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-西暦20XX…アメリカ、メトロシティ-

『ストリートファイターII』ではケンのステージとして使われた波止場エリアにて、二人の男がいた。 一人は白い胴着を着ていて、
赤いバンダナをした男と、もう一人は金髪で赤い胴着をしていた男である。 彼らは『ストリートファイター』シリーズに登場する
ライバル同士であり、親友同士でもある格闘家、『リュウ』と『ケン・マスターズ』である。

ケン「まったく、どこをブラブラしてやがった。 だから携帯電話持っとけって、前から言ってただろうが。」
リュウ「………」
ケン「日本にいたんだってな? 師匠(せんせい)の墓参りなら、俺にも声をかけ…。」

リュウ「…豪鬼に会った。」
ケン「……!」
その名前を聞いたケンは驚いた表情をした。
リュウ「師匠(せんせい)の墓の前…どうやら、俺かおまえを待っていたらしい。」
ケン「まさか…やり合ったのか!?」
リュウ「もしそうなら、無傷でここにはいないさ。 …奴は…“来るべき時が来た”と。」
ケン「へっ、拳を極めし者なんて、ご大層な肩書きを持ってる野郎が、拳で語らずに謎かけかよ。 …来るべき時が来た、ね。
   今回の事が関係あるとは思いたくねえが…。」
リュウ「……?」

ケン「例の秘密結社…シャドルーが、また活動を始めたらしい。」
リュウ「例…の…? 馬鹿な! “奴”はあの時、俺が…!」
ケン「今のところ、噂の域を出ちゃいないが…あの姉ちゃんが動いてるからな。」
リュウ「姉ちゃん…春華の事か?」
ケン「ああ。 あの張り切りのようを見る限りじゃ、丸っきりのガセネタとも考えにくいぜ。 シャドルーを追ってるチュンリーの
   行き先は…日本だ。」
リュウ「シャドルーが日本へ…!? 一体何を…。」
ケン「さあな。」

ケン「…仕方ねえ、行くしかねえか。 俺は師匠(せんせい)の墓参り、まだだしな。 おまえはトンボ返りになっちまうが…。」
リュウ「かまわないさ。」


-西暦20XX年…太平洋上、スペンサーレイン号-

『GUNSURVIVOR 4 BIOHAZARD -HEROES NEVER DIE-』の舞台として使われたゾンビ達の船、『スペンサーレイン号』…。
しかし、この船にはもうゾンビやミュータント、及び『Tウイルス』に関する細菌は存在せず、今では普通の豪華客船として
使われていた。 そこにいたのは、金髪に青いシャツ、そして銃を所持している男がいた。 彼こそが『GUNSURVIVOR 4
BIOHAZARD −HEROES NEVER DIE-』に登場する主人公、アメリカ総合戦略軍のエージェントの『ブルース・マッギャヴァン』である。

ブルース「…日本まで、あと3時間ってとこか。 ハッ…またこの船に乗る事になるとはな。」

???「正確には“同型船”よ。」

ブルース「同じ事さ。 あの事件は“上”からの圧力でなかった事にされてる…。 だからこの船は、
       あくまでただのスペンサーレイン号さ。 真実を知ってるのは、俺と…おまえだけだ、フォンリン。」

彼がそう言うと、黒髪に白いチャイナドレスを着た女性が現れた。 彼女はブルースと同じく『GUNSURVIVOR 4
BIOHAZARD -HEROES NEVER DIE-』に登場した中国政府の工作員、『鳳鈴』である。

鳳鈴「………」
ブルース「今回はお仲間って事でいいんだよな。 中国安全部の工作員さんよ。」
鳳鈴「前にも言ったでしょう? …スパイに味方はいないわ、ブルース。」
ブルース「そうだったな。」

