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ダブルキャストのバッドエンディング (17)
学校祭。
主人公が校舎の廊下に、映研のポスターを貼っている。
(映画は完成した。病院の事件以来、美月へのいやがらせは、まるで台風が過ぎ去った後の様にピタリとおさまった)
(でも…… あの“いやがらせ”は、いったい何の意味があったのだろう)
「コラ!」
美月が現れる。
美月「なに考えごとしてんの? 手の方が休んでるよ!」
主人公「美月!」
(佐久間さんのカットは全てボクのカットに差し替えた)
(島での撮影もカットのあわせが必要だろうと、部長が僕の顔のカットも撮影しておいてくれたおかげだ)
ベンチに掛け、校舎の屋上を見上げる主人公。
(そしてもう一つ判らないこと)
(佐久間さんはなぜ……)
(学校の屋上から飛び降りたのだろう?)
美月「なにボ〜ッとしてんの?」
主人公「佐久間さんのことを考えてた」
美月「そっか……」
主人公「何でこの映画をそんなに邪魔したかったんだろうって。それに病院の事件の次の日の夜に飛び降りるなんて…… いったい理由は何なのか僕にはさっぱり…… でも、美月は丈夫だよな、あんなケガした次の日の夜からバイトにでかけるんだもん」
美月「ねぇねぇ、5時からライブが始まるんだって、行こ行こ!」
主人公「その前になにか食べようよ。美月だって朝からずっと先輩たちにコキ使われて、何も食べてないだろう? なんでわざわざ手伝うなんて言い出したんだよ」
美月「だぁってぇ!」
主人公の手を引っ張り、ベンチから立たせる美月。
美月「ずっと一緒にいたかったから…… それって、迷惑?」
主人公「迷惑だなんて……嬉しいよ」
美月「あはっ! なにたべよっか? お好み焼き? タコ焼き? 焼き鳥? それとも焼きそば?」
真実は……
Bad End 17