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(最初に)
「テイルズオブファンタジア」はSFC、PS、GBAと出ていますがPS版を準拠としたテキストにしています。

(ラストに至るまでのあらすじ)
壊滅したトーティス村を単身旅立ったクレスは、ユークリッドの伯父オルソンの元に向かうが、オルソンに裏切られ黒鎧の男、マルス・ウルドールに捕われ、形見のペンダントを取られ地下牢に入れられてしまう。
同じく捕まっていた法術師の少女、ミント・アドネードと共に脱出し、そしてかつてクレスの両親及びミントの母と共にダオスを封印した法術師、トリニクス・D・モリスンに助けられることとなり、彼の屋敷でチェスターとも再会する。
3人はダオス復活を目論むマルスを追い地下墓地に向かうが、先に向かっていたモリスンとマルスは対峙していた。クレスたちが現れたことによりモリスンが作ってしまった一瞬の隙に、マルスはダオスの封印を解いてしまう。しかしダオスはマルスを一瞬で灰燼に帰してしまう。
打つ手がないと悟ったモリスンは魔術師(ダオスは魔術でないと傷つかないが、マナを生み出すユグドラシルは枯れていた為魔術が使えない。冒頭の南の森で見た枯れ木はユグドラシルの枯れ木である)を探させるため、未完成の時間転移術でクレスたちを過去の世界に飛ばそうとする。
しかしチェスターはその術を発動させるために囮として単身ダオスに突進し、クレスとミントのみが過去の世界に飛ばされる。過去の世界で目覚めたクレスたちの側にはモリスンの本と、チェスターの壊れた弓だけが傍にあった…
モリスンとチェスターの生死も気になるが、2人を救うため、そしてダオスを倒すためにクレスたちはアセリア歴4202年の世界を旅することとなった。
その中で召喚術師、クラース・F・レスター、ハーフエルフの魔術師、アーチェ・クラインとの出会い、トリニクスの先祖・エドワードとの出会いと彼の死、歴史に名高い戦い「ヴァルハラ戦役」への参戦など様々な出来事に遭遇し、クレスたちは確実に成長していった。
そして過去の時代のダオスと戦うも、ダオスに時間転移で逃げられ、ユニコーンの力を借りて魔科学でマナを失いつつあるユグドラシルを甦らせた上で、エドワードの研究から海底の超古代都市トールの存在を知り、そこからタイムワープしてアセリア歴4304年に戻る。
ちょうどモリスンがクレスたちを時間転移で送り出した直後の時間に戻ってきたクレスたちは、ダオスと戦い彼を倒す。
しかし、地下墓地の崩壊に巻き込まれたと思ったダオスは時間転移で未来に逃げており、未来からその危機を伝えに来た使者・ハリソンがクレスたちの元に来る。チェスターも仲間に加わり、5人は未来…アセリア歴4354年にタイムワープする。
時間転移を繰り返すダオスと決着をつけるため、クレスたちは時間の剣・エターナルソードを作り出すことになり、そのための2本の剣(フランベルジュ・ヴォーパルソード)を探し、精霊王オリジンの力を借りてエターナルソードに融合することとなる。
そしてダオスの時間転移能力を封じたクレスたちはいよいよ、時の狭間にあるダオス城をこの時代に固定させ、ダオスとの決着をつけようとしていた。

