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ヘラクレスの栄光4〜神々からの贈り物〜のオープニング

〜ものがたり(取扱説明書より)〜
人間の”運命”を司る神―モイライ。運命の糸を、ある時は紡ぎ、
またある時は交え、そして・・・断ち切る事を生業としていた。
だが、彼女は考えあぐねていた。そう遠くない未来、人間の運命の糸が
全て断ち切れてしまうことに気付いてしまったからなのだ・・・。
人間の未来がない!?運命を操る対象がなくなることへの辛さ以上に、
人間への揺るぎない愛情に対し、モイライはある決断を下した。
「彼ならば、事態を好転させられるかもしれない。」
彼とはアトランティスの青年であった。彼はとある事件に巻き込まれ、
その結果生きてもいない、死んでもいない特殊な状況に置かれていた。
それは普通の人間ならば決してありえない状況であったがため、その扱いに
困ったモイライによって、彼は9000年もの長い間、壷の中に封印されていたのだ。
(神が人間に頼み事をするなんて、前代未聞だよ。)
モイライはひどく悪態を付きながらも、人間の運命の糸が断ち切れてしまう
原因探求の旅に彼を向かわせようとする。だが、彼には体がなかった。
このままでは何も行動することができない!その事に気付いたモイライは、
旅の途中に出会う人間に、自由に乗り移れる「トランスファー」の能力を
彼に与え、下界に向かわせるのであった。

人間の運命と、自らの肉体を求め、彼の冒険は始まる!!
果たして彼を待ち受けているものは”希望”、あるいは・・・?


〜オープニング〜
主人公はどこかの神殿の祭壇の上で目を覚ます。
しかし体が人間ではなく・・・犬になっている。
神殿の入り口の方へ行くと運命を司る神”モイライ”が待っていた。
モイライ「おやおや。よりによってイヌとはねえ。
ああ、私はモイライ。アトロポス・モイライだ。
まあ、名前なんてどうでもいいから
運命の女神とだけ覚えといてくれ。
それにしても・・・。
イヌかい・・・。
まさかイヌだとは思わなかったよ。
そんなにイヌが好きかい?
《選択肢 >はい  いいえ》
モイライ「ワン!ときたね。
それなら仕方ないねえ。
ちょっと頼りないけどアンタにまかせるしかないんだ。
さて、どうしようかね。
アンタどうして自分がイヌなのか知りたいかい?
《選択肢 >はい  いいえ》
モイライ「ワン、て言われてもねえ・・・。
情けなくて涙がでるよ。
気をとりなおさなくちゃね。
手始めに姉さんたちが取り上げてしまった
アンタの記憶を返してあげよう。
姉さんは怒るだろうけど
私だっていつでも姉さんのいいなりじゃないんだ。
さあ行きなさい!記憶の旅へ!
アンタがアンタ自身だった最後のあの日へ!


〜9000年前、アトランティス〜
主人公は学校で授業を受けている。
アールモア先生「・・・というわけです。
わがアトランティスにアトラス様が授けてくれた
知恵と知識は本当にすばらしいものです。
キミたちにはそのすばらしさを未来へ伝えるという大切な役目があります。
キミたちがすべきことは全身を使って知識を、知恵を身につけることです。
キミたちの若い熱意が輝かしい未来を作るのです。」
チャイムが鳴る。
アールモア「・・このへんで今日の授業は終わりにしましょう。
さて、明日は約束通り私の研究の成果をキミたちに披露します。
驚くべき研究です。きっとアトラス様も感心なさるでしょう。
ではまた明日!」
授業が終わるとエピファー(学校内のヒロイン的存在。主人公のことが好き。)が
メモをくれる。
エピファー「タクミ(主人公の名前はタクミにさせていただきます)。
これ見てネ。」
メモにはこう書かれていた。

