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(※主人公の名前は自由に決められますが、公式デフォルトネームである「ライ」に設定しております)

(※1週目をクリアしないとこのシナリオには進めません。ネタばれもあります。あしからず)

あらすじ
記憶を失い、アッシュフォード学園に世話になることになったライはお世話係主任に選ばれたカレンと共に
租界(賑やかな街)、ゲットー(廃墟みたいなもの)へと記憶の手掛かりを探しに足を運んだ。

しかしゲットーにて二人はテロリストとブリタニア軍の抗争に巻き込まれてしまう。

咄嗟にライがナイトメアフレームを操縦し危機を脱した。しかし彼は何故ナイトメアの操縦が出来るのか分からなかった。

そんな彼を見てカレンはライが日本人である可能性にかけつつ、彼を黒の騎士団の入団を薦めた。
そしてライはブリタニアに対して怒りを表す彼女に共感し黒の騎士団へと入団した。

持ち前の知識と卓越した操縦技術で戦果を挙げたライは、黒の騎士団総帥ゼロやカレンの信頼を得て、騎士団にとって欠かせない戦力となった。

そして学園生活を通してライとカレンはお互いを意識するようになった。


そして神根島でライは遺跡に触れた途端失った記憶の大部分を取り戻した。

自分は大昔の人間であること、ブリタニア人の父と日本人の母の間に生まれたこと、
『ギアス』という超能力の様なものが使えること、それは一度だけ自分の命令を相手に従わせること、
それが暴走したこと。──しかし肝心な所は思い出せなかった。


ブリタニア軍にてナイトメアフレームのパイロットをやっているスザクにライとカレンの素性がバレてしまったものの
二人の身には何も起きなかった。

ライは思い出した事すべてをゼロに話すと、ゼロはそれを受け入れてくれた。黒の騎士団との結束が深まったのである。

そしてライとカレンはアッシュフォード学園の学園祭にて楽しいデートを過ごした。「いつかは日本を解放できる」そう思いつつ楽しんだ。

そして、目玉であるナイトメアフレームによる世界一のピザ作りが行われる。(操作するのはスザク)
しかしその途中ブリタニア帝国第3皇女ユーフェミアが学園祭に来ていことが発覚し学園内は大パニック!!

しかしユーフェミアは思わぬ行動に移った。

「私(わたくし)、ユーフェミア・リ・ブリタニアは、フジサン周辺に『行政特区日本』を設立することを宣言します!」

これを聞いた学園内にいた人間(特にルルーシュとスザク)とその放送を見ていた者達は皆驚いた。

スザクはライに特区参加を呼び掛けるが彼はそれを断った。
「君は、君が信じる道を行け」と

(ここからはゲームの文です)
ユーフェミアによって突然に行われた『行政特区日本宣言』。
その反響は凄まじいものだった。
反響ばかりではない。ブリタニア行政府による行動も速やかで、綿密に計画された具体的なものだった。
特区への希望参加者は登録を済ませることで日本人としての名前を取り戻す。
登録申請は既に20万を超えていた。
さらにユーフェミアは、特区発足の記念式典を計画。マスメディアを通じて
ゼロに式典への参加を呼びかけていた。

当然のごとく、黒の騎士団はその対応に苦慮していた。
特区に参加すべきか、否か。

参加すれば、武装解除されるのは明白だろう。だが、参加しなければ、平和の敵として
単なるテロリストに堕する。
どちらに転んでも、黒の騎士団は存在価値を失うことになる。既に団員からも特区への参加者が出ている現状だった。
判断はゼロに委ねられることになった。

ゼロ「これから私はガウェインでユーフェミアに会いに行く。
   君は私と同行してほしい」

ライ「わかった」

カレン「万一の場合に備えて、私たちも配置についてるけど……」

カレンは僕の手を握った。

カレン「気を付けてね」

ライ「ああ……」

ここまで来たのだ。黒の騎士団はゼロを信じて進むしかない。


スタジアムは日本人で満杯だった。
スタジアムの外にも、何万もの日本人が詰めかけている。

ゼロはガウェインで堂々と会場へ入り、ユーフェミアとの二人だけの接見を承諾させた。
ゼロとユーフェミアは、ふたりだけでG1の艦橋へと入って行った。

僕は、C.C.(シーツー)とともにガウェインのコクピット内で、ゼロが戻るのを待っていた。
外部モニタにスザクの姿が移る。ユーフェミアの護衛だろう。
僕は外に出て、スザクと会うことにした。

ライ「……」

スザク「君も来ていたのか……」

ライ「ああ」

スザク「ゼロとユーフェミア様……もしなにかあった時は……」

ライ「わかっている。
   その時は手加減はいらない。……こっちも容赦しない」

スザク「うん……。だけど
    もしかしたら、と僕は思っている」

ライ「……?」

スザク「僕たちはいま、同じ道を歩いているかもしれないってね」

ライ「互いの道が交わる……いまが、『その時』?」

スザク「そう、その時だ。
    もしそうならば、僕たちはすぐに握手することになるね」

ライ「そうありたい、な……」

スザク「あ……」

スザクがガウェインを仰ぎ見る。
まるでコクピットから倒れ込むように。
C.C.が降りてくるところだった。

ライ「どうした……C.C.?」

スザク「君は……」

C.C.「まさか……こんな早く……うっ……」

C.C.はよろめき、左目の辺りを押さえたまま地面にうずくまった。

スザク「どうした……!?」

ライ「C.C.!?」

僕らはすぐに駆け寄り、スザクが助け起こそうと肩に触れる。

スザク「うあッ……!!」

今度はスザクが頭を抱えて倒れ込む。
一体なんだ!?

