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女神異聞録デビルサバイバー・オープニング
 
――汝、人の身に生まれし者よ。
人は今や、力ある種。
なれば人よ。汝は向き合わねばならない。
己が持つ力と、
そして『運命』に――
 
 渋谷の街角。主人公の幼なじみ・谷川柚子(ユズ)が主人公の親友・木原篤郎(アツロウ)からの電話を受けている。
ユズ「もしもし?」
アツロウ「よっ、ユズ。さっきナオヤさんからメール来てさ、明日、会わないかって!」
ユズ「ナオヤさん、って『彼』の従兄だよね?私も明日ヒマでさ…。」
 
平穏な日常に在りても、
定めは刻々と迫り来り。
――其は、裁きなり。
かつて汝ら人の子の言葉を分かち、
驕れる力を砕いたる雷あり。
 
 更に東京のどこかの街角。春沢芳野(ハル)と神谷詠司(ジン)が話している。
ハル「はは…やっぱダメだわ。ったく、アヤさんは何だってアタシにこの曲を預けたんだか…。」
ジン「焦らなくていいさ。『歌こそは境界のない言葉』、お前なりの想いで歌い上げりゃいい…」
 
――されど。
神自らに在らざる限り、
全ての者は、闇をも抱く――
 
 どこかの建物の中。翔門会の巫女・九頭竜天音(アマネ)と主人公の従兄・直哉(ナオヤ)が話している。
アマネ「これで『召喚の器』は完成しました…。どうでしょう、このまま我々に、その力をお貸し頂けませんか…。」
ナオヤ「…俺は何もしちゃいないさ。『原初の共通言語』が奴らを喚んだ…。それに…俺は『神』が苦手でね。」
 立ち去っていくナオヤ。
 
人よ、真に己で在りたいならば、
汝は自ら、戦わねばならない。
――汝の持てる闇、『悪魔』と。
汝、戦の定めを負う者よ。
挑む意志あらば、
その名を述べよ――
 
(主人公の名前を入力する。デフォルトネームがないのでこの先の主人公名は「斎藤将志」、あだ名は「マサシ」で続けます)
 
神曰く――
七つの昼夜をもって作りしこの世界を、
七つのラッパの響きにて滅さん。
意志ある者よ、
その瞳に映りし『数』を、恐れよ。
残されし、昼と夜の数を――
 
DAY BEFORE 〜日常の終焉〜
8月中旬…。高校2年の夏休みが、もうすぐ半ばを過ぎようとしている…。
全国的に帰省の始まった東京。
渋谷の街は、いつもよりほんの少し人通りが少ないように感じる…。
数年前まで同居していた従兄(いとこ)、
ナオヤからの、突然の呼び出し。
待ち合わせの場所、渋谷、901前…。
 
