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オメガを倒し、力尽き倒れたゼロ。
その脳裏にオリジナルエックスの声が聞こえてくる。
それは穏やかだが、とても悲しげな声だった。

オリジナルエックス「聞こえるかい・・ゼロ。
          ボクにはもう・・ほとんど力が
          残っていない・・。
          この世界に・・長くいることも・・
          難しくなってきたよ・・」
倒れているゼロを見つめながら、オリジナルエックスは寂しげにうつむく。
オリジナルエックス「ゼロ・・・・
          君に・・   
          この世界を任せたい・・・・。
          まだこの世界から・・
          バイルの脅威は
          去っていない・・・・。
          人間と・・レプリロイドを・・
          守ってあげてほしい・・。
          ゼ・・ロ・・・・
          君・・なら・・できる
          君・・な・・ら・・・・・・」



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気がつくとゼロはレジスタンスベースにいた。
傍らにはシエルやセルヴォたちが、心配そうにゼロを見守っていた。
シエル「ゼロ・・!
    よかった・・本当によかった・・」
兵士「ゼロさん!
   気がついたんですね!!
   よかったー」
兵士は他の仲間に知らせようと走っていく。
兵士「おーい! みんなー!
   ゼロさんが起きたぞ。
   無事だったぞー! やったー!」
ゼロは立ち上がって辺りを見回す。
ゼロ「ここは・・・・  
   レジスタンスベース・・・・か。
   一体・・誰が・・・・」
マザーエルフ「ゼ・・ロ・・」
上空を見上げると、呪いが解けて本来の姿に戻ったダークエルフ―――マザーエルフがいた。
ゼロ「ダークエルフ・・?
   いや・・オマエは・・・・」
セルヴォ「カノジョが君を
     ここまで運んでくれたんだ」
マザーエルフ「・・ゼ・・ロ・・」
シエル「なんて優しくて・・
    暖かな光・・・・」
ゼロ「マザーエルフ・・
   バイルの呪いが・・
   解けた・・・・か・・」
マザーエルフはゼロの無事を見届けると、そのまま空へと飛んでいく。
ゼロ「・・追わなくていいのか・・・・」
シエル「やっと自由になれたんだもの・・
    バイルのこともあるけど・・
    今はそっとしておいて
    あげましょう・・」
シエルは目を閉じる。
シエル「ゼロのこと・・
    エックスから聞いたわ・・」
ゼロ「・・そうか」
シエル「あなたが
    何も気にしてないって
    わたし・・知ってるけど・・・・」
ゼロ「・・・・?」
シエル「あなたの体が
    たとえ・・
    コピーであったとしても・・・・
    あなたの心が、あなたである限り、
    あなたは、ゼロ・・。
    ゼロ以外・・何者でもないわ・・」
シエルはそう言って、ゼロを見つめる。
ゼロ「シエル・・・・・・
   ありがとう・・」
シエル「ゼ、ゼロ・・・・!」


ゼロは遠くを見ながら呟く。
ゼロ「オレはオレでしかない・・
オレは・・
   ・・・・ゼロだ」




THE END

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