりする。
それもまた、咲耶の可愛さなんだけどね。
そんな魅力にあふれた……僕の妹なんだ。

雛子だったら……。
雛子『おにいたま〜っ!
   夏休みはヒナといっぱい、い〜っぱい遊んでね!』
……雛子は、そんな感じかな?
遊園地とかに連れて行ってあげたら、
すごく喜んでくれるかもしれない。
雛子はちっちゃくて可愛い、素直な妹だ。
いつも元気いっぱいで走りまわっていて、
そのパワーには僕も圧倒されちゃうほどだ。
真っ直ぐにぶつかってくるストレートさが、
とっても微笑ましくて、ついつい顔も緩んじゃう。
僕をいつも、楽しい気持ちにさせてくれる
元気な妹だ。

そうそう、鞠絵はどうしているんだろう?
鞠絵『兄上様……。
   早く元気になって、兄上様のおそばに参ります。』
鞠絵には、本当に元気になってもらいたい。
少しでも力になりたいと……思う。
鞠絵はおしとやかで、ちょっと古風な女の子。
とっても遠慮深くて、心優しい妹だ。
体が弱いので、
今は遠く離れた高原の療養所で生活している。
早く元気になって、
他の妹たちと一緒に遊べるように
なってくれたらと、いつも祈っている。
僕にとって、そう願わずにいられない妹だ。

白雪はどうだろう?
白雪『にいさま〜っ!
   夏は姫の愛情たっぷりのお料理で、
   乗り切っちゃうんですの!』
……とっても楽しみな白雪の料理。
夏バテ防止のメニューを用意してくれるのかな?
白雪は、お料理をするのが得意な女の子。
エプロン姿がよく似合っていて、
僕のためにいつもお弁当を用意してくれる妹だ。
どんな食材でも料理にしてしまうのが特技で、
すごく独創的な、ちょっぴり変わったメニューで
僕を楽しませてくれる。
僕の身も心も元気にしてくれる妹なんだ。

鈴凛だったら、どうだろう?
鈴凛『ハーイ、アニキ!
   夏に仕上げたいメカがあってさ
   ちょっと……資金援助してもらえるとうれしいな(ハート)』
う〜む……やっぱ、そうなんだろうな……。
可愛い妹だけに、どうしても断れない……僕。
財布の中身が寂しくなったって、全然平気さ!
鈴凛は、機械いじりやメカニックが大好きな妹。
女の子にしては……
ちょっと変わった趣味なのかもしれない。
自分そっくりなロボットを作ってたり、
ちょっとした発明品も作ったりするんだけど、
いつも資金援助で頭を悩ませているみたい……。
そんな時に頼られると……ついつい
おこづかいを援助したくなっちゃう妹なんだ。

千影はどんなこと言うんだろう?
千影『フッ…………兄くん。
   今年の夏は…………いにしえに…………
   ともに過ごした夏に…………似ているね。』
さすがは千影……って感じかな。
彼女によると、僕と千影は遠い昔からの
縁らしいんだけど……正直、よくわからない。
千影は、不思議な雰囲気を持つ妹。
いつも何かを見通しているような……、
一風変わった考え方を持った個性的な女の子だ。
ちょっぴり無口で、クールで、突き放したような
言い方をすることもあるけど……
心の中はとてもあたたかくて優しいんだよね。
人には見えないものが見えたり……、
人には聞こえない音が聞こえたりするらしいけど、
そんな神秘的な雰囲気も千影の魅力だと思う。
僕にとっては、不思議なほど惹かれる妹なんだ。

春歌ならどうかな?
春歌『兄君さま。
   ワタクシ、兄君さまとなら、
   いつでも、どこでも参りますわ……ポッ(ハート)』
きっと、春歌ならそう言うだろう。
春歌は着物姿が似合う妹。
と言っても、育ったのはドイツなんだけどね。
僕に会うために、半年前に日本にやってきた。
言葉遣いは丁寧なんだけど、
武芸百般を修行する勇ましい面も持っている。
大和撫子に憧れているみたいだ。
おまけに僕を守ることが生きがいなんて、
うれしいことを言ってくれたりもする。
僕にとっては、とっても頼りになる妹なんだ。

四葉だったら、どんな夏にしたいのかな?
四葉『兄チャマ、チェキ!