タクミへ

東のカベの上の
展望台で待ってます。
もしよかったら来てください。

エピファー

展望台へ向かおうと学校の階段をおりていると
プラトン(主人公の親友。おしゃべりで、趣味は読書。)がついてくる。
プラトン「タクミ ま・て・よ!
フフフ。オレは見たぞ。見たんだったら見たぞ!
さっきエピファーがお前にこっそりメモを渡しただろ!
これ見てネ(ハートマーク)
なーんて言われちゃってさ!
なあ、どこかでエピファーと会うんだろ?
オレも行くからな!」
学校を出たところでプラトンが聞いてくる。
プラトン「どうしてオレも行くのか。・・・知りたい?
《選択肢 >はい  いいえ》
プラトン「そりゃそうだ。
実はなあ何を隠そうオレはエピファーが・・・。
好きなんだーっ!
ああ言ってしまった・・・。
ところがエピファーはどうやらお前のことが好きみたいだ。
オレとしては気になってしょうがない。
そんなわけだ、ウン。
さ!行こうぜ。

〜カベの上の展望台〜
メモに書いてあったとおりエピファーが待っている。
エピファー「来てくれたのねタクミ。
プラトン「オレも来てしまった!
タクミがどうしてもいっしょにってしつこくてな。
・・・・・。
それでどうなんだ?
やっぱりオレよりタクミの方が好きなのか?
エピファー「どうしたのプラトン?
二人とも大切なお友達よ。
プラトン「・・・・ウーン。
ずるい答えだなあ。
・・・・まあいいか。
で、なんの用なんだ?
エピファー「私・・・。
ゴメン。うまく言えそうにない。
プラトン「わかったぞ!!
オレたちじゃない誰かを好きになったんだな!?
エピファー「もう!!
プラトン、黙って!

エピファー「ごめんね。
ただ会いたかっただけなの。
プラトン「エピファー・・・変だよ。どうしたんだ?
・・・・・・・・・!?
泣いてるの!?
どうするタクミ!
エピファーが泣いてる!!」
戸惑う主人公とプラトン。
少しエピファーを一人にして展望台を歩く二人。
展望台にはオリハルコン売りがいた。
オリハルコン売り「オリハルコンのかけらはどうだい?
光り輝くオリハルコンは永遠の宝物!ひとつ15Dだよ。
プラトン「おいタクミ。
エピファーにこれをプレゼントしようぜ。
オリハルコンはみんなを元気にするって本に書いてあったからな。
・・・お金ないのか・・・。
ほら15D貸してやるよ!
オリハルコン売り「お!にいさん、買う?
《選択肢 >はい  いいえ》
オリハルコン売り「はい!毎度あり。落とさないようにね!」
再びエピファーの所へ戻る主人公とプラトン。
エピファー「ごめんなさい泣いたりして。
プラトン「あのなエピファー。
オレたちからプレゼントがあるんだ。
ほらっ!
エピファー「ありがとう!
オリハルコンね。私好きよ。
タクミもありがとう。
プラトン「それでなにがあったんだ?
気になって仕方ないんだよ。
エピファー「ちょっとね。
・・・・落ち込んでた。
でもいいの。来てくれたから。
プラトン「なんだよ。わかんないなあ。
エピファー「私ね・・・。
姉さんが死んじゃってからときどきどうしようもなく
落ち込んでしまうことがあるのね。
そんなときにはいつもあなたたちのことを考えるの。」
主人公の方を向きなおしてエピファーは続ける。
エピファー「辛いことや悲しいことがたくさんあっても
あなた・・・たちがいてくれる。
きっと私のことを心配してくれてる人・・・。
そんなことを考えると少し気分が晴れて頑張ろうって気持ちになれる。
いつもはそうなの。
でも今日はダメだった。考えただけじゃダメだった。
なんでもいいからお話したいって思ったの。
だから会いたかった。それなのにごめんネ。泣いたりして。
プラトン「ふーん。そんなことならオレはいつでも会うぞ。
エピファー「ありがとうプラトン。
でもね、私ときどき考えちゃうの。
私たちずっといっしょにいられるわけじゃないって。
永遠には会えない。そうよね?
《選択肢 >はい  いいえ》
プラトン「エピファー、突然何を言い出すんだよ。
タクミの言うとおりだよ。
オレたちは永遠ではない。永遠の一部なんだ。
アールモア先生が言ってただろ?
オレたちは限られた時間を一生懸命生きなくちゃならないんだ。
エピファー「・・・そうよね。
プラトン「悲しい顔するなよ。

