数日後――
舞織「……あら、エルザ様ではありませんか。ようこそいらしてくださいました」
エルザ「や、久しぶりだね。春日一門の……ええと……舞織。その後、色々と調子はどうかな?」
舞織「今回の一連の事変におきましては、エルザ様のご尽力を賜りましたおかげで事無きを得ました。
本当に、ありがとうございました」
エルザ「うん……。そう言ってもらえると……あはは、何だか……本当に嬉しいな。
本当はもっと色々話したい事とかあったけど……もういいや。君達と知り合えて、よかった。
ペトラが空港で待ってるし……じゃあ、私はヴァチカンに帰るよ。また、いつか会えることを期待している」
舞織「はい、私もまた会える日を楽しみにしています」
クラリーチェ「エルザ、またここに? ……まぁ、エルザの姿が見えないときは大体この花壇にいますわね」
エルザ「ああ、クラリス。へへ、いいだろ〜♪ 早く花が咲かないかな〜♪」
クラリーチェ「あら。新しい花を植えましたの?」
エルザ「いや、実は日本の舞織と文通してるんだ。それでね、私はガーデニングが趣味だ、って話をしたら、花の種を送ってくれてね。
あ、そうだ。この前はね、妹さんが折った鶴が手紙に入っててね。嬉しかったなぁ」
クラリーチェ「……そうですの。随分、日本の春日一門と親しげですのね。私というものがありながら……ぶつぶつ」
エルザ「あと、あんぱんのレシピも教えてもらった。今度、焼いてみようと思うんだ。クラリスも楽しみにしてよ」
クラリーチェ「あらあらまぁまぁ♪ エルザの手焼きのあんぱんだなんて、とっても楽しみですわ♪」
ペトラ「――貴女達、いつまで私を待たせますの? クラリス、貴女、エルザを呼びに行ったはずでしょう?」
クラリーチェ「ん〜。そう言えばそうでしたわね。エルザ、ペトラが呼んでましたわ。次の任務だそうですわよ」
エルザ「クラリス……そういうことはね、最初に言ってもらえると助かるな……。いつものことだけどさ……。
―― じゃぁ、ペトラ、行こうか。さっさと終わらせてしまおう。帰って来る頃には花が咲いてるといいな」