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女神異聞録〜ペルソナ〜
雪の女王編・オープニング
 
(はじめに)
主人公の名前は「斎藤将志」、あだ名は「マサシ」にしています。
またテキストはPSP版「ペルソナ」を基にしています。
 
病院でのペルソナ覚醒後、アラヤ神社で麻希の母を助け、聖エルミン学園に戻って主人公1人になった後、以下の手順を踏むとサブルート「雪の女王編」に突入します。
1)2−4の女子生徒から話を聞く
2)図書室の黒瓜から話を聞く
3)演劇部部室で演劇部長から話を聞く
4)生徒会室で生徒会長から話を聞く
5)校長室で大石校長から話を聞く
6)体育館倉庫で「スノークイーンマスク」を入手
7)その後渡り廊下に向かうとイベント発生
本編である「セベク編」と違い難易度が高めで、1つ目の塔(攻略順番は自由)をクリアするまではレベル上げや資金稼ぎもままならないので、アラヤ神社に向かうまでの間にできるだけ主人公のレベルを上げ(後に合流するメンバーのレベルは自動的に主人公に準ずる。これはセベク編でも同じなので、病院脱出後アラヤ神社に向かうまでのデータを保存しておくとどちらのルートでも使えるデータになるため無駄がない)、スペルカード・資金・カジノコインをできるだけ集めた上でこちらのルートに進む事をオススメする。
では、本文に移りましょう。
 
(本文)
 渡り廊下に向かうと、マークが麻希とおぼしき人物と一緒に抜け穴の前にいる。ゆきの達がそれを止めようとしている。
ゆきの「ちょっと稲葉!待ちなよ!」
アヤセ「それホントに園村か分かんないじゃん!」
 しかしマークは麻希と共に去っていく。
アヤセ「斎藤!聞いてよぉ、稲葉のヤツちょーヤバイよぉ!」
ゆきの「稲葉と上杉と英理子が怪我した南条を連れて帰ってきたんだよ。そしたらその…」
アヤセ「校舎から園村が出てきてさぁ。あのコ入院してんでしょ?ちょーおかしいよ!」
 そこに校舎から冴子先生(以下冴子)が現れる。
冴子「稲葉が帰ってきたって!?」
ゆきの「それが……」
冴子「…とにかく園村もいっしょに出てったんだね?連れ戻さないと!」
ゆきの「待ちなよ先生!今、先生に何かあったら残った連中はどうなんのさ。アタシらが行くよ!」
冴子「言うね、黛(まゆずみ)!……ありがと。」
 ふと、冴子が主人公の持っていた「スノークイーンマスク」に気づく。
冴子「あら?斎藤。……アンタ何を持って…それは………あの仮面…!!そう…まだ残ってたんだ…そんなものが…」
 スノークイーンマスクを手に取る冴子。
冴子「これを見るとね………アタシの高校時代を思い出すの……“雪の女王”っていう劇を演じた時にね、先生が付けた仮面なんだよ。」
 
語られる、「雪の女王」のあらすじ。
ある所にとても悪い悪魔がいました…
ある日、悪魔は“鏡”を造りました。
美しいものは、よく映らず。
醜いものは、はっきりと映る“悪魔の鏡”です。
悪魔はこの“鏡”で神様に悪さをしようと
天に昇りましたが途中で“鏡”は割れてしまいました。
“悪魔の鏡”は無数の破片となり、
地上にばらまかれました。
それが全ての始まりでした。
ある所に、カイとゲルダという
仲の良い少年と少女がいました。
しかし、ある日あの“悪魔の鏡”の破片が
カイの心臓と目に入りました。
“鏡の破片”のせいでカイの心はすさみ
瞳はものの悪い所ばかりを見るようになり、
ついにはカイのことを大好きなゲルダまでをも
からかうような少年になってしまいました。
雪の降りしきるある冬の日。
広場でソリ遊びをしていたカイの前に
白い大きなソリが現れました。
カイは白いソリに乗った美しい女の人に
連れて行かれてしまいました。
実はこの女の人こそ……
“雪の女王”その人だったのです!
こうしてカイは、はるか北の世界にある
“雪の女王”の“氷の城”に連れて行かれて
しまいました。
カイが消えたことを知ったゲルダは悲しみにくれながらも
カイを探すため旅に出る決心をします。
ゲルダは多くの困難を人々の暖かい協力を得て
乗り越えていきます。
ゲルダのカイに対する一途な愛と決して諦めない勇気は
ついに彼女を“氷の城”へと導きました。
ゲルダが旅路の果てに見た物は半分凍り付き
ゲルダのことさえ忘れてしまったカイの姿でした。
ゲルダの熱い涙が凍えたカイの心臓の氷を溶かし
カイを暖かく包み込みました。
そして、ゲルダの涙で正気に返ったカイが流した
熱い涙は彼の瞳の中の“鏡の破片”を洗い流しました。
2人は手を取り合って“氷の城”を出ました。
故郷に帰った2人は、いつまでも仲良く暮らしました。
 
