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★☆★ きまぐれストロベリーカフェ ★☆★

 おーぷにんぐ 〜


あなた(水原 苺)は、大学受験がちょっぴり心配な高校3年生。
そんな苺に訪れた運命の悪戯。
カフェを営む両親が、1年間の旅行に行ってしまいます。
しかも、大事なお店まで「ヨロシク!(父上談)」って、キァー!
かわいいひとり娘の大事な青春を、人生の岐路を、どうするつもり?

さあ、あなたの肩書きは「カフェ経営者」で「高校生」で「受験生」。
そして、一度しかない青春を恋に生きる乙女でもあります。

そんなあなたを見守ってくれる5人の男性が…。
彼らをウエイターとして雇いながら、お店の売り上げに気を配り、
学業だって充実させなければなりません。

甘酸っぱい、彼とあなたの恋愛喫茶シュミレーション。




春…、桜並木を歩く苺と親友の杉本 梨香。
「ふわあぁ…。春だねえ。」
大きく伸びをする苺。
明るく活発な17歳のオンナの子だ。
「もう…いやあね、苺ちゃん。道の真ん中で大あくび披露は、
けっこう勇者じゃないかしら。」
少しおっとりめの梨香が言った。
「だいじょーぶ、だいじょーぶ、誰も見てないって。
だいたいこのぽかぽか陽気、
眠くなるなってほうが…ふわぁぁ。」
「あらら、また大あくび。確かに今日は、
絶好のお昼寝日和だけれど…。
ほらほら、電柱にぶつかるわよ。
せめて前は見て歩いてね。」
「う、いくらなんでも顔面ぶつけるのはちょっと嫌…
気をつけます……あれ?」
「??どうしたの?」
「ほら、あっち。学校のほう。人、いるみたい。」
「あら…本当ね。
ああ、でも、いてもおかしくはないんじゃないかしら。」
「そーゆーもん?春休みの学校に人がいるなんて
想像したこともないや。」
「実際いるじゃないの。見に行ってみる?」
「んー、行ってみようか。
行く場所決まってるわけじゃないし。」
「じゃあ、行ってみましょう。
この間、修了式だったばっかりだけど。」
「授業がないから、学校も悪いとこじゃないし?
ま、いいや、行こ、行こ。
でも、誰が何やってるんだろ?」
2人は、学校に向かって歩き出した。
「部活じゃないかしら?入学式はまだだけれども、
新2年生と3年生はいるし。
春に早速大会があるクラブもあったはずよね、確か。
栗田くんもそう言ってなかったかしら?」
「…透が?あれ?そーだっけ?」
「言ってたわよ…ついこの間。
だから、春休みはほとんどないって。
春休みはないって聞いて、つき合いが悪いって文句つけたのは、
どこの誰だったかしら?」
「だって…ほら、透は腐れ縁続きの幼なじみなんだし。
それくらい要求してもバチは当たらないかなーって…。」
「栗田くんが成績優秀、スポーツ万能の人気者ってこと、
苺ちゃん、知ってたわよね?」
「まあ、そりゃ一応。
なんせ幼稚園の頃から半分以上クラス一緒だし…。
ラブレターの配達、頼まれたこともあるしなあ。
どこがいいのかは、はっきり言ってよくわかんないけど。
あ、でも、他人様の価値観にあれこれケチはつけないけどね?」
「腐れ縁続きの幼なじみ、さらに同級生率高しだと、
その手の感覚も鈍るのかしら。
3年生ではクラス替えないし、
結局、また3年間同じだったのね。」
「梨香とも3年間同じクラス〜♪
そっちのほうが嬉しいけどなあ。」
「…なんていうのかしら。慣れって必要だけれど、