ブルース「…で、どうなんだ? …『感染者』の可能性がある娘ってのは。」
鳳鈴「とりあえずはシロよ。 とりあえずは、ね。」
ブルース「おまえにしては、はっきりしない言い方だな。 …前みたいな事はごめんだ。 疑わしいなら、隔離するしかない。」
鳳鈴「“あのウィルス”の反応はないわ。 それは確実よ。 ただ…。」
ブルース「なんだよ、はっきり言え、フォンリン。」

鳳鈴「“生きていない”ようなのよ。」
ブルース「………」
鳳鈴「生きていないから“死んでいる”とは限らない。 その意味がわからないとは言わせないわ。 
    …あのウィルスに関わった以上はね。」
ブルース「限りなく生きている人間に近い…死人か。 またこの船で、何か起こるというのか?」

鳳鈴「今度はあなたの番ね、ブルース。 …なぜアメリカ総合戦略軍のエージェントがここにいるの?」
ブルース「おまえの事が忘れられなかったのさ。」
鳳鈴「真面目に答えて。」
ブルース「つれない女だな。 …秘密結社『シャドルー』の事は知ってるな。」
鳳鈴「最近、また動き始めた犯罪組織ね。 ICPOが追っているという話は聞いているわ。」
ブルース「詳しいな。」
鳳鈴「ICPOに知り合いの刑事がいるのよ。 で?」
ブルース「そいつらが、日本へ向かったらしい。 そして…この船で、ある機密データが入ったディスクを運搬しているって話だ。」
鳳鈴「機密データ…?」
ブルース「“第三のエネルギー資源”さ。」
鳳鈴「『サードエナジー』…!? でも、アイビス島の実験設備はもう…。」
ブルース「そんな事は知ったこっちゃないさ。 俺はそれを取り戻して来いと言われただけだからな。」
鳳鈴「見つかったの?」
ブルース「見当はついてる。 …この船の構造については詳しいんでな。」
鳳鈴「…娯楽室。」
ブルース「さて、な。 協力しろとは言わないが、邪魔はしないでくれよ。」
鳳鈴「安心して。 あなたにかまってる暇などないわ。」
そう言って、彼女は歩き去った。

ブルース「ハッ…偉そうに。」

ブルース(サードエナジーに、感染の可能性がある乗客…か。 何も起こらなけりゃいいがな。)


-魔界…ドルアーガの塔、59階-

ドルアーガの塔の59階にて、そこに三人の人物がいた。 それぞれはジョーカーとレッドアリーマー・ジョーカーだが、
もう一人は影で姿がなかなか見えない…。

???「ククク…そうか…乙女の騎士がな。」
ジョーカー「おやおや、とうとう動き出しましたか。 とはいえ、そう簡単にはここまで来られないでしょうねェ。
       相棒とも別行動では、さらに無理。 のほほほほほ。」
レッドアリーマー・ジョーカー「報告は以上だ…では、失礼する。」
ジョーカー「ずいぶんお急ぎですねェ。 もう少しゆっくりされたらいかがです? 同じジョーカー同士、お茶でも。」
レッドアリーマー・ジョーカー「………」

レッドアリーマー・ジョーカー(アストロト様も、なぜこのような輩と…。 寝首をかかれるような事にならねばいいが。)
そう思いながら、彼はその場から離れた。

ジョーカー「いやはや、愛想がないですねェ。」
???「かまわん。 あの手の者はそれはそれで役に立つ。 …ジョーカーよ、我が力が戻るまで…もうしばらくかかる。
     “生贄”の方はどうなっている?」
ジョーカー「ご心配なく。 物質界への扉…完全に開く事が出来まして。」
???「ほう…。」
ジョーカー「あちら側は、強い生命力に満ちた者達の宝庫…ピッチピチの生贄をご用意いたしましょう。」
???「…急げ。 一刻も早くだ。」
ジョーカー「のほほほ…そうおっしゃられると思っておりまして、先に“ある者”を送り込んでおきました。
       あちら側で『デビル因子』と呼ばれている面白げな素材を見つけましたのでねェ。」
???「ふん…抜け目のない男よ。 何が望みだ。」
ジョーカー「はてさて…ワタクシは面白ければ何でもかまいませんので。」