プラトン「あっ!!
あのさ、ここに記念のラクガキを残そうぜ!
永遠の友情の証としてさ。
オレたちは永遠じゃないけどこの場所は永遠に残るだろ?
オレたちが今ここにいたってことが永遠になるんだ。
さーてタクミなんて書く?
ちょっと興奮するよな。なんたって永遠だもんな!
《なにを書くかは自分で決められます(12文字以内)
ここではとりあえず名前を書くことにします》
プラトン「タクミプラトンエピファーだな!いいか?
よし!彫るぞー!!
タクミプラトンエピファー
これでよーし!

プラトン「さーてオレは帰るぞ。
オリハルコン鉱山の手伝いをするんだ。
じゃあエピファー元気だせよな!」
プラトンが帰り、エピファーが主人公に話しかけてくる。
エピファー「今日は本当にごめんね。」
プラトンが戻ってくる。
プラトン「おいタクミ!あんまりベタベタするなよ!」
再びプラトン去る。
エピファー「プラトンたらちょっと気にしすぎよね。」
しばらく二人で展望台を歩いていると突然下の方からドカンと大きな音がする。
エピファー「なにかしら?見てみましょうよ!」
カベが何者かに砲撃され穴があき大量の船が入ってくる。
船の中からたくさんの兵士が出てきてアトランティス中に散って行く。
そして突然雨が降ってきて嵐になる。
エピファー「あの船は!?
タクミ、怖いわ!街へ戻りましょう!」
街に戻るとたくさんの人が倒れている。
学校に入ると1階が臨時の病院になっていて傷ついた人たちが
たくさん運ばれてきていた。
そんな中アールモア先生は教室に学生を集めていた。
主人公とエピファーが教室に入るとプラトンが急いで近づいてきた。
プラトン「タクミ エピファー!
こっちに来いよ!
アールモア「タクミ エピファー。無事でしたね。
さて・・・・。
あの兵士たちは外の世界にあるという
野蛮な国、ギリシアの者たちに違いありません。
学生A「私たちどうなるんですか?
アールモア「・・・・・・。
学生B「先生!なんとかならないんですか?
アールモア「・・・・キミたちの力を貸してくれますか?
アトランティスのために!
学生たち「もちろん!
アトランティスのために!
アールモア「では私についてきなさい!
アトランティスの知恵と知識が野蛮な兵士どもに
負けるはずがありません。」
学生たちはアールモア先生について教室を出て行く。
プラトン「タクミ!エピファー!
オレは先生と行くからな!」
先に行ってしまうプラトン。
主人公とエピファーも先生の後を追う。
途中、先生の指示で主人公を含む学生たちは武器を手に取る。
兵士たちのひそむ下水道を抜けて地上に出る所でアールモア先生が話をする。
アールモア「私の研究がアトランティスを
救うために役立つはずです。
みんななんとかしてオリハルコン鉱山へ!
鉱山の地下深くに私の研究室があります!
みんなそこで会いましょう!
待っていますよ!」
この後学生たちはバラバラに先生の研究室を目指す。
ニル「タクミ!エピファー!
ローテ「ぼくたちもいっしょに!
主人公、エピファー、ニル、ローテは4人でオリハルコン鉱山へ向かう。
途中、民家からギリシア兵が出てきて見つかってしまう。
兵士「ウヒャヒャ!殺すぞー!皆殺しだー!
ウヒャヒャ!アトランティス人はっけーん!」
兵士2人との戦闘。主人公たちは4人で戦うがまったく歯が立たない。
兵士たちの攻撃でローテが重傷を負ってしまい倒れる。
兵士「ウヒャヒャヒャ!まだまだやるぞー!
そこに突然謎の男が通りかかる。
謎の男「やめろ!この戦いは間違っている!
邪悪な者などどこにもいないではないか!
兵士「ウヒャ?関係なーい!
ウヒャヒャヒャ!まだまだやるぞー!
謎の男「ヘラクレスの名にかけて許さん!!
主人公、エピファー、ニル、ヘラクレスの4人で再び兵士2人と戦闘。
ヘラクレスが強いので今度は楽勝。
エピファー「ありがとうございました。
ニル「あなたは?もう一度お名前を!