ライ「おいスザク、C.C.……」

二人を助けようと手を伸ばし、触れた途端だった。

ライ「く……!!」

強い衝撃が意識を貫いた。
あの感覚だ。
神根島(かみねじま)で遺跡に触れ、記憶が戻りかけたあの時と同じ。

それは……いまよりもはるか昔の時代。
僕はブリタニア辺境の領主の息子として生まれた。

だが、東方の小国から嫁いだ女の息子であることを理由に、幼い頃から親族からは忌み嫌われていた。
そのことに自分はまだ我慢できた。
だが、母や妹がつらい目に遭うことは我慢ならなかった。

なにより、ふたりを守れない自分が情けなかった。

それから僕は、とある人物に出会った。
そして彼への協力を条件に、僕はある力を手に入れた。それがギアスだ。

僕はギアスを使い、ついに領主の座まで上がり詰めた。

これで母と妹は、平和で静かな生活を過ごせるはずだった……。

だけど、それは長くは続かなかった。
僕はギアスを使いすぎていたのだ。

隣国からの侵略をきっかけに不安定になった僕のギアスが暴走し、狂気にかられた人々は戦いに向かった。
兵士も、国民も、老人も、子供も、そして、大事な……とても大事だった僕の母と妹までも。

そして僕はすべてを失った。

そんな僕の前に再びあの人物が現れ、契約を守れという。
だが、ギアスが暴走した僕が何の役に立つのだろう?

声「おやすみ」

僕が聞いた最後の言葉。

声「おやすみ」

あの人は僕に何をさせようとしたのだろう?

声「おやすみ」

僕は何をすればよかったのだろう?

声「……」

そして僕は、深い眠りについた。


ライ「……」

思い出した。
これが、僕の記憶。ギアスに振り回された愚かな過去。

僕は遺跡で長い眠りについていた。
神根島の遺跡と似た、どこか遠い場所。
僕を見つけ出したのは、あのバトレーだった。
そして、研究所でさまざまな調査を受け、実験され……。
日本の研究所でC.C.に出会った。
ギアスの力を取り戻したのもその時だ。
そして、脱走し、学園で助けられた。


ユーフェミア「日本人は、皆殺しです!!」

ライ「なっ!?ユーフェミア?」

突然、駆け出してきたユーフェミアが叫びながら多くの日本人が集まるステージの方へ走って行く。

ライ「ギアス!?」

その異常な言動を聞いた瞬間、僕は直感で理解できた。

ギアスの暴走だ──
かつて僕が体験したのと同じ。
暴走したのはユーフェミアか?
いや違う、あれはギアスによってあやつられている者の言動だ。
だがそうなると……

ライ「ゼロが……ギアスを!?」

スザクやユーフェミアの護衛たちは倒れ込んでいる。
僕は、全力でユーフェミアを追った。
まずい。
さっきのユーフェミアの言葉からギアスの命令を予想するなら……。

ライ「ディートハルト!聞こえるか!?」

ディートハルト「なんです?ゼロの計画は……」

ライ「すぐにここからの放送を中断させろ!
   すべての放送局の電波をジャミングして止めるんだ!すぐにだ!」

ディートハルト「しかし……」

ライ「不測の事態がおきた。
   この状況は我々に不利だ!すぐに放送を止めさせろ!」

ディートハルト「いったい何が……」

ライ「説明している時間がない!急げ!」

ディートハルト「……わかりました」

カレン「どうしたの?
    こっちはすぐに動けるわ!」

ライ「駄目だ!待機を続けてくれ!」

ステージに出ると、演壇に立つユーフェミアの後ろ姿が見えた。

(アニメーション)
壇上に向かう(ギアスに操られた)ユーフェミア
ダールトン「総督、ゼロは……」
ユーフェミア「日本人を名乗る皆さん、お願いがあります。死んでいただけないでしょうか?」
衝撃的な一言にざわめく会場。
会場に駆け付けるゼロ。
ゼロ「!?、スザク!……気絶しているだけか、しかし何故……」
ユーフェミア「えーっと」
ゼロ「!」
ユーフェミア「自殺して欲しかったんですけど、駄目ですか?
       じゃあ兵士の方々、皆殺しにしてください!虐殺です!」

(ここから先の本来のシーンを見たい人は原作(1期)第22話『血染めのユフィ』をご覧ください)


血の気が引いた。
ユーフェミアは小型拳銃を持っている。それを群衆に向けて構えた。

ライ「だめだ!」

ユーフェミアの行動にあっけにとられている式典参加者たちを横目に、
僕は演壇に駆けつけ、ユーフェミアの腕を引く。

ライ「やめるんだユーフェミア!」

ユーフェミア「あなた、日本人ですか?だったら、死んでください!!」

ユーフェミアは振り向きざまに僕に拳銃を押しつけた。
(銃声)

