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ダブルキャストのバッドエンディング




【解説】
映研の撮影旅行の夜、二村が、現在撮影中の映画「かこひめの寝屋」にまつわる恐怖の話を主人公に聞かせる。
彼の友人が幼い頃、当時の映研メンバーと仲が良かった。
その映研も、「かこひめの寝屋」を撮影していた。
だがラストでヒロインが校舎から飛び降りるシーン、二村の友人がささいないたずらをしたために、ヒロインは本当に校舎から落ち、命を失った。そしてそれに動転した監督もまた、二村の友人のいたずらにはまったのがもと命を失った。
話の後、二村はこれを「作り話だよ」と笑うが──?


二村「電気消していいよ、おやすみ」
主人公「おやすみ」
二村「寝られそう?」
主人公「さらに目が覚めちゃったみたい。なんか、真に迫ってたから、今の話……」
二村「だったら、今までのラッシュ見る? 明日の撮影シーン合わせのために持って来たんだけど」

二村がフィルムを上映する。
スクリーンに映っているのは、今まで撮ったフィルムではなく……見知らぬ女性が校舎から落ちる場面。

主人公「なにこれ……まさか、友達って……」
二村「だって恐かったんだ、監督血相変えて階段昇ってくるんだもん…… 僕がここの大学に来て映研に入ったのは、この映画を完成させるため。でないと、死んじゃった女優さんに悪いもの。部長も意外と単純だよね。ぼくの書いたシナリオ作者からのニセモノの手紙信じちゃうし…… ハハッ……ハハハハハ!!」

女性が校舎から落ちる場面が再び映し出される。

二村「素敵だろ、このラストシーン。ここだけは、この本物のフィルムを使わせてもらうよ。」

フィルムが終わる。


二村「映研のみんなは、他のシーンを完成させるよう、ぼくのために働いてもらう。君も協力してくれるよね、もちろん…… フフ……」


かこひめの寝屋
Bad End 09
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