   四葉と兄チャマにとって、大事件の夏デス!』
いつでもどこでも大事件。
そんな四葉は……やっぱり神出鬼没。
何処から現れるか、バレバレの神出鬼没だけど。
四葉はイギリスからやってきた妹だ。
自称「名探偵」で、いつも僕を追っかけている。
好奇心いっぱいな女の子で、
いろんなことに首を突っ込んじゃうんだよね。
おかげで、四葉の周りはいつも大事件ばっかり。
四葉にとっての大事件ばかりだけど……。
僕にとっては、それさえも愛しい妹なんだ。

亞里亞はどんなことを言うんだろう?
亞里亞『亞里亞はね……暑いのがキライ。
    兄やのことは……ダーイスキ(ハート)』
………………。
う〜ん。
やっぱり亞里亞は……そんな感じかな?
亞里亞はフランスからきた妹だ。
とてもおとなしくて、
まるでお人形さんみたいな女の子。
ものすごいお嬢様だから、
1人じゃ何もできないのではと心配になっちゃう。
すぐに「くすん」と泣き出しちゃうしね。
意外に芯はしっかりしているみたいなんだけど、
僕の前では、いつも甘えん坊さんなんだよね。
ついつい守ってあげたくなっちゃう妹なんだ。

え?何人いるか?だって……?
実は……僕には12人もの妹たちがいる。
みんな、とっても可愛い妹たちだ。
今は訳あって、みんなバラバラに住んでるけど。
でも、僕たちはとても仲のいい……、
うん、そりゃあ、とっても仲のいい……、
もう、モノスゴク仲のいい兄妹なんだ!
でも、やっぱり普段会えないのは寂しい。
それは僕だけの気持ちじゃなく……
きっと妹たちも寂しがっていることだろう。
だからこそ、
いつでも会うことのできる夏休みぐらいは、
妹たちにステキな時間をあげたいと思う。
本当に……本当に……
心の底から、兄としてがんばりたいと思うんだ。
12人の妹たちにとっての、素晴らしい夏。
それを作ってあげられるのが僕だけなら……
妹たちのうれしそうな声が聞こえるなら……
僕はどんなことだって、できそうな気がする。
四葉の声「キャッホー、兄チャマーーーー(ハート)」
衛「ヤッホー、あにぃ(ハート)」
主人公「おっ?この声は……もしかして!?」
四葉「兄チャマ、おはようございます(ハート)
   四葉、ただいま参上デス!」
主人公「おはよう、四葉」
衛「おはよー、あにぃ(ハート)」
主人公「おはよう、衛。」
四葉「レレ?
   兄チャマ、あんまり驚いてないデス?
   まさか、四葉の登場を予知していたとか?
主人公「アハハ……。
    最初に声をかけてくれたじゃないか。
四葉「まさか、声だけで四葉と見抜いたとかデスか?」
主人公「2人の声を聞き間違えるわけないだろ?
    すぐに四葉と衛とわかったよ。」
四葉「う〜ん、さすがは兄チャマ。
   今度はもう少し、トリッキーな登場を考えるデス。」
主人公「ハハハ……。
    じゃあ、僕も意外な反応を用意しておかなきゃ。」
衛「それにしても、こんな朝早くにどうしたの?
  あにぃにしては、すごく珍しいよね。」
主人公「今日は早起きできたからね。
    たまには、早めに家を出ようと思ったんだ。
    おかげで朝から、元気いっぱいだよ。」
衛「そういうことかぁ。
  いつもより歩くのが速そうだったから、
  追いつけないかと思っちゃったよ。」
主人公「ハハハ……。
    僕が衛の足にかなうわけないじゃないか。
    もっともっと鍛えなきゃ。」
衛「なら、ボクと朝のジョギング、してくれるかな?
  すごく風が爽やかで、気持ちいいんだよ。」
主人公「朝のジョギング……か。
    衛が言うなら、きっと気持ちいいんだろうね。」
衛「もちろんだよ。」
主人公「ジョギングは街を1周とかするのかい?」
衛「うん。
  緑いっぱいの公園とか、
  みんなが通ってる学校の前とか……。
  あにぃと一緒に走りたい場所、
  ボク……いっぱいあるんだ。
  ね、あにぃ!一緒に走ろうよ!」
主人公「そうだね。
    早起きはちょっと自信がないけど、
    衛が言うなら、なんとかがんばってみようかな?」
衛「ボクがお迎えに行ってあげるよ。
  それなら、あにぃも起きられるでしょ?