ヘラクレス「私は・・・ヘラクレス・・・。
さあ逃げなさい!もう助けてはやれない。」
ヘラクレスはその場を去る。
エピファー「・・・・・行きましょう。タクミ。
ローテ「ぼく・・・ダメみたいだ。」
重傷をおったローテが口を開く。
ローテ「血が止まらないんだよ。
ぼくはここで・・・。
きみたちの安全を・・・祈ってるから。
オリハルコン鉱山はもうすぐ。頑張って・・・。
ニル・・・。頑張ってくれよ・・・。」
息を引き取るローテ。
ニル「ローテ・・・。
ローテーーーー!」
悲しみをこらえて再びオリハルコン鉱山を目指す3人。
なんとかオリハルコン鉱山にたどり着き、プラトンを含む他の学生たちと
先生に追いつくが状況がおかしい。
プラトン「ダメなんだよ。ここから先は進めないんだ。
部屋の中にアイツらが!」
アールモア「奥の部屋にある装置を動かさなくては
鉱山の中を進めないのです・・・。」
部屋の中には二人の兵士がいる。
そのとき突然一人の学生が言う。
「・・・・先生ボクにまかせて!」
学生が部屋に入り兵士と戦うが、殺されてしまう。
「先生!ぼくらも行きます!」
さらに2人の学生が部屋に入り兵士と戦う。
なんとか兵士を一人倒すが2人とも殺されてしまう。
ニル「タクミ!ぼくも行くぞ!
ローテのかたきうちだ!」
ニルが部屋に突入し、なんとか兵士を倒すが、ニルも重傷を負い死んでしまう。
アールモア「ああ・・・。なんということだ・・・。
私の大切な教え子たち・・・。
アトランティスの子どもたち・・・。
・・・・・・。
よく聞きなさい!
残ったキミたちの責任は重大です。
死んでいった彼らのためにも生き延びるのです!
さあ、行きなさい!私の研究室へ!」
プラトン「行こうタクミ。
犠牲になったみんなのために!
街に残った人たちのために!」
再び学生たちはバラバラに先生の研究室を目指す。
主人公、エピファー、プラトンは3人で行動する。
途中、魔物と戦いながらなんとか研究室にたどり着く。
研究室の手前の方にもう一つ部屋があり、その扉には鍵がかかっている。
その中から声が聞こえる。
不気味な女の声「・・アールモア?ダレナノ?
・・・・ソコニイルノハダレ?」
誰の声なのかはわからない・・・。
主人公たちは研究室の中に入る。
他の学生の姿はない・・・。
プラトン「ここが先生の研究室!?
エピファー「みんなが来るのを待ちましょう。」
椅子に座って待つプラトンとエピファー。
しばらくしてアールモア先生がやってくる。
アールモア「なんと!たったこれだけ!
キミたちだけですか!?
・・・タクミ キミも椅子に座りなさい。
プラトン「タクミ 先生の話をよく聞いておいてくれよ。
アールモア「ここまでたどりついたのはキミたちだけ・・・。
エピファー「もう誰も来ないのかしら・・・。
アールモア「残念だが・・・・。
しかし彼らのためにもわれわれはアトランティスを救わなくてはなりません。
プラトン「オレもそう思います。でも何をするんですか?
アールモア「そうですね・・・。説明しましょう。
・・・・・。
私のいいなづけであるエピファーのお姉さんが
死んでしまってからのことです。
私は毎晩のように夢を見ました。
彼女が助けを求めている夢です。」
思わず立ち上がるエピファー。
アールモア「この夢は何かの知らせかもしれない。
彼女は生きているのかもしれない。
そう考えるようになったのです。
・・ある日私は彼女を墓から掘り出したのです・・・。
すると!おお!彼女は生き返ったのです!
エピファー「先生!お姉さんは生きているのね!
どうして教えてくれなかったんですか?
アールモア「・・・・彼女は自分の姿を誰にも・・・・
エピファー「でも私の姉さんよ!
姉さんはどこなの?
姉さんは?
!!!
わかったわ!さっきの部屋ね!
となりの部屋にいるのね!」
エピファーは研究室を出て行ってしまう。
プラトン「エピファー!

