トゥルーラブストーリー２のエンディング（七瀬 かすみ）
〜転校６日前の夜、自分の部屋〜
（ノックする音）
君子「お兄ちゃん、いい？
主人公「いいよ、なんだ？
君子「ね、お兄ちゃん、転校のことまだ話しちゃだめ？
主人公「・・・・・・・・・
君子「あと一週間しかないんだよ。
これ以上黙ってたら・・・
主人公「君子、あと一日だけ待ってくれないか？
君子「えっ？
主人公「あと、一日だけ、お願いだから
君子「・・・・・・うん、わかった
主人公「ありがとう、君子・・・
君子「うん、おやすみ・・・
主人公（もう、延ばし延ばしにできないな・・・。
よし、明日・・・）
〜翌日の朝、自宅〜
主人公（今日こそ・・・引越し、転校のことを・・・）
〜教室〜
主人公（・・・転校のこと、最初に誰に言おうか・・・・・・
・・・・・・そんなの決まってるよな）
〜屋上〜
かすみ「（名前）クン、話って？
主人公「・・・・・・・・・
かすみ「・・・・・・・・・
主人公「おれの家、引越すんだ・・・
かすみ「・・・・・・・・・
主人公「おれも、転校しなきゃならない・・・
かすみ「・・・・・・・・・
主人公「・・・・・・かすみ？
かすみ「やっと、話してくれたね・・・
主人公「え？
かすみ「わたし・・・知ってたの・・・
主人公「えっ？い、いつから・・・
かすみ「１ヶ月くらい前から・・・
主人公「そ、そんな前から・・・・・・あっ
あの時・・・
かすみ「うちのお母さんから聞いたの・・・
主人公「かすみのおばさんが・・・、そうか・・・
・・・じゃあ、どうして、おれになにも言わなかったんだ？
かすみ「・・・（名前）クンがなにも言わないから、
なにかわけがあるんだと思って、それで・・・
主人公「バカ野郎・・・
かすみ「ごめんね・・・
主人公「違うよ。バカ野郎は、おれの方だ
まわりに心配させないつもりだったのに、
かすみに一番心配かけてたなんて・・・。
おれはなんてバカ野郎なんだ・・・
かすみ「わたしはいいの、それより・・・
主人公「ごめん、かすみ・・・
かすみ「ううん・・・。
わたしに一番に話してくれてうれしい
・・・・・・・・・
・・・わたし、もう行くね・・・
主人公「・・・・・・・・・
かすみ・・・
おれは、彼女の後を追いかけることができなかった。
いや、おれにはその資格すらなかった・・・。
結局、おれのしたことは、真実を告げることから逃げていただけで、
一番大事な人を傷つける結果になってしまったのだから・・・。
そして、おれの転校の話はその日のうちにみんなの知ることとなった。
その反応は人それぞれであったが、さみしさはみな同じであった・・・。
〜その日の夜、自宅〜
主人公（とうとう、みんなに話しちゃったな・・・）
（電話が鳴る）
その電話は両親からのものだった。
転校の手続きがあるからと、引越し先へ呼ばれ、
しばらくこの街を離れなければならなくなった・・・。
引越し先への移動中、おれの頭の中は
彼女のことでいっぱいだった・・・。
再び戻って来たのは、それから５日たった後の終業式の日だった・・・。
〜転校当日の朝、自分の部屋〜
主人公（この部屋も片づけると広く感じるな・・・
・・・・・・・・・
青葉台高校へ行くのも今日で最後か・・・・・・）
〜妹の部屋〜
主人公「君子・・・あれ？
主人公（・・・もう行っちゃったのか・・・・・・・・・）
〜通学の途中〜
主人公（この道を通うのも今日で最後か・・・）
〜学校〜
そして、終業式は何事もなく終わり、
青葉台高校最後の日はあっけなく幕を閉じた・・・。
〜廊下〜
主人公（これで、この学校ともおさらばか・・・
それにしても木地本たちはどこへ行ってしまったんだろ・・・？
最後だっていうのに・・・）
（突然教室のドアが開く）
主人公「わっ、なんだなんだ？