  ね、そうしようよ!」
主人公「だったら、大丈夫だよ。
    衛が迎えに来てくれたら、朝から百人力さ。」
衛「ふふふっ、あにぃ……優しいんだね(ハート)」
四葉「ムムム、兄チャマ、
   ちょっと待ってください!」
主人公「どうしたんだい、四葉?」
四葉「四葉の推理によれば……ズバリ!
   兄チャマは学校へ行くところデスね?」
主人公「う〜む、見事な推理だな……四葉。
    制服姿の僕を、学校へ行くところと見抜くとは。」
四葉「クフフフッ。
   四葉の推理を甘く見ちゃいけマセン。
   もっともっと兄チャマを驚かしちゃうデス!」
主人公「え?」
四葉「さらに、兄チャマをチェキ!
   さらにさらに推理を進めて……ズバリ!
   終業式に向かうところデスね!」
主人公「おおっ!なんでわかったんだ?
    まさか、『明日から夏休みだ、やったね』オーラ
    が全身からにじみ出ていたとか?」
四葉「フフ〜ン、四葉は全てお見通しデス!
   参りましたか?兄チャマ?」
主人公「じゃあ、僕も四葉を推理しちゃおうかな?」
四葉「クフフっ、四葉には兄チャマに暴かれるような
   秘密はこれっぽちも……。」
主人公「四葉も今日、終業式だろ?」
四葉「ドキッ!?
   な、な、な……、
   何で、わかっちゃったデスかっ!?」
主人公「アハハ、僕の推理さ。」
四葉「ムムム……さすがは兄チャマ、
   あなどれないデス。」
衛「あにぃ、すごいね。
  実はボクたちも終業式に行くところだったんだ。」
主人公「やっぱりね。
    そうじゃないかと思ったんだ。
    今日はだいたい、どこの学校も終業式だからね。」
四葉「う〜ん、名推理です、兄チャマ(ハート)
   四葉も負けないように、
   兄チャマをもっともっとチェキするデス!」
主人公「アハハハ。
    楽しみにしてるよ、四葉。
    なんてったって、四葉は名探偵だからね。」
四葉「兄チャマ……(ハート)」
主人公「四葉も衛も、終業式に行くところなら、
    途中まで一緒に行こうか?」
衛「やったぁ!」
四葉「さすが兄チャマ。
   四葉たちの気持ち、すっかりお見通しデス(ハート)」
主人公「あははは!さあ、行こうか!」
四葉や衛と会うなんて、ビックリだったな。
案外、他の妹たちとも会ったりして……。
雛子の声「あっ!おにいたまだー!」
主人公「え?この声は雛子!?」
雛子「おにいたまーー(ハート)」
おお、笑顔でまっすぐに駆けて来るぞ。
こういうシチュエーションはやっぱりアレだな。
大きく手を広げて、
爽やかな笑顔を浮かべながら、
飛び込んでくる妹をしっかりと受け止める。
やっぱり、これだろう。
雛子「おにいたま〜っ!」
主人公「やぁ、雛子!」
ここで『ドゴ!』という鈍い音
主人公「うごっ!」
雛子「ありり?
   あにいたま、痛かった?」
主人公「ううん、大丈夫だよ。」
雛子の背丈を計算に入れてなかったな……。
まさか……おなかで受け止めるとは思わなかった。
ボディーブロー1発って、感じだよ。
雛子「おにいたま?
   ホントにだいじょうぶ?」
主人公「あ、うん、大丈夫だよ。
    雛子こそ、痛くなかったかい?」
雛子「ヒナぜんっぜん平気だよ。
   おにいたまが、受け止めてくれたもん。」
主人公「いつでも、受け止めてあげちゃうさ。」
雛子「ホント、おにいたま?」
主人公「もちろんさ。
    これからも、僕を見かけたら、
    思いっきり飛び込んできていいからね。」
雛子「わーい!おにいたまぁぁぁ!!」
また『ドゴ!』と言う鈍い音
主人公「うごっ!」
雛子「おにいたま?」
主人公「だ……、だいじょうぶ……。」
い、今のは……なかなかのダメージだったな……。
雛子「くしししし……(ハート)
   また、おにいたまに受け止めてもらっちゃった。」
主人公「それにしても、こんなところでどうしたの?」
雛子「うん(ハート)みんなと一緒にね……。」
主人公「みんな?」
咲耶「モーニン、お兄様(ハート)」
主人公「咲耶!?」
可憐「お兄ちゃん、おはようございます。
主人公「可憐も!?」
鈴凛「うわぁースゴーい!私のアニキ探知器が
   効いちゃったのかなぁ?」
主人公「鈴凛まで!?」
鈴凛「オハヨ、アニキ!