そのとき突然地震が起こり岩盤が崩れ、研究室はめちゃくちゃになってしまい、
入り口もふさがれてしまう。
プラトン「・・閉じ込められた。
・・・・・。
閉じ込められたー!!
アールモア「なんということだ・・・
私の研究が・・・
アトランティスが・・・。
プラトン「先生、なんとか、言ってください!
どうしたらいいんですか!?
アールモア「・・・もう終わりです。
プラトン「タクミ・・・。
オレはやだ!あきらめない!
こんな死に方はイヤだよ!」
研究室の中を走り回るプラトン。
だがどうしようもない。
とそのときプラトンが部屋の奥の方で何かを見つける。
プラトン「先生!タクミ!
穴が開いてる!」
穴の中に向かう3人。
穴の中には青く輝く巨大な箱が置かれている。
プラトン「なんなんだ・・・。」
箱を調べるアールモア先生。
アールモア「この箱はオリハルコンで作られています。
神からの贈り物でしょうか!?
とにかくこれで私の研究を役立てることができそうです!
プラトン「先生!オレには何が何だかさっぱり・・・・。」
また地震が起こる。
アールモア「この地震は・・・。
兵士どもに襲われるよりも恐ろしいことが起こるのでしょうか・・・。
・・・・・・。
どちらにしても急がねば。
できるだけ説明してみます。
先ほども話したように私のいいなづけは生き返ったのです。
彼女は話してくれました。なぜ生き返ることができたのかを。
私は彼女の話をもとにして研究を始めました・・。」
再び地震が起こる。
アールモア「・・・急がなくては!
私の研究は永遠に関する研究です。
人間はもはや死を恐れなくてもよいのです。
いまこれから私たちは永遠になるのです。
アトランティスは永遠になるのです。
私たちがアトランティスなのです。
この箱が・・・。このオリハルコンの箱があれば・・・。」
箱のふたを開ける先生。
ふたを開けたとたん中から不気味なものがたくさん飛び出してきて、どこかへ行ってしまう。
プラトン「な なんだー!!
アールモア「・・・もしやこれは話に聞くパンドラの箱・・。
・・・・・。
いやそれよりも今はこの箱がオリハルコンで
作られていることが重要です。
プラトン「・・・なんだかわからない。
何を始めるのですか?
アールモア「・・・・こうするのです!」
突然プラトンと主人公を殴り倒す先生。
そして主人公とプラトンを箱の中に入れる。
アールモア「許してください。
これは必要なことなのです。
やがてわかるときがくるでしょう。
タクミ プラトン。聞こえますね。
キミたちはまもなく死んでしまうでしょう。
しかしそれが永遠の始まり!
キズの痛み・・・心の痛み・・・
すべては永遠を得るための代償なのです。
・・・・・。
これから私が言うことを忘れてはいけません!
何よりも大切なことです。これだけは覚えていなさい!
レーテーの水を飲んではいけません。
レーテーは忘却の川!その水を飲んではいけません!
川を渡りここへ戻ってきなさい!
知恵と知識の都アトランティスへ!!
キミたちの体が待つアトランティスへ!
それが永遠の始まり!!