ジョーカー「それでは、そろそろワタクシも参りましょうか。 では、今しばらくお待ちを。 …ドルアーガ様。」
そう言い残し、彼はその場から離れた。

そこでついに謎の人物の姿が見えるようになった。 緑色の皮膚に四つの腕と四つの足…そして金の鎧と手に四つのサーベル…。
彼こそは『ドルアーガの塔』、及び『イシターの復活』に登場した悪魔の『ドルアーガ』である。

ドルアーガ「…あのような者達を使わねばならんとは、力の戻らぬ我が体…なんと歯がゆい事よ。 だが…クククク…
       次こそ貴様を八つ裂きにしてくれる…。 待っておれよ…ギルガメス…!」


-西暦20XX年…太平洋上、スペンサーレイン号-

スペンサーレイン号にて突然のサイレンが鳴り始めた。 その船内のホールにて、鳳鈴とブルースがやって来た。

鳳鈴「ブルースッ!」
ブルース「くそ、一眠りしようとしてたのに…。 何が起こった、フォンリン!」
鳳鈴「よくはわからないけど、甲板に化け物が出たって話よ!」
ブルース「化け物だと!? そうか、日本は確か…ここ最近、その手の事件が多いんだったな。」
鳳鈴「でも、まだかなり離れているわよ!?」
ブルース「出てきちまったのは事実だ。」

ブルース「…そうだ、あの娘はどうした? 例の…。」
鳳鈴「それが…この混乱で、目を離した隙に…。」
ブルース「…何やってるんだ! 問題が起こったらどうするつもりだッ!」
鳳鈴「そんな事わかってるわよ!」
ブルース「ちッ…! おまえは甲板に行け! 俺は乗客を避難させる! …武器は!?」
鳳鈴「拳銃なら隠し持ってきたわ。」
そう言いながら、彼女はハンドガンを取り出す。
ブルース「俺と同じか。 それで何とかなりゃいいが…。 行け! 俺もすぐに行く!」
鳳鈴「わかったわ。」
そう言って、彼女は甲板へ向かった。

ブルース「…俺も俺の仕事をするか…!」

その後、ブルースはスペンサーレイン号の娯楽室にいた。

ブルース「ここだ、娯楽室。 この奥に…。 …誰だッ!」

何かを感じたのか、ブルースはどこかに隠れている人物を目撃した。 その後にもブルースはハンドガンを構えた。

???「………。」

ブルース「この非常時にコソドロとはな。 …まさか、シャドルーの工作員か。」
???「それはこっちの台詞よ。」

謎の人物はブルースの前に姿を現した。 その人物は女性で、赤髪で黒いプロテクトギアをしていて、手にハンドガンを持っていた。

ブルース「…おまえ…同業者だな? その格好…『特務機関S.O.R.T.』か。」
???「………」
ブルース「赤毛の女工作員か。 おまえ、『サードエナジー暴走事件』の…。」
???「答える義務はないわ。」
ブルース「フッ、言わなくてもいいさ。 コードネームは確か…“レジーナ”。 当然、狙いは…。」
レジーナ「…これよ。」

彼女は取り出したのは何かのディスク。 ちなみにブルースが言っていた『レジーナ』とは、『ディノクライシス』シリーズに
登場する主人公であり、S.O.R.T.メンバーの一員である。

ブルース「そいつだ。 …サードエナジーに関する機密データが入ったディスク。」
レジーナ「早い者勝ちという事にさせてもらうわ。 運がなかったわね。」
ブルース「…モンスターに殺されちまったら、誰が持っていったって関係ない。」
レジーナ「そのようね。 現状を考えれば。」
ブルース「甲板…プールデッキで戦ってる奴がいる。 武器を持ってるならつきあえ。 同業のよしみ…ってやつでな。」
レジーナ「…この際仕方がないわね。 だけど、一つ言っておくわ。 …スパイに味方はいなくてよ、ブルース・マッギャヴァン。」
ブルース「どっかで聞いたぜ、その台詞。」
レジーナ「……?」
ブルース「こっちの話さ。 …さあ、いくぜ!」
そう言って、二人はプールデッキの方へ向かった。