慣れすぎは意思の疎通を妨げると思うわ、私。」
「…もしもし?梨香?梨香ちゃーん??梨香さまー??」
「え?気にしないで、なんでもないの。
…ああ、やっぱり。」
「え?」
「ほら、サッカー部じゃない。栗田くん、いるわよ。」
フェンス越しに校庭を見る苺と梨香。
「ほえ?…あ、ホントだ。へー、ちゃんと走ってるー。」
「今さらなんだけど、いつものことながら、変わった感心の仕方ね。」
「いっしょうけんめいなのは、まあ一応評価っていうか〜。
でもなあ、どうせならスキップとかギャロップとかしててくれたら
おもしろいのに。」
「…苺ちゃん。スキップでサッカーをする人はいないと思うわよ?」
「や、やだなあ。いくらあたしでも、スキップしながらサッカーやれなんて、
そんな無理難題は。」
「本当に言わない?」
「言ってもいいなら要求する。」
「できれば言わないであげてね。
……あら、気づいたみたいよ?」
「え?あ、ほんとだ。やほー、透!
なによー、まるで先輩みたいなことやっちゃって。」
苺たちに気づいて、そばへやって来た栗田 透。
サッカーのユニフォームの似合う、爽やか系イイ男!!
「あのな、アホかおまえ。先輩みたいじゃなくて、
正真正銘最高学年で先輩なんだよ。」
呆れたような表情の透。苺はムスッ!
「口開くなりアホとは何様よ。
挨拶のひとことくらいしてみろー!」
「へいへい、ご機嫌うるわしゅう。
杉本も大変だな、こんなののお守りして。」
すると梨香はニコッと笑って言った。
「おつかれさま、栗田くん。
ふふ、別に大変じゃあないわよ?」
「梨香…。お守りってとこ否定してよう。」
「あら、そうね。忘れてたわ。」
「ひ、ひどい…!ええい、これも全部、透が悪いー!」
バコッ!思い切りフェンスをけっ飛ばす苺。
「うわ、蹴るなよ!フェンス曲がるだろ!」
「こんな固いのが曲がるか!」
バコッ!もう一度蹴る。
「力の入れ具合によっては、簡単に曲がるわよ。」
梨香が、真面目な顔で言った。
「え…。ほ、ホント?」
「さて、どうでしょう。」
「てーか、そんなん気にするなら最初からやるなよ。」
「透、やかましい。」
♪ピピピ…ピピピ…♪
その時、苺の携帯が鳴った。
「電話、電話…ちょっと待ってね…。
はい、もしもしー?」
『苺ちゃん?あのね、今どこかしらー?』
「母さん??んと、学校だけど…。なに、どしたの?」
『ちょっとお話があるから、すぐ帰ってきてほしいのよー。
お遊び中に悪いんだけど、だめ?』
「あ、うん、べつにいいけど…?
すぐ帰ればいいの?お店?家?」
『今日はお店お休みだから、おうちに帰ってきてくれる?
悪いわね、よろしくー』
「わかった、すぐ帰る。んじゃねー。」
電話を切る苺。
「おばさんからか?」
「うん、なんかそうみたい。
急いで帰ってこいって。なんだろ…?」
「おばさまがそう仰ってるなら、急いだ方がいいと思うわよ。」
「そうだよね…。そんなわけで、梨香、ごめん。
先帰るねっ。」
「気にしないで。またね。今度は学校で…かな?
おじさまとおばさまに、またお店にケーキごちそうになりに行きますって、
お伝えしておいてね。」
「ん、またねっ。伝えとくっ。
透もはしゃぎすぎて怪我しないよーにっ。」
「誰がはしゃいで怪我するかっての…。」
「栗田せんぱーいっ!キャプテンが呼んでますよーっ!」
ちょっと小柄なかわいらしいサッカー部員が、遠くから透を呼んだ。
「おう、今行く!水原、おまえこそ転ぶなよ。」
「運動神経はこれでもいいもん!じゃねっ!」

