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仙界伝弍 オープニング

紀元前11世紀の古代中国
殷と呼ばれる強大な王朝がありました…

殷の最後の皇帝・紂王は妲己と呼ばれる仙女に魅入られ悪政を行いましたが
それもやがて終わりの時が来ました

殷周革命がおこり殷の諸侯の一人であった西岐の武王によって
周という新たな国が興されたのです


西岐城

神鷹
「ぐもぐも」

武王
「お!仙人界からの手紙か…ありがとよ、神鷹」

その革命の裏では封神計画と呼ばれる仙道達の争いが起こり…
妲己を使い世界を操っていた『歴史の道標』と呼ばれた異星人を
多くの犠牲を払いながら消滅させました


仙人界

楊戩
「あの二人が、いない?」

哪吒
「ああ」

楊戩
「一体何処へ…」

人々は、この時から自分達の意思で歴史を歩み始めたのです


黄天祥宅

兵士
「黄将軍!武王がお呼びです!」

天祥
「武王が?わかった!すぐ行くって伝えておいて」

兵士
「はっ!」


「いつもの仕事か?」

天祥
「多分ね」

黄天祥…<<こうてんしょう>>
仙人界で武術を修業した後、今なお地上に残る妖怪の脅威から
人々を守るため仙人界を離れ人間界で生活をしている


「気をつけてな」

天祥
「うん、行ってくるよ」

飛刀
「おい天祥!オレを忘れてるぜ」

天祥
「あ!悪い悪い」

飛刀
「相棒を忘れるなんてひどいぜ!」

飛刀…<<ひとう>>
黄天祥の武器となる大剣
自らの意思を持ち幻を見せる力を持つ刀
天祥の良き相談相手で亡き父、黄飛虎の形見

天祥
「よし!行こう!」

飛刀
「おぅ!」

西岐城

天祥
「武王!黄天祥、参りました!」

武王
「おう、待ってたぜ。分かってると思うが仕事だ」

天祥
「今日は、体のお加減はよろしいのですか?」

武王
「大丈夫だ、そんなにヤワにできてないぜ。さて、一仕事を頼みたいんだが」

武王 姫発…≪ぶおう きはつ≫
周の初代国王
殷周革命で紂王を討ち現在の周を作った
殷周革命に於いて深手を負っており健康状態が危ぶまれる

天祥
「妖怪退治ですね」

武王
「ああ、仙人界から手紙が来てな。南の森にまた妖怪が住み着いて悪さをしているらしい。調査したら被害も出てる。すまないが、また一仕事頼めるか?」

天祥
「すまない、なんてとんでもない。私はこういう時のために、人間界へ戻ることを申し出てきたんですから。それよりも、また南の森ですか?」

武王
「そうだ、例によってな」

天祥
「妖怪は、あそこにばかり住み着きますね」

武王
「ああ、何か理由があるのかもしれない。ついでに調べてくれるか?」

天祥
「わかりました」

武王
「頼むぜ、詳しくは兵の詰め所で聞いてくれ。おおよその場所は調べさせておいた。それから、経費は役所で受け取ってくれ」

天祥
「分かりました。ご期待ください!」
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