戻る TOPへ

不思議のダンジョン 風来のシレンGB 月影村の怪物のオープニング

シレンは、一度別れたコッパと落ち合う予定の月影村に向っていた。


途中、老人が悲しそうな表情を浮かべながら歩いているのを見た。
その後には一人の少女と一人の少年がついていた。
どちらも、悲しそうな表情をしていた。

すこし、遅れて、その少女の母親らしきおばさんが歩いてきた。
すると、そのおばさんはシレンの少し前でひざまづき、泣き出した。

母親「私の子が・・ ・・ ・・」
そこに一人の鉢巻を巻いた男が母親にかけよってきた。
村人「かわいそうだが、しきたりだ。残念だがあきらめるしかねぇ・・ ・・ ・・」
母親「ああっ、どうして・・ ・・ ・・」


ここ数年前から・・ ・・ ・・

幼な子を怪物の生贄に捧げているという一つの小さな村があった。



シレンは月影村にたどり着いた。

コッパが来てるかどうかを、とりあえず、村長に聞きに行くシレン。

村長(むらおさ)の家にはいったシレン。
その家の中には、さっきの老人と少年と母親がいた。
さっき老人が村長だったようだ。

フミの母「シキタリとはいえ・・・
     なんだってうちの娘が・・・」
村長「かわいそうだが、フミちゃんのことはあきらめるんじゃ」
大工のキンジ「オロチには誰もかなわねえ。どうしようもないよ」
少年「ちくしょう!」
少年が村長の家を走って出て行く。
村長「あっ! ナギ!!」
大工のキンジ「あいつもつらいよな。
        フミちゃんとは、一番仲がよかったからな。」

少年ナギのことが気になったシレンは、コッパのことは聞かずに村長の家を後にした。


ロクロウ「た、たいへんだーっ!!」
一人の村人の声にみんなが集まる。

ロクロウ「ナギがっ! ナギがいねえんだっ!
     どこ探しても、見あたらないんだよ!!」
大工のマサ「あれ?さっきここでみかけたけどな・・・」
大工のマサがいたところは村の出口だった。
ロクロウ「まさか・・・ いや間違いない!
     あいつフミちゃんを助けに行ったんだ!」
村長「無茶じゃ! 怪物どものえじきになるのがオチだわい!
   まだそんなに遠くまで行っとりゃせん!
   今すぐ追いかければ、間にあうと思うが・・・」
大工のマサ「や、やだよ、オレは・・・
       ナギが村長の孫とはいえあんなとこ行きたかねぇよ!」
ロクロウ「あそこで怪物にやられでもしたら最期。二度と帰ってこれねぇ。
     あきらめるしかねえよ」
宿屋のおかみ「まったく、この村には男ってやつがいないのかねえ!
         だらしのないっ!」

話を聞いていたシレンは、なにも言わず、ナギの行ったとみられる道へむかった。

おかみ「あ、あんた!ナギを助けに行くのかい?!」
大工のマサ「悪いことはいわねえ。やめておいたほうがいいぜ」
ロクロウ「おい、行きてえってヤツを無理に止めることは無いだろ?
     行かしてやれよ。
     まっ、よそモンはいいよな。
     たとえ怪物にやられても、ここに戻されるだけだし・・・
     俺たちとちが・・・」
村長「こらっ!ロクロウ!!」
ロクロウ「・・・」
おかみ「風来人さん・・・」

ロクロウの意味深な言葉が気になったが、シレンはナギを助けに行く。


村長「ロクロウ。
   ・・・しゃべりすぎじゃぞ」
ロクロウ「・・・」

inserted by FC2 system