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*このゲームにはいくつかのエンディングがあります。
*このエンディングはその一つ、バッドエンディングです。


エリー:あ〜あ、今日が原初の炎の依頼の期日。依頼、果たせませんでしたね。
マリー:ま、仕方ないよ。あとで適当に謝りに行こう。
エリー:そうですね。(ノックの音)はーい、開いてますー。
イングリド:いたわね、マルローネ、エルフィール。
マリー:あ、イングリド先生!
イングリド:あなたたちに話があります。今日、なぜ私がここに来たかあなたたちにわかりますか?
マリー:あはは、わかりません。なんだかイヤな予感はするけど……。
イングリド:では、聞きます。仕事の調子はどうかしら?
エリー:どうって……私、よく知りません。どうなんですか、マリーさん?
マリー:え!?あたしは、てっきりエリーが把握してるものだとばかり……。
エリー:え!?わたしはマリーさんが何もやってないから、まだ大丈夫だと思ってました!
イングリド:……………………あ〜な〜た〜た〜ち〜……!!いったいこの三年間、何をやっていたのですか!?学校を優秀な成績で卒業しても、ちゃんと暮らしていけなければ落第生です!!
マリー:あはは……。
イングリド:アカデミーにいた頃は、二人ともあんなに一生懸命だったのに……。私は決めました。あなたたち、もう一度アカデミーに叩き込んで、みっちり鍛えてあげます!!厳しさ三割り増しでビシバシいくから覚悟なさいッ!
マリー:ええっ!?えーと……あはは……。……さ、さよなら!!
エリー:あ、マリーさん、待ってください!先生、失礼しますっ!!
イングリド:あ、コラ!待ちなさーーいッ!!

*:城塞都市ザールブルグにある王立魔術学校「アカデミー」は、錬金術士の卵たちの学舎。
  このアカデミーを卒業し、晴れて錬金術士となったつもりになっていた二人の生徒がいました。
  一人は、マルローネ。そして、もう一人はエルフィール・トラウム。
  二人は開いた工房をほったらかし、ぶらぶらと遊び暮らしていました。
  卒業時は成績優秀だった二人……いえ、優秀だったからこその堕落だったのかも知れません。
  思い上がりと慢心の中にこそ、怠惰という名の魔物は潜んでいるのです。
  どうして二人は、アカデミーを卒業して錬金術師になることよりも、錬金術士であり続けることの方が遥かに重要で難しいということに気が付かなかったのでしょうか?
  錬金術士失格の烙印を押された二人は、強制的にアカデミーに再入学をさせられ、アカデミーはこの恥さらしな二人の名前を永久に封印することに決めました。
  その後、彼女たちがどうなったのか知る者はいません。
  一説に寄れば、二人は、アカデミー深奥にある開かずの補修室で、今も勉学に励んでいるといわれます。
  本当か嘘かは誰にもわかりません。
  ただ……月が皓々と街を照らす静かな夜、アカデミーの奥から恐ろしい悲鳴が聞こえてくることだけは確かなのです……。

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