家に帰った苺。
「ただいまーっ!母さん、どこー?」
「おかえり、苺。待ってたのよ。大事な話があって…。」
苺のお母さんは、若くて美人だ。
「な、なんかあったの?」
「とりあえず、父さんも一緒にね。」
そこへやってきたお父さん。
オールバックに小さめのメガネ…。
おしゃれなカフェのマスターそのものといった感じ。
「父さんまで…?」
「おお、苺。帰ったか。まあ、座れ座れ。」
「た、ただいま。で、なーに?
まさかなにか、大変なことでもあったんじゃ…。」
「心配するな。大変なことだったら、こんな脳天気な顔してないよ。」
「そうねえ。でも、ちょっとビッグニュースかもしれないわねえ?」
いたずらっぽく笑うお母さん。
「…ごく。で、なに?」
「父さんと母さんね、ちょっと旅行に行こうかなあ、とか思うの。」
「…旅行?」
「そう、旅行。でね、その間なんだけど、
1人でお留守番平気かしら?」
それを聞いてホッとする苺。
「な、なんだ…旅行か。なにかと思っちゃったよ。
いいよ〜、いっといでよ。」
「そうか、留守番してくれるか!ああ、よかったなあ、母さん。」
「本当ねえ、よかったわねえ。
もうチケットもホテルもコンパートメントも手配済みだし、
だめだったらどうしようかと。」
「よ、用意周到な…。って、忘れてたよ。
いつからいつまで、どこ行くの?」
「ふっふっふ。よくぞ聞いてくれました!
来月の1日から3月の中頃まで、場所はヨーロッパ一周。
おみやげ、期待していいぞー?」
「…え、と?4月から、ええと…さ、3月!?」
苺はびっくり!!
「そう、3月。大丈夫よ。
来年の4月までには帰ってくるから。」
「…ちょっとちょっとちょっと!大丈夫くなーいっ!!
何ヶ月遊び歩いてるつもり!?」
「約1年間?」
と、お父さん。
「そうなるわねえ。」
と、お母さん。
「なにのんきなこと言ってるのー!
だいたい受験を控えた愛娘をほったらかして、
自分たちだけ遊び放題!?
そんなのずるいに決まってるー!断固反対っ、却下!」
「さっき、賛成してくれたのに…。」
「前言撤回するなんて、そんな子に育てた覚えはありませんよ。」
「撤回もするってば!あたしはどーなるのっっ!」
「だってねえ。受験を控えた愛娘を遊びに連れまわすなんて、
父さんも母さんもそんな極悪非道なことできないわ。」
…と、わけのわからないことを言うお母さん。
「学校を1年も休むわけにもいかないだろう?」
お父さんも、当たり前のことを言っている…。
「大前提がなにか違う…。」
当然、納得のいかない苺。
「そうか?気にするな。」
「いや、気にしたいけどね。したいけど、
なんか言うだけムダって気がひしひしと…。
……ああ、もういいよ。いっといでよ。1年でも2年でも。」
「ホント?ホントにホント?もう前言撤回しない?」
「1年だけならねっ!ただし、帰って来た時に、
我が家がどーかなってても責任取らないよ。」
「やあ、その辺は心配してないから大丈夫。
父さんたちは、おまえを信用してますよ?」
「いっそ信用してほしくない…。」
「で、ものは相談なんだがね。」
「ま、まだなんかあるの?」
「あるんです、これが。私たちがいない間、お店のこと頼みたいのよ。」
「…はい?」
「おお、頼まれてくれるか。木原くんにも頼んであるから、
あとは、彼とよく相談しておくれ。」
「苺が頼まれてくれるなら安心ねえ。」
「ちょっと待って、待ってってば!
そこ、勝手に納得しなーい!
誰が、いつ、どこで、やるなんて言ったのよ!?
そんなの無理に決まってるじゃない!」
「あら、なんとかなりそうよねえ?
今までもよく手伝ってくれたし。」
「お気楽極楽手伝い要員と、責任者を一緒にしない!」
「苺は、責任感あるから大丈夫だろう?」
「だあああああ!そんな甘い考えで、
なんで経営者やってられんのよーっ!
そもそも、うちの店は何!?」
「喫茶店だけど…。」
お気楽に答えるお父さんに、
「手作りケーキが自慢のね♪」
にっこりつけ加えるお母さん。
「はい、そこにまず問題が1つ!
だ・れ・が、そのケーキを作るの!?
ケーキがウリの喫茶店に、ケーキがなかったら意味ないでしょー!!」
「大丈夫、うちの娘はケーも作れるし。」
「その娘は甘いもの、一応は作れるけど嫌いだってこと、
忘れてやしませんか?お父様?」
「覚えてるよ、もちろん?
でも、甘いものも食べられるようになってくれたら、
父さん、幸せだなあ。」
「そうよねえ。やっぱり自分でおいしさがわからないと、
本当においしいものは作れないものね。
だから、ちょうどいいじゃない?
修行するいい機会とでも思って、
どーんとがんばってちょうだい。」
「どーんとって…。む、むちゃくちゃだってば…。」
「でね、あなた。フランスではね………」
「ああ、いいねえ。それで、スイスに行ったときは………」
2人は『心はとっくにヨーロッパ』状態だった。
「……。ぜんっぜん、聞いてないし。
もうイヤ、この万年新婚夫婦。」
苺は、あきらめて自分の部屋へ…。

