戻る TOPへ

メトロイドフュージョン(大人向け)

エンディング

ついにサムスのアイスビームが、オメガメトロイドを貫いた。
その戦いを見届けたかのごとく、スターシップが現れた。
もう時間はない。急いで乗り込み、ステーションを後にするサムス。

「BIOLOGIC宇宙生物研究所」は惑星SR388に衝突した。
惑星ひとつ消し去るほどの自爆装置を搭載したステーションは、SR388を巻き添
えに木っ端微塵に消え去った。
これで『X』も消え去るだろう・・・。
そしてそれを間一髪で逃れたサムス。彼女は物思いに耽っていた。


優秀な司令官、アダム・マルコビッチの頭脳は、その豊富な経験と的確な判断力をか
われ、彼の死後も連邦軍のために、任務を続行していたのだ。科学者や軍人の頭脳が
コンピューターに反映されることが、今日ではさほど珍しいことではないと、私は初
めて知ったのだった。そして、そのアダムとの奇妙な再会により、全銀河に及んだで
あろう、最悪の事態を回避できたことを今、私は痛感していた。

だが、私とアダムの判断を、銀河連邦はどう受け止めるのだろう。連邦当局による無
謀な、そして明らかに危険な過ちに、彼らはどんな見解を持っているのだろう。それ
らを一切省みることも無く、われわれの責任を追及しようとばかり、するのだろう
か。この私の懸念にアダムはこう答えてくれた。
「大丈夫だ。役人連中にも、話の判る人間は必ずいる」と・・・

彼の言葉を聞き、私は思った。人にはそれぞれの立場や事情がある。そのしがらみに
よる過ちを繰り返しながら、人の心は、最終的に正しい答えを見い出すに違いない。
そう信じてみよう。アダム自らがそのことを教えてくれたばかりではないかと・・・


ふと、私の脳裏にある疑問が浮かんだ。このシップは、マニュアル動作でなければ、
起動させることはできない。だが、オメガメトロイドが現れる前に、シップは確かに
自力で発進していた。アダムはいったい、どんなマジックを使ったのだろう?


すると、サムスのスーツに通信が入る。無論、スターシップ内のアダムからの通信で
ある。
「何を考えているんだ、レディー。
 ・・・シップを起動させた方法を、知りたいのか。簡単なことだ。よく考えてみた
まえ。
 彼らが、手を貸してくれたのだ。」

そこには、静かに寝息を立てる、ダチョラとエテコーンたちの姿があった。



メトロイドフュージョン(コドモむけ)

エンディング

サムスのビームによって、オメガメトロイドは倒された。
そして、それを待っていたかのごとく現れたスターシップに乗り込み、
「BIOLOGIC宇宙生物研究所」から脱出するサムス。

ステーションはSR388に衝突、大爆発を起こした。
これで『X』が現れることはもうないだろう・・・
なんとか脱出に成功したサムスは、いろいろなことを考えていた。


ゆうしゅうな しれいかん、アダム・マルコビッチのずのうは、そのすばらしい の
うりょくを いかすため、しんだあとも れんぽうぐんで しごとをしていたのだ。
かがくしゃや ぐんじんの ずのうが コンピューターにりよう されることが、そ
んなに めずらしくもないことだと、わたしは はじめて しったのだった。そし
て、そのアダムと ぐうぜん であったからこそ、『X』の きょうふから ぎんが
ぜんたいを すくうことができたのだと、わたしは いま おもいしっていた。

だが、ステーションとSR388を ばくはしたことを、ぎんがれんぽうは どうおもっ
ているのだろう。れんぽうによる むちゃな、そして とてもきけんなまちがいを、
かれらは どうかんがえているのだろう。それらを まったく はんせいせず、わた
しと アダムをせめようとばかり するのだろうか。この わたしのしんぱいに、ア
ダムは こう こたえてくれた。

「だいじょうぶだ。ぎんがれんぽうにも、はなしのわかるひとは かならず いる」
と・・・

かれの ことばをきき、わたしは おもった。ひとにはそれぞれの たちばや、じ
じょうがある。だから、きづかずに まちがったことをすることがある。そんな ま
ちがいを くりかえしながら、ひとのこころはさいごに きっと ただしいこたえを
 みつけるのだろう。そう、しんじてみよう。アダムが そのことをおしえてくれた
 ばかりではないかと・・・

ふと、わたしは ある ふしぎなことにきづいた。このシップは、ひとの てによっ
て、きどう させなければとびたつことが できない。なのに オメガメトロイドが
あらわれるまえに、シップは たしかに、とびだっていた。アダムはいったい、どん
なマジックを つかったのだろう?


その時、サムスの目の前がパッと光る。スターシップの中のアダムが話しかけてき
た。

「なにを かんがえているんだ、レディー。
 ・・・シップを きどうさせた ほうほうを、しりたいのか。かんたんなことだ、よ
く かんがえてみたまえ。
 かれらが、てをかして くれたのだ。」

寝ているチョラとエテコーンたちの姿が、そこにあった。

inserted by FC2 system