*主人公の名前は公式名のピートにしてあります。
*牧場にて
トーマス :こらこら、ここは先日亡くなった、じいさんの土地なんだよ。勝手に入ってきちゃ駄目じゃないか!
ピート :!
トーマス :えっ、じいさんの知り合いかい?亡くなったことを知らなかったのかい?
実は、半年前に亡くなってね。わたしが色々と整理をしていたんだけど、本棚からじいさんの遺書が見つかったんだ。遺書には、「ピートに牧場を任せる」と書いてあったんだ。その人が現れるまで、この土地はわたしが管理することにしたんだよ。
ピート :…。
トーマス :えっ、君がピートくんかい?
そうか…よかったら、知り合いになったキッカケを教えてくれるかい?
*ピートの回想
母 :どう、ピートちゃん。旅行に来てよかったでしょう?自然もいっぱいあるし。
父 :父さんも思い切って休みをとってよかったよ。ピート、川で魚釣りをやろうな。
母 :ピートちゃん?あ…あなたっ!!ピートちゃんがいないわよ?
父 :な…なに?
おじいさん:おや、そこで泣いているのは誰だい?なんと、迷子になってしまったのか。かわいそうに…おお、連絡先の札をさげとるな。どれ、わしが連絡してきてやろう。
母 :どうも、お手数をおかけしまして、申し訳ありません。
父 :わたしたちは都会暮らしでして、息子に自然を見せてやりたいと思い、今回の旅行を計画したんですよ。
おじいさん:ほほう、なるほど。
そうだ、よかったら、この牧場で何日か過ごされてはどうですか?
父 :ご迷惑ではないですか?
おじいさん:わしには身内は一人もおりませんし、気兼ねする必要はないですよ。
母 :よかったわね。ピートちゃん、思いっきり遊んでらっしゃい。
??? :い…。
〜い…。
お〜い。
ピート :!
女の子 :あんまり静かだから、死んでるかと思ったわ。へぇ〜、ちょうどいいわ。私、暇なの。遊んであげるわ。感謝しなさいよ。
黙ってたら、おもしろくないじゃない。そうねえ、あんたの身の上話でも聞いてあげるわ。ほら、さっさと話しなさいよ。
おじいさん:楽しかったかい?そうか、そうか。わしも孫が出来たみたいで楽しかったわい。ご両親がもう帰ると言っておるぞ。そろそろ、お別れじゃな。
おお、そうだ。ぼうずさえよければ文通でもせんか?そうか、やってくれるか。じゃ、わしの住所を教えておこう。
女の子 :あれっ、もう行っちゃうの?あんたが帰ったら、暇になっちゃうじゃないの。また、こっちに来たら遊んであげるわ。
おじいさん:友達ができたみたいじゃのう。また来るときの楽しみも増えたの。
手紙待っとるからな………。
*回想終了、牧場にて
トーマス :じいさんと文通をしていたのか…それで、文通の返事が返ってこなくなったから様子を見に来たんだね…君にだったら、この牧場を任せてもいいかもしれないな…君は、牧場をやる気はあるのかい?
ピート :…。
トーマス :わかった!君に牧場を任せることにしよう。牧場の仕事は大変だが、しっかり頑張って、じいさんに負けない立派な牧場主になってくれ!