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※1一部あらすじでそれを主人公の目線で描いております。
※2このゲームには各ヒロインによるシナリオが存在します。ゲーム中に出てくる選択肢でヒロインの好感度を上げ
  規定値に達すると6月にそれぞれのシナリオに到達します。(ちひろ&茉理、結&恭子は6月まで一緒で7月から
  好感度によってそのキャラのシナリオになります。)

俺を時折り『祐介』と間違える美琴。ある日美琴からその理由を聞き出した。祐介と言うのは美琴の弟だという。
そしてまたある日、とんでもない事を聞いた。とてもにわかには信じられない話だった。
美琴は海外からではなく、100年後の日本から来たと言った。100年後の世界では、とても致死性の高いウイルスが
蔓延し、人工も激減。美琴は、それで弟の『祐介』以外の家族をすべて失ったらしい。
そんな時代に時空転移装置が完成し、ほんの一握りの未感染者は、この時代つまり現代に避難しているそうだ。
ウイルスには、感染したらすぐ死んでしまう甲種と、感染しても何年か生きられる乙種があって……
乙種に感染すると甲種には感染しなくなるが、治療法がまったくと言って良いほどない為感染=死ということになる。
そして祐介もウイルスで失ってしまった(らしい)そうだ。
だから美琴にとっては、今いるこの時代で過ごす時間が何よりも変えがたい大切な宝物だというのだ。
そして俺も……美琴と過ごす時間がとても楽しく、何にも変えがたい物である。
美琴の言ってることをちょっと理解できていなかったが、美琴の言ってることが嘘ではないと思っているから。
美琴の言ってることは俺は信じることにした。それを聞いて美琴はものすごく喜んだ。
そして俺は……美琴とキスして……本当の意味で美琴と俺は恋人同士になった……。

そしてある日、美琴から祐介は実の弟ではなく養子だと話した。今から5年前(といっても100年後での)
記憶がなく、身寄りもなかった祐介を天ヶ崎家の養子として迎え入れた。
その後ウイルスが地上を襲い、両親を相次いで失う。そして祐介までもがウイルスに感染したところで……祐介は謎の失踪。
失意の美琴は、数少ない未感染者として、現代へと避難してきて……俺と会った。ということだ。

まあそんなこんなで美琴との楽しい生活を過ごしている俺であったが、ある日学園に悪い噂が流れる。
なんでも俺が夜中に学園の辺りをうろうろしているそうだ。
ちなみに俺は夢遊病なんかじゃない!ちゃんとそれを証明できる検証をいろいろやったんだからな。
でもその検証も空しく何人かが俺を夜中の学園で見たという証言があった。
そこで俺と美琴は真犯人を捕まえるべく夜の学園に忍び込んだ。
そして……時計塔の辺りを歩いてしばらくしたところで俺は激しい頭痛に襲われた。
まるで脳に直接キリを突き立てられているような激しい痛みだった。
そんな痛みにのた打ち回っている時に……すぐ近くで俺と同じような痛みを押し殺した悲鳴が上がった。
美琴と共にその悲鳴がした方へ向かうと、悲鳴の主らしき人影が俺達から逃げるように動いた。
俺と美琴はその人影を追った。……俺の頭痛は治まる気配は無い。
ただ、その逃げる人影も同じ頭痛に苦しんでいた。警報装置があるにも関わらず俺達は人影を校舎の屋上に追い詰めた。
俺は必死に頭痛をこらえながら、その人影にデジカメのシャッターを切ると…………フラッシュの光でそれが明らかになった。
それは紛れも無く、俺であった。しかし美琴は信じられない顔をしてそいつに向かって「ゆ……祐介っ!?」と言った。
祐介が俺そっくりと聞いていたが、まさかここまで似てるとは思ってもいなかった。鏡でもあるのかと思っていた。
そして祐介をどうにか捕まえた俺達は恭子先生に連れられて時計塔の地下の病室へと向かった。
まさか時計塔の地下にこんなのがあるとは驚く暇も無く恭子先生から簡潔に100年後の世界について話した。
実は恭子先生も美琴と同じく100年後の世界から来た未来人である。そして話した内容は美琴が話した内容と同じであった。
そして恭子先生は、自分がウイルスに関する専門家であること、そして祐介を対象に様々な治療の臨床実験を行なっていること。
乙種ウイルスに感染すると凶暴になったり元に戻ったりの山があること等を話した。
美琴も初めて知る話が多かったらしく2人で黙ったまま、先生の話を聞いた。
そして……学園の理事長からも、学園の存在意義が説明された。
この学園は、100年後から避難してきた人が、ここの世界に慣れる為のシェルターのような存在であること。
教育者や学生の中には、幾人かの未来人が混ざっていること(もちろん、美琴もそのうちの一人だったわけだ)
……そして最後に、強制は出来ないけれど、できればこの件に関しては口外しないで欲しいということを言われた。