-物質界…スペンサーレイン号・プールデッキ-

スペンサーレイン号のプールデッキで、一人の少女がいた。 その少女は紫色の髪をしていて、ピンクと紫のチャイナドレスを
していたが、皮膚は青く、額に黄色い紙切れが付いていて、その外見はキョンシーであるため、人間ではない事が分かる。
その少女は三体のグリーンスライムと相手していたが、途中で鳳鈴は彼女の所へ駆けつけた。

鳳鈴「こんな所にいた! ちょっと、あなた! ええと…。」
???「レイレイだよ。」
彼女は額の紙切れを上げながら、笑顔で自己紹介した。 そう、彼女は『ヴァンパイア』シリーズに登場するキャラクター、
チャイニーズゴーストの『レイレイ』である。
鳳鈴「そうだったわね。 ともかく、ここは逃げなさい! 船倉まで避難するのよ!」
レイレイ「え? な、なんで?」
鳳鈴「なんでって…。」

しかし、モタモタしているうちに、二体の死神が出現した。

鳳鈴「なに…!? 骸骨…!? くっ、見てわからないの!? 化け物が攻めてきてるのよ!」
レイレイ「…まあ、この程度なら大丈夫なワケ。 キミは下がってていいアルよん。」
鳳鈴「そういうわけにはいかないわ!」

更に、二体の『メイジゴースト』が出現した。

レイレイ「ほらぁ、早くしないと悪魔だらけアルよ。 もう、アイヤーとかシェーシェーとか言ってる場合じゃないワケ。」
鳳鈴「…一言も言ってないんだけど。」
レイレイ「まあまあ、人間はキミだけだし…。 アタシは武器もこの通り!」
彼女は笑顔で暗器を取り出した。
鳳鈴(人間は私だけ…?)

レイレイ「じゃ、いくアルよォ!」
彼女は戦闘に構え、鳳鈴も銃を構えた。
鳳鈴「この際仕方がないわ…! あなたから目を離すわけにもいかないし。 こんな事なら、もう少し武器を持ってくるんだった。」
レイレイ「ん〜、だったら、爆弾を貸してあげるよ。」
鳳鈴「え?」
レイレイ「投げやすいには投げやすいんだけど…このツメだと、ピンがうまく抜けないワケ。」
そう言いながら、何個もの手榴弾を鳳鈴に渡した。
レイレイ「じゃ、よろしく〜。」
鳳鈴「ちょっと、これ…何個持ってるの!?」
レイレイ「無くなってもまだ有るアルよ、なんてね。」
鳳鈴「………」
こうして二人はチームに組、モンスターに立ち向かった。







一体の敵を倒した後、ブルースとレジーナがようやく現れた。

ブルース「フォンリン!」
鳳鈴「ブルース、遅いわよ!」
レジーナ「…あの女は?」
ブルース「中国安全部の工作員だ。 名はフォンリン。 もう一人のチャイニーズが…例の娘か。」
レジーナ「例の?」
レイレイ「ニ〜ハオ! レイレイアルよ〜!」
ブルース「レイレイね。 …詳しい話は後だ。」

ブルース「…見てみろよ、ホントにモンスターだ。」
レジーナ「あんな貧弱なナリでモンスター? …馬鹿でかい爬虫類に比べれば、かわいいものね。」
ブルース「は…?」
レジーナ「…いいえ、何でも。 ああ、武器はこれを使うといいわ。 ショットガンにアサルトライフル…使い方はわかってるわね?」
そう言いながら、ブルースにショットガンとアサルトライフルを授ける。
ブルース「これはこれはご親切に。 …おまえはいいのか?」
レジーナ「拳銃と、近接用のスタンガン…いざという時はミサイルランチャーを使うわ。」
そう言いながら、ハンドガンを取り出した。
ブルース「…なんてもん持ち込んでやがる。 日本で戦争でもやらかすつもりだったのかよ…。」