   こんなに早く登校なんて、珍しいね。」
主人公「おはよう、鈴凛。」
すごい偶然だな。
四葉や衛と出会っただけでも驚きなのに、
さらに四人と出会うなんて……。
咲耶「お兄様……(ハート)
   こんなトコロで会っちゃうなんて、私たち、
   やっぱりつよーい絆で結ばれているのかしら(ハート)」
主人公「あはは……そうだね、咲耶。」
可憐「朝からお兄ちゃんに会えるなんて……
   可憐、うれしい(ハート)」
主人公「おはよう、可憐。
    みんな揃って、どうしたんだい?」
鈴凛「咲耶ちゃんや可憐ちゃんと一緒に、
   雛子ちゃんをお迎えにいってたんだよ。」
雛子「みんなが迎えにきてくれて、
   ヒナ、すっごくすっごくうれしかったんだよ。」
主人公「そうだったのか。
    雛子、よかったね。」
雛子「おにいたまも来てくれたら……
   ヒナ、もっともっともっとうれしかったな。」
主人公「ゴメンゴメン、次から気をつけるよ。」
雛子「くしし……約束だよ、おにいたま(ハート)」
可憐『でも、可憐、お兄ちゃんに会えて、
   ホントにうれしい(ハート)」
主人公「うん、僕もだよ。
    まさかみんなに会うなんて、
    思ってもいなかったからね。」
咲耶「あら、私はいつもお兄様に会えると信じてるわ(ハート)」
   だって2人は、
   運命の赤い糸で結ばれているんだから(ハート)」
主人公「あはは……。」
可憐「お兄ちゃん(ハート)
   今日はいつもより学校いくの、
   早いみたい……。」
主人公「たまたま、今日ぐらいは早めに行こうと思ってね。」
可憐「そうなんだ(ハート)
   ……可憐、起きたときから思ってたの。
   今日、お兄ちゃんと一緒に、
   学校に行くことができるといいなぁって……っ(ハート)」
   夢がかなって、可憐うれしい(ハート)」
主人公「僕も可憐と会えて、とてもうれしいよ。」
可憐「お兄ちゃん……(ハート)」
鈴凛「それにしてもここでアニキに会えるなんて、
   やっぱこのアニキ探知器のおかげねっ!」
主人公「アニキ探知器って、何?」
鈴凛「その名の通り、
   アニキのいる場所を教えてくれるメカよ!
   ……フフ、どう、驚いた!?
   驚いたでしょ?ね?ね?」
主人公「どうみても、ただのキーホルダーだけどな。」
鈴凛「この中には、 ICチップが内蔵されてて、
   そこにはアニキのデータが詰まってるんだよ。」
主人公「僕のデータ?
    う〜ん、どんなデータなのか、すごく気になる。」
変てこなデータだったら……恥ずかしいよな。
鈴凛「えへへっ(ハート)それはちょっと……ヒ・ミ・ツ(ハート)
   でね、アニキに近づくと、
   ピコピコ鳴って、教えてくれるんだよ。」
主人公「じゃあ、さっきはそれがピコピコ鳴ったんだ?」
鈴凛「ア、アハハハハハ……(ハート)
   実はうまくならなかったりなんかして……。
   どぉしてぇ〜?
   おっかしいなぁ、故障なのかなぁ?
   それとも、設計上のミスがあったのかなぁ?
   ねぇ、アニキ。どう思う?」
主人公「よくわからないけど……、
    鈴凛の発明は、本当にすごいものばかりだから、
    いつも感心させてられるよ。」
鈴凛「あはは、ありがと……アニキ(ハート)
   ……ということで、
   可愛い鈴凛ちゃんのために資金援助よろしくね。
   ア・ニ・キ(ハート)」
主人公「やっぱり、そうくるのか〜。」
ま、未来の大発明家のためなら、
ちょっとぐらいの資金援助はしょうがないよな。
雛子「おにいたま〜、ヒナの学校はねぇ、
   今日でお休みになっちゃうんだって。」
主人公「そっか、雛子も今日から夏休みなんだね。」
雛子「うん……でもね……。」
主人公「どうしたの?」
雛子「今日で学校がお休みになっちゃうんだもん。
   ヒナ、ちょっと寂しいんだぁ……。」
主人公「雛子は学校が大好きだからね。」
雛子「でも、もっとダイスキなのはおにいたまだよ!
