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ある日のこと。
ドンキーコングは、退屈そうにテレビを見ていました。
ヘイホーの伝えるニュース、バラエティ番組……どれもが見飽きた、詰まらないものでした。
ドンキーコングがぐるぐるチャンネルを変えたくなる気持ちもわかりそうです。
そんな彼の目に、とあるCMが飛び込んできました。
「……ミニマリオ!新発売!!」
ただのCMです。
いつものようにすぐにチャンネルを変えた彼は、しかし、何か惹かれるものを感じ取りました。
CMは言います。
「アクションフィギュア、ミニマリオ。ゼンマイ仕掛けで、歩いて喋る!」
そこに映っているミニマリオは、本当に可愛らしいのです。
マリオそっくりの格好をしながら、その背中には不釣合いなほど大きなゼンマイ。
「お店へ急げ!」
とCMは締めくくりました。
その頃には、ドンキーコングの心は、この新しいおもちゃに、すっかり奪われていたのです。

ミニマリオが欲しくて欲しくてたまらなくなったドンキーコングは、すぐにお店へ走りました。
あんな可愛いミニマリオを、どうして放っておけるでしょう。
しかし、おもちゃショップへたどり着いた彼を、残酷な知らせが迎えます。
おもちゃショップにあったミニマリオの広告には、大きな「SOLD OUT!」の文字。
そう、既にミニマリオは売切れてしまったのです。
どうしよう。
途方に暮れたドンキーコングは、ふと、後ろを振り返りました。
そこには、オモチャ工場があったのです。
ドンキーコングは、あるアイディアを思いつきました。そのアイディアとは……。

その頃、オモチャ工場では、キノピオたちが、出来上がったばかりのミニマリオを前に、満面の笑みを浮かべていました。
可愛らしいこのオモチャは、予想以上に売れました。
キノピオたちは、このミニマリオが多くの人に好かれたことが、嬉しくてたまりません。
……そのときです。
「ウワオォォォッ!」
急に叫び声がしたかと思うと、扉が開きました。
そこには、あのドンキーコングが立っていたのです。
慌てふためき、キノピオたちはどうすることもできません。
それをいいことに、ドンキーコングは、まだ出荷されていないできたてのミニマリオたちを、袋に詰め込み始めました。
そう、これが彼の思いついたアイディア……お店にないのならば、工場から直接頂けばいいのです!
ベルトコンベアに乗って、次から次へ流れてくるミニマリオ。それをせっせと袋に詰めるドンキーコング。
腕っ節の強い彼が相手では、キノピオたちは、ただただ見守っていることしかできません。
まんまとミニマリオを奪いおおせたドンキーコングは、工場を後にしました。

そこに現れたのが、我らがマリオです。
「何をしてるんだ!」
思わず立ち止まるドンキーコング。マリオは、彼が何をしてきたのか、一発でわかりました。
なにしろ、彼の背負う袋は、ぱんぱんに膨らんでいたんですから。
「駄目じゃないか!」
マリオは言います。
「返しなさい!」
しかし、その瞬間、ドンキーコングは走り出しました。
「こら〜!!!」
マリオも彼を追いかけます。

果たして彼は、ドンキーコングからミニマリオたちを取り戻すことができるのでしょうか?

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