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数日後――

お母さん、お久しぶりです。私となずなは見事に悪い奴らを成敗して千年守様からの信頼を得られました。


なずな「小犬丸このは! ここ数日に渡る連続引き分け記録も今日で終わりです! いざ勝負です! 覚悟しなさいです!」

このは「むー。今度は昼餉(ひるげ)の早食い勝負でするかー。なずなどのは何度も勝負にしまするなー。飯はゆるゆる食べたいでするー」


なずなと小犬丸のこのはちゃんはまだ素直に友達とまではいかないけれど、少しずつ打ち解けているみたいで安心です。


神依「やれ、ふたりとも早食いとは感心せぬな。喉に米を詰まらせては一大事。春日の、すまん、水を調達してくる」

舞織「千年守様、ご心配いりませんよ。冷たい麦茶を多目に用意してあります。後でおふたりに持っていって差し上げます」


千年守様はこのはちゃんだけでなくなずなの事も可愛がって下さってます。優しい方と聞いてたけど、あまあまです。


はぁと「あれ? かむかむせんぱいにまおりん、このこのになずなちゃん……。こんなところで何やってるんですか?」

冴姫「そろそろ犬若先輩のお店に行かないとパーティーに間に合いませんよ。……はぁ、食べ過ぎに気をつけないと」


時々、里が懐かしくなったりするけど、通い始めた学校でいっぱいできた友達みんなのおかげで寂しくありません。


なずな「あ〜ん! お姉ちゃ〜ん! また引き分けになっちゃったです〜っ!」

あかね「お、なずなが戻ってきたってことは、そろそろみんな来る頃かな? ――よし、私のまごころでおもてなしっ!」


お母さん、身体には気をつけてね。次はなずなから手紙が届くと思います。    かしこ


あかね「甘味処「稲穂庵」主催、関東危機一髪、関係者謝恩会にようこそ! 今日はお姉さんのおごりだかんねっ!」

はぁと「わーい♪ あかねさん、太っ腹〜♪ それじゃ、白玉クリームあんみつを、量は限界突破盛り、甘さは一撃必殺で!」

冴姫「ちょっと、はぁと!? 何それ!? メニューどうなってるの、このお店? ……このカロリー……イヤぁ! 帰る!」

神依「ほう、ここが犬若丸縁の甘味処か。西欧文化が流行り始めた頃の風情がある。懐かしいな……茶を一杯、頂こう」

このは「あかねどのー。あの入口にあるせいろからまんじゅうの良い匂いがしまするなー……。わふー……餡はつぶあんでするかー……?」

舞織「あの……あかねさん、大丈夫でしょうか?他のみなさんも連れて駆けつけると……。何か、お手伝い致しましょうか?」

あかね「あはっ、いいのいいの。気にしないでって。私がみんなを誘ったんだからね。お姉さんにど〜んと、任せとけ!」

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