   ヒナは、おにいたまが、
   ダイダイダ〜〜イスキなんだから!」
主人公「ありがとう、雛子。
    僕も明日から夏休みだから、
    雛子と遊べる時間がもっとできると思うよ。」
雛子「わ〜い、本当?おにいたま?
   本当に、本当、ヒナと遊んでくれるの?」
主人公「もちろんさ。それなら、寂しくないだろ?」
雛子「うん。ヒナ、ぜんぜん寂しくないよ。
   おにいたま、いっぱいいっぱい遊ぼうね(ハート)
   わーい!
   おにいたま、ダ〜イスキ(ハート)
   おにいたまぁ、
   ヒナとおててつないでくれる?」
主人公「いいよ。
    よし、それじゃ、
    みんなそろそろ行こうか!」
可憐「はい、お兄ちゃん(ハート)」
まさか、妹たちと登校できるなんて、
思いもしなかったよ。
今、僕は6人の妹といっしょに登校している!
しかも……その6人が6人とも、
めちゃくちゃ可愛い!
これは……幸せすぎる……。
あ……ヤバ。
なんか、ついつい口元がニヤけて……。
鈴凛「アニキ、どうかしたの?」
主人公「え?あ、ああ、何でもないよ。」
四葉「チェキ!
   兄チャマ、なんか鼻の下ノビてるデス!」
主人公「アハハ……そんなことないって。」
う〜ん。
どうやら、顔に出ちゃっていたか……。
この状況で鼻の下伸ばすなって言うのも、
無理な話だけど……。
咲耶「お兄様ったら……私のこと考えてたの?」
主人公「いや、まぁ……。
    そのようでもあり、
    そうではないようでもあり……。」
衛「じゃあ、あにぃは何を考えてたの?」
主人公「…………。」
雛子「おにいたま?」
主人公「ちょっと照れちゃうけど、
    こうしてみんなと一緒に登校できて、
    すごく幸せだなぁ……って、思ってたんだ。」
可憐「うふふっ、お兄ちゃんったら(ハート)」
白雪の声「にいさま〜っ!」
主人公「え?白雪の声?」
白雪「きゃーー(ハート)やっぱり姫のにいさまですの!
   にいさま、
   おはようございます!」
主人公「お、おはよう、白雪。
    白雪、こんなところでどうしたの?」
白雪「みんなと学校へ行くところですの!」
主人公「みんなと?」
花穂「あー、お兄ちゃまぁ(はーと)」
主人公「花穂!?」
花穂「お兄ちゃま、おはようございます!
   こんな朝早くから、お兄ちゃまに会えちゃって、
   花穂、うれしいな(ハート)」
主人公「おはよう、花穂。
    今日も元気いっぱいだね!」
亞里亞「兄や(ハート)」
主人公「亞里亞、おはよう!」
亞里亞「……おはようございます、兄や(ハート)」
春歌「兄君さま……おはようございます。」
主人公「やぁ、春歌。おはよう。」
春歌「こうして、また兄君さまにお会いできて、
   ワタクシ、とてもうれしいです(ハート)
   日本に残ることができて、本当によかった……。
   これでワタクシ、
   今後とも、兄君さまのおそばで
   誠心誠意お仕えすることができますわっ!」
主人公「春歌が日本に残ってくれて、僕もうれしいよ。」
春歌「もったいないお言葉です。
   ワタクシは、一生兄君さまをお守りすると
   誓ったのですから……。
   それに……ワタクシは
   兄君さまのおそばにいられるだけで、
   幸せなのですから……ポッ(ハート)」
主人公「ありがとう、春歌。
    これからもいっしょだね。」
春歌「兄君さま……(ハート)
   そのお言葉だけで、ワタクシは……
   ワタクシは……感激で胸がいっぱいです(ハート)」
   ワタクシ、あらためて誓いますわ。
   一生、兄君さまのおそばを離れずに、
   お守りいたしますわっ!」
四葉「あーん、四葉も、四葉も、
   一生兄チャマのそばを離れずに、
   チェキしちゃうんデス!」
主人公「アハハ……。
    ありがとう、四葉。」
亞里亞「兄や……あのね……。
    亞里亞も……兄やといっしょにいるの。」
主人公「うん、亞里亞も帰らないでくれたんだよね。
    ありがとう、亞里亞。」
亞里亞「亞里亞……兄やのおそばにいるの。
    だから兄やも……亞里亞のおそばにいてくれる?」
主人公「もちろんだよ、亞里亞。」
亞里亞「わぁ(ハート)
    兄や……。」
主人公「なんだい、亞里亞?」
亞里亞「兄やのこと……だいすきです(ハート)」
主人公「ありがとう、亞里亞。」
亞里亞「…………。」
主人公「相変わらず、亞里亞はおとなしいな。
    しっかり僕が守ってあげないと……ね!」
花穂「お兄ちゃま!