〜9000年後、モイライたちの住むところ〜
人間の運命を司る神、モイライ三姉妹が壷の前で何やら話している。
ラケシス・モイライ「最初のやつ(アールモア先生)は記憶をもたせたままだった。
で、どうだった?大失敗だったろ。私は反対だね。
クロートー・モイライ「二人目(プラトン)は記憶を取り上げてしまった。
で、どうだった?何もしていないじゃないか。
結局のところ人間に望みを託すなんて無意味なのさ。
アトロポス・モイライ「とにかく出ておいで。」
壷の中から主人公が出てくる。
アトロポス・モイライ「まったく姉さんたちにも困ったもんだね。
アンタに望みをかけるしかないってのに。
とにかく地上で会おうじゃないか。
一足先に行ってるからね。
・・・・・・。
ああ、アンタには体がないんだったねえ。
ま、それはなんとかしてやるからね。
じゃあ、すぐにおいで。まってるよ!」
地上に向かう主人公。
ここで話は冒頭に戻る。


モイライ「・・・・・というわけさ。
いろいろ大変だったねえ。同情するよ。
さて・・・・・。
これから私が言うことをよーく聞いておくれ。
私はアンタに頼みがある。
私はこれでも神なんだ。
神が人間に頼みごとをするなんてのはかつてない出来事だからね。
私たちモイライは人間の運命を管理している。
運命は糸のカタチをしていて私らはその糸を紡いだり切ったりしているんだよ。
ところがどうだい!
運命の糸がそう遠くない未来に全部なくなってしまうんだ!
・・てことは人間はみんな死んでしまってだーれもいなくなるってことだよ!
私たちが愛する人間に未来がないなんて・・。
そこでアンタの出番だ。
運命の糸がなくなってしまう原因を探し出しておくれ。
そして・・・・。糸を取り戻しておくれ。
なんとか今までどおりみんな幸せにやっていけるようにさ!
もちろん礼はするからね。
新しい運命の糸をあげるよ。
生きてるんだか死んでるんだかわからないどっちつかずの今のアンタ。
アンタには運命の糸が必要だ。
それが生きてる人間の証だからね。
その糸をあげようってんだ。感謝してもらいたいよ。
もっとも、アンタがうまくやってくれたらの話だけどね。
え?なんだい?
ベラベラ話が長いって?
フン!私はね、自分で言うのもなんだけどおしゃべりなんだよ!
おしゃべりはキライかい?
まあ、いいさ。どうせまたすぐに会うことになるんだ。
少しの間歩き回って今の自分の境遇に慣れることだね!
さあ、アンタの旅のはじまりだよ!」
神殿のすぐ近くにある羊飼いの家のそばですぐにまたモイライと出会う。
モイライ「言い忘れたことがあるよ。
あんたには特別な能力を貸してあげたからね。
あんたには体がないだろ?
地上を旅するにはあんまり不便だ。
だからねあんたには乗り移りの能力を与えておいたよ。
誰かと会話してみてピカッ!と感じたらその相手には乗り移れるってことだ。
だからいろんな人と会ってみることが大切さ。
ああ、あんたがイヌに乗り移ったのは偶然だよ。
たまたま相性がピッタリだったんだろうね。アハハハハ!
いやいや、笑いごとじゃない。すまなかったね。
えっ?話が長い?
ハイハイ、消えるよ。じゃあ、またあとで!
おっと忘れてた。私のささやかな贈り物は役に立ってるかい?
今アンタが装備しているものだよ。
そんなものしか渡せなくてすまなかったね!」
モイライ消える。

主人公の長い旅が始まる・・・。

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