(本文)
 いよいよ未来ダオス城最深部にて、ダオスと対峙するクレスたち。
クレス「ダオス!!今度こそ、本当に決着をつけてやる!!」
ダオス「ふふふ…ここまで来るとは、たいしたものだな。貴様らの暴挙に敬意を表して、伝説の勇者とでも呼ばせてもらおうか」
チェスター「ふざけるな!!お前が今までやってきたことを後悔させてやるぜ!!」
ミント「待って下さい!」
 ミント、前に進み出る。
クレス「ミント、近づくな!!」
ダオス「何だ?この期におよんで命乞いか?」
ミント「あなたに、聞きたいことがあります。前にあなたは、私達とは戦う理由がないと言いました…なぜですか?」
ダオス「お前達が、魔科学に関わる者ではないからだ」
ミント「なぜ、魔科学はいけないのですか?」
ダオス「魔科学はマナの力をことごとく使い果たしてしまうからだ!!私は、魔科学を使う人間を抹殺しなければならない!」
クラース「なぜ、そうまでして魔科学を否定する?たしかに魔科学の力はすさまじいものだ…だが、人間も愚かではない!もう、世界樹が枯れるようなことはしない!」
ダオス「本当にそう思うのか?私がミッドガルズを滅ぼさねば今のユグドラシルはなかったのだぞ」
クレス「そうまでして、なぜユグドラシルを守る!?お前の望みは何なんだ?」
ダオス「私にはマナが必要なのだ。だが、その理由を貴様らに話したところで理解できまい」
チェスター「わかりたくもねえ!いまさら、言い訳なんて聞かねえぜ!」
ダオス「ははははは!なぜ私が、弁解せねばならぬのだ?」
クレス「なにぃ!!」
ダオス「貴様らこそ、私に対する非礼をわびよ!」
チェスター「ふざけやがって…」
クレス「たとえ…どんな理由があっても…人間を虫けらみたいに殺すお前は、絶対に許さない!!」
ダオス「何とでも言うがいい!!私の邪魔をするというのであれば、滅ぼすのみ!」
クレス「行くぞ!!」
 ダオス(第一形態)との戦闘。戦闘終了後、
クレス「や、やったのか?」
クラース「いや、まだだ!」
 倒したはずのダオスが立ち上がる。
ダオス「ふはははは…下等な生命体がここまでやるとは思わなんだぞ。我も全身全霊を賭して、戦おうではないか!!」
クレス「て、手加減していたっていうのか!?」
ダオス「我が力をさえぎる邪魔な障壁は消させてもらおう」
 それと共に床が消え、宇宙が見える。
ミント「ああっ」
クレス「ゆ、床が!?」
ダオス「ふっ…はっはっは、わ、私の邪魔はさせぬ!!私を待ち望んでいる民のためにも…絶対に邪魔はさせぬぞぉ!!我が星、母なる星デリス・カーラーンよ!我の力を解放したまえ!!」
 ダオスを禍々しい光が包む。それと共にダオスは怪物のような第二形態・フェザーダオスに変化する。
 フェザーダオスとの戦闘。戦闘終了後、
クレス「ど、どうだっ!」
ダオス「う、うう…」
 しかしダオス、またも立ち上がる。
ダオス「だめだ!あきらめきれぬ!あきらめることなどできぬ!大いなる実りを手に入れるまでは!おお、神よ!デリス・カーラーンの母なる神よ!我に力を!我に力を!!!」
 ダオスを神々しい光が包む。それとともにダオスは覚醒し最終形態となる。
クレス「な、何だ…」
クラース「気をつけろ!様子がおかしいぞ!」
チェスター「なんだこいつはっ!」
アーチェ「す、すごすぎるよ、この魔力!」
ダオス「私の願い…民の祈り…私は…私はまだ闘える!」
 ダオス(最終形態)との戦闘。戦闘終了後、
クレス「今度こそ、やったか?」
 しかしダオスはまたも立ち上がろうとする。
クレス「ま、まだ立つのか!?」
クラース「待て、様子が変だぞ!」
 ミント、ダオスの前に進み出る。
クレス「だめだ、ミント!危ない!」
ミント「いいえ…この人は…この人は…もう…」
ダオス「く、わ、私は、死ぬのか…我が10億の民の未来はこれで閉ざされた…」
ミント「教えて下さい…あなたが何のために戦っていたのか…」
ダオス「今さら…意味のないことだ」
ミント「それでも…真実が知りたいのです…」
ダオス「……いいだろう…話してやろう…私が、何を、求めていたのかを」

 精霊の森、ユグドラシルの前にて。
クレス「信じられますか?ダオスが、自分の星を救うために、戦っていたなんて…これじゃあ…まるで、僕達の方が…」
クラース「クレス、私達は間違ってなどいない。奴だって多くの人間を犠牲にしているんだ。ダオスは、己の信じる正義のために戦っていた…だが、私達にも譲れないものがある…守るべき人々がいる。違うか?」
 一同の沈黙。

 回想、過去の時代のユグドラシルを前にしたクレスたち。
ナレーション「彼は自分の母星を救うために「大いなる実り」を必要としていた…それはマナを集めてユグドラシルより生まれるという…だが…」
 荒れ果てた大地の姿に背景が変わる。
ナレーション「魔科学はマナを枯渇してしまうほど消費してしまう技術だった。放っておけば世界樹「ユグドラシル」は枯れてしまう。魔科学を使う人間と、ダオスとの戦いはこうして始まったのだ」