鳳鈴「冬瓜(ドングァ)! 無駄話はやめなさい! 戦えるの!? どうなの!」
レイレイ「周りが見えてないねぇ。 ホント冬瓜(ドングァ)アル。」

レジーナ「ドングァ?」
ブルース「ちっ…気にするなよ。 いくぞ!」
そう言いながら、彼もハンドガンを構える。


『プロローグ5 Gun Shot!』








しかし、戦闘の最中、突然何者かが現れた。 紫色の皮膚と髪に、口のような上半身を持った怪物。
彼こそは『ヴァンパイア』シリーズに登場するキャラクター、ヘビーロックなゾンビの『ザベル=ザロック』である。

ザベル「ヒャーハァ! 楽しくやってるみてェーじゃねェーか!」

レジーナ「新手のモンスター!?」
ブルース「なんだぁ!? この腐りかけのゾンビ野郎…!」
鳳鈴「…つくづく縁があるみたいね…私達。」

レイレイ「うわ…! やっば!」
彼女はザベルを見て驚いた。

ザベル「あァーーん?」
彼はレイレイを見て、目がハートに変わった。
ザベル「ドゥワァーーオッ! マァイスゥィィーート・ハァーーート! レェイレイちゅわァーーん!」

レイレイ「…アイヤ〜。」

鳳鈴「あなたまさか…モンスターの仲間なの?」
レイレイ「ん〜、まあ…なんというか…その〜。」

ザベル「YO! YO! ネエちゃん! オレのラヴィンベイベェ・レイレイちゅわんを困らせてんじゃネェ〜ぜ! ヒャハーー!」
彼はそう言った後、愛用のエレキギターを弾き始めた。

ブルース「なんなんだ、あの野郎…。」
レイレイ「…射殺してくれたら、ちゃんと事情を話すアルね。」
レジーナ「爆殺でもいいわね。」
レイレイ「殺り方は問わないアル。」

ザベル「怖ェー女どもだゼ! じゃあよォ、オレからも怖〜い話をしてやるゼェ! …船の中によォ、何匹かバラまいといたゼ…。」

鳳鈴「…なっ…!」
レジーナ「なんて事をッ…!」

ザベル「今頃、船ン中ァ、パーティが始まってんゼ? 阿鼻叫喚のブラッディパーティがよォ! ヒャアーーッハァッ!」
彼は再び愛用のギターを弾きながらそう言った。

ブルース「くっ…この腐れ外道が! 地獄に堕ちやがれッ!」

ザベル「今、そこから来たばかりだゼェッ!」







戦闘が続く中、ブルース達は困難していた。

ブルース「くそ、ここであまり時間はかけられねえ!」
鳳鈴「早く、船の中に!」

ザベル「させねェさせねェ。 みんなで地獄へ逝こうゼィ! レイレイちゅわんとだったら、天国でもかまわねェケドなァ!」
彼はそう言った後、エレキギターを弾き始めた。

レイレイ「うぐぐ…。」

その時、新しい敵が出現した。 そのモンスターは『ドルアーガの塔』、及び『イシターの復活』に登場した
『グリーンローバー』であった。

レジーナ「船内から…!?」

ザベル「なんだァ? もォー喰い尽くしちまったの…。 ああ? なンでそんなにボロボロなんだァ?」

その時、グリーンローバーの隣に黒髪に炎模様が描かれた青と白のフッド付きジャケットを着た青年が現れた。
彼は『鉄拳』シリーズに登場したキャラクター、『風間仁』である。

仁「…なるほど。 ここから来たらしいな。」

レイレイ「やるねぇ! 追い出してきたよ、あの人。」

ザベル「なにィッ!?」
その時、彼は仁から何かを感じた。

ザベル(ん!? あの野郎から感じる力…なんだァ?)