次の日……俺は祐介が感じている感覚を味わうことになる。その証拠に、前に見た風景を直に覚えている。
夜も眠れずまるで意識が飛んでるかのようであった。
校門の辺りで俺は気分が冴えない為保健室に行ってると美琴に言って別れた。その後激しい頭痛が襲い俺は意識を失った。
そして保健室で目が覚めると今までの頭痛が嘘の様にすっきりとしていた。
そこで恭子先生から……俺と祐介のDNAがまったく同じであることを聞かされた。(親子兄弟なんかのレベルではなく)
つまり、俺と祐介は同一人物であることが判明された。
恭子先生はどういうことなのかわからないそうだが、これまでのことを思い返してみれば納得できそうな気がした。
しかも祐介との融合(!)が進んでいるとのことも聞かされたそうだ。
その日俺は、これは偶然なのかと考え出した。

それから二日後、俺の体調はさらに悪くなり学園に近づくと頭痛が酷くなってきた。
恭子先生は「学園には来ない方がいい」と言われるが、俺は祐介との間で何か決着をつけなくちゃいけなくなるため
学園に行くことにしている。
そして病室に行くことにした。祐介に近づくたびに頭痛が激しく襲い掛かってきた
そして祐介の側にいるだけではっきりと記憶が混ざって来ているのを感じる。
その後俺は…………意識を失った。

そこで俺は夢(?)を見た。
美琴は俺の姉貴(といっても血は繋がってないが)で俺を弟として慕い暮らしている。
姉貴も彼氏を作ればいいのに……俺に対して「彼女の一人も作りなさいよ」と言っている。
まあそんなこんなで楽しく暮らしている……あの時が来るまでは……。
あの時?姉貴?俺は美琴の弟なのか?なら俺は一体誰なんだ?姉貴…いや美琴から……俺の名前を聞けなかった。
何を言っているのか分からなかった……。辺りが……暗くなった。

※ここから先はゲーム内の文章及び台詞です。
(目の前に祐介がいるが、直樹は思い出せないでいる。)
俺は……
直樹「俺は……
  (目の前の祐介を見て)誰だお前」
祐介「お前こそ誰だ」
直樹「分かってるくせに」
祐介「分かってるくせに」
直樹「よく弟なんかやってられるな」
祐介「よく彼氏なんかやってられるな」
……。
俺も、きっと祐介も、5年以上前の記憶を取り戻した。といっても、それはまったく同じもだったけど。
直樹「やっぱりお前は……」
祐介「ああ、どっちも自分だってことだ」
直樹「美琴は、誰がなんと言おうと姉貴なんかじゃないからな」
祐介「俺にとっては姉貴以外の何者でもないよ」
直樹・祐介「……」
直樹「こんなことで揉めでも仕方ないな」
祐介「そうだな」
直樹「で、どうする?」
祐介「……俺達が、元に戻る方が難しいんじゃないのか?」
直樹「美琴への思いだけとっても、こんなに違う」
祐介「じゃあ……このまま別れるってことで、いいんだな?」
直樹「大丈夫なのか?俺たち、別々に生きて」
祐介「また一人に融合すればいいってもんじゃないだろ?」
……。
直樹「美琴を」
祐介「姉貴を」
直樹・祐介「悲しませるわけにはいかないから」
(辺りが白くなっていく。そして病室へと場が変わる)

俺は……ベッドに横になっていた。美琴が鼻をぐすぐす言わせながら寝ている。
美琴「なお……き……ぐすぐす」
その頭に、ぽんっと手を置く。
直樹「何やってるんだ、美琴?」
美琴「な……」
……。
美琴「直樹っっ!!」
直樹「いたたたたたたた」
俺の首をへし折ろうとするかのように抱きついてくる美琴。
美琴「わたし、とってもとってもとーっっても心配したんだからねっ!」
直樹「だからいてえっつーの!」
美琴「……うぅ……よかった……
   よかったよう……ぐす……」