君子「お兄ちゃん、みんながお別れパーティーをやってくれるんだってっ！
主人公「みんな・・・。
木地本「まあ、みんながどうしてもやりたいって言うからな
主人公「木地本・・・
高林「なに言ってるんだよ。どうしてもやるって
きかなかったのは君じゃないか
主人公「高林も・・・
木地本「よせよ、俺はなにもしてないさ
高林「ふふっ、木地本君、照れてるんだな
主人公「そうか、木地本・・・
主人公「木地本っ！
木地本「どうした？
主人公「・・・・・・の姿が見えないけど・・・
木地本「その娘ならそこに・・・あれ？
さっきまでいたんだけどな
どこへ行ったんだ？
おまえ、探して来いよ
主人公「・・・すぐ、戻って来るよ、きっと
木地本「・・・おまえ、それでいいのか？
主人公「えっ・・・
木地本「いいのかって、聞いてるんだよ？
主人公「・・・・・・おれっ、探しに行ってくるっ！
木地本「あたりまえだ、さっさと行けっ！
主人公「木地本・・・ありがとう
〜廊下〜
主人公（おれにとって一番大切なのは・・・）
〜屋上〜
主人公「かすみ・・・
かすみ「（名前）クン・・・
主人公「どうしたんだ？
こんなところにひとりで・・・
かすみ「ごめんね・・・
主人公「かすみ？
かすみ「・・・わたしね、今日一日は、今日一日だけは、
ずっと笑ってようって決めてたの
（名前）クンには笑っている顔を憶えていて欲しかったから・・・
だけど、だめみたい・・・
ごめんね・・・・・・ごめんね・・・・・・ごめんね・・・・・・
主人公「かすみ・・・
主人公「かすみ・・・おれ・・・わかったんだ・・・
かすみ「え・・・
主人公「おれ、かすみが好きだ。・・・大好きだっ！
たぶん、ずっと昔から・・・
かすみ「（名前）クン・・・
主人公「おれ・・・、かすみのこと、
君子と同じ妹みたいに思ってた・・・
小さい頃から、ずっといっしょだったから・・・
だけど、この街を離れることになって、気づいたんだ。
かすみへの気持ちは妹とは違うって・・・
こんな土壇場になって気づくなんて、バカだよな・・・
かすみ「ううん、そんなことない・・・そんなことないよ
（名前）クンがわたしを好きって言ってくれただけで、もう十分・・・
主人公「かすみ・・・
かすみ「わたしね・・・（名前）クンのこと、ずっとずっと昔から、
いつからかわからないくらい昔から大好きだった・・・
（名前）クンがわたしのことをどう思ってても、そばにいられれば
それだけでいいと思ってたの・・・
だから・・・だから・・・わたしは・・・
主人公「戻ってくるよ
かすみ「え・・・
主人公「高校を卒業したら、またこの街へ戻ってくる。
だから・・・
かすみ「本当・・・？
主人公「約束するっ！
かすみ「わたし、待ってるね。
ずっとずっと待ってる・・・
スタッフロール
メインテーマ『スカートのポケット』
歌：菊池 志穂
〜手紙〜
元気ですか？
新しい学校はどう？もう慣れた？
あなたならどこへ行っても大丈夫だよね。
わたしは・・・やっぱりさみしいな・・・。
今でも、朝家を出るとき、あなたや君ちゃんのことを考えちゃうの。
やっぱり習慣って抜けないね。
だめだねわたしって・・・。
葵もわたしになにかと気を使ってくれるけど、
葵自身もちょっとさびしそう・・・。
でも、心配しないで。
卒業までの辛抱だから、頑張れると思う・・・。
そうだ、今度の休みに葵といっしょに遊びに行こうと思ってるの。いいよね？
いろいろ話したいけど、今日のところはこのくらいにしとくね。
また、手紙書くね。
かすみより
追伸：この間撮った写真を送るね。
そして・・・月日は流れ・・・
・・・青葉台高校卒業式の日
主人公（かすみのやつ、どんな顔するかな？
連絡もしないでいきなり帰って来たんだから、驚くだろうな・・・
あっ、いたっ！）
主人公「かすみっ！
かすみ「えっ！
かすみ「おかえり
終わり