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ファイアーエムブレム〜烈火の剣〜
オープニング(エリウッド編)


※軍師の名前は自由に決められますが、ここでは『マーク』に設定です。


かつて人と竜が相争った
【人竜戦役】…
その戦いにおいて、竜を討ち倒し
人に勝利をもたらした八人の英雄がいた。
【八神将】と称えられる彼らは
エレブ大陸に平和をもたらし、
人々はさまざまな国に分かれながら、
ゆるやかな繁栄をとげていった。

英雄ハルトムートが興した、東の武勇の国【ベルン王国】。

聖女エリミーヌの御名が広まる、西の芸術の国【エトルリア王国】。

神騎兵ハノンの愛した草原を駆ける、遊牧民たちの【サカ諸部族】。

騎士バリガンの故郷イリアに集う、傭兵たちの【イリア諸騎士団】。

狂戦士テュルバンが最期を遂げた、あらくれ者たちの未開地【西方三島】。

大賢者アトスが隠遁したといわれる、不毛の大地【ナバタ砂漠】。

そして、勇者ローランを祖先にもつ、諸侯たちの【リキア同盟】。

エレブ新暦980年…
長きに渡る大陸の安定は、
このまま保たれるかに見えた…

リキア同盟のひとつ、フェレ侯爵領。
長らく争いとは無縁だったこの地に今、重苦しい不安の影がさしていた。
名君と称えられ、民たちに慕われていたフェレ侯爵エルバートが、
配下の騎士たちと共に謎の失踪をとげたのだ。
一月たってもフェレ侯の行方は知れず、もはや、命はないものと噂されていた。
しかし、その息子は父親の無事を固く信じ、父を捜す旅に出ることを決意する。

フェレ侯公子エリウッド。
後にリキア一の騎士とうたわれる紅髪の公子。

彼の長い旅が今、始まろうとしていた。

〜11章・旅の始まり〜

マップ上にエリウッドとその護衛である聖騎士マーカスが現れる。


マーカス「エリウッド様、出発の準備が整いましたぞ。」
エリウッド「そうか。ありがとう、マーカス。」

エリウッドの母親、エレノアに近づくエリウッド。

エリウッド「母上、そろそろ出発します。」
エレノア「エリウッド…無事で戻るのですよ。
 お父様のことは心配ですが…
 この上、お前まで失うようなことがあれば、
 この母は、生きてなどいられないでしょう。」
エリウッド「わかっています。ですが、大丈夫。
  父上は、きっと生きています。
  かならず、僕が捜しだし、母上のもとに戻ると誓います。」
エレノア「約束ですよ。」
エリウッド「はい。」

イサドラ(フェレに仕える聖騎士)を呼ぶエリウッド。)

エリウッド「イサドラ、僕のいない間、母上を頼むよ。」
イサドラ「はっ、お任せください。」
エリウッド「では、母上、どうか、お体をお大事に。」

エリウッドは母にしばしの別れを告げた。
再び帰ってくると約束して…

エリウッド「さて、マーカス。当分は二人旅だ。」
マーカス「いえ、私の直属の部下、ロウエンもお供します。」
エリウッド「ロウエンが?それは頼もしいな。」
マーカス「ロウエンには、この先にある村で
 腕に覚えのある男を数名雇っておくように命じました。」
 本来なら、一小隊も連れて行きたいところですが…
 エリウッド様たっての、ご希望がございますからな。」
エリウッド「…すまない。だが、兵は一人でも多く、母上の護衛に残しておきたい。
  なにしろ、フェレの精鋭部隊も父上とともに、いなくなってしまった。
  僕が留守の間になにかおきた時のためにも…」
マーカス「わかっております。
 ふむ、しかしロウエンのやつめ、遅いですな。」

一方、近くの村では騒ぎが起きていた。

グロズヌイ「フェレ騎士どもは全滅したってウワサだよなぁ?
  おい、おまえら!今日からこの村の支配者は
  このおれ、グロズヌイ様だ!
  とりあえず金目のものをありったけ持って来やがれ!」

グロズヌイの部下たちが、あちこちに現れた。
その様子を見ていた若きフェレの騎士ロウエンが、エリウッドにそのことを報告する。

ロウエン「エ、エリウッド様っ!マーカス将軍っっ!!」
マーカス「ロウエン!何をそんなに慌てておるか!!
 騎士たるものいかなる時も落ち着きを…
ロウエン「村に山賊があらわれましたっ!!」
マーカス「な、なんじゃとっ!?」
エリウッド「本当か?ロウエン。」
ロウエン「詳しい話はこの者から…」
ロウエンに救出されていた少女がエリウッドに話す。
レベッカ「エリウッド様ですか?
 わたしは、村長の娘でレベッカといいます。
 突然あらわれた山賊どもがこの一帯を荒らしているんです!
 お願いします!!どうかわたしたちを助けてくださいっ!」
エリウッド「わかった。
  マーカス!ロウエン!村を救うぞ!!」
ロウエン「はっ!!」
エリウッド「レベッカ、きみはどこかに隠れて…」
レベッカ「いいえ、お邪魔でなければわたしも一緒に戦わせて下さい。
 毎日狩りをしていますので弓には、少し自信があります!」
エリウッド「そうか。くれぐれも、無理はしないように。」
レベッカ「はい。」
ロウエン「それから、エリウッド様。ちょうど、村に滞在されていた
 軍師どのが我々に協力したいと申し出ておられるのですが。」
エリウッド「軍師?」
ロウエン「マーク殿!こちらです!」
マークが、エリウッドの前に現れる。
エリウッド「あなたは、マーク殿!」
ロウエン「ご存知なのですか?」
エリウッド「マーク殿とは、昨年のキアラン内乱でお会いしたことがある。
  すぐれた知略の持ち主で、この方がいなければ
  キアラン侯と、孫娘リンディスの命はなかった…
  そのあなたが、どうしてこのフェレに?」