   花穂たちはねぇ……今日、終業式なんだよ!」
主人公「実は僕も終業式なんだ。
    明日からは、一緒に夏休みだね。」
花穂「お兄ちゃまと一緒の夏休み!
   花穂、いっぱいやりたいこと、あるんだぁ(ハート)
   お兄ちゃまは?」
主人公「えっとね……。
    僕はみんなとすてきな夏休みができたら、
    いいなって思ってるんだ。」
花穂「わぁ、お兄ちゃまって、やっぱり優しい!
   花穂、すごくうれしくなっちゃった(はーと)」
突然『コケッ』という転ぶ音
主人公「か、花穂!?」
花穂「えへへっ……コケちゃった。」
主人公「花穂、大丈夫だったかい?
    膝とかすりむかなかった?」
花穂「うん。
   お兄ちゃま……。」
主人公「なんだい、花穂?」
花穂「お兄ちゃま。
   花穂のこと見捨てないでね……。」
主人公「ああ、もちろんさ。
    だって、花穂は僕の大事な妹じゃないか。」
花穂「お兄ちゃま、ありがとう(ハート)」
春歌「ワタクシ……うれしかったことが、
   もうひとつありました。」
主人公「何だい、春歌?」
春歌「兄君さまと同じ学校に転入できたんです!」
主人公「そうだったね。
    僕もうれしいよ。」
春歌「まぁ……。
   そんな……兄君さまったら……
   ワタクシ、照れてしまいますわ……ポ(ハート)」
四葉「四葉も、兄チャマと同じ学校がよかったデス!
   やっぱり学校が違うのは、とっても寂しいデス。」
咲耶「そうよね、私もお兄様のことが
   すごく心配だわ……。
   私の目の届かないところで、
   お兄様のこと、狙ってる女の子達に
   誘惑されてるかも……って。」
主人公「咲耶は同じ学校にいるじゃないか。」
亞里亞「亞里亞の学校も……兄やと違うの。
    ……くすん。」
主人公「まぁまぁ、学校が同じじゃなくても、
    みんなとは、いつでも会えるじゃないか。
    会いたくなったら、
    いつでも会いにきてくれれば、いいしね。
    なにしろ、明日から夏休みなんだから!」
四葉「わぁ(ハート)
   それもそうデスネ!」
可憐「さすが、お兄ちゃん(はーと)」
衛「そっか。あにぃのお家に行けばいいんだもんね。」
白雪「じゃあ、姫はさっそく今日のお昼から、
   にいさまに、お弁当をお届けに行くんですの!」
主人公「あはは、白雪はいつも
    来てくれてるじゃないか。
    でも、いつも感謝してるよ、白雪。」
白雪「あら、にいさまったら……ムフン(ハート)
   ということで、にいさま(ハート)
   ジャーン!
   これが本日の姫特製、お昼のお弁当ですの!
   きょうのお弁当は、すごいんですのよ。
   プロヴァンス風アボカドステーキの醤油煮込み!
   もう、絶対ほっぺたが落っこちちゃうんですの!」
主人公「ありがとう、白雪。
白雪「というわけで、にいさま(ハート)
   姫がお昼に行くまで、
   楽しみに待っててほしいんですの!」
主人公「でも……白雪。
    実は今日……僕の学校、終業式なんだ。」
白雪「ええええっっ!?
   そ、それって、もしかして……。
   今日はお弁当いらなかったんですのっ!?」
主人公「うん……まぁ、午前中でおしまいだし……。
    お弁当の時間は……ないかな?」
白雪「イヤーン、そんなの聞いてなかったですの!