『留守番電話サービスセンターです。
発信音の後にメッセージを録音し…』
「あーっ、もう!透の役立たず!
なんでこんな時に限っていないのよ!」
ブーブー怒りながら電話を切る苺。
「…やつあたりしても、しょうがないのはわかってるけど。
でもなぁ…。そもそも、断られるなんてかけらも思っていない
うちの両親ってどうなのよ?
世の中なめてるのか、娘のこと買いかぶりすぎてるのか、
どっちかだよね。
………どっちもかも…?」
そこへ…
♪プルルルル…プルルルル…♪
電話がかかってきた。
「はい、もしもしっ。水原です。」
『あ、水原かよ。さっき電話したか?』
それは、透からの電話だった。
「…透?したわよ、思いっきり。
そりゃもう、藁にもすがる思いでっ。」
『な、なんなんだよ?のっけから穏やかじゃないな…』
「あたしだって、まさか新年度早々こんな目にあうなんて
思ってなかったけどっ。」
『頼むから、1人で勝手に納得しないでくれ。』
「父さんと母さんが、あたしに店任せて、
1年間遊びに行くって言うの!なんとかしてよおぉ…!」
『…はぁ??店任せてって…おいおい。
おじさんたちも怖いもの知らず……
っていうか、何考えてんだ?』
「そんなのあたしが聞きたい。
でも、却下しても旅行行くのは決定しちゃってるし、
どうしよう…。
そもそも、あたしとバイトさんしかいないっていうのが
問題なんだよね、これが。」
『って……うわ。従業員、2人しかいないのかよ。』
「そりゃもうばっちり2人だけ。
どー考えても無理。店やってけないってば。」
『な、なんつうか御愁傷様だな…』
『御愁傷様なんて他人事みたいなこと言ってないで、
なにか知恵出してよ〜!いっそウエイターやってよおおお!」
『おまえもムチャ言うね…』
「透に遠慮なんてしたって、
な〜んにもオトクなことなんてないし。」
『……わかったよ。ったく、人使いの荒い。』
「え、え、え?ほ、ほんとに店手伝ってくれる?」
『嫌だ、つってもやらされるんだろーが。
いいか、今から店の方に来いよ。』
「お店?いいけど…なんで?
何か、他にグッドアイディアでも出してくれるとか?」
『何とかしろって言ったのは誰だよ?
あ、そのバイトさんもできたら呼んでおいてくれな。』
「って、えっ、ほんとになんとかしてくれるの!?
うわーん、透ちゃん大好きー!」
『透「ちゃん」はやめてくれ…。
とにかく、すぐ出て来いよ。それじゃな。』
ガチャン…
「うーん…言ってみるもんだよね。
ああ、1人じゃないっていいなあ。
じゃなくて、お店行かなきゃ。
えーと、その前に木原さん(バイトしてる人)に連絡連絡っと…。」


こうして、苺の波乱万丈の1年間が始まろうとしています。


カッコイイ幼なじみの 栗田 透(くりた とおる) ★
★ 透の後輩、年下のかわいい 猪口 祐介(いのぐち ゆうすけ) ★
★ おぼっちゃまで、プレイボーイの 町谷 一至(まちや かずし) ★
★ やさしい家庭教師、年上の 葛城 手良(かつらぎ しゅら) ★

★ ちょっぴり危険な香り漂う、アウトローな 千頭 貴行(ちず たかゆき) ★

登場するのは、それぞれタイプの違う5人の男の子たち。

あなたは、卒業までの1年間を、この男の子たちと過ごします。
12月24日、クリスマスイブをきっかけに、
好きな男の子と付き合うことが目的です。

卒業式、
あなたと彼に訪れるエンディングは、
どのようなストーリーなのでしょうか…?



〜 きまぐれストロベリーカフェ すたあと!! 〜

(一部 パッケージより引用)

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