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数時間後――
 
フィオナ「―― それじゃあ、サキちゃん。私、向こうに行かなきゃ」
 
冴姫「もっとゆっくりしていけば―― って、フィオナがこっちにいられる時間は限られてるものね……
 
はぁと「そっか……。じゃあ、みんなの分もまとめて……フィオぽん、ありがとう!」
 
冴姫「……フィオナ、身体に気をつけて。変な物、拾って食べないで。ドジしないで。ええっと、それから――」
 
フィオナ「やだな、サキちゃん。私、しっかりしてるから心配いらないよ。……それじゃあ、行ってきます
 
 
フィオナ「……また聖霊界。とりあえず、冒険は続けるけど、今日は帰って休まなきゃ。
     物知りドラゴンさんから借りたお部屋、埃溜まってないかな? あ、途中で果物取って帰らなきゃ。
     …………………………………………ただいまー。って言っても、誰もいないんですけど……」
 
???「おかえり、フィオナ」
 
フィオナ「え―――――――――― ッ!? お、お姉さまーっ!?」
 
アンジェリア「うるさいぞ、ベソかきメイド。食事中なんだから静かにしろよー」
 
フィオナ「お、お姉さまのお姉さままで―― ッ!? って、ちょっと待ってくださ〜い! それ、私の集めてきた果物ですよぉ!」
 
アンジェリア「ケチ臭いこと言うなよなー。お前のせいでボロボロにされたんだから、お前の食料でエーテルを補給してるんだよ」
 
ミルドレッド「すまないな、フィオナ。姉さんはこういう人だから……しばらく厄介になるよ」
 
フィオナ「そ、それは、構いませんけど……。あの、その、大丈夫なんですか……?」
 
ミルドレッド「ああ。次元の歪みに飲み込まれたけど、エーテルの流れに上手く乗れたので、運良く聖霊界に押し戻されたよ。
       そうすると、お前のエーテルが強く残ってる場所が近くにあったから、勝手だけど、少し休ませてもらってたんだ」
 
アンジェリア「そういうわけで、しばらく世話になるぞ♪ ―― ま、同じ英国淑女同士だ。仲良くしよーじゃないか♪」
 
ミルドレッド「フィオナ……今まで、お前には本当に辛い思いをさせてしまったね。本当に……すまなかった。許して欲しい」
 
フィオナ「……もう、前の事は忘れましょう。お姉さまが無事でいてくださったんです。それだけで、私は……満足です……」
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