仁「おい! あんたら、そっちは!」

その次にブルーナイトが二体も出現した。

ザベル「おいおいおいおいおいおいッ!」

二体のブルーナイトの背後から、リュウとケンが出て来た。

ケン「こっちもこれで最後だ。」
リュウ「…思ったより楽に追い出せたな。」

ブルース「あれは…おい、あんた! 全米格闘チャンピオンのケン・マスターズか?」
ケン「そういうこった! へへっ、有名人はこういう時はラクだぜ。 で、こっちは修行仲間のリュウだ。」
リュウ「船内の化け物…残るはこいつらのみだ。 一気に倒すぞ…!」

レジーナ「あなたは?」

仁「…風間仁。 ただの日本人だ。 だが、この場は助太刀させてもらう!」

鳳鈴(カザマ・ジン…空手の構え…。 もしかして…三島財閥の…?)

ザベル「ケェッ! お楽しみは邪魔されたがよォ、忘れてた目的を思い出しちまったゼ! メンドクセェ!」

仁「…む?」

ザベル「てめェだよ、テ・メ・エ!」

仁「ゾンビに知り合いはいない…!」

ゾンビ「ンな事ァ関係ねェ! 来てもらうゼェ!」

リュウ「なんだ、一体…。」

仁「………」







甲板での戦いで、ザベルに勝ち抜いたブルース達。

ザベル「カァーー! 待った待った! レイレイちゅわぁ〜ん!」
レイレイ「トドメいくアルよ〜!」
ザベル「ストップストォーップ! レイレイちゅわんには、すでにハートをグサリとヤられてるゼェ!
     これ以上は“ラヴ”が“ピュア・ラヴ”になっちまうゼェ!」
レイレイ「うげ〜。 二度とそんな事言えないように…バラバラにするしかないアルね!」
ザベル「その残忍無比な言葉! ますますホレたゼェ!」
彼は再び目からハートを出しながらそう言った。
ザベル「だけど、まだ仕事があンでなァ! また会おうゼェ! レイレイちゅわん!」

ザベル「あと…髪の毛おっ立てたカラテマン、オマエもなァ!」
仁「……!」
ザベル「ヒャーッハ!」
最後にエレキギターを弾きながら、そのまま離脱した。

仁(あいつ…俺の…あの事を…?)

スペンサーレイン号を襲ったモンスター達が撃退され、ザベルが逃げてしまったが、無事に生き残る事が出来たブルースとレジーナ、
レイレイと鳳鈴、リュウ、ケン、そして仁…。 戦い後、全員一時休息した。

レジーナ「船内にもうモンスターがいないなら…殲滅できたようね。」

ケン「なんなんだよ、今の連中は。」
鳳鈴「…協力には感謝するけど、あなたには関係ない事よ。」
ケン「なんだよ、ツレねえな。 …あんた、あの姉ちゃんの妹かなんか?」
鳳鈴「あの姉ちゃん…?」

リュウ(…春麗か。)

リュウ「よせよ、ケン。 みんな無事だったんだ。 それでいいじゃないか。」
ケン「まあな。 だがよ、日本の近くに来ただけでこれだぜ? あの国は大丈夫なのかよ…。」

仁「………」

ブルース「ふう…こりゃ上への報告が面倒だな。 甲板でパーティやってたら、モンスター騒ぎに間違えられるくらい
      大事になった…って事にするか。 報告書はラクだぜ?」
鳳鈴「どんな騒ぎよ。 …相変わらず冬瓜(ドングァ)ね。」
レイレイ「極めて冬瓜(ドングァ)アル。」

レジーナ「どういう意味なの? ブルース。」
ブルース「…“いい男”っていう意味だよ、くそ。」

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