   今日もにいさまに、
   姫特製のお弁当をお届けするつもりだっだんですのに。
   姫がありったけの愛をこめて作ったお弁当……、
   にいさまに食べてもらえないんですの?」
主人公「そんなことはないよ。
    だったら、お昼より前に食べちゃえばいいから。
    終業式って言っても、
    校長の話を聞いてるだけだし。
    立ちっぱなしじゃ、お腹も減っちゃうだろ?」
白雪「それじゃ、にいさま?」
主人公「白雪のお弁当、もらってもいいかな?
    式の前に、ちょっと早弁したかったんだよね。」
白雪「にいさま……(ハート)
   じゃあ、にいさま。
   姫のお弁当、ゆっくり味わってですの!
   学校が終わったら、お弁当箱を取りに行きますの(ハート)」
主人公「うん。ありがとう、白雪。」
衛「じゃあ、あにぃ!
  ボクたちもそろそろ行くね!」
主人公「うん。衛、行ってらっしゃい!」
咲耶「お兄様……。
   私は……お兄様だけのものよ(ハート)
   チュ(ハート)」
主人公「え?」
あらら……行っちゃった……。
最後の投げキッスが咲耶らしいなぁ。
鈴凛「アニキ、また後でね!
   あ、別に何処にいても、かまわないからね。
   このアニキ探知器が見つけちゃうからさ(ハート)」
主人公「アハハ、そいつは助かるよ。」
何処にいてもお見通しってのは、
ちょっと……複雑な気分だけど……。
花穂「じゃあ、お兄ちゃま!
   花穂も終業式に行ってきまーす!」
主人公「行ってらっしゃい、花穂。
    足元に気をつけるんだよ。」
雛子「おにいたま、また後でヒナと遊んでね!」
主人公「うん、雛子も気をつけて行くんだよ!」
春歌「では、兄君さま。
   しばしのお別れではございますが……
   ワタクシの心は常に兄君さまのおそばに(ハート)」
主人公「ありがとう、春歌。」
可憐「お兄ちゃん(ハート)
   可憐も終業式に行ってくるね。」
主人公「行ってらっしゃい、可憐。」
亞里亞「兄やとお別れなの……くすん。」
主人公「また後で、会えるから、
    亞里亞もいっておいで!」
亞里亞「……はい、兄や(ハート)」
四葉「ということで、兄チャマ!
   またねっ!」
主人公「四葉、行ってらっしゃい!」
……みんな、行っちゃったな。
でも、みんなの顔が見れて、よかった。
これもたまに早起きしたおかげってやつだな。
あ……!
でも、これで妹が全員ってわけじゃないぞ。
まだ会ってない2人……。
鞠絵と千影は、今ごろどうしてるかな?
なんか、あの澄み切った青空を見上げていると、
2人の姿が浮かび上がってくるようだよ。
そういえば……、
鞠絵から手紙が届いていたな。
鞠絵『兄上様、お元気でいらっしゃいますか?』
うん、鞠絵。僕も元気にやっているよ。
鞠絵『兄上様……。
   わたくし、1日も早く元気になって、
   一緒に暮らせるようになりたいと思っています。』
早く元気になるんだよ、鞠絵。
鞠絵『もうすぐ、兄上様も夏休みですね。
   わたくしのいる高原も、
   セミの声で賑やかになってきましたよ。
   また……お会いできるでしょうか?』
もちろんさ。
学校もないし、また鞠絵のところへ行くよ。
今度のお見舞い、何を持っていったらいいかな?
鞠絵『兄上様だけで、もう十分です(ハート)
   わたくし、兄上様のお顔を見るだけで……、
   もうそれだけで、元気になれますから……。』
ありがとう、鞠絵。
僕が顔を見せることで元気になるのなら、
僕はいつでも鞠絵に顔を見せに行くからさ。
だから……1日も早く、元気になってね!
千影「やあ…………兄くん…………。
   兄くんは……心の中で…………
   しゃべるのが……好きなんだね。」
主人公「あ、あれ?
    千影……いつの間にそこに……。」
千影「兄くん…………何を驚いているんだい?
   兄くんが会いたいと思っていれば…………
   いつでも会えるんだよ…………。」
主人公「そ、そうなのか……なるほど!」
千影「受け入れるのが…………早いね、
   兄くん…………。」
主人公「ところで……聞こえてた?