アヤセ「キレイなお面じゃん?」
冴子「でもこれね、呪いのお面なんだって。…そう言われても当然だよね。……そのせいで、アタシの友達は…」
アヤセ「や、やだセンセー、脅かさないでよこんな時にぃ!なんか気持ち悪いよそのお面。捨てちゃいなよぉ!」
冴子「あっ……ご、ごめんごめん!ただの下らない言い伝えだよ。付けたら必ず死ぬとかいってさ。でもアタシもつけたけど、こうやってピンピンしてるじゃない?だからアタシが連れ戻しにいった方が安全だって!」
 そう言うや否や、スノークイーンマスクを付ける冴子。
冴子「ほら、先生には幸運の女神が付いてるのよ。………? あっ…キャアァー!」
ゆきの「…先生!どうしたんだよ?!」
アヤセ「なっ、何なのぉ?!」
 倒れてしまう主人公、ゆきの、アヤセ。
 そして一瞬で凍りつく聖エルミン学園の校舎。
 
 ふと気づくとそこは学園の中庭だった。
 目を覚ます主人公とアヤセ。
アヤセ「イテテテ…ア…アレ?ここどこ?」
 ゆきのも目を覚ます。
ゆきの「…っ!…中庭……?どうなってんだ!?」
アヤセ「ちょっと!あれ!!」
ゆきの「冴子先生!」
 ゆきのは冴子に近づこうとするが、不思議な力に阻まれる。
 また冴子を守るように氷の柱がせり出してくる。
ゆきの「な、なんだ!?」
冴子「フフフフ…やっとこの時が来たのね。」
 主人公もアヤセもゆきのの傍に駆け寄る。
ゆきの「先生……?」
冴子「先生?……あぁ、冴子さんの事ね。かわいそうな冴子さん。フフフフ…」
ゆきの「え?“冴子さん”って、自分の事だろ。しっかりしてくれよ!転んで頭でも打ったのかい?」
冴子「フフフフ…“私は仮面をつけても大丈夫”ですって?フフフフ…アハハハハ。冴子さんって、昔からそうだった。自信家で…自己中心的で…自分が話題の中心になるためなら他人の事なんて考えもしない。」
ゆきの「おい、どうしたんだ!?やめろよそんなつまんない芝居。冗談にしちゃキツすぎるよ。」
冴子「冗談?周りをよくご覧なさいな。フフフフ…これが冗談に思えて?きれいでしょう。すべてが永遠の静寂に抱かれた清らかな風景。貴方達も永遠の氷をまとって、美しいまま悠久の時を過ごすの。さあ、いらっしゃい。」
アヤセ「“いらっしゃい”って…こんな時にナニ言ってんのよ!いくら先生だからって…」
冴子「あら、かわいいお嬢さんだこと。フフフフ…もっとこっちへいらっしゃい。貴女にも永遠の美をあげる。」
ゆきの「優香、近づくな!!仮面だ……仮面が先生を乗っ取ったんだ!!化け物め、どういうつもりだ!冴子先生に変なマネしたらアタシが承知しないよ!!」
仮面「“乗っ取った”ですって?ずいぶん人聞きが悪いわね。封印を解いてしまったのは、どなただったかしら?勝手に仮面をかぶったのは?それから…人を“化け物”と呼ぶのは失礼ではないかしら、お嬢さん。そうね、仮面にあやかって…“雪の女王”……とでも呼んでいただきましょうかね。」
雪の女王「フフフフ…」
ゆきの「ふざけんなっ!冴子先生をどうするつもりだ!!」
雪の女王「いけにえにするのよ。気の強そうなお嬢さん。」
アヤセ「イ…イケニエ?」
雪の女王「そう、いけにえ。希望にあふれた冴子さんをいけにえにすれば絶望の静寂が……“永遠の夜”が訪れるの。」
アヤセ「…それって、みんな凍っちゃうってこと?寒いのはイヤ!」
ゆきの「させるもんか!冴子先生は返してもらう!!」
雪の女王「威勢のいいお嬢さんね。いいわ返してあげる。でもね、この仮面を外さないと冴子さんは元に戻らないの。学校もずっと凍りついたまま。少し歩き回ればわかると思うけど、学校から外には出られなくてよ。逃げられはしないわ。“永遠の夜”を受け入れるか冴子さんの仮面を外すか…2つに1つ。」
アヤセ「どうすりゃ仮面が外れんのよ?」
雪の女王「フフフフ…せいぜいあがきなさい。あがいた末の絶望ほど美しいものはないのだから。たくさんの美しい絶望が手に入りそうね。楽しみだわ。」
アヤセ「ちょっと!人の話聞いてんの!?」
 次の瞬間、冴子は氷の像に変えられてしまう。
ゆきの「あっ!せっ、先生!!」
>雪の女王の声「フフフフ…うかつに触れてごらんなさいな。仮面もろとも冴子さんまで粉々になってしまうわよ。いろいろ儀式が必要だから、“永遠の夜”が到来するまで、まだ時間があるわ。それまでゲームをしましょう。」
ゆきの「ゲームだと!?」
>雪の女王の声「氷の城となった学校には3つの塔があってそれぞれの塔に支配者がいるの。各塔に設けられた時計が12時を指すまでに彼らを倒す事ができれば…そうすれば氷漬けになった冴子さんと学校は元に戻して差し上げるわ。私は器である仮面を離れ“永遠の夜”を呼ぶための準備をしなくてはならないの。その間、せいぜい楽しんで頂戴。フフフフ…それではご機嫌よう。」
アヤセ「“ごきげんよう”って、ちょっと!!……置いてかないでよぉ…やだ…ど…ど…どうしよう!元はといえば!斎藤!!アンタがヘンな仮面なんか見つけてくるからこーなったのよ!!セキニンとってよ!オトコでしょ!!何とか言いなさいよぉ!!」
ゆきの「優香!よしなよ!!今更そんな事言ったってどうしようもないだろう。斎藤だってこうなると分かっててわざとやったわけじゃないんだ。」
アヤセ「…だってぇ〜。」
 その時、3人は不思議な感覚に包まれる。
アヤセ「ちょっと!ナニあれ!?」
 振り向くと金色の蝶がそこにいた。
ゆきの「またか……」
アヤセ「え?“また”って?」
 
