・・・辺りは真っ暗・・・ただその暗闇の中にいるのは、悲しそうに座り込んでいるルミナだけ・・・。
ルミナ「どうして? どうしてプレシャストーンに光りが戻らないの? どうしてイルミナは戻らないの?
夢を壊してしまう闇、ヴォイドを倒したというのに・・・。」
暗闇の中からソニック達が現る。
ソニック「ルミナ・・・。」
ルミナ「もうダメ。 マージナリワールはおしまいよ・・・。 かつてこの世界を夢見た人たちももう、
この世界のことなんて忘れてしまったのよ・・・。」
テイルス「そんなことない! ボクたちにはちゃんとルミナの声が・・・イルミナの想いが届いたもの!!」
エミー「悲しいこと言わないで、ルミナ!」
ナックルズ「そうだ! そんなこと・・・あってたまるか!」
ソニック達がルミナを励まそうとしている間に、暗闇が消え、プレシャストーンの神殿へ戻った。
だがいくら励まそうとしても、ルミナは元気を取り戻さない。
するとソニックは床に何かが落ちているのを気付き、それを拾う。
それは最後のプレシャストーン・・・藍色で少しひびが入っていた。
ソニック「これは?」
彼がプレシャストーンを見ると、中でヴォイドが悲しそうに立っている姿が見える。
ヴォイド「ドウシテボクを追い出すの? イルミナ。 ナゼボクを嫌うの? ルミナ・・・。
ボクも、キミも、同じ・・・だよね?」
彼がそう言い残し、姿を消すと、ソニックはルミナの所へ歩き、プレシャストーンを彼女に手渡す。
ソニック「ルミナ、こいつのこと、忘れちゃいけない・・・。」
ルミナ「それは!?」
ソニック「ヴォイド・・・怒り、悲しみ、絶望、そして虚無・・・。 そんな心があるからこそ、
夢は生まれてくるモノなんじゃないか? そんな気持ちがいっそう夢を強くするんじゃないのか?
ヴォイド・・・きっとアイツもプレシャストーンの一部だったんだよ・・・。
夢が夢であるためになくてはならない心の一部・・・。」
テイルス「ルミナ、ヴォイドを受け入れて・・・。 夢ってきっとそれなしじゃいられないんだよ・・・。
ボクだってそうだよ。 何かに負けそうになったりくじけそうになったり、
そんな時こそわかるんだ! ボクを強くしてくれるのは・・・そこに夢があるからなんだって!」
エミー「叶わない願い、だから夢なんじゃない。 いつかきっと叶える為にある・・・。
それが夢・・・だよね? あたしは知ってる! どんなに小さな夢だって、それがあるだけで、
毎日がウキウキして、楽しいんだから!」
ナックルズ「夢は決してオレたちを捨てたりしない。 それに疑問を抱く時、それは自分で夢を捨てようとしているんだ・・・。
かなわないんじゃない、あきらめてるだけなんだ。 オレたちはそれを知っている。
そしてオレたちより、もっともっとルミナは知ってるハズだ・・・。」
ソニック、テイルス、エミー、ナックルズ・・・彼らがルミナに説得すると、ルミナは気持ちを取り戻し、立ち上がる。
ルミナ「・・・ありがとう、みんな。 心の闇、とらわれていたのはきっと、わたしのほうだわ。」
彼女がそう言うと、ソニックからプレシャストーンを受け取り、神殿の中心部へ向かう。
神殿の中央へ着いたルミナは、見上げながら飛び上がった。
そしてこれまでに集めたプレシャストーンの欠片を引き出し、最後のプレシャストーン・・・ヴォイドのプレシャストーンを加え、
元のプレシャストーンへ戻す。 そのプレシャストーンからヴォイドが飛び出し、ルミナは彼を受け入れる。
そしてプレシャストーンが光り出し、神殿全て光に包まれ、イルミナが復活した。
その後、ソニック達は異空間に浮かんでいて、彼らはイルミナへ振り向いた。
イルミナ「ありがとう・・・これからマージナリワールは、今までよりもっともっと素敵な世界になっていく。
ごめんなさい・・・弱かったのは私の心。 夢を失いかけていたのは他でもない、わたし自身の心。
もろくてはかなくて、ほんのささないな事で崩れるバランス。 それがマージナリワール、そして人の心・・・。
どんなに強い人だって、心のかたすみに耐え難い闇は潜んでいる・・・でも、わたしたちはもっと強くなれる。
夢が虚無に飲み込まれるんじゃない。 夢は虚無を包み込んで・・・。」
彼女がそう言い残すと、ソニック達は現実世界へ戻る事に・・・。
スタッフロールが流れている間に、ソニック達は目を覚ました・・・。
ソニックはどこかの森の中で目を覚まし、テイルスはミスティックルーインにある自分の工房にあるトルネード2の下、
エミーはとあるパーラー(恐らくステーションスクエアのどこか)で、ナックルズはエンジェルアイランドの
マスターエメラルドの祭壇で目を覚ました。
その間に色々な場面が写り出す・・・。
ソニックはどこかの街(恐らくステーションスクエア)の高速道路で車を通過しながら音速に走る・・・。
エミーは困った顔をしたソニックを買い物を持たせながら、あちこちのお店で買い物・・・。
テイルスはトルネード2を操縦しながら空を飛ぶ・・・。
そしてナックルズはマスターエメラルドの祭壇で引き続きマスターエメラルドを守っていた・・・。
そしてソニックが森の中で目を覚ました場面に戻ると、ソニックは手に何かを持っている事に気付く。
彼はそれを見ると・・・それは夢の世界だけしかなかったはずのフォースジュエルであった。
恐らくルミナ・・・そしてイルミナからのお礼なのだろう・・・。
そして最後に、ソニック、テイルス、エミー、そしてナックルズが、黄昏に満ちたビーチで走っている場面が写り出す。
彼らが元気よく走り去ると・・・背後でヤシの木に隠れながら彼らを笑顔で見守るルミナがいた・・・。
ED画像では・・・光に溢れるイルミナの美しい姿が・・・。
FIN...