 再び未来の精霊の森に戻る。
クラース「魔科学なんてなくても人間は生きていけるさ。魔術が使えなくなってしまうのは…残念だがな…」
アーチェ「なに言ってんの、クラースなら、また何かど〜んとすごいことができるってば!」
チェスター「なんだよ、ど〜んとって?」
アーチェ「う…よくわかんないけど…そう思うんだもん」
クラース「ふふ、ありがとうアーチェ。本当に…そうありたいものだ」
ミント「皆さん、さがって下さい」
 ミント、ユグドラシルの前に立つ。
ミント「これから、ユグドラシルに、マナ流出を防ぐバリアーを張ります。そうすれば、いつかきっと、大いなる実りが生まれてくるはずです」
クラース「信念を持って、孤独な戦いを続けたダオスへの…せめてもの、たむけだ…ミント、やってくれ!」
ミント「はい!バリアー!」
 法術「バリアー」により、ユグドラシルにバリアーが張られる。
クラース「これで、我々の役目も終わった。帰らなければならないか」
クレス「……」
(PS版からの新規仲間キャラ、藤林すずがいれば以下のセリフが追加される)
すず「私は…私は、ここでお別れですね」
ミント「すずちゃん…」
すず「もう、会えないんですね。でも…泣きません。忍者は非情でなくては務まらないですから」
アーチェ「すずちゃぁ〜ん、あたし、ずっと忘れないからね」
すず「私も忘れません。それでは、これで…」
 アーチェもミントも泣いている。
クレス「……」
チェスター「楽しかったぜ」
すず「はい」
クラース「元気でな」
すず「はい」
クレス「ありがとう。その、いろいろと協力してくれて…」
すず「いえ…こちらこそ…」
クレス「……すずちゃん…」
すず「はい?」
クレス「泣いてもいいんだよ。忍者だってこんな時は、泣いていいと思うよ」
すず「…ありがとうございます。でも…泣きません」
クレス「すずちゃん…」
すず「皆さんとは、笑ってお別れしたいから!」
クレス「そう…そうだね!元気で、すずちゃん!」
すず「はい!みなさん、さようなら!お元気で!」
 舞う木の葉と共にすずは消える。
チェスター「いい子だったなあ」
ミント「別れというものは、やはり悲しいものですね」
アーチェ「ずっと一緒にいられたらいいのに…」
クラース「私達も戻るとしよう」
クレス「……そうですね…」
 クレス、エターナルソードを掲げ、
クレス「時間(とき)の剣よ、僕の時代へ!!」
 時間転移の光に包まれ、クレスたちは消える。去ったと思ったすず、再び現れる。
すず(クレスさん、あなた方と出会えて、本当によかったです。あなた方に教わったものを、すずは大切にします。私に教えてくれたものを、クレスさん達も大切にして下さい)
 時間の流れを光が遡っていく。

 全ての始まりとなったトーティスの村の廃墟に戻ってくるクレスたち。
クレス「時間の剣を、よろしくお願いします」
クラース「わかった、私が責任を持って封印しよう」
クレス「それじゃあ、お元気で…」
 ミント、泣いている。
アーチェ「みんな…バイバイなんて言わないよ。もう会えなくなるわけじゃないもんね。でも…」
 アーチェも泣き出す。
アーチェ「あと100年後にしか会えないなんて、淋しすぎるよぉ…」
クレス「アーチェ…」
クラース「私は…もう二度と会えないな…」
クレス「クラースさん…」
クラース「気にするな。おまえ達に会えただけでもよかったと思っている。チェスターもミントも…元気でな。さあ、もう行こう」
クレス「チェスター…」
チェスター「……ああ…」
 チェスターのそばにアーチェがやってくる。
チェスター「そんな…悲しそうな顔すんなよ」
アーチェ「…そうだね」
チェスター「またな…」
アーチェ「…うん!」
 アーチェ、クラースの元に行く。クラース、エターナルソードを掲げ、
クラース「時間の剣よ!私達の時代へ!」
 クラース達、時間転移の光に包まれ消える。

 その後のみんなの姿が垣間見える。
 過去のユークリッド村に戻り、ミラルド(クラースの恋人)と再会するクラース。
 水鏡ユミルの森をホウキで飛ぶアーチェ。
 精霊の森で狩りをするクレスとチェスター。
 ユグドラシルのたもとに葬られた、メリル(ミントの母)の墓にお参りするクレスとミント。
 そして、ダオスの亡骸がマーテル(ユグドラシルの精霊)の力によりユグドラシルの元に導かれる。
マーテル「聖なる大地…聖なる宇宙…聖なる神よ…その慈悲深き御心、この罪深き者に祝福を与えん。大いなる実りよ、今ここに!」
 ダオスの亡骸が大きな花の形をした「大いなる実り」へと変化し、彼の母星、デリス・カーラーンへと還ってゆく…

 EDテーマ「星を空に…」およびスタッフロール。

 再びトーティスの村。花びらの舞う中でクレス、ミント、チェスターの3人、
チェスター「これからどうする?」
クレス「まずは村を建て直そう。それが終わったら…」
チェスター「終わったら?」
クレス「アーチェは…きっと僕たちと同じ時間を過ごしているはずだ。会いに行こう!」
チェスター「ああ!」
ミント「私も…連れていってくれますか?」
クレス「もちろん!」
 そして3人、去っていく。

 6人のデフォルメキャラが登場する一枚絵が最後に表示される。

(fin)
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