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*このゲームには、いくつかエンディングがあります。
*これはそのうちの一つ、2つ目のバッドエンディングです。


マリー:あ、今日は約束の日だよ!
エリー:……原初の炎、できませんでしたね。
マリー:うん、仕方ないよ。取り敢えず、フューレンさんのところに挨拶に……。
エリー:(ノックの音がする)はーい、開いてます〜。
フューレン:お邪魔しますよ。
エリー:あ、フューレンさん!
マリー:ごめんなさい!できませんでした、原初の炎。
フューレン:そうですか……。気に病むことはありません。もともと、出来ないことを承知で依頼したのですから。
マリー:え!?
エリー:どういうことですか!?
フューレン:原初の炎とは、そもそも人の手に負えるような代物ではないのです。だからケントニスでは、出来そうにないことをやるときに、こう言うのです。まるで原初の炎を作るようだ、とね。
マリー:できないものを頼むなんて、それって、サギじゃないのー!?
フューレン:とんでもない。我々が依頼をしていなかったらどうなったかを、考えても見てください。
エリー:うう……それを言われるとツライ。
フューレン:我々も悪魔ではありません。今まで援助していたお金は、ある時払いの催促なしです。徐々に返していただければ結構。今後とも、お二人のご活躍を期待していますよ。では、失敬。

エリー:……はぁ。これから、どうしましょうか。取り敢えず、次の依頼を……。
マリー:そうだね。飛翔亭に依頼を受けに行こう。あたしたちの腕前じゃ受けられる仕事は限られてるけど、あそこの依頼なら何とかなるもんね。
エリー:それでいいんですよ。高度な調合はそもそも生活にはかかわりの薄いものばかりですし、まだまだあたしたちを必要としてくれる人たちがいるから、大丈夫ですよ。
マリー:難しいことは、他の人たちに任せて、あたしたちは、あたしたちの速さで歩いていこう!
エリー:おばあちゃんになる頃には、本当に原初の炎が出来るかも知れませんね。
マリー:そうだね。じゃあ、改めて、これからもよろしくね、エリー。
エリー:こちらこそ、末永くお願いします、マリーさん!

*:城塞都市ザールブルグにある王立魔術学校「アカデミー」は、錬金術士の卵たちの学舎。
  このアカデミーを卒業し、晴れて錬金術士となった二人の生徒がいました。
  一人は、マルローネ。そして、もう一人はエルフィール・トラウム。
  二人はふとしたきっかけで、力を合わせて工房を開きました。
  工房は超一流とは言えないけれど、生活に役立つ街角の工房としてみんなから親しまれています。
  街の人々のささやかな暮らしの中にささやかな幸せがあり、彼らの夢をかなえることが二人の仕事。
  夕暮れ時にはアカデミーの鐘の音と子供たちの声にまじって、二人の笑い声が職人通りに響くのです……。

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