（破壊されたラスボスの残骸の下で呻く総裁と戦闘員）
総裁「・・・・・。わしの秘密結社が・・・。わしの私設軍隊が・・・。わしの世界征服があぁ！」
（やけになった総裁が杖で自機（この秘密結社の戦闘機）を銃撃する）
総裁「このっ、このっ、このこのこのっ！」
・・・ぱんぱんぱんぱん！
（自機が墜落し、総裁がパイロットに杖を突きつける。）
パイロット「うわっ、アチッ！アチチチチ！・・・やあ、社長。もうかりまっか？」
総裁「なにが『もうかりまっか？』じゃ！」お前のせいでわしの世界征服計画がメチャクチャじゃ！
『秘密結社ＮＥＯ那智（株）』が全滅じゃ！どうしてくれるんじゃい！」
パイロット「ちゃうちゃう！あの飛行機は操作不能だったんですわ。わしが撃ったのと違いますぅ。
さっき社長に銃で撃たれてやっとコントロールを取り戻したところなんですわ」
（実はゲーム中このパイロットは何もしておらず、機体に寄生した怪生物「KU」に操られていただけだった）
総裁「うるさい！うるさいわい！お前なんかクビじゃクビじゃ！とっとと田舎帰って道頓堀川飛び込んで頭でも冷やせ！」
ピ〜ポ〜ピ〜ポ〜！
（変装した総裁が警察に包囲されている。）
総裁「な、なんなんじゃい！」
警察官「『秘密結社ＮＥＯ那智（株）』総裁、アドルフ・人羅だな！世界征服の現行犯で逮捕する！」
総裁「なんじゃい、バカ者！どこにわしがアドルフ・人羅だという証拠があるんじゃ！」
警察官「あんたさんざん電波ジャックで顔を出しとったろう！一目見ただけですぐわかるわい」
総裁「くぬぬぬぬ・・・無念じゃ！」
警察官「はいはい。おとなしく捕まってちょうだいね」
総裁「うぬぬぬぬ・・・」
（パイロットがＫＵを連れて川べりを歩いている）
パイロット「とほほ・・・。見てみい、お前らのせいでクビになったやないか」
ＫＵ「くうくうくうくう・・・」
パイロット「『くうくう』やて。こいつらノンキでええなあ・・・」
（と、そこに・・・）
新聞記者「あんのぉ〜、もしもしぃ。あんた、『秘密結社ＮＥＯ那智（株）』の戦闘機をぶっこわしていた人ですかぁ？」
パイロット「はあ。どうもそないなようでんなあ」
新聞記者「おい！こりゃスクープだぞ。写真撮れ、写真！！」
パイロット「は？？？」
その後・・・・・。
世界征服を未然に防いだ功績に報奨金が送られて、あのパイロットは道頓堀川近くに豪邸を建ててのんびり暮らしたそうな。
そうそう。２匹のＫＵも番犬として大事に大事に飼われておったということじゃ・・・。
人間、どこに幸福が転がっているか、わからんもんじゃな。
めでたしめでたし。