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街 〜運命の交差点〜 のエンディング (牛尾政美)


「あんたは行かなくていいのかい?」

牛尾はみちるに訊いた。

「私は……後で追いかけるから」
「そうか……あんたには、本当に助けられた。何て礼をいったらいいかわからねえが……」
「いいんですそんなこと。それよりウマ、じゃない……牛尾さん、どうするんですか。すぐに、警察へ?」
「いや、その前に、寄るところがある」
「どこへ?」
「コイツの代金払いに行かないとな」

牛尾は、さっき三次に品定めをさせた指輪とネックレスを見せた。
一番最初に宝石店から持ち出してしまった例の品だ。

「フフ、そうね……」

みちるの笑顔には少し翳(かげ)があった。

「で、頼みがあんだけどな」
「何?」
「俺と一緒に店まで行ってもらえねえかな」
「?……」

「まさか盗品のままで、あんたにプロポーズするわけにはいかねえからな」
「え……」


プロポーズだ。


椎名みちるにプロポーズする。
それが今日からの大問題だった。


The wrong man 牛


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