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天使の詩U―堕天使の選択―のエンディング

瀕死のラミアムに捕らわれるリアーナ。
リアーナ「きゃああーーーっ、フェイトぉっ!!」
フェイト「リアーナ!!」
ラミアム「私の体はじきに滅びる。
     しかし人間の心に暗黒があるかぎり、私は何度でも復活する。
     そのときまでにこの娘を吸収して、我が力としてくれる…。」
フェイト「待ってろ、リアーナ!」
リアーナを救おうと、魔剣ルシエドをかまえるフェイト。
しかしシオンがフェイトに当て身を食らわせる。
倒れるフェイト。
フェイト「シオン…てめぇ…!!」
シオン「人間を…地上界を救った英雄を失うわけにはいかないだろう。」
シオンは魔剣ルシエドをかまえる。
シオン「頼む…魔剣ルシエド。
    今だけでいい。
    私にもリアーナを守る力を貸してくれ。」
ラミアムに立ち向かっていくシオン。
シオン「うおおおーーーーーっ!!」
フェイト「やめろ、シオン!!死ぬ気かっ!!」
不意の攻撃に思わずリアーナを離すラミアム。
間髪入れずにシオンの攻撃はラミアムを刺し貫いた。
ラミアム「ぐわあああーーーーーっ!!」
断末魔の叫びをあげるラミアムと共に消えて行くシオン。
フェイト「シオンーーーっ!!」


炎上する城を見つめるフェイトたち。
フェイト「シオン…。」


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一ヶ月後。
ロスコモン村を再び訪れるフェイトとリアーナ。


村人から仲間たちのその後の生活や様子を聞かされる二人。
二人きりになったとき、リアーナはフェイトに聞く。
リアーナ「後悔してない?
     あなたは私と出会ったために、多くのものを失った。
     育ての親、生まれ故郷、親友…。」
リアーナの不安げな言葉を遮るかのように、フェイトは答える。
フェイト「言わなかったっけ?
     俺が今まで戦ってきたのは、人間のためでも、世界を救うことでもない。
     いつまでも君と一緒にいたかった。
     …そしてこれからも一緒にいたい。」


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ロスコモン村。
フェイトとリアーナの結婚を祝うべく、村人たちが集まってきている。

ランゾー「いよいよ、お前も大人の仲間入りだな。」
デューイ「ええ、本当にあなたって人は手が早いんですから。」
ティアラ「おめでとう、フェイトさん。」
アレフ「へへっ、似合うじゃねえか、フェイト兄貴。」
フェイト「ありがとう、みんな。」
アレフ「花嫁さんがお待ちかねだぜ。早く行ってやんなよ。」
ティアラ「そうよ。あんな綺麗な花嫁さんを待たせたらバチがあたるわよ。」


丘の上でフェイトを待っているウェディングドレスを着たリアーナ。
フェイトに気づいて顔を上げる。
フェイト「すまない、待たせたね。」
リアーナ「ううん、そんなことないわ。」
照れながら答えるリアーナ。
ジーア「気をつけて行ってくるのだぞ。」
フェイト「ああ。行ってくるよ。」


荷馬車の後ろに並んで腰掛けて、村人たちの声援を受けながら見送られるフェイトとリアーナ。
自分たちを見守る村人の中に、死んだはずのシオンの姿を見るフェイト。
フェイト「あっ…。」
しかし次の瞬間にはシオンの姿はなかった。
リアーナ「どうしたの、フェイト?」
フェイト「ううん。なんでもない。」


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村外れまで来たフェイトとリアーナ。
自分たちを乗せた荷馬車が去って行くのを見ている。
そしてフェイトは傍らにいるリアーナに言う。
フェイト「行こう、リア。エウリカの花を摘みに。」


馬に乗って、エウリカの花を摘みに行く二人。


                               THE END

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