マークは、エリウッドに現在のことを話す。

エリウッド「…公女リンディスを無事、キアランに送り届け
  ご自身はまた修行の旅に…なるほど。
  偶然の再会に感謝しましょう。是非、我々に力を貸してください。
  よろしくお願いします。」

エリウッドたちは山賊団に戦いを挑む。その途中…

バアトル「おう、ドルカス!あそこに見えるのが、さっき来た
騎士のあんちゃんが言ってたエリウッド様じゃねえか?」
ドルカス「…そのようだな。」
バアトル「ん? どうやらエリウッド様は山賊をやっつけようってのか?
 いーねぇ、弱きを守ってこそ男ってもんだ!!なあ?ドルカスよ!」
ドルカス「…うだうだ言ってないで仕事だ。雇い主を、失うわけにはいかん。」
バアトル「おうさ!!山賊ごとき、このバアトル様にまかせとけって!」

こうしてエリウッドたちは、雇われの戦士、ドルカスとバアトルの協力もあって、
山賊団を倒すことができた。

村長「これは、これはエリウッド様ですな?
   このたびは、村を救っていただき誠にありがとうございます。」
エリウッド「礼にはおよびません。領民を守るのは、当然ですから。」
村長「いやいや、そんなことはありませんぞ。
   西の方にあるラウス領…あそこは、ひどいもんですじゃ。
   領主ダーレンは、戦の準備に忙しく
   領内の村々が、山賊や盗賊どもに襲われても、知らぬふりとか。」
エリウッド「戦の準備…?まさか。」
村長「ウソではございませんぞ。つい先日のことですが
   ラウスに住んでいた、わしの弟が、
   住む家を焼かれ、どうにもならなくなり、ここまで逃げてきましてな。
   弟の話では、もうすぐにでも戦がおこせるような状態だと
   ラウスの民は、みな、噂をしておるそうですぞ。」
マーカス「エリウッド様!今の話が事実だとすると、ちと厄介ですな。
 この時期に戦をおこすとなれば…相手は、同じリキア内の領地である可能性が高い。
 もしかすると…エルバート様はそのことに巻き込まれたのでは!?」
エリウッド「…父の失踪と関係があるか分からないが、
  他に有力な手がかりがあるわけでもない…
  よし、ラウスへ向かおう。調べたほうがよさそうだ。」

村から出て行くエリウッドたち。

エリウッド「マーク殿、先ほどはありがとうございました。
…ところで、これからのご予定は?
もし、お決まりでないならこのまま僕の旅に、ご同行願えませんか?
事情があって、少ない人数で行動しています。
いざという時に、あなたのような方が側にいてくださると、とても助かるのですが…」

マークは、そのことを承知した。

エリウッド「!!
よろしいのですか!?ありがとうございます!
では、これからしばらくよろしくお願いします!!」

西へ向かっていくエリウッドたち。

※レベッカが倒れた場合

村長「…どうかお気をつけて。必ずお戻りください。」

※レベッカが生存している場合

村からレベッカと村長が現れる

村長「レベッカ!待つんだ!!いったいどこへ行く?」
レベッカ「父さん、わたし…このままエリウッド様についていきたいの!」
村長「ばっ、ばかなことを言うんじゃない!!
   エリウッド様たちは、危険を承知で旅にでられるのじゃぞ!?」
レベッカ「わかってる。だから、お手伝いしたいの!
 エリウッド様は、この村の恩人よ。わたしにできるお礼なんて
 この弓で戦うことぐらいだけど、それでも、お役に立ってみせる!」
村長「じゃが…」
レベッカ「…それに、もしかしたら、旅先でお兄ちゃんに会えるかもしれない。
 父さんには村長の役目があるし、わたしだって、一人で旅なんて無理。」
 だから、お願い!わたしを行かせて!!」
村長「…やれやれ。死んだ母さんに似て頑固な娘だ。」
レベッカ「…ごめんなさい。」
村長「…エリウッド様がいいとおっしゃるのなら…好きにすればいい…」
レベッカ「ありがとう、父さん!」
村長「あの方のお父上…侯爵様には本当によくしていただいた。
   おまえも心をこめてお仕えし、エリウッド様のお力になってさしあげるんじゃよ。」
レベッカ「はい!」

レベッカは急いで、西へ向かうエリウッドたちと合流する。

フェレ公子エリウッドの父親を探す旅の始まりである…
はたしてエリウッドは、父親を生きて連れ戻すことができるのだろうか?

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