    僕が心の中でしゃべっていたこと。」
千影「心の声は…………兄くんの…………、
   影に聞けばいいんだよ。」
主人公「影?」
千影「影は…………おしゃべりだからね…………。」
心の声を千影に聞かれると思うと、
どうも恥ずかしくてたまらないな……。
普段の僕って、心の中で何を考えているんだ?
主人公「ねぇ、千影。
    千影に聞こえてる僕の心の声って……、」
千影「今日は…………霊が見えるね。」
主人公「……ぜんぜん聞いてくれてないし。」
千影「あの日…………兄くんと…………、
   2人で寄り添いながら…………霊を見ていたね。」
主人公「あの日って……いつ?」
千影「いつの時代でも…………どんな場所でも…………
   同じ形の霊を見ることのできる…………男と女が、
   …………この世に1人ずついるそうだよ。」
主人公「男と女?」
千影「それは…………永遠の絆を…………
   その魂に刻まれた2人…………。」
主人公「へぇ〜、ロマンチックなんだな。」
千影「そして…………2人は永遠に…………
   例え地獄の業火に焼かれようとも……
   決して離れられない…………。」
主人公「千影?」
あららら……いつの間にか消えちゃったよ。
千影は相変わらず、不思議な女の子だよな。
いつも意味不明なことを言うけれど、
妙に心の奥にひっかかる…………不思議だよ。
まぁ、これで全員に会えたし、
終わりよければ、全てヨシってことだな!
四葉……衛……雛子……咲耶……、
可憐……鈴凛……白雪……亞里亞……、
春歌……花穂……鞠絵……千影……。
みんな僕の可愛い妹たち。
僕が心から愛して、大切に思っている、
何にもかえがたい……12人の僕の妹たち……。
あの子たちに、
なによりもステキな時間をあげたい……。
なにしろ、明日からは夏休み!
妹たちとの楽しくて、素晴らしい夏が始まるんだ!
待っててね、みんな!
可憐『お兄ちゃん(ハート)
   可憐、ステキな夏休みにしたいです(ハート)』
鈴凛『アニキ、完成させたい発明品があるんだ。
   いろいろと援助してねっ。』
衛『あにぃ!
  今年の夏は、ボクと泳ぎに行って……くれる?』
雛子『おにいたま〜!
   ヒナといっぱい、いっぱい、いっぱい遊んでね(ハート)』
白雪『にいさま!
   姫のトロピカルメニュー、めしあがれ!』
亞里亞『兄や……。
    亞里亞といっぱい遊んで欲しいの(ハート)』
咲耶『お兄様(ハート)
   今年の夏は……たった一度きりに夏……。
   最高の……一生忘れられない夏にしましょうね。』
春歌『兄君さま……夏休みの間も
   ワタクシがおそばでしっかりお守りいたしますわ!』
四葉『兄チャマ、お覚悟!
   夏の兄チャマも……スミズミまで
   チェキしちゃうデス!』
花穂『海に山にプールに……あ〜ん、ぜんぶ出来るかな?
   花穂、お兄ちゃまとやりたいこと……
   いっぱいいっぱいあるの。どうしよう〜??』
鞠絵『兄上様……。
   わたくし、1日でも早く元気になって、
   兄上様と暮らせるようになりたい……(ハート)』
千影『兄くんの今年の夏は運勢は…………
   いや今はまだ…………言わないでおこう…………。』
ウェルカム、夏休み!
待っててね、可愛い僕の妹たち!
今年の夏は最高の夏休みにするぞっ!
………………。
ん?なんか……忘れてるような……?
おや?腕時計の時間が妙に見慣れた時間に?
どわぁぁぁぁぁ、うっそぉぉぉぉ!
あんなに早く家を出てきたのに、遅刻じゃないか!?
……んなこと考えている前にダッシュだ!

学校
今日は終業式だけかと思ったら、
しっかり机の上にプリントが配られているよ。
なんとなく書いてある内容は想像がつくけどね。
やっぱり、各教科ごとの夏休みの宿題一覧か。
いつも計画的にやろうと思って、
結局は夏休みの終わりに慌てふためくんだよな。
でも、今年こそはしっかりしないと!
妹たちとの素晴らしい夏休みを過ごすためにも、
余計なことはさっさと終わらせないとね!
でも……夏休みという時間は限られている。
全員と満遍なく遊ぶにしても……
僕の身体は……たった1つしかない。
そして、妹は全員で12人。
もしも……、もしもだ!
たった1人の妹を選ぶとしたら、
僕はいったい……誰を選ぶんだろう?

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