そして光に包まれ、フィレモンの間へ。
フィレモン「まあ待ちたまえ。
怒りと焦りの心だけでは
君たちの恩師を助けることは出来んのだ。
彼女を助ける方法はただ一つ
悪魔の鏡を使い
仮面に憑り付いた呪いの元凶を取り除くことだ。
しかし 悪魔の鏡は雪の女王に砕かれ
12枚の破片となり
3つの塔に散らばっている。
君たちにこの鏡の枠をあげよう。
これに鏡の破片をはめていきたまえ。
先生の姿を映せるだけの破片が集まれば
彼女を救うことができるだろう。
残された時間は少ない。
健闘を祈っているよ。」
 
 気がつくと再び中庭。先程フィレモンから渡された鏡の枠が残っている。
>“鏡の枠”を手に入れた。
ゆきの「よし、とにかく“鏡の破片”を見つけてワクにはめてきゃいいんだね。」
アヤセ「あのさー、黛。塔は悪魔が守ってるワケでしょ?このメンツじゃちょっと頼りなくない?」
ゆきの「嫌ならここで待ってな。どんな危険が待ってるかも分からないんだし無理に行く事はない。」
アヤセ「そ、そうじゃなくてさ。ただ……」
ゆきの「アタシはね、どんなことがあっても冴子先生を助けたいんだ。親も見放すようなワルで落ちこぼれのアタシを…先生だけは助けようとしてくれた。いつだってね。今度はアタシが助ける番なのさ。アタシの得意なやり方で!」
アヤセ「黛…まさかとは思うケド…アヤセ1人をこんなトコに置いて行こうなんて思ったりしないよね、ね。アヤセもついてく!!黛や斎藤がいたほうが安全だもん(ハート)」
ゆきの「フフ…いいよ、好きにしな。くじけそうになった時、アンタがいてくれると場がなごむからね。おい優香!!アンタなんで銃なんか持ってるんだ!?」
アヤセ「南条から預かってたのよ。稲葉と南条、警察に武器取りに行ったんだって。そこで南条がケガしちゃって、学校に戻ってきたんだけど…“手当てしてる間預かってくれ”って言われていくつか、渡されたの…ドサクサにまぎれて1つもらっちゃった。エヘヘ(ハート)いっぺん撃ってみたかったしー。」
ゆきの「………。」
アヤセ「うわっ風が強くなってきたよ〜。さむ〜ミミが痛い〜。早く校舎に入ろうよ〜!」
ゆきの「あぁ、確かにここにいたって何も始まらないな。“鏡の破片”を集めるにしても3人じゃ悪魔に太刀打ちできるかどうか…優香の言う通り、あと数人メンツを揃えた方がいいかもしれない。」
アヤセ「んじゃ、決まり!早く校舎に入ろう!凍え死んじゃうよ。」
 校舎に入る主人公とアヤセ。ゆきのは振り返り、
ゆきの「冴子先生…待っててくれ。」
 そしてゆきのも校舎に入る。
 
 “鏡の破片”を集め冴子を救うために、そして“氷の城”と化した学園を戻すために、主人公たちのもう一つの戦いがここから始まる…。
 
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