ライ「!」

腹に衝撃が走り、熱湯が染み渡るような痛みが走る。

ユーフェミア「離しなさい!私は第三皇女!ユーフェミア・リ・ブリタニアです」

逃れようともがくユーフェミアを、僕は痛みに耐えながら押さえつけた。

ライ「君は本当にこんな事がしたいのか?」

特区日本には可能性がある。
黒の騎士団とは別の形で示された日本。
人が死なずに、得られる平和。
たとえ与えられた自由だとしても、その次につながる、ひとつのステップ。未来への道筋。

ユーフェミア「日本人は皆殺しです!虐殺です!」

会場がどよめきに包まれて行く。
何万という人間が、ユーフェミアの言葉を聞いているのだ。
外部への放送はディートハルトが止めてくれたはずだ。
だが、スタジアム内には2万人近い人間がいる。
その目前で起きた事実を消すことはできない……。
ゼロが、スザクが、ユーフェミア自身が願った平和な世界は消えてなくなる。
カレンが願った日本の姿は、どうなる?!

ライ「く……あ……!」

撃たれたのとは別の痛みが頭を揺さぶった。
これは……覚えている。ギアスの、暴走。
さきほどのC.C.との接触に、撃たれた衝撃が重なった為だろうか?
また、人々を巻き込んでしまうのか。
母と妹の姿が浮かんだ。あんな思いをまた……。
カレン……。
そうだ、せめて、君のために……。
君が願った、日本への、道筋……!

ライ「ライが命じる……!
   この場の全ての者たちよ!
   いま見たこの出来事を、忘れ去れ!」

(アニメーション)
ライが暴走したギアスを逆に利用しスタジアムにいる全ての人間にギアスをかける。

ギアス発動後倒れ込むユーフェミア。
駆け付けるスザク。

スザク「ユフィ!」
ユーフェミアに寄り添う
ユーフェミア「スザク……、あら?私いったい……」

(ゲーム画面)
ユーフェミア「……」

ユーフェミアは茫然自失の表情になっていた。
ギアスは、解けているようだ。
会場の人間達も、何が起きたのか分からない風情でいる。
警備の兵士達が慌てて周りを取り囲んだ。

スザク「ユフィ!!」

血相を変えて駆けつけるスザク。
彼にユーフェミアをまかせ、僕は銃と傷口を隠しながらステージ裏へ抜けた。

(画面暗転)
身体が痺れる。
暴走したギアスを逆用したが、それは僕自身に相当な負担だったようだ。
でも、それでいい。
もう誰も巻き込まない。
これが僕の、最後の、ギアス……。




目が覚めると、カレンの顔があった。

カレン「……」

泣きそうな顔だ。
だけど、たまらなく愛おしい。

ライ「……」

僕は手を伸ばす。カレンの頬に触れた。
頬から温かな体温を感じる。
カレンがその手を握る。
そして、僕を抱きしめてきた。頬と頬が触れた。

ライ「僕は……生きてたのか」

カレン「うん……」

ライ「式典は、うまくいった?」

カレン「うん……」

ライ「……」

カレンの身体の重みを心地よく感じながら、僕はあることに気が付いた。
僕の中から何かが抜け落ちている。

ギアスの力が、消滅している──。
使おうにも、そのための感覚がまったく呼び起こせないのだ。

カレン「ゼロがね……あなたが魔法を使ったって……」

ライ「魔法……?」

カレン「うん……あと一歩で、取り返しのつかないことになるところを……
    あなたが魔法で救ってくれたって」

ライ「そうか……魔法か……」

カレン「うん……」

ライ「だけどカレン……
   僕はもうその魔法を使えないんだ」

カレン「そうなの……?」

ライ「ああ……」

あれだけの大人数にギアスをかけたのだから、僕のギアスがからっぽになってもおかしくはない。
……僕は力を失った。

カレン「あの時何があったかは知らないし、ゼロのいう魔法もどうでもいいの。
    ただ……あなたが生きていて、よかった……」

(画面暗転)
カレンが僕を見つめる。
今度は僕が彼女を抱き寄せた。
唇と唇が触れた。

からっぽだった僕は記憶を取り戻し、ギアスという大きな力を身につけた。
だけどいま、僕にその力はない。
ギアスという力は失ったが、僕はかけがえのないものを手にすることができた。

僕はこの世界で生きていく。
カレンと共に。
日本とともに……。

(ゼロを中心に側にはカレンとライ(ただしライは後ろ姿))
ユーフェミアの宣言した特区日本。
その新しい体制に、黒の騎士団も正式に政治参加を認められた。
特区日本を中心にエリア11は数年も経たないうちに大きく回復。将来的に
日本が国家として復活するめどさえついた。
その原動力となった数々の奇跡のような方策には全てゼロの姿があり、その側には常に
「騎士団の双璧」が従っていた。

カレンとライの姿が。

スタッフロール


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