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ファイアーエムブレム〜蒼炎の軌跡〜
オープニング

自然豊かな大陸テリウス。
その大陸の国のひとつ、クリミア王国のはずれにある森に、
ひとつの傭兵団の砦があった…。

森で、剣のけいこをしている一組の親子がいた…。

アイク(青髪の青年)「たぁー!くっ、て、てやー!」
グレイル(茶髪の中年、アイクの父親)「ふん!」
アイク「はぁー!」
グレイル「どうしたアイク、もう終わりか?」
アイク「ぐ…はぁー!あっ、がぁー!はー!」
アイクは、グレイルに攻撃を当てようとするが、当たらない。
するとそこへ、アイクの妹、ミストがやってくる。
ミスト「お父さーん、お兄ちゃーん」
グレイル「おお、ミスト。」
訓練中にもかかわらず、ミストの方へ振り向くグレイル。
アイクは、その一瞬のスキを見逃さなかったが…
アイク「たぁー!あー!」
グレイルは、すかさず攻撃をよけ、アイクを返り討ちにする。
ミスト「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」
アイクはそのまま気絶した…
気絶したアイクは、歌っている自分と同じ髪色の女性の夢を見た。
彼女こそ、アイクとミストの母親である、エルナであった。
アイク「母さん…な…。」
アイクは、目を覚ます。
近くでは、ミストが母の歌を歌いながら、花摘みをしていた。
アイク「ミスト、その歌…。」

ムービーが終わり、マップ上に切り替わる。

ミスト「あ、お兄ちゃん、気がついた?大丈夫?」
アイク「あ、ああ…」
そこにグレイルがやってくる。
グレイル「気がついたか。」
ミスト「もう!お父さん、やりすぎだよ!
いくら訓練用の武器だからって、本気で殴ることないじゃない。」
グレイル「このくらいで音を上げているようでは、傭兵として生き抜いてはいけん。」
ミスト「でも!」
アイク「ミスト、俺なら大丈夫だ。」
グレイル「フン そうでなくてはな。さあ、構えろ!」
ミスト「え、ちょっと、まだやるの?」
アイク「せめて一撃…親父に、くらわすまではやめるわけにはいかない。」
グレイル「いい覚悟だ。だが、今のままでは何度やっても同じ…ん?」
そこへ、グレイル傭兵団の一人、戦士ボーレがやってくる。
ボーレ「お、やってるやってる。」
ミスト「あれ、ボーレ、どうしたの?」
ボーレ「どうしたもなにも。団長たちを呼びに出てった
    おまえが戻ってこねえからさ。副長が見てこいって。」
ミスト「あ、そっか。ごめんごめん。」
ボーレ「ま、団長にボコボコにされてる
    アイクを笑ってやろうかと思ったんだが…
    意外と元気じゃねえか。つまんねえの。」
アイク「悪かったな。」
ミスト「一足遅かったね。ついさっきまでのびてたんだけど。」
アイク「ミスト!」
ミスト「えへへ…ごめんなさい。」
グレイル「ちょうどいいところに来た。
     ボーレ、お前がアイクの相手をしてやれ。」
ボーレ「え?おれがですか?」
グレイル「まずは腕の近いものと戦ってコツをつかんだ方がいいだろう。」
アイク「わかった。ボーレ、よろしく頼む。」
ボーレ「へっ、腕が近いってのは気にくわねえが
    仕方ねえ、相手をしてやるぜ!さあ、どっからでもいいぜ!かかってこい!!」

アイクは、ボーレを速攻で倒す。

ボーレ「や、やるじゃねえか。」
ミスト「ボーレ、かっこわる〜い。」
ボーレ「るせえ!」
グレイル「ボーレ、ご苦労だったな。もういいぞ。」
ボーレ「あ、はい!」
グレイル「ボーレの油断があったにしろ、
     今の動きは、まずまずだった。それを覚えておくがいい。」
アイク「わかった。」
グレイル「さあ、次はまた俺が相手だ。」
アイク「望むところだ!」
グレイル「だが、その前に…ミスト!」
ミスト「は〜い。」
アイクに近づくミスト。
ミスト「はい、お兄ちゃん!きずぐすり。お父さんと戦う前にちゃんと使ってね。」

アイクは、かろうじてグレイルを倒した。

グレイル「…む!」
ひざをつくグレイル。しかし手ごたえがない…
ミスト「お兄ちゃん、すっごーい!」
アイク「…親父、本気じゃなかっただろう?」
ミスト「え、そうなの?」
グレイル「…それに気づけたなら、おまえも少しは成長したということだ。」
ボーレ「そうそう、おれだって実は本気じゃなかった…」
ミスト「それはウソ。」
ボーレ「ちぇっ」
アイク「…じゃあ、俺ももう一人前だって認めてくれるよな?」
グレイル「仕事に出る話か?」
アイク「ああ。ボーレだって戦場に出ているんだ。俺もいいかげん、見習いは卒業したい。」
ボーレ「そりゃ、おまえとちがっておれは腕が立つからよ。」
ミスト「さっきは負けたくせに〜。」
ボーレ「あれは、たまたまだよ。
    た・ま・た・ま。」
グレイル「そうだな…まあ、いいだろう。おまえも明日から傭兵団に参加しろ。」
アイク「本当か!?」
グレイル「ただし、無理だと思ったら、すぐ訓練に逆戻りさせるからな。
     せいぜい頑張ることだ。」
アイク「大丈夫だ。すぐ…みんなに追いついてみせる。」
グレイル「どうだかな。さあ、そろそろ砦に戻るぞ。みんなが待っている。」

こうして訓練を終え、明日の出撃にそなえるアイクであった…。
このあと、彼がさまざまな出会いをし、世界を救う大役をつとめることになるとは、
彼も、誰も、知る事はなかった…。

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