少年の声「お〜い、マサシ。こっち、こっち!」
ノートPCを抱えた少年が、かけ寄って来るのが見える…。
アツロウ「よっ、お疲れ〜。
 ったくナオヤさんも奇特だよなぁ、この暑いのに、何も外で待ち合わせする事ないのに…。
 …で、どうよ夏休みは?ガッコだと毎日顔合わせるから、すげー久しぶりな気がするな。
 元気だったか?」
 (選択肢「元気だった」を選択)
アツロウ「おー、さすがマサシ。少年は元気が一番だな。
 オレなんか、する事なくてさ、家でずっとパソコン叩いてるよ、はははっ!
 いやあ、でも良かったよ。プログラミングで、分からないトコあってさ。
 もう困っちゃって、ちょうどナオヤさんに聞こうかと…。」
女の子の声「あ〜、いたいたっ!探したよ〜!」
アツロウ「おっ、来たなソデコ!」
ユズ「ソデコって、ゆーな!
 私は柚子(ユズ)っ!もうっ、いい加減にその呼び方やめてよね。
 アンタのせいで、クラスの男子にまで、ソデコって呼ばれるんだから!」
アツロウ「へへっ、いーじゃんか!
 柚子(ゆず)と袖子(ソデコ)って、字ヅラそっくりじゃん。
 それに生徒だけじゃねえし。今も真顔で『ソデコ』って間違えてる先生、わりといるぜ?」
ユズ「それは、アンタみたいのが『ソデコ』って、呼び倒してるからでしょ!」
アツロウ「ははは、バレたか!」
 (選択肢「ナオヤ来ないね」を選択)
ユズ「え…?あ、そうだ!
 さっきナオヤさんに会ってさ、マサシとアツロウに、届けもの頼まれたの。
 急用で来られないからって。
アツロウ「え〜…何だよ、ナオヤさん来れないの?…つーか、届けものって何?」
ユズ「はい、コレ。も〜カバン重くなっちゃって、大変だったんだから。」
ユズはかけていたカバンから、何かを取り出した…。
 (選択肢「ゲーム機だね」を選択)
ユズ「うん、そうみたい。コミュニケーション・プレイヤーってヤツだよね、コレ?
 CMで見たことあるよ、『世界の人と遊ぼう!』っていうヤツ。」
アツロウ「へぇ、ソデコ知ってんだ?そうそう、それだよ。
 長くて呼びにくいだろ?コミュニケーション・プレイヤー、って。だから略してCOMPって呼んでる。
 実際、便利だぜ?メールとかブラウザ機能もあるし、ゲーム機ってより、ケータイに近いかな。」
ユズ「ふうん、そうなの?
 ナオヤさんがね、『君たちに必要なものだ、手放すな』・・・って。」
アツロウ「ん?『君たち』って言ったのか?ははぁ、それで3台…。
 …でもさ、なんで必要なんだ?大体、オレCOMPなんて、家に行けば持って…ん?」
アツロウはCOMPの1台を開いて、不思議そうな顔をしている…。
アツロウ「…何だこれ?こんなトップメニュー、見たことねーぞ…?
 オリジナルなのかな…。」
ユズ「オリジナルって…、自分で作ったって事?そんな事、できるの?」
アツロウ「あれ?ソデコ知らねーんだっけ?ナオヤさんはさ、その筋じゃ有名な、天才プログラマーなんだ。
 こんなモン、作ろうと思えば、朝メシ前ってヤツだよ。」
ユズ「へぇ…知らなかった。ナオヤさんってそんなに凄いんだ。」
アツロウ「おっと…フォルダ開かねーや。プロテクトかかってんのか…。」
ユズ「プロテクト…?
 それって他の人が勝手にいじれないようにするヤツでしょ?じゃあ、中身は見られないじゃない。」
 (選択肢「アツロウなら大丈夫だろ」を選択)
アツロウ「へへ、そのとーり! やっぱり、ノートPC持って来て、正解だったみたいだな…!」
アツロウは持ってきたノートPCにCOMPを繋ぎ、何か操作を始めた…。
ユズ「…はぁ!?ちょ…ちょっとアツロウ!何やってんの!?」
アツロウ「へへっ!何って、ハッキングして、フォルダこじ開けるんだよ。」
ユズ「こじ開けるって…ナオヤさんに怒られるよ!?」
 (選択肢「別にいいじゃん」を選択)
ユズ「え〜?本当に大丈夫かなぁ…。」
アツロウ「分かってねーなぁ、ソデコ!あの人はオレの師匠だぜ?
 あの人が、わざわざオレを呼び出して、これを渡したんなら、っと…。
 そんなの、プロテクトを解いて中身を見ろってことでしょ!ま、師弟間のアイサツみたいなモンさ!」
ユズ「ぜ〜んぜん分かんない!何よ、その面倒くさい師弟関係…。」
アツロウ「さて…と、今回はどんなプロテクトでしょうかっと…。
 …にっひっひ♪ワクワクするよな!」
ユズ「し・ま・せ・ん!そんなのアツロウだけですっ!」
アツロウ「とりあえずメールだけ見られるぜ。
 ほい、オマエらの分。」
アツロウからCOMPを受け取った!
 
 しかしCOMPに表示されたメールは「ラプラスメール」と題名が書かれた、何とも意味深な内容の書かれたものであった。
 
ユズ「16時頃、渋谷区青山、男性が…死亡!?肉食獣に喰い荒らされた…。
 ……!?何のニュース、これ。気味が悪い…。」
 (選択肢「確かに気味が悪い」を選択)
ユズ「…だよね!?何か淡々としてて、よけい気持ち悪いよ…。」
アツロウ「東京全域で停電、とかも書いてあったな…何だ、コレ。
 本日のニュースって…今日そんな事起こってねーし。
 ナオヤさん、何でこんなモンに、プロテクトかけたんだ?あ、もしかして暗号とか?
 青山、青山…うーん…直哉さんのアパートもあの辺だけど…。関係ないか…。」
ユズ「もういいよ、気持ちが悪いってば!
 ナオヤさん、アツロウが絶対にCOMPいじるの知ってて、イタズラしたんじゃないの?」
アツロウ「どうかなあ…。あの人、尋常じゃなく頭良いからさ、何か意図があると思うんだけど…。
 う〜ん、これだけじゃ分かんないな…。よし、他のプロテクトもこじ開けてみるか…!
 オレは落ち着ける場所に移動するから、2人でちょっと時間潰してきてくれ。あ、そのCOMPは持ってっていーぜ!
 いくつかの機能は使えるはずだから、ついでに試してみろよ。じゃ、後でな!」
アツロウはCOMPを解析するために移動した…。
ユズ「もうっ、どうせイタズラだって!アツロウって、こういう話になると、子供みたいなんだから!
 ん〜と…マサシ、どうする?アツロウも時間かかりそうだし、どっか見に行って来よっか、ね?」
ユズと2人で、901前を後にした…。
 
 東京のMAP画面に出る。まだ行ける場所は少ないが、話の進行と共に行ける場所も増えていくので覚えておこう。
ユズ「んっと…どうしよっか?
 渋谷で時間潰してもいいし、どこか他の場所へ行くのもいいね、マサシが行きたい所でいいよ♪」
ここで行き先を選ぶ事で、イベントを進めることが出来ます。
さらに、Xボタンを押すとCOMPメニューが開き、セーブなどを行う事が出来ます。
また、下画面下部にヘルプが出ていますので、ご確認下さい。
 
 この時、後に「東京封鎖」と呼ばれる大異変の発生、そしてそれに伴う極限状況に巻き込まれる事を3人はまだ知らない…。
 
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