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このは(……わふー。真っ暗でするー。ここはどこでするかー?
     確かこのはは……富士山の上で……そこで結界が壊れて……動けなくなって、落ちて……
     わふーっ!? このはは死にましたかー!? 嫌でするー! このはは死ねませぬー!
     このはは神依さまに生涯お仕えすると固く誓っておりまするー! それなのに……このはは……
     神依さまを決しておひとりにはさせぬと……ひぐっ……申し訳ありませぬー……)
    「神依さまー……。このはの不忠を御赦しくださりませー……」
神依「――おお。このは、目が覚めたか」
このは「………………………………わふ? 涅槃で神依さまのお声が聞こえまするー。もしや、神依さままで涅槃に――!?」
神依「このは、ここは涅槃ではない。しっかりいたせ」
このは「……ここは、どこでするかー? 神依さまのにおいと、ぬくもりがありまするー……」
神依「全く……あれほど無茶をするなときつく申し付けたつもりだが、やはり聞き入れては貰えなかったか。
    富士山上空からお前を連れ戻すのはなかなか骨が折れたが……まぁ、良い。このは、此度の働き、見事だったぞ」
このは「ほひひ……♪ お褒めに与り光栄でございまするー。
     ………………………………神依さまー。今しばらく、このままでいてもよろしゅうございまするかー……?」
神依「無論だ。帰り着くまで、そうしていればいい」
このは「神依さまー……。このははご褒美にもふもふして欲しゅうございまするー」
神依「うむ、約束だ。帰り着けば、好きなだけもふもふしてやろう」
このは「神依さまー……。このははこのままずっとずっと、神依さまのお側におりまするぞー……」
神依「………………………………ああ。お前が共にいてくれると、私も嬉しい」
このは「わふ……♪ 神依さまー……。大好きでございまするー……♪」
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