(画面暗転)
……。
…………。
俺が意識を失っていたのはほんの少しの間だと思っていたけど。……実際には一週間もの間意識が無かったらしい。
そしてその間、美琴は……ずうっと俺の看病をしてくれたそうだ。
美琴「えへへ」
直樹「ありがとな」
詳しい話は、聞いてもよく分からなかったけど。恭子先生は徹夜で研究室に泊まり込み、祐介の血液から、ウイルスの
増殖に関わる酵素の活動を阻害するクスリを作ったらしい。
これで少なくともかなりの延命は可能になり、その先の治療にも希望が持てるとか。
……。
(ドアの開く音。そして祐介が現る)
直樹「祐介……」
祐介「俺は、恭子先生と一緒に、このクスリを持って未来に戻るよ」
美琴「でも……」
祐介「心配するなって。もう二度と会えないとかじゃないんだからさ」
美琴「そ、そうだね……
   祐介偉いね。頑張ってね……うぅ……く……」
祐介「だからそこで泣くなっての」
直樹「お前、美琴のこと泣かせたな」
祐介「お前だって目が覚めたとき……」
美琴「うぅ……2人とも、仲良くしてよう」
直樹・祐介「はいはい」
(場面変更 寄り添う直樹と美琴、ドアを開ける祐介。ドアから光が入っている)
恭子「それじゃ、行くわよ」
祐介「姉貴も、あんまりドジばっかりしてるなよ」
美琴「祐介こそ生意気なことばかり言って、恭子先生を困らせないようにねーっ」
直樹「お前らなぁ……」
二人が出発するという日。早朝の時計塔の最上階。
……俺と美琴は、自分と弟の見送りに来ていた。
直樹「お前、俺なんだからしっかりしろよ」
祐介「お前こそ……俺なんだから、姉貴を泣かすようなことするなよ」
美琴「二人とも仲良くしてってばー」
……。
三人の間にある絆。それはとても、難しい形をしているけど。
美琴「……頑張ってね」
祐介「大丈夫だって」
直樹「ああ、分かってるさ」
祐介「……それじゃあな」
直樹「おう」
美琴「……いってらっしゃい」

スタッフロール(暗い背景で 英文でスタッフ名を明細)





















(桜舞い散る蓮美台学園の校門前)
茉理「おめでとーっ」
ちひろ「おめでとうございます
    ……これ、花束です。もらって下さい」
今日は卒業式。
俺と美琴は、波乱万丈だったこの学園での生活を終える。
弘司「卒業したら一緒に住むんだって?」
直樹「まあ……そんな感じ」
茉理「こら直樹、照れるな照れるなー」
保奈美「ちゃんと料理もしないと駄目だよ」
……あれから何度か、100年後の世界から連絡があった。
恭子先生と祐介は、向こうの時代で寝る間もないほど大活躍しているらしい。
(駆け足の音)
美琴「直樹ーっ」
直樹「遅いぞ、美琴」
結「卒業おめでとうございます」
直樹「あ、結先生……お世話になりました」
結「私にとっても担任をした子たちが卒業するのは初めてなので……
  嬉しいというか……寂しいというか……うぅぅ……」
美琴「結先生、泣かないで下さいよう……ぐすぐす」
……美琴は、卒業と共に蓮華寮(いわば学生寮)から出ることになっていた。
俺と美琴は、二人で同じ地元の大学を受け、二人とも仲良く補欠で合格している。
で、どうせだから俺も家を出て、一緒に住もうという話がとんとん拍子に進んだ。
弘司「天文部の一年生たちも今年は先輩かぁ」
直樹「今度の新入生も入るといいな」
美琴「せっかく部室も手に入ったんだしね」
結「次の目標は……」
みんな「天文ドーム!」
……。
(卒業書証を片手に顔を赤らじめる美琴)
美琴の弟、そしてもう一人の俺である祐介。
今頃、向こうの世界で希望を持って頑張ってるはずだ。こっちも、これから始まる新しい生活への希望を胸に。
この蓮美台学園を卒業して。美琴と一緒に、一歩ずつ歩いて行こう。
直樹「よし、行こうか」
美琴「うんっ」
直樹「早く部屋を探さないとな」
美琴「そうだねー
   ……あ、わたし、犬を飼いたいな」
直樹「飼える部屋、探すの大変だぞ」
美琴「それでね、ゆーすけって名前にするの」
直樹「やめとけよ。祐介が聞いたら怒るぞ」
美琴「ええー、そうかなぁ」
100年後から来た美琴。100年後へと戻っていったもう一人の自分。
これから、俺と美琴の未来がどうなっていくのかは分からないけど……。
美琴と一緒なら、乗り越えていけると思う。
直樹「大丈夫かな、何とかなりそうな気がしてきた」
美琴「うん、これからも……よろしくねっ」

END(日本語表記でのスタッフロール&